電気工事士の専門ライターの仕事


この記事のポイント
- ✓電気工事士の知識で書くライター副業を
- ✓求められる根拠の示し方
- ✓単価が上がる書き方の三つに分けて解説します
「文章を書いた経験なんてないのに、ライターの仕事ができるのでしょうか」。電気工事士の方からこのご相談を受けたとき、いつも同じことをお伝えしています。この分野で足りていないのは文章のうまい人ではなく、電気の分かる人です。発注する側は、書ける人はいくらでも見つかるけれど、施工の順序や法令の勘所を間違えずに書ける人が見つからなくて困っています。この記事では、電気工事士の知識で書く仕事にどんな依頼があるのか、そこで求められる根拠の示し方はどういうものか、そして単価が上がるのはどんな書き方かを、順を追って整理します。
電気の分かる書き手が足りていない
住宅設備、リフォーム、電材、太陽光、EV充電。これらの分野の会社は、自社サイトに解説記事を持っています。検索から問い合わせを得るためです。ところが記事を書く人の多くは、現場を見たことがありません。
その結果どうなるか。工程の順序が入れ替わっていたり、必要な資格の説明が曖昧だったり、実務では起こりえない前提で話が進んでいたりします。読者が施主なら気づかないかもしれませんが、記事を出している会社の社内では気づきます。そして「この記事、うちの職人が読んだら恥ずかしい」という話になる。ここから、有資格者の書き手を探す動きが始まります。
実際に、電気工事の経験を文章の仕事に換えている方の声があります。
電気工事士についての案件やプログラミングスクールについての案件などがあり、自分の経験が活かせるのでライティングを選びました。 調べ物が大事なのはもちろんですが、webライターとしては「現場で学んだ専門知識」「体験談」などが重宝されます。 出典: go-writing.com
ここに書かれている通りです。文章の技術は後から身につきますが、現場で学んだことは検索では手に入りません。この非対称が、そのまま参入のしやすさになっています。
もう一つ、始めるまでの負担が軽いことも見逃せません。
Webライターとして副業するメリットは、圧倒的な手軽さです。書くだけであればスマートフォンがあればOK、パソコンすら要りません。 出典: denkino-gakkou.com
工具も車両も材料も要らない。この点は、現場の副業と比べたときの決定的な違いです。とはいえ、実務としてはパソコンと大きめの画面があったほうが効率は上がります。図面や仕様書を参照しながら書く場面が多いためです。
どんな依頼があるのか
「ライター」と一言で言っても、実際に来る依頼は性質がかなり違います。整理します。
| 依頼の種類 | 発注元 | 求められるもの | 単価の目安 |
|---|---|---|---|
| 解説記事の執筆 | 工事会社、電材商社、メディア | 正確さと読みやすさ | 文字単価1円から6円 |
| 記事の監修 | 編集プロダクション、メディア | 誤りの指摘と根拠 | 1本5,000円から3万円 |
| 施工事例の原稿化 | 工事会社、リフォーム会社 | 工程を追って書く力 | 1本5,000円から2万円 |
| 商品説明、カタログ原稿 | メーカー、商社 | 仕様を正確に伝える力 | 1本1万円から5万円 |
| マニュアル、手順書 | メーカー、施工会社 | 抜けのない手順の記述 | 一式で数万円から |
| 資格試験の解説記事 | 教育系メディア、スクール | 出題範囲の理解 | 文字単価2円から5円 |
| 求人原稿、採用ページ | 工事会社 | 仕事の中身を伝える力 | 1本1万円から5万円 |
このなかで、電気工事士の経験が最も差になるのは監修とマニュアルです。どちらも「間違っていないこと」が価値のすべてで、文章のうまさは二の次になります。逆に、解説記事は書ける人が多いぶん競合します。
始めるときの順番としては、解説記事で書く感覚をつかみ、実績が出てから監修や手順書に広げるのが自然です。ただ、いきなり監修から入れる場合もあります。編集者が書いた原稿を読んで誤りを指摘するだけなので、書く負担がないぶん、文章に不安がある方には向いています。
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依頼の種類ごとに、負担のかかる場所が違う
同じ「書く仕事」でも、時間がどこに食われるかは種類によって変わります。ここを知らずに受けると、想像と違う疲れ方をします。
解説記事は、調べ物に時間が集中します。構成を決めて資料を確認する段階で全体の半分以上が消えることも珍しくありません。逆に、書き始めてからは早い。
