【重要】PHPの脆弱性、うちのサイトは大丈夫?今すぐチェック

犬のトレーナーに資格は必要か、主な資格と訪問レッスンでの活かし方

@SOHO編集部
@SOHO編集部
犬のトレーナーに資格は必要か、主な資格と訪問レッスンでの活かし方

この記事のポイント

  • ✓犬トレーナーの資格は必要かを
  • ✓環境省と東京都の公式情報で整理します
  • ✓名乗るだけなら国家資格は不要ですが

犬トレーナーの資格を調べ始めると、似た名前の資格がいくつも出てきて、どれを取ればよいのか分からなくなります。通信講座の案内は「この資格で開業できる」と書き、別のページは「資格は要らない」と書きます。どちらを信じればよいのか迷うのは当然です。

結論を先に書きます。犬のトレーナーを名乗るために国家資格は要りません。ただし、飼い主の家に出向いて有料でしつけを教える「訪問レッスン」を仕事にするなら、話が変わります。動物愛護管理法という法律で、都道府県などへの登録が必要になり、その登録には「動物取扱責任者」という担当者を配置する条件があります。この担当者になるために、一定の経験と、学校の卒業または団体の資格が求められます。

つまり、資格は「名乗るため」ではなく「登録の条件を満たすため」と「お客様に説明するため」に効いてきます。この記事では、環境省と東京都の公式ページに書かれている内容をもとに、どの資格が登録の条件として扱われるのか、どう取るのか、取った資格を訪問レッスンでどう活かすのかを順番に整理します。

結論。名乗るだけなら資格は不要、仕事にするなら登録が関わる

最初に、多くの人が混同している2つの話を切り分けます。

1つ目は「ドッグトレーナーという職業に就くための免許があるか」という話です。これは、ありません。美容師や獣医師のように、国が試験を行い、合格した人だけがその仕事をできるという仕組みは、犬のしつけや訓練には設けられていません。民間の団体がそれぞれ独自に試験を行い、独自の名前で認定しているのが実態です。

学び方の情報を扱うサイトでも、この点ははっきり書かれています。

ドックトレーナーになるために必須となる資格はありません。 しかし、実際にドックトレーナーとして活躍するためには専門知識やスキルが必要不可欠であり、専門学校や通信講座で勉強をして民間資格を取得することが勧められています。 出典: brush-up.jp

2つ目は「犬のしつけでお金を受け取る商売を始めるときに、役所への手続きが要るか」という話です。こちらは、要る場合があります。動物愛護管理法では、営利目的で動物の訓練を行う事業を「第一種動物取扱業」の1つとして扱い、事業所ごと・業種ごとに都道府県知事または政令指定都市の長の登録を受けることを求めています。

この2つを混ぜると、「資格がないと開業できない」「資格がなくても何でもできる」という、どちらも不正確な理解になります。正しくは「資格がなくても名乗ることはできるが、訓練を有料の事業として行うなら登録が必要で、その登録の条件の中に経験と資格(または学校の卒業)が含まれている」です。

勤務先のしつけ教室やペットショップで社員として働く場合は、登録は事業者である会社が受けています。個人が考えるべきなのは、会社の求人に応募するときに有利になる資格はどれか、という点です。一方、自分で訪問レッスンを始める場合は、自分自身が事業者になるので、登録と責任者の条件をすべて自分で満たす必要があります。この記事の後半は、主にこちらの読者を想定して書いています。

訪問レッスンは「訓練業」として登録の対象になる

「自分は施設を持たず、飼い主の家に行って教えるだけだから関係ない」と考える人が少なくありません。しかし環境省は、施設がない形も対象になると明記しています。

業として、動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示、競りあっせん、譲受飼養を営利目的で行う場合は、営業を始めるに当たって登録をしなくてはなりません。代理販売やペットシッター、出張訓練などのように、動物の所有や飼養施設がない場合も、規制の対象になります。 出典: env.go.jp

