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ダブルチェックのやり方|ミスを見逃さない確認の分け方

@SOHO編集部
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ダブルチェックのやり方|ミスを見逃さない確認の分け方

この記事のポイント

  • ✓ダブルチェックのやり方を
  • ✓確認の種類と分け方から解説します
  • ✓ダブルチェックが意味がないと言われる理由

ダブルチェックとは、ミスを防ぐために、同じ内容を2回、または2人で確認することです。請求書の金額、メールの宛先、データの入力、翻訳や原稿の納品など、間違えると影響が大きい作業でよく行われます。ただし、ただ2回見るだけでは、思ったほどミスは減りません。「次の人が見てくれるから」という気の緩みや、慣れによる見落としが起きるからです。この記事では、ダブルチェックの種類、意味がないと言われる理由、ヒューマンエラーの考え方、効果を上げるやり方、チェックリストの作り方、場面別の確認の項目、在宅での進め方までを順番に説明します。確認の担当と進み具合をチームで共有する道具として、Pinatecaのような管理ツールを使う方法にも後半で触れます。

ダブルチェックとは

ダブルチェックは、作業の結果を2回確認して、間違いを見つけるための方法です。1回の確認では見落としてしまう間違いも、2回目の確認で見つけられる可能性が高まります。

ダブルチェックがよく行われるのは、次のような作業です。

  • お金に関わる作業:請求書の金額、振込の口座と金額、経費の精算
  • 外に出す作業:メールの宛先と添付ファイル、取引先に出す書類、公開する記事
  • 入力の作業:顧客の情報、注文の内容、在庫の数
  • 専門的な作業:翻訳の訳文、プログラムの変更、契約書の文面
  • 人の安全や健康に関わる作業:薬の準備、機械の操作、点検

これらの作業に共通するのは、間違えたときの影響が大きく、後から取り消すのが難しいことです。金額を間違えた請求書を送ってしまえば、取引先の信頼を損ないますし、誤った宛先にメールを送れば、情報が漏れてしまいます。こうした取り返しのつかない間違いを防ぐために、確認を重ねるのがダブルチェックです。

ダブルチェックの種類

ひと口にダブルチェックと言っても、やり方にはいくつかの種類があります。主なものを比べます。

種類 やり方 特徴
1人で2回確認する 作業した本人が、時間を空けて2回見る 手軽だが、同じ思い込みで見落としやすい
2人が順番に確認する 作業した人の後に、別の人が確認する よく行われる形。後の人に頼る気の緩みが出やすい
2人で読み合わせる 1人が読み上げ、もう1人が元の資料と照らし合わせる 数字や固有名詞の確認に強い
2人が別々に確認する 2人がそれぞれ独立して確認し、結果を突き合わせる 見落としを減らす効果が高いが、手間がかかる
人と機械で確認する 人の確認に加えて、計算の式や照合の機能で確かめる 数字の不一致に強い。機械の設定の誤りに注意

どの種類が良いかは、作業の内容と、間違えたときの影響の大きさで決めます。1つの作業の中でも、項目によって種類を使い分けて構いません。メールの宛先のように日に何度も行う確認なら、1人で声に出して2回確認する形が現実的です。高額の振込のように影響が大きい作業なら、2人が別々に確認する形が向いています。

ダブルチェックが「意味がない」と言われる理由

ダブルチェックをしているのにミスが減らない、という悩みはよく聞かれます。業務の仕組みづくりの道具を提供する会社の解説でも、次のように書かれています。

業務の品質や正確性を担保するために行うダブルチェックですが、実際の業務現場において「意味がない」と判断されてしまうケースも存在します。 出典: atled.jp

同じ解説では、その理由として、複数の人が関わることで1人ひとりの当事者意識が薄れ、「次の人がしっかり見てくれるはず」という無意識の甘えが確認の精度を下げてしまうことが挙げられています。