監修は、読む時間が中心です。原稿を最後まで読み、誤りを拾い、代案を添える。文章を生み出す苦労がないので、疲れ方が軽いのが特徴です。ただし見落とすと責任が発生するため、集中して読める時間帯に回す必要があります。
施工事例の原稿化は、取材が入ります。担当者や職人に話を聞いて記事にする形です。話を聞く時間の調整が要るぶん、本業のある方には負担になりやすい種類です。
マニュアルや手順書は、抜けをなくす作業が中心になります。工程を漏れなく並べ、例外の処理まで書く。文章としては単調ですが、間違いのなさが直接価値になるので、現場を知っている人が最も強い分野です。
商品説明やカタログの原稿は、仕様の読み込みが要ります。型番、定格、適合規格。数字の転記ミスが致命的になるため、確認の手順を自分で決めておく必要があります。
求められる根拠の示し方
ここがこの記事の中心です。専門ライターと一般のライターを分けるのは、文章力ではなく根拠の扱い方です。
なぜここが重要なのかを先に説明します。記事を出す会社にとって、誤った内容を公開することは事故につながります。読者がその通りに作業して危険が生じれば、記事を出した会社の責任が問われる。だから編集者は、原稿の正確さに神経を使います。有資格者に依頼する動機の大半はここにあり、単価が上乗せされる理由もここにあります。つまり、根拠の扱い方は「丁寧さ」ではなく「報酬の根拠そのもの」です。
一次資料に当たる
「ネットで調べて書く」のは一般のライターもやります。専門ライターに求められるのは、一次資料に当たることです。メーカーの技術資料、施工要領書、規格の本文、官公庁が公表している基準。二次情報のまとめではなく、元の資料を見て書く。
これができると、記事の内容が他社の記事と少しずつ違ってきます。同じテーマでも、実際に施工要領書を読んだ人が書いた記事は、注意事項の並べ方が違う。編集者はこの差を見ています。
実務としては、参照した資料の一覧を原稿と一緒に渡す習慣をつけてください。どの記述がどの資料に基づくかが分かる状態にしておくと、編集側の確認作業が大きく減ります。この一覧があるだけで「次もこの人に頼もう」となる場面を何度も見てきました。手間としては原稿を書く時間の数パーセントですが、評価への効き方は不釣り合いなほど大きいです。
規格や法令は名前を正確に書く
電気の記事では、内線規程、電気設備技術基準、電気工事士法、電気用品安全法といった規格や法令に触れる場面が必ず出てきます。ここで名前を略したり、うろ覚えで書いたりすると、記事全体の信頼が落ちます。
書くときの原則は二つです。第一に、正式な名称を一度は書くこと。第二に、条文の中身を要約するときは、要約であることが分かる書き方にすること。「法律でこう決まっています」と断定する形にすると、改正があったときに記事が誤情報になります。
断定してはいけない領域を見分ける
資格でどこまでの作業ができるか、どんな場合に登録や届出が要るか。この種の話は、資格の種類、工作物の区分、請け方、金額の組み合わせで結論が変わります。記事のなかで「この資格があればここまでできます」と言い切ると、読者が判断を誤る原因になります。
適切な書き方は、根拠となる法令の名前を示したうえで、確認先を案内する形です。電気工事士法、電気工事業の業務の適正化に関する法律、建設業法。名前を出して、所轄の窓口で確認するよう促す。この一手間があるかないかで、専門家の書いた記事かどうかが分かります。
書類の作成代行や申請に話が及ぶ場合は、行政書士法など他の資格の領域と重なることもあります。制度の全体像は行政書士の解説で確認できます。
図と写真で示す
文章だけで工程を説明するのは限界があります。単線結線図の簡略版、施工手順の写真、器具の位置関係を示した図。こうした素材を自分で用意できると、発注側の手間が大きく減ります。
作図の技術は難しく考える必要はありません。手書きのスケッチをきれいに清書できる程度で十分に喜ばれます。図表の作成に関わる資格を持っていると幅が広がる場面もあり、Adobe認定プロフェッショナル Adobe Expressのような資格を重ねる方もいます。
単価が上がる書き方
経験でしか書けない部分を必ず残す
調べれば分かることだけで記事を埋めると、単価は上がりません。読者にとっても、他の記事と同じ内容なら読む理由がないためです。
上げ方は単純で、現場でないと分からないことを一段落でも入れることです。この工程で手戻りが多いのはどこか。仕様書通りにやると現場で収まらない箇所はどこか。施主が誤解しやすいのはどの説明か。こうした記述は検索では出てきません。発注側が有資格者に頼む理由がここにあります。