同じページの業種の表では、「訓練」の業の内容が「顧客の動物を預かり訓練を行う業」とされ、該当する業者の例として「動物の訓練・調教業者」と並んで「出張訓練業者」が挙げられています。飼い主の自宅や近所の公園で教える訪問型のレッスンは、この出張訓練にあたると考えるのが自然です。

登録をせずに営業した場合の扱いも、同じページに書かれています。登録せずに営業した場合や、改善命令・業務停止命令に従わなかった場合は100万円以下の罰金とされています。登録内容の変更を届け出なかった場合や虚偽の報告をした場合は30万円以下の罰金です。副業として小さく始めるつもりでも、有料でレッスンを受けるなら、まず登録の要否を自治体に確かめることが先になります。

ここでいう「営利目的」とは、お金を受け取って継続的に行うことを指すと考えてください。友人の犬のしつけを一度だけ無償で手伝うようなことまで登録の対象になるわけではありません。ただ、「知人価格で少しだけ」「SNSで募集した数人だけ」でも、料金を受け取って繰り返し教えるなら事業です。どこからが対象になるかの判断は、事業所を構える場所を担当する自治体の動物愛護管理の窓口が行います。

なお、相談先は都道府県と政令指定都市で分かれていて、中核市などが独自に担当している地域もあります。環境省のページにも、申請の手続きは管轄の都道府県または政令市の動物愛護管理行政の担当部局に問い合わせるよう書かれています。住んでいる市の名前と「動物取扱業」で調べると、担当の窓口にたどり着けます。

動物取扱責任者の要件。経験と、学校か資格の組み合わせ

第一種動物取扱業の登録には、事業所ごとに「動物取扱責任者」を1名以上配置することが条件になっています。動物取扱責任者とは、その事業所で法律や基準が守られているかを見張り、問題があれば改善を進言する役目の人のことです。個人で開業する場合は、自分自身を責任者に選ぶことができます。

東京都の動物愛護相談センターは、この責任者について次のように説明しています。動物取扱責任者は独立した資格に類するものではなく、第一種動物取扱業者から選ばれて初めて責任者になれる、というものです。つまり「動物取扱責任者の資格を取る」という試験はありません。条件を満たした人が、登録の申請のときに責任者として届け出られる、という仕組みです。

その条件は、令和2年6月の法改正で厳しくなりました。東京都の案内資料では、次の4つのいずれかを満たす必要があるとされています。

・獣医師の免許を取得していること
・愛玩動物看護師の免許を取得していること
・半年以上の実務経験(または実務経験と同等の1年以上の飼養経験)があり、かつ、その業種の知識と技術を1年以上教える学校等を卒業していること
・半年以上の実務経験(または実務経験と同等の1年以上の飼養経験)があり、かつ、公平性と専門性のある団体が行った試験で資格等を得ていること

ここで大事なのは、3つ目と4つ目が「両方を満たす」条件になっている点です。改正前は経験か資格のどちらかでよかった時期がありましたが、今は経験だけ、資格だけでは足りません。民間資格を1つ取っただけで責任者になれると思い込んでいる人がいますが、それは今の要件と合いません。

もう1つ注意したいのは、実務経験の数え方です。東京都のページでは、実務経験は「営もうとする種別と同一種別での半年以上の実務経験(常勤の職員として在職するものに限る)」とされています。訓練業で登録するなら、原則として訓練業での経験が必要です。また、ペットとして自分の犬を育てた経験や、繁殖の経験は、実務経験と同等の飼養経験として認められないと明記されています。

これに加えて、新しく責任者になる人は、自治体が行う研修を事前に受けます。東京都では事前研修の手数料が2,500円で、講義のあとに習得度を確かめるテストがあります。登録後も、責任者は1年に1回以上、自治体の法定研修を受けることが法律で義務づけられています。

登録の条件として扱われる主な民間資格

では、4つ目の条件にある「公平性と専門性のある団体が行った試験で得た資格」とは何を指すのか。東京都の動物愛護相談センターは、認められる資格と、その資格で認められる業種の例を一覧で公開しています。そのうち「訓練」の業種で使えるとされているものから、犬のしつけに関係が深いものを拾うと次のとおりです。