技術者の仕事の情報を扱う会社の解説では、理屈の上での効果と実際の差について、次のように説明されています。

仮に10%の確率でミスが発生する業務を2人で確認すれば、理論上のミス率は10%→1%まで下がるはずです。しかし、現場での実施においてはさまざまな問題点から期待値以下の効果しか出ない、または実施する意義を見いだせないと感じる作業者も少なくありません。 出典: engineering-technology.brexa.com

ダブルチェックの効果が下がる主な理由を整理すると、次のようになります。

  1. 責任が分散する:作業した人は「後で確認してもらえる」と思い、確認する人は「作業した人がちゃんとやっているはず」と思う
  2. 慣れによる見落とし:毎回同じ確認を繰り返していると、目が文字の上を滑るだけになる
  3. 同じ思い込み:2人が同じ資料を同じ順番で見ると、同じ箇所を見落としやすい
  4. 何を確認するかが決まっていない:確認する人が、どこをどう見ればよいか分からないまま見ている
  5. 時間が足りない:締切の直前に確認を頼まれ、急いで目を通すだけになる

裏を返せば、これらの理由を1つずつ取り除けば、ダブルチェックの効果は高められます。

ヒューマンエラーの考え方

ダブルチェックの効果を上げるには、人が間違える仕組みを知っておくことが役立ちます。人の間違いは、ヒューマンエラーと呼ばれます。厚生労働省の職場の安全についての情報のサイトでは、ヒューマンエラーを防ぐ方策として、次の4つを挙げています。

1) 人が間違えないように人を訓練する。 2) 人が間違えにくい仕組み・やりかたにする。 3) 人が間違えてもすぐ発見できるようにする。 4) 人が間違えてもその影響を少なくなるようにする。 出典: 厚生労働省 職場のあんぜんサイト「ヒューマンエラー」

ダブルチェックは、このうち3つ目の「間違えてもすぐ発見できるようにする」方策にあたります。同じページでは、どんなに訓練しても人の間違いは避けられないこと、緊張が強すぎても弱すぎても間違いが増えること、単調な監視の作業では30分を超えると緊張が続かないことにも触れています。

ここから分かるのは、ダブルチェックだけに頼るのではなく、4つの方策を組み合わせることが大切だということです。たとえば、メールの誤送信を防ぐなら、送信の前に宛先を確認する(3つ目)だけでなく、宛先の自動補完を切って間違えにくくする(2つ目)、添付ファイルにパスワードを付けて誤送信の影響を小さくする(4つ目)、といった方策を合わせて取ります。

また、同じページでは、わざと決まりを守らないことは違反と呼ばれ、ヒューマンエラーとは別に考えるのが普通だとも説明されています。確認の手順を省いてしまうことが続いている場合は、その手順が現実に合っていないのか、守る意識が薄れているのかを分けて考える必要があります。

確認の分け方:何を、誰が、どう確認するか

ダブルチェックの効果を上げる第一歩は、確認を分けて考えることです。全てを2人で何となく見るのではなく、何を、誰が、どう確認するかを決めます。

何を確認するかを決める

まず、その作業で間違えると困る点を洗い出します。請求書であれば、宛名、金額、品目、数量、日付、振込先などです。洗い出した点のうち、間違えたときの影響が大きいものほど、確認を手厚くします。

誰が確認するかを決める

作業した本人の確認と、別の人の確認で、役割を分けます。本人は作業の内容に詳しい分、思い込みで見落としやすくなります。別の人は思い込みが少ない分、作業の背景を知らないことがあります。それぞれの得意な点を生かして、本人は内容の正しさ、別の人は数字や固有名詞の一致、のように分担する方法もあります。

どう確認するかを決める

確認の方法も決めておきます。画面で見るのか、印刷して見るのか、声に出して読むのか、元の資料と1つずつ照らし合わせるのかで、見つけられる間違いの種類が変わります。数字の確認なら、元の資料と1つずつ照らし合わせる方法が確実です。文章の誤りの確認なら、声に出して読むと、目で読むだけでは気づかない不自然な点に気づけます。