ただし、書き方には注意が必要です。運営者としてこの分野の記事を長く見てきた経験から言うと、自分の武勇伝になった瞬間に記事の価値は下がります。「こういう失敗が起きやすい」という形で、読者の役に立つ情報として書いてください。主語を自分ではなく現場に置くと、うまく収まります。
監修に回る
同じ知識を使いながら、書く手間を減らせるのが監修です。編集者が書いた原稿を読み、誤りと危険な記述を指摘し、必要なら修正案を出す。時間あたりの効率は執筆より高くなることが多く、資格保有者でないと務まらないため競合も少なくなります。
監修を引き受けるときは、責任の範囲を先に決めてください。記事に名前が出る形なのか出ない形なのか、どこまでの誤りに責任を持つのか。名前が出る場合は、公開前に最終稿を確認できる条件を必ず入れておくことをおすすめします。
テーマを絞る
「電気工事全般」で受けるより、「EV充電設備の設置」「太陽光と蓄電池」「オール電化住宅の改修」のように絞ったほうが単価は上がります。絞ると案件が減るのではないかと心配になりますが、実際には逆で、その分野で書ける人を探している発注者から見つけてもらえるようになります。
文字単価を上げていく段取りそのものはWebライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップに詳しくまとまっています。専門分野を持っている人は、この段取りを普通のライターより早く進められます。
検索を意識した構成にする
発注元の目的は、記事を通じて問い合わせを得ることです。つまり、検索から読まれる記事であることが求められます。見出しの立て方、読者が知りたい順に並べる構成、専門用語に説明を添える配慮。この辺りを理解している書き手は重宝されます。考え方の基礎はSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場が参考になります。
案件をどこで探すか
探し方は四つあります。
一つ目は、在宅ワークや業務委託のマッチングサイトです。検索するときは「ライター」ではなく「電気設備 記事」「住宅設備 執筆」「電気 監修」のように、分野の言葉で探してください。「ライター」で検索すると案件が多すぎて、専門を求めているものが埋もれます。
二つ目は、メディアや会社の直接募集です。住宅設備系のサイト、電材メーカー、施工会社の採用ページに「執筆者募集」「監修者募集」の窓口があります。応募母数が少ないため、資格を持っているだけで通過率が上がります。
三つ目は、編集プロダクションへの登録です。複数のメディアの案件を扱っているので、一度登録すると継続的に依頼が来ます。単価は直接契約より下がりますが、営業の手間がなくなります。
応募するときのコツも書いておきます。多くの人は「丁寧に書けます」「納期を守ります」といった、誰でも書ける文言を並べてしまいます。そこではなく、扱ってきた設備と経験年数、書けるテーマを三つほど具体的に挙げてください。「EV充電設備の設置と、既存住宅の分電盤更新、太陽光の連系工事について書けます」という一文のほうが、丁寧さの主張より遥かに効きます。発注側は、書ける範囲が具体的に見える人を選びます。
四つ目は、自分で発信して待つ形です。資格の勉強法、現場で気づいたこと、設備の選び方を書き続けていると、編集者のほうから声がかかります。時間はかかりますが、価格を自分で決められる立場に近づくのはこの経路です。副業の設計や相談についてはキャリア・副業・人生相談のお仕事にどんな依頼が動いているかがまとまっています。
書き始める前にそろえておくもの
必要なものは多くありませんが、あると初速が変わります。
まず、経歴を書いた文章です。免状の種類と取得年、扱ってきた設備の種類と規模、経験年数。会社名を出せなくても「戸建て住宅の新築と改修を年間で数十件」という書き方で十分に伝わります。これがあるかないかで、応募の通過率がはっきり変わります。
次に、書いたものの見本です。実績がない段階では、自分で一本書いて見せるのが最も早い方法です。得意な分野で3,000字程度の解説を書いておけば、応募のたびに使えます。
三つ目は、作業環境です。図面や仕様書を参照しながら書くので、画面は大きいほうが楽になります。文字を打つ速度は後からついてきますので、最初から気にする必要はありません。
四つ目は、時間の見積もりです。3,000字の記事に、調べ物を含めて何時間かかるか。最初の一本を書いて実測してください。この数字がないまま単価だけで受注すると、時間あたりの報酬が想像より低いことに後から気づきます。