資格名 実施団体
愛玩動物飼養管理士(1級・2級) 公益社団法人 日本愛玩動物協会
愛犬飼育管理士 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
公認訓練士 一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
公認訓練士 公益社団法人 日本警察犬協会
家庭犬訓練士(初級、中級、上級、教師) 一般社団法人 全日本動物専門教育協会
ドッグトレーナー NPO法人 犬の総合教育社会化推進機構
プロフェッショナルドッグトレーナー NPO法人 犬の総合教育社会化推進機構
犬の飼育管理アドバイザー NPO法人 犬の総合教育社会化推進機構
JAHA認定家庭犬しつけインストラクター 公益社団法人 日本動物病院協会
GCT(Good Citizen Test) 一般社団法人 優良家庭犬普及協会

この表は東京都が「現在、取得可能な資格の一覧」として示しているもので、全国共通の公式な一覧ではありません。同じ資格でも、自治体によって認める業種の範囲や扱いが違うことがあります。たとえば東京都の一覧では、家庭動物管理士は販売や保管などでは認められていても、訓練の欄には印がありません。資格を選ぶときは、受講料を払う前に、開業予定地の自治体の窓口に「この資格は訓練業の動物取扱責任者の要件として認められるか」と電話で確かめるのが確実です。

性格の違いも押さえておきます。愛玩動物飼養管理士や愛犬飼育管理士は、犬の飼い方や法律、衛生などを幅広く学ぶ資格で、訓練の技術そのものを深く問うものではありません。一方、公認訓練士やドッグトレーナー系の資格は、実際に犬を扱う技術や指導の方法に重心があります。JAHAの家庭犬しつけインストラクターは、動物病院の団体が認定するもので、飼い主に教えることを前提にした内容です。

訪問レッスンでは、犬を直接訓練する技術と同じくらい、飼い主に分かりやすく伝えて家で続けてもらう力が問われます。どの資格がよいかは、自分がどんなレッスンをしたいかで変わります。「登録の条件を満たす」ことと「お客様に何を教えられるか」の両方から選んでください。

資格の取り方。通信講座、専門学校、団体の試験

資格の取り方は、大きく3つに分かれます。

1つ目は通信講座です。テキストと動画で学び、在宅で試験を受けられるものが多く、働きながらでも始めやすい方法です。ただし、通信講座で取れる資格が、自治体の責任者要件として認められるかどうかは別問題です。講座の案内に「開業に役立つ」と書いてあっても、それだけで要件を満たすとは限りません。前の節で触れたとおり、窓口での確認が先です。

2つ目は専門学校です。動物の生理や行動を1年以上かけて学ぶ学科を卒業すると、責任者要件の「学校等の卒業」にあたる可能性があります。東京都の一覧では、専修学校や各種学校(履修期間が1年以上のもの)の「動物の生理生態等について教育する学科」が、訓練の種別でも認められる例として挙げられています。学費は通信講座より高くなりますが、在学中に実際の犬に触れる時間が長く、卒業後に訓練所やしつけ教室へ就職する道も開けます。

3つ目は、団体が独自に行う試験を直接受ける方法です。訓練所での見習い期間を経て、団体の試験を受けて公認の訓練士になる、という流れが典型です。経験と資格が同時に身につくので、責任者要件の「実務経験」と「資格」を一度に満たしやすいのが利点です。その代わり、見習いの期間は長く、住み込みや早朝からの勤務を求められる訓練所もあります。

費用は、講座や学校によって大きく違います。数万円で受けられる通信講座もあれば、2年制の専門学校のように数百万円規模になるものもあります。ここで具体的な相場を断定することは避けます。料金は改定されることが多いので、検討している講座や学校の公式ページで、受講料のほかに受験料、認定料、更新料がかかるかまで確かめてください。資格によっては、登録を続けるために毎年の会費が必要なものもあります。