いつ確認するかを決める

確認の時間を作業の計画に組み込みます。締切の直前に確認を頼むと、確認する人は急いで目を通すだけになりがちです。作業の完了から締切までの間に、確認のための時間を最初から取っておきます。

ダブルチェックの効果を上げるやり方

確認を分けたうえで、次のようなやり方を取り入れると、ダブルチェックの効果がさらに上がります。

2人が別々に確認する

最も効果が高いのは、2人がそれぞれ独立して確認し、その結果を突き合わせる方法です。1人目の確認の結果を見ずに2人目が確認するため、1人目の見落としに引きずられません。手間はかかりますが、影響の大きい作業に向いています。

確認の順番を変える

2人が同じ順番で見ると、同じ箇所を見落としやすくなります。1人目は上から、2人目は下から確認する、1人目は項目ごと、2人目は合計から逆算して確認する、といった工夫で、見落としが重なるのを防げます。

声に出して指で差す

確認するときに、対象を指で差し、声に出して読む方法も効果があります。鉄道などで行われている指差呼称と呼ばれる方法で、厚生労働省の職場のあんぜんサイトでは、鉄道総合技術研究所の実験の結果を次のように紹介しています。

「指差しと呼称を、共に行わなかった」場合の操作ボタンの押し間違いの発生率が2.38%であったのに対し、「呼称のみ行った」場合の押し間違いの発生率は1.0%、「指差しだけ行った」場合の押し間違いの発生率は0.75%でした。 出典: 厚生労働省 職場のあんぜんサイト「指差呼称」

同じページによると、指差しと呼称を共に行った場合の押し間違いの発生率は0.38%で、共に行わなかった場合の約6分の1という結果でした。事務の作業でも、画面の金額を指で差しながら「請求額、12万3,000円」と声に出すだけで、見間違いを減らせます。

チェックリストを使う

確認する項目を一覧にしたチェックリストを使うと、確認の漏れを防げます。何を確認すればよいかが決まっているため、確認する人の経験に頼らずに済みます。作り方は次の節で説明します。

確認した印を残す

確認した項目に印を付け、誰がいつ確認したかを記録しておくと、確認したつもりの見落としを防げます。印は、確認が終わったその場で付けるのが基本です。後から問題が見つかったときに、どの段階で見落としたのかを振り返ることもできます。

チェックリストの作り方

チェックリストは、ダブルチェックの質をそろえるための道具です。作るときは、次の手順で進めます。

  1. 過去の間違いを集める:その作業で過去に起きた間違いや、起きかけた間違いを書き出します。実際に起きた間違いは、また起きる可能性が高い点です。
  2. 確認の項目を決める:集めた間違いを元に、確認する項目を決めます。1つの項目には1つのことだけを書きます。
  3. 順番を決める:作業の流れに沿って項目を並べます。確認する人が、画面や書類を上から順に見ながら確かめられる順番にします。
  4. 項目を絞る:項目が多すぎると、確認が形だけになります。間違えたときの影響が大きいものを優先し、1つのチェックリストは10〜15項目ほどを目安にします。
  5. 使いながら直す:実際に使って、役に立たない項目は外し、新しく起きた間違いの項目は加えます。

請求書の発行のチェックリストの例を示します。

  • 宛名の会社名と担当者名は、取引先の正式な表記と一致しているか
  • 請求書の番号は、前回の番号の続きになっているか
  • 発行日と支払い期限は正しいか
  • 品目と数量は、注文書や納品書と一致しているか
  • 単価は、見積書や契約書と一致しているか
  • 小計、消費税、合計の計算は合っているか
  • 振込先の口座の情報は正しいか
  • 送付先のメールアドレスは正しいか
  • 添付するファイルは、その取引先の請求書か