一本目をどう書き上げるか
書いた経験がない方がつまずくのは、たいてい「何から手を付ければいいか分からない」という一点です。手順を決めてしまえば進みます。
第一に、読者を一人に決めます。「これから自宅にEV充電設備を付けたい戸建ての持ち主」といった具合に、できるだけ具体的にします。読者が決まると、書くべきことと省くべきことが自動的に決まります。
第二に、その読者が知りたいことを順番に並べます。並べるだけで構成になります。ここで、自分が書きたいことではなく、読者が知りたい順に並べるのが要点です。専門家ほど背景から説明したくなりますが、読者は結論から知りたいと思っています。
第三に、各項目に対して、調べる必要があるかどうかを印を付けます。経験から書けるものはそのまま書き、確認が要るものだけ資料に当たる。この切り分けをしないと、全部を調べ直すことになって時間が溶けます。
第四に、書きます。書く順番は上からでなくて構いません。書きやすいところから埋めていくと、止まる時間が減ります。
第五に、一晩置いてから読み返します。書いた直後は自分の意図が頭に残っているので、通じない箇所に気づけません。翌日に読むと、説明が足りていない場所が見えてきます。
この五つの手順で3,000字を書くと、慣れないうちは6時間前後かかります。三本目には半分程度になるのが一般的な進み方です。最初の遅さで自分に向いていないと判断しないでください。
本業と並行して、どのくらい書けるか
現実的な量を押さえておきます。平日の夜に1時間、土日に3時間ずつ取れる人なら、週の稼働は11時間ほど。慣れてきて3,000字を3時間で書けるようになれば、月に三本から四本という計算になります。
この数字を先に置いてから受注量を決めてください。書く仕事は現場と違って、締切が近づいても物理的に短縮できない部分があります。調べ物と推敲は圧縮が効きません。無理に詰め込むと、品質が落ちた原稿を出すことになり、それは次の依頼が来なくなる直接の原因になります。
もう一つ、繁忙期の扱いです。本業に山がある職種の方は、その月を先に空けておく。書く仕事は納期の相談がしやすい分野なので、事前に伝えておけば調整してもらえることがほとんどです。連絡なしに遅れることだけが、信用を落とします。
つまずきやすいところ
書くことより、調べることに時間が溶ける
専門家ほど、正確に書こうとして調べ込みます。気がつけば3時間調べて1時間書いていた、という配分になりがちです。対策は、調べる時間に上限を決めることと、確認しきれなかった点は「編集者への申し送り」として書き添えることです。全部を自分で確定させようとしなくて構いません。
現場の言葉のまま書いてしまう
職人同士なら通じる言い方が、読者には通じません。「ころがし」「ふかし」「めくら」といった現場の語は、そのまま書くと意味が伝わらないだけでなく、誤解を生むこともあります。一度、専門知識のない家族に読んでもらうと、どこが通じないかがすぐ分かります。
修正依頼に落ち込む
初めのうちは赤字がたくさん入ります。これは書き手の能力の否定ではなく、媒体ごとの型に合わせる作業です。三本も書けば型が身について、赤字は目に見えて減ります。ここで辞めてしまう方が多いのですが、一番もったいないタイミングです。赤字が多いということは、編集者がその原稿を使うつもりで手を入れているという意味でもあります。使う気がない原稿には、そもそも赤字は入りません。そう捉え直すと、受け止め方が少し変わります。返ってきた修正は、次の原稿のための無料の指導だと考えてください。
単価の交渉を切り出せない
継続して依頼が来るようになっても、こちらから単価の話を出せずにそのまま続けてしまう。よくある形です。実績が積み上がった段階で、次の依頼を受けるときに一度打診してみてください。断られても関係が壊れることはまずありません。むしろ、価値を分かって仕事をしている書き手だと受け取られます。
書く仕事が向いている人の条件
この分野に向いているかどうかは、文章の得意不得意ではありません。別のところで決まります。
一つ目は、人に説明するのが嫌いでないことです。現場で後輩に手順を教えるのが苦にならなかった人は、まず間違いなく向いています。書くことは、目の前にいない相手に説明する行為だからです。
二つ目は、自分が知らないことを認められることです。専門家であっても知らない領域は必ずあります。そこを調べる、あるいは分からないと申し送る。この素直さがない人は、断定して誤りを書きます。