選び方の目安を1つ挙げるなら、「卒業や合格のあとに、どこでどれだけ実際の犬を扱う経験が積めるか」を見ることです。責任者要件は経験とセットなので、資格だけを先に取っても、経験を積む場がなければ開業にはつながりません。

実務経験の半年をどう積むか

責任者要件のうち、多くの人が最後に詰まるのが「半年以上の実務経験」です。東京都の説明では、常勤の職員として在職したものに限られます。週に1日だけのボランティアや、短時間のアルバイトでは、この条件にあたらない可能性が高いと考えてください。

現実的な積み方は、次のような形です。

・しつけ教室や訓練所に常勤で就職し、訓練の仕事を半年以上経験する
・ペットホテルや動物病院併設のしつけ教室など、訓練の業務がある事業所で常勤として働く
・専門学校を卒業後、そのまま関連の事業所に就職する

業種の関係にも注意が必要です。東京都が公開している表では、訓練業を営もうとする場合に実務経験として認められるのは、基本的に訓練の種別での経験とされています。ペットショップの販売員として半年働いた経験が、訓練業の責任者要件として認められるとは限りません。どの経験が認められるかは、申請の前に窓口で確かめる必要があります。

会社員として働きながら副業で始めたい人にとって、この「常勤」という条件は重く感じるはずです。しかし裏を返せば、本業の合間に資格だけ取って、経験のないまま有料のレッスンを始めることは、制度上想定されていないということです。犬は咬む、引っ張る、逃げるといった事故が起きうる動物で、飼い主から預かる命と、他の人や犬の安全に責任を持つ仕事です。半年の現場経験は、遠回りに見えて、のちのトラブルを防ぐ時間でもあります。

経験を積む間に意識しておきたいのは、記録を残すことです。担当した犬の犬種、年齢、相談内容、どんな方法でどう変わったか。こうした記録は、あとで自分のレッスンの説明資料や、ホームページの事例紹介を作るときの材料になります。もちろん、飼い主や犬が特定できる情報を外に出すときは、必ず許可を取ってください。

登録の手続きと費用。東京都の例

実際の手続きを、東京都の例で見ておきます。手順や金額は自治体ごとに違うので、ここで挙げる数字は東京都の場合として読んでください。

東京都では、第一種動物取扱業の登録申請は、動物愛護相談センター本所(世田谷区)と多摩支所(日野市)の窓口でのみ受け付けています。事前に電話で予約して来所する形で、郵送では受け付けていません。

申請の手数料は1種別につき15,000円です。訓練だけで登録するなら1種別ですが、たとえば犬を預かって泊める保管も行うなら2種別になり、同時に申請すると合計25,000円とされています。いったん納めた手数料は返金されません。

主な提出書類は次のとおりです。訓練業で飼養施設を持たない場合を想定しています。

・第一種動物取扱業登録申請書
・法律で定める欠格事由に当たらないことを示す書類
・事業所の付近の見取図(飼養施設を持たない人も提出に協力するよう案内されています)
・事業所の土地と建物を使う権限があることを示す書類(自宅を事業所にするなら、持ち家か賃貸かで必要な書類が変わります)
・動物取扱責任者研修の修了証の写し

登録は5年ごとに更新が必要です。登録したあとに責任者の氏名など申請した内容が変わったときは届出が必要で、事業をやめるときは廃業等の届出を出します。

自宅を事業所にする場合、賃貸住宅では「事業に使ってよい」という大家さんの承諾を示す書類を求められることがあります。動物を飼える物件かどうかとは別の話なので、早めに確認しておくと手続きが止まりません。

登録を受けると、事業所に標識を掲げることや、広告に登録番号などを表示することも求められます。ホームページやSNSでレッスンを案内するなら、そこにも表示が必要になると考えてください。表示の細かい決まりは、登録のときに窓口で案内されます。

訪問レッスンで資格をどう活かすか

ここからは、取った資格を仕事にどうつなげるかを考えます。

訪問レッスンのお客様が最初に知りたいのは、「この人に家に来てもらって大丈夫か」です。資格は、その不安に答える材料の1つになります。ただし、資格名を並べるだけでは伝わりません。飼い主の多くは、愛犬飼育管理士と家庭犬訓練士の違いを知らないからです。