チェックリストの項目は、「確認する」ではなく、「一致しているか」「正しいか」のように、はいかいいえで答えられる形にすると、確認した人の判断がぶれにくくなります。

場面別の確認の項目

ダブルチェックで確認すべき項目は、作業によって変わります。在宅の仕事でよくある場面ごとに、主な確認の項目を紹介します。

メールを送るとき

  • 宛先、写しの宛先、見えない写しの宛先は正しいか
  • 添付ファイルは正しいものか、最新の版か
  • 相手の名前と会社名の表記は正しいか
  • 日時や金額などの数字は正しいか

データを入力するとき

  • 入力した件数は、元の資料の件数と一致しているか
  • 数字の桁は合っているか
  • 似た文字(数字の0と英字のO、1とlなど)を間違えていないか
  • 入力の漏れや重複はないか

翻訳や原稿を納品するとき

  • 訳し漏れや抜けている段落はないか
  • 数字、日付、固有名詞、単位は元の文と一致しているか
  • 用語は依頼主の指定や用語集に沿っているか
  • 表記の揺れはないか
  • ファイルの形式と名前は依頼主の指定どおりか

翻訳の納品では、数字や固有名詞の誤りは、文章の自然さより重大な問題になることがあります。訳文を読んで自然さを確かめる確認と、元の文と1つずつ照らし合わせて数字や固有名詞を確かめる確認は、別の作業として分けて行うと、見落としを減らせます。

お金を振り込むとき

  • 振込先の金融機関、支店、口座の種類、番号、名義は正しいか
  • 金額は請求書と一致しているか
  • 振込の日付は支払い期限に間に合うか
  • 同じ請求を二重に支払っていないか

見積書や契約書を確認するとき

  • 相手の会社名、所在地、担当者名は正しいか
  • 金額、数量、単価、合計は計算が合っているか
  • 納期、支払いの条件、契約の期間は、打ち合わせで決めた内容と一致しているか
  • 前の取引の書類から作った場合、前の相手の名前や条件が残っていないか

前の取引の書類を元に新しい書類を作ると、前の相手の名前や金額が一部に残ってしまう間違いが起こりがちです。書類を作り終えたら、前の相手の名前で文書の中を検索して、残っていないかを確かめると確実です。

記事やSNSの投稿を公開するとき

  • 誤字や脱字はないか
  • 数字、日付、固有名詞は正しいか
  • リンク先は正しいページか、開けるか
  • 画像の内容と説明文は合っているか
  • 公開する日時と公開先は正しいか

公開した記事や投稿は、すぐに多くの人の目に触れます。公開の前に、作った人とは別の人が、公開されたときと同じ画面で確かめると、見落としを減らせます。

トリプルチェックにすべきか

ダブルチェックで間違いが減らないとき、確認の回数を3回に増やすトリプルチェックを考えることがあります。しかし、確認の回数を増やすほど効果が上がるとは限りません。

確認する人が増えるほど、「誰かが見てくれるだろう」という責任の分散が強まり、1人ひとりの確認が甘くなることがあります。また、確認にかかる時間が増え、本来の作業が遅れるという問題もあります。前に紹介した解説でも、チェックに多くの時間を割くと、本来すべき業務が滞り、生産性が下がりかねないと指摘されています。

確認の回数を増やす前に、次の点を見直すほうが効果的なことが多くあります。

  • 確認の項目と方法がはっきり決まっているか
  • 2人が独立して確認しているか、1人目の結果に引きずられていないか
  • 確認の時間が十分に取れているか
  • 間違えにくい仕組みにできないか

トリプルチェックが向いているのは、間違えたときの影響が非常に大きく、取り返しがつかない作業に限られます。その場合も、3回目の確認は、前の2回とは違う方法や観点で行うと効果が上がります。たとえば、1回目と2回目で項目ごとの数字を確かめたなら、3回目は合計から逆算して全体が合っているかを確かめる、紙に印刷して別の人が読む、といった形で、見る角度を変えます。