三つ目は、一人で座っている時間に耐えられることです。現場は人と動く仕事ですが、書く仕事は一人です。この静けさが快適だと感じる人と、耐えがたいと感じる人がはっきり分かれます。後者の方には、相談や講師のように人と話す形の在宅の仕事のほうが合います。
四つ目は、細部を気にする性格です。型番の一文字、単位の書き方、数値の桁。ここに神経が向く人は専門ライターとして重宝されます。現場で図面を読み込んできた人には、この習慣がすでにある場合が多いです。
逆に向いていないのは、すぐに結果が出ないと続かない方です。書く仕事は、最初の三本くらいまでは時間あたりの報酬が低くなります。そこを抜けた先で単価が動き始めるという構造なので、短期で判断すると割に合わない仕事に見えます。
続けるための小さな工夫
最後に、細かい話をいくつか置いておきます。どれも地味ですが、続けている人はだいたいやっています。
書きかけの原稿は、必ず途中で保存できる形にしておいてください。平日の夜に三十分だけ進める、という使い方ができると、週の実働が思った以上に増えます。
用語の表記を自分用に一覧化しておくと、媒体ごとの揺れに悩まなくて済みます。分電盤か配電盤か、コンセントか差込口か。媒体の指定があればそれに従い、なければ自分の一覧に従う。この一手間で推敲の時間が減ります。
書いた記事は、公開後に必ず読み返してください。編集で直された箇所が、そのまま次に活かせる学びになります。直された理由が分からなければ、聞いてしまって構いません。嫌がる編集者はまずいません。
運営者として見てきたこと
在宅とフリーランスの市場を長く運営してきた立場から、専門ライターについて気づいたことを書きます。
続いている人に共通しているのは、書く速度ではなく「発注側の手間を減らしている」ことです。構成案を先に出す、確認事項をまとめて一度に聞く、参照した資料の一覧を添える。こうした地味な習慣がある書き手には、編集者が次の仕事を回します。文章のうまさで選ばれている人より、この習慣で選ばれている人のほうが実は多いのです。
もう一つ、手取りの話をします。仲介の手数料が乗らない直接取引の形では、依頼する側は同じ予算でより多く発注でき、受ける側は同じ原稿で残る額が厚くなります。手数料0%という条件は金額の話に見えますが、実際には「同じ時間で何が残るか」という質の話です。文字単価が同じでも、手元に残る額は取引の形で変わります。
そして、専門ライターの強みは時間とともに増していきます。書いた記事が実績になり、実績が次の依頼を呼び、扱ったテーマの数だけ書ける範囲が広がる。現場の体力が落ちても続けられる仕事であることも、長い目で見れば大きな意味を持ちます。資格と経験を持っている時点で、他の人が持っていないものを持っています。あとは、それを文章の形にする練習をどこから始めるかだけです。
よくある質問
Q. 文章を書いた経験がなくてもライターの仕事は受けられますか?
受けられます。この分野で不足しているのは文章のうまい人ではなく、施工の順序や法令の勘所を間違えずに書ける人だからです。文章の型は三本ほど書けば身につきます。不安がある場合は、書く負担のない監修から入るという方法もあります。
Q. 単価はどのくらいが目安ですか?
解説記事は文字単価1円から6円、監修は1本5,000円から3万円、商品説明やカタログ原稿は1本1万円から5万円が目安です。専門分野を絞るほど上がりやすくなります。受注前に、調べ物を含めた総所要時間を実測して、時間あたりの報酬で判断してください。
Q. 資格の範囲について記事で説明してもいいですか?
説明はできますが、断定は避けてください。資格の種類、工作物の区分、請け方、金額の組み合わせで結論が変わるためです。電気工事士法や電気工事業の業務の適正化に関する法律といった根拠の名前を示したうえで、所轄の窓口で確認するよう促す書き方が適切です。
Q. 案件はどこで探すのが早いですか?
マッチングサイトで探す場合は「ライター」ではなく「電気設備 記事」「電気 監修」のように分野の言葉で検索してください。あわせて、住宅設備系メディアや電材メーカーの執筆者募集、編集プロダクションへの登録も有効です。応募母数が少ないため通過率が上がります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
中西 直美@SOHO編集部
産業カウンセラー・キャリアコンサルタント
大手人材会社でキャリアカウンセラーとして15年間従事した後、フリーランスの産業カウンセラーとして独立。在宅ワーカーのメンタルヘルスケアを専門に活動しています。
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