伝わりやすいのは、資格と登録を「何を約束できるか」に言い換えることです。たとえば次のように書けます。

・第一種動物取扱業(訓練)の登録を受けており、登録番号は〇〇です
・動物取扱責任者として、毎年自治体の研修を受けています
・〇〇協会の家庭犬訓練の資格を持ち、しつけ教室で〇年、常勤で指導してきました

このように、登録、研修、経験を具体的に示すと、資格の名前を知らない人にも「きちんと手続きをして、学び続けている人」だと伝わります。

レッスンの内容そのものでは、飼い主が家で続けられるかどうかが結果を左右します。トレーナーが来ている1時間だけ犬が言うことを聞いても、翌日から元に戻れば意味がありません。毎回のレッスンのあとに、その日の練習内容と、次回までに家で続けてほしいことを短い文章で渡すと、飼い主の満足度が大きく変わります。この「宿題のメモ」をきちんと書ける人は、意外に多くありません。

文章で伝える力は、トレーナーの仕事の中で見落とされがちです。レッスン後の報告、料金表、利用規約、キャンセルの決まりなど、書く場面は多くあります。文書の書き方を体系立てて学べる資格として、ビジネス文書検定があります。ビジネス文書の形式や敬語、分かりやすい構成を問う検定で、案内文や規約を整えたい人の基礎固めになります。

もう1つ大切なのは、事故への備えです。訪問先で犬が人をかんだ、物を壊した、散歩の練習中に逃げた。こうした事態は、経験を積んだトレーナーでも起こりえます。事業として行うなら、仕事中の事故を補償する賠償責任保険への加入を検討してください。保険の内容や保険料は商品ごとに違うので、加入前に補償の範囲を必ず確かめます。

料金の決め方と、収入の見通し

訪問レッスンの料金は、地域や内容で幅があり、公的な統計で「相場」を確かめられる数字はありません。ここでは数字を断定するのではなく、料金を自分で決めるための考え方を示します。

料金を決めるときは、1回のレッスンにかかる時間を、移動も含めて数えることから始めます。たとえば、レッスンが60分、往復の移動が60分、事前の聞き取りと事後のメモ作りに30分かかるなら、1回あたりの拘束は2時間30分です。ここに交通費、駐車場代、教材費、保険料、登録の手数料を5年で割った額などの経費が加わります。

仮に、1回の料金を8,000円、交通費などの経費を1回1,000円とすると、手元に残るのは7,000円です。これを拘束時間の2.5時間で割ると、1時間あたり2,800円になります。この計算をしてみると、移動時間が長い地域ほど、1時間あたりの実入りが下がることが分かります。訪問する範囲を自宅から一定の距離に限る、遠方は出張料を別に設定する、といった工夫が必要になる理由です。

もう1つの工夫は、単発ではなく回数をまとめた形にすることです。犬のしつけは、1回で終わることはほとんどありません。最初の聞き取りと、数回のレッスン、最後の振り返りをひとまとめにした料金にすると、飼い主にとっては先の見通しが立ち、トレーナーにとっては予定が組みやすくなります。

副業として始める場合は、本業との兼ね合いも考えます。土日に4回のレッスンを入れると、移動を含めて10時間ほどになります。本業の就業規則で副業が認められているか、事前に確認しておく必要もあります。

収入の見通しについて、ひとこと付け加えます。ドッグトレーナーという職業は、資格を取ったからといって収入が保証される仕事ではありません。お客様が次のお客様を紹介してくれる関係を作れるかどうかで、2年目以降の予約の埋まり方が大きく変わります。最初の1年は、収入よりも、満足してくれたお客様の数と、紹介が生まれた件数を指標にするほうが、先の見通しを立てやすくなります。