確認を頼む側と引き受ける側の心構え

ダブルチェックは2人の共同作業です。頼む側と引き受ける側が、それぞれ次の点を意識すると、確認の質が上がります。

頼む側が気をつけること

1つ目は、自分の確認を済ませてから頼むことです。「後で見てもらえるから」と自分の確認を省くと、ダブルチェックは実質的に1回の確認になってしまいます。頼む前に、自分でもチェックリストに沿って確認を終えておきます。

2つ目は、確認に必要な資料を一緒に渡すことです。請求書の確認を頼むなら、元の見積書や注文書も一緒に渡します。照らし合わせる資料がなければ、確認する人は請求書の中だけを見て判断するしかありません。

3つ目は、確認の時間を相手の予定に合わせて頼むことです。締切の直前に急に頼むと、相手は自分の仕事を止めて急いで見ることになり、確認が甘くなります。いつまでに確認してほしいかを、余裕を持って伝えます。

引き受ける側が気をつけること

1つ目は、作業した人を信じすぎないことです。相手が経験の長い人でも、「この人なら間違えないだろう」と思って見ると、見落としが増えます。誰の作業でも、同じ手順で確認します。

2つ目は、分からない点は確かめることです。確認の途中で、資料の意味が分からない点や、判断に迷う点が出てきたら、自分で推測せずに作業した人に確かめます。

3つ目は、指摘の伝え方に気を配ることです。間違いを見つけたときは、相手を責めるのではなく、「この金額は見積書と違うようです」のように、事実を具体的に伝えます。指摘しやすく、受け取りやすい雰囲気があると、確認を頼むことへのためらいも減ります。

確認で間違いが見つかったときの対応

ダブルチェックで間違いが見つかったら、直して終わりにせず、次の手順で対応すると、同じ間違いを繰り返しにくくなります。

  1. 間違いを直す:まずは見つかった間違いを直し、直した後にもう一度確認します。直す作業で別の間違いが生まれることもあるためです。
  2. 同じ間違いが他にないかを確かめる:1か所に間違いがあれば、同じ原因で他の箇所にも間違いがある可能性があります。同じ種類の項目を見直します。
  3. 原因を考える:なぜその間違いが起きたのかを考えます。資料の読み間違いなのか、手順の抜けなのか、似た情報の取り違えなのかで、打つ手が変わります。
  4. 仕組みかチェックリストを直す:原因が分かったら、間違えにくい仕組みに変えるか、チェックリストに項目を加えます。
  5. 記録に残す:いつ、どんな間違いが、どの段階で見つかったかを記録します。

すでに外に出てしまった後に間違いが見つかった場合は、速やかに関係者に知らせ、訂正の対応を取ります。間違いを隠したり、知らせるのを遅らせたりすると、間違いそのものより大きな信頼の損失につながります。

確認の記録で効果を確かめる

ダブルチェックが本当に役に立っているかは、記録を付けないと分かりません。次のような記録を付けておくと、確認のやり方を見直す材料になります。

  • 確認で見つかった間違いの件数と内容
  • 間違いが見つかった段階(本人の確認か、2人目の確認か)
  • 確認をすり抜けて、外に出てから見つかった間違いの件数と内容
  • 確認にかかった時間

記録が数か月分たまると、どんな間違いが多いのか、どの段階で見つかりやすいのかが見えてきます。たとえば、2人目の確認で毎回同じ種類の間違いが見つかっているなら、作業する人の手順か、作業そのものの仕組みを見直す必要があります。外に出てから見つかる間違いがある場合は、その種類の間違いを見つける項目がチェックリストに入っているかを確かめます。

反対に、確認で何も見つからない状態が長く続いている場合も、見直しの合図です。本当に間違いがないのか、確認が形だけになっていないのかを、時々確かめます。わざと誤りを入れた練習用の資料で確認の練習をする職場もあります。