開業の届出と、会計で最初に決めておくこと

個人で訪問レッスンを始めるときは、動物取扱業の登録とは別に、税金の手続きがあります。

国税庁の案内では、個人で事業を始めたときは「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出することになっています。提出の時期は、事業を始めた日が属する年分の確定申告期限までとされています。以前は「開業から1か月以内」と案内されていましたが、今の国税庁のページはこの表現になっています。

副業として始める場合でも、事業として継続的にレッスン料を受け取るなら、その所得は確定申告の対象になりえます。会社員の場合、給与以外の所得が年20万円を超えると確定申告が必要になる、という目安がよく知られていますが、住民税の申告はこの線とは別に考える必要があります。自分の状況で何が必要になるかは、税務署や市区町村の窓口で確かめてください。

会計で最初に決めておきたいのは、レッスン料の受け取り方と、経費の記録の仕方です。現金で受け取ると記録が漏れやすいので、振込やキャッシュレス決済に寄せると、あとで帳簿をつけるのが楽になります。交通費、駐車場代、おやつや道具などの教材費、研修や更新の手数料、保険料は、領収書を保存しておきます。

また、レッスンの予約、キャンセル、料金の受け取りのルールを、最初に文章で決めておくと、トラブルが減ります。前日のキャンセルはどうするか、犬の体調不良で中止になったときはどうするか、雨の日の屋外練習はどうするか。こうした決まりを予約のときに渡しておけば、後から説明するより、話がこじれにくくなります。

将来性と、長く続けている人の共通点

犬のしつけの仕事の将来性を考えるときに、押さえておきたい流れがあります。

1つは、動物を扱う事業への規制が段階的に厳しくなっていることです。令和2年の改正で責任者の要件が「経験と資格の両方」に変わったのは、その表れです。これは新しく始める人にとってはハードルですが、裏を返せば、きちんと要件を満たした人が信頼されやすい環境になっているということでもあります。

もう1つは、動物の看護の分野で国家資格ができたことです。愛玩動物看護師という国家資格が新設され、東京都の案内資料でも、責任者の要件の1つとして獣医師と並んで挙げられています。動物の健康や行動について、専門的な知識を持つ人が求められる流れは、今後も続くと考えられます。

しつけの相談が多いのは、子犬を迎えたばかりの家庭と、引っ張り、ほえ、かみつきなどの困りごとを抱えた家庭です。どちらも、飼い主の暮らしの中で続けられる方法を一緒に考える仕事です。施設に預けて訓練するより、家に来てもらって家族全員が同じやり方を覚える訪問型を選ぶ飼い主は、一定数います。

フリーランスや在宅の仕事の市場を長く運営してきた立場から見ると、個人で教える仕事を長く続けている人には共通点があります。技術の高さ以上に、「この人に任せると家族全員が楽になる」という関係を作っていることです。レッスンの合間の短い連絡、宿題のメモ、次回の提案。こうした小さな手間を惜しまない人ほど、紹介で予約が埋まっていきます。

もう1つ、運営者として見てきた実感があります。間に仲介業者が入らない直接の取引では、同じ予算でも依頼する側はより多くの回数を頼め、受ける側は手取りが厚くなります。訪問レッスンのように、信頼関係そのものが商品になる仕事では、この「双方が得をする」形が特に合っています。紹介や口コミで直接の依頼が続く状態を作れるかどうかが、長く続けられるかの分かれ目になります。

在宅ワークの求人情報から見た、トレーナーの次の一手

最後に、在宅ワークの求人情報を扱う立場から、犬のトレーナーとして働く人が取れる次の一手を整理します。

訪問レッスンは、体を動かして現場で教える仕事です。一方で、仕事を続けていくと、現場の外でできる仕事も生まれてきます。しつけの方法を分かりやすく解説する記事の執筆、ペット関連の事業者向けの監修、オンラインでの相談対応などです。

文章を書く仕事に広げたい人は、書き手の収入の水準を知っておくと判断しやすくなります。著述家,記者,編集者の年収・単価相場では、文章を書く職業の年収の水準や、在宅で受ける場合の単価の考え方を確かめられます。現場の経験を持つトレーナーが書く記事は、机の上の知識だけで書かれた記事と違う説得力を持ちます。

記事の仕事を受けるときに役立つのが、実績を見せる資料です。Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】では、書いた記事をどう並べれば依頼する側に伝わるかを、テンプレート付きで解説しています。トレーナーとしての事例紹介を作るときにも、同じ考え方が使えます。

集客の面では、SNSやホームページでの発信が欠かせません。AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、デジタルマーケティングの仕事の中身や、求められる知識を紹介しています。自分のレッスンを知ってもらうための発信の基礎として、目を通しておく価値があります。

まとめると、犬のトレーナーの資格は、名乗るためのものではなく、登録の条件を満たし、お客様に信頼の根拠を示すためのものです。経験と資格の両方をそろえ、自治体の登録を受けてから、有料の訪問レッスンを始める。この順番を守ることが、長く続けるための一番の近道です。

よくある質問

Q. 犬のトレーナーになるのに国家資格は必要ですか?

犬のしつけや訓練を行う人を対象にした国家資格はありません。名乗ること自体に免許は要りません。ただし、有料で訪問レッスンなどの訓練を事業として行う場合は、動物愛護管理法にもとづく第一種動物取扱業の登録が必要になり、その条件として動物取扱責任者を配置する必要があります。責任者には、実務経験と、学校の卒業または団体の資格の組み合わせなどが求められます。

Q. 民間資格を1つ取れば訪問レッスンを始められますか?

資格だけでは足りません。令和2年6月の法改正で、動物取扱責任者の要件は、獣医師か愛玩動物看護師の免許を持つ場合を除き、半年以上の実務経験(または同等の1年以上の飼養経験)と、学校の卒業か団体の資格の両方が必要になりました。ペットとしての飼育経験は認められないと東京都は案内しています。どの資格が認められるかは自治体の窓口で確かめてください。

Q. 登録にはどれくらいの費用がかかりますか?

東京都の場合、第一種動物取扱業の登録申請の手数料は1種別につき15,000円で、責任者の事前研修の手数料が2,500円です。登録は5年ごとに更新が必要です。金額や手続きは自治体ごとに違うため、事業所を構える地域の動物愛護管理の担当窓口で確認してください。資格の受講料や保険料は別にかかります。

Q. 会社員の副業として訪問レッスンを始めてもよいですか?

本業の就業規則で副業が認められていることが前提です。そのうえで、有料で継続して教えるなら第一種動物取扱業の登録が必要で、責任者の要件として常勤での実務経験が求められます。資格だけ取って経験のないまま有料のレッスンを始めることは、制度上想定されていません。開業の届出や確定申告の要否も、税務署などで確かめてください。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

公開:2026年2月9日最終更新:2026年10月2日
@SOHO編集部

この記事を書いた人

@SOHO編集部

フリーランス・在宅ワークの専門メディア

@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。

@SOHOで仕事を探してみませんか?

手数料0%・登録無料のクラウドソーシング。フリーランスの方も企業の方も、今すぐ始められます。

関連記事

カテゴリから探す

クラウドソーシング入門

クラウドソーシング入門

クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド

職種別ガイド

職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワーク

副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス

フリーランス

フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金

お金・税金

確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング

比較・ランキング

サービス比較・おすすめランキング

AI活用

AI活用

職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド

最新トレンド

市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド

発注者向けガイド

クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア

転職・キャリア

転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人

看護師の転職・求人

看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人

薬剤師の転職・求人

薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人

介護職の転職・求人

介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人

保育士の転職・求人

保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人

医療職の転職・求人

医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険

保険

生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人

採用・求人

無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース

オフィス・ワークスペース

バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業

法律・士業

契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代

シニア・50代

シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ

セキュリティ

サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック

金融・フィンテック

暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス

経営・ビジネス

経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材

ガジェット・機材

フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方

子育て×働き方

子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金

補助金・助成金

個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却

M&A・事業売却

会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド

アウトソーシング・外注ガイド

SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方