確認の決まりを職場に定着させる

ダブルチェックの手順を決めても、忙しい時期になると省かれてしまうことがあります。確認の決まりを職場に定着させるには、次のような工夫が役立ちます。

1つ目は、確認する作業の範囲をはっきり決めることです。全ての作業をダブルチェックの対象にすると、確認の負担が大きくなり、続きません。「外に出す書類と、お金に関わる作業は必ず2人で確認する」「社内向けのメモは本人の確認だけでよい」のように、対象を絞って決めます。

2つ目は、確認の手順を書いて共有することです。誰が、何を、どう確認するかを文章にして、全員が見られる場所に保存しておきます。新しく加わった人も、その手順を読めば同じように確認できます。

3つ目は、確認の時間を作業の時間に含めて考えることです。確認を「余った時間でやること」と考えると、忙しいときに真っ先に省かれます。作業の見積もりの段階で、確認の時間も含めて予定を立てます。

4つ目は、手順を定期的に見直すことです。仕事の内容や使う道具が変われば、確認すべき点も変わります。半年に1回など時期を決めて、チェックリストと手順が今の仕事に合っているかを見直します。

5つ目は、確認で間違いを見つけたことを前向きに受け止めることです。間違いが見つかったときに作業した人を責めると、確認を頼むこと自体を避けるようになります。確認で見つかった間違いは、外に出る前に防げた成果として扱うと、確認の文化が根付きやすくなります。

確認に頼らずにミスを防ぐ仕組み

ダブルチェックは大切ですが、確認だけでミスを防ごうとすると、確認する人の負担が大きくなります。ヒューマンエラーの考え方で紹介した「間違えにくい仕組みにする」方策を組み合わせると、確認の負担そのものを減らせます。

たとえば、次のような工夫があります。

  • 入力の項目を選択式にする:手で入力する代わりに、決まった選択肢から選ぶ形にすると、入力の誤りが減る
  • 計算を表計算の式に任せる:合計や消費税を手で計算せず、式で自動的に出す
  • ひな形を使う:よく使う書類やメールは、ひな形から作る
  • 照合の機能を使う:表計算の照合の関数などで、2つの一覧が一致しているかを機械に確かめさせる
  • 宛先の自動補完を切る:メールの宛先の誤りが多い場合は、自動補完の機能を見直す

仕組みで防げる間違いは仕組みで防ぎ、人の確認は、仕組みでは防げない判断の部分に集中させる、という役割の分け方が理想です。業務の手順を見直して、AIや道具で間違いの起きにくい仕組みを作る支援の仕事もあります。その内容はAIコンサル・業務活用支援のお仕事で紹介しています。

在宅やリモートでダブルチェックを行うとき

在宅で働くチームや、業務委託のフリーランスと一緒に仕事をする場合、同じ場所で書類を見ながら確認することはできません。在宅でダブルチェックを行うときは、次の点に気をつけます。

1つ目は、確認する版をはっきりさせることです。ファイルをメールやチャットでやり取りしていると、どれが最新の版か分からなくなり、古い版を確認してしまうことがあります。ファイルの名前に日付や版の番号を入れる、共有の保存先を1か所に決める、といった決まりを作ります。

2つ目は、確認を頼むときに、確認してほしい点を伝えることです。「確認をお願いします」とだけ送ると、確認する人は何を見ればよいか分かりません。「金額と振込先を、請求書と照らし合わせてください」のように、確認の項目を具体的に伝えます。チェックリストを一緒に送ると確実です。

3つ目は、確認の結果を記録に残すことです。口頭で「確認しました」と伝えるだけでは、後から誰がいつ何を確認したかが分かりません。チャットやメールで、確認した項目と結果を短く残しておきます。

4つ目は、確認の進み具合を共有することです。確認を頼んだものが今どこまで進んでいるのかが分からないと、締切が近づいても確認が終わっていない、ということが起こります。誰の確認を待っているのか、差し戻しになっているのかが全員に見えていれば、声をかけるべき相手もすぐに分かります。

この4つ目の進み具合の共有には、カードに仕事を1件ずつ書いて共有できる管理ツールが役立ちます。その1つがPinatecaです。公式サイトによると、Pinatecaはカードに仕事を1件ずつ書き、担当者や期限、ラベルを付けて管理できるボード型のプロジェクト管理ツールで、カンバン、ガントチャート、カレンダー、リストなど8種類のボードを無料プランからすべて使えます。カンバンのボードに「作業中」「確認待ち」「確認中」「差し戻し」「完了」の列を作れば、どの作業が誰の確認を待っているのかがひと目で分かります。カードの中にはチェックリストのサブタスクを作れるため、請求書の確認の項目を1枚のカードの中に並べて、確認した項目に印を付けていけます。カード単位のコメントで確認の結果や指摘を残せるので、誰がいつ何を確認したかも後から追えます。料金は、5人までのチームならボード10個まで無料で、6人目または11個目のボードからはスタンダードプラン(1人あたり月額500円・税抜)になると案内されています。Pinatecaは、@SOHOを運営する株式会社ライフスケープが開発・提供しています。

なお、Pinatecaの公式サイトでは、書類の承認の流れを管理する機能は案内されていません。確認の担当と進み具合を共有する道具として使い、正式な承認の手続きが必要な書類は、会社の決まりに沿って別に進めます。

運営の現場から見える、確認の丁寧さと信頼

在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として見てきた限りでは、依頼主から長く仕事を任される人は、納品の前の確認を自分なりの手順として持っています。数字や固有名詞を元の資料と照らし合わせる、ファイルの名前と形式を指定と見比べる、といった確認を毎回欠かさない人の納品物は、依頼主が受け取った後に確認し直す手間が少なくなり、それがそのまま信頼になります。

依頼主と受け手が直接やり取りする取引では、間に入って納品物を確かめてくれる担当者がいない分、受け手自身の確認がそのまま品質になります。間に入る手数料が無い分、受け手の手取りが厚くなる一方で、確認の手順を持っているかどうかが、仕事が続くかどうかを大きく左右します。正確な確認が求められる仕事の1つに医療事務があり、資格の内容と学び方は医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)のページで確かめられます。

よくある質問

Q. ダブルチェックをしてもミスが減らないのはなぜですか?

主な理由は、「次の人が見てくれるはず」という責任の分散、慣れによる見落とし、2人が同じ順番で見ることによる同じ思い込み、何を確認するかが決まっていないこと、確認の時間が足りないことです。確認の項目と方法を決め、2人が独立して確認し、確認の時間を最初から計画に入れると、効果を高められます。

Q. 1人でダブルチェックをするときのこつはありますか?

作業の直後ではなく、少し時間を空けてから確認すると、思い込みが薄れて見落としに気づきやすくなります。画面ではなく印刷して見る、声に出して読む、対象を指で差しながら確認する、といった方法で見方を変えるのも効果的です。チェックリストを用意して、確認した項目に印を付けていくと、確認の漏れを防げます。

Q. ダブルチェックとトリプルチェックはどちらがよいですか?

確認の回数を増やせば効果が上がるとは限りません。確認する人が増えるほど責任が分散し、1人ひとりの確認が甘くなることがあるうえ、時間もかかります。まずはダブルチェックのやり方を見直し、それでも足りない、影響が非常に大きい作業に限ってトリプルチェックを考えます。その場合も、3回目は前の2回と違う方法で確認します。

Q. チェックリストは何項目くらいがよいですか?

1つのチェックリストは10〜15項目ほどが目安です。項目が多すぎると、確認が形だけになりやすくなります。過去に起きた間違いや、間違えたときの影響が大きいものを優先して項目を選び、使いながら役に立たない項目を外し、新しく起きた間違いの項目を加えていくと、現場に合ったチェックリストになります。

この記事について

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年10月4日最終更新:2026年10月23日
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@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

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