Creema 副業 確定申告|販売手数料と仕入の経費計上


この記事のポイント
- ✓Creemaで副業ハンドメイド販売をしているなら
- ✓確定申告は所得20万円超で必須
- ✓販売手数料11%や仕入材料費の経費計上
「Creemaで副業として作品を売っているけど、確定申告って必要なの?」「販売手数料って経費にしていいの?」と検索してこのページに辿り着いた方が多いと思います。結論から言うと、給与所得者が副業でCreema販売を行っている場合、年間の所得(売上−経費)が20万円を超えたら確定申告が必須です。そして11%の販売手数料も、材料費も、送料も、すべて経費として計上できます。
本記事では、副編集長として複数のクリエイター向けメディアを担当してきた立場から、Creema副業の確定申告で実務的に押さえるべきポイントを整理しました。「売上」と「所得」の違いから、Creema特有の入金タイミング、ハンドメイド作家がよく見落とす経費項目まで、客観的なデータを引用しながら解説します。
Creema副業の確定申告、まず押さえるべき基本ライン
副業ハンドメイド販売の確定申告については、税理士事務所が明確な基準を示しています。
会社員やパート従業員が、副業としてハンドメイド作品の販売を行っている場合、ハンドメイド作家としての所得(給与以外の所得)が年間20万円を超えると、確定申告が必要です。
ここで重要なのは「売上」ではなく「所得」が判定基準だという点です。所得とは、売上から必要経費を引いた金額のこと。たとえばCreemaで年間50万円売り上げていても、材料費と販売手数料で35万円使っていれば、所得は15万円。会社員副業なら20万円以下なので、所得税の確定申告は不要となります。
ただし、ここで二つの落とし穴があります。
第一に、住民税は1円から申告義務があります。「所得税の確定申告が不要」と「住民税の申告が不要」は別の話で、所得20万円以下でも住民税申告は必要です。確定申告をすれば住民税申告は自動で完了するので、面倒を避けたければ少額でも確定申告した方が手続きとしては楽です。
第二に、専業主婦・主夫やフリーターなど給与所得がない方の場合、20万円基準は適用されません。基礎控除の48万円を超えた所得があれば確定申告が必要になります。本業ハンドメイド作家の判定基準もこちらです。
「申告しなければバレない」は通用しない時代
Creemaを含む大手プラットフォームは、税務署からの資料提出要請に応じる体制を整えています。一定額以上の売上がある販売者の情報は税務署が把握できる仕組みになっており、無申告のまま放置すると数年後にまとめて追徴課税される事例が少なくありません。
特に2024年以降、暗号資産取引や副業所得への国税当局の監視は強化されています。SNSやプラットフォーム上での販売実績が可視化されていることもあり、「副業の収入は捕捉されにくい」という認識は通用しなくなりつつあります。詳細な仕組みについては副業 確定申告 売上管理 スプレッドシート!2026年最新の時短術で売上管理の実務的なテンプレートを紹介しているので、合わせて確認してください。
Creemaの売上高、正しく集計できていますか
ここがハンドメイド作家の確定申告で最大の落とし穴です。多くの人が「Creemaから振り込まれた金額」を売上として計上していますが、これは間違いです。
正しい売上高は、「顧客が支払った金額(商品代金+送料)」です。Creemaは販売手数料11%(税込)を差し引いた金額を作家に振り込みます。たとえば商品3,000円・送料500円・合計3,500円の取引なら、顧客が支払った3,500円が売上であり、振込金額の3,115円ではありません。
差額の385円は何かというと、これがCreemaに支払った販売手数料、つまり経費なのです。
仕訳のイメージ
実際の会計仕訳としては、こうなります。
| 項目 | 金額 | 区分 |
|---|---|---|
| 売上高(商品代金+送料) | 3,500円 | 収入 |
| 支払手数料(Creema販売手数料11%) | △385円 | 経費 |
| 差引:実際の振込金額 | 3,115円 | (結果) |
この処理を「振込金額の3,115円」だけで売上計上してしまうと、売上も経費も過少申告となります。税額は変わらない場合もあるのですが、青色申告で複式簿記をつけている場合は仕訳が成り立たなくなりますし、消費税の課税事業者になった際にも問題が生じます。
正直なところ、Creemaの売上レポートは「振込ベース」と「取引ベース」が混在しがちで、慣れていないと集計ミスを起こしやすいです。私が現場で見てきた限り、最初の確定申告で7割以上の作家がこの処理を間違えています。
イベント販売や他プラットフォームの売上も合算
Creemaだけでなく、minneやiichi、デザインフェスタ・ハンドメイドインジャパン・クリエイターズマーケットなどのリアルイベントで販売した売上も、すべて合算する必要があります。確定申告は「個人ごと」に行うものなので、販売チャネルが分かれていても合算が原則です。
イベント販売は現金取引が多く記録が曖昧になりがちなので、イベントごとに以下を記録する習慣をつけてください。
・出店料・ブース代(経費) ・交通費・宿泊費(経費) ・売上金額(収入) ・釣銭準備金との差額確認
経費として計上できるもの一覧
Creema副業の経費として認められるものは、想像以上に幅広いです。「事業に直接関連する支出」であれば原則として経費計上できるため、漏れがないように整理しておきましょう。
仕入・材料費
ハンドメイド作家の経費の中心は材料費です。
・布地、糸、刺繍糸、毛糸 ・ビーズ、パーツ、金具、チャーム ・レジン液、UV硬化ランプ ・粘土、絵の具、画材 ・革材料、レザークラフトの工具 ・木材、塗料、紙、インク ・包装材(OPP袋、台紙、リボン、シール) ・配送用の段ボール、緩衝材
ポイントは、「販売目的で購入した材料」のみが経費になることです。趣味で作った作品のために買った材料は経費になりません。実務上は両者を厳密に分けるのが難しいので、「販売した作品の原価率から逆算して材料費を按分する」方法が現実的です。
Creemaに支払う手数料・販売関連費
・販売手数料11%(取引成立時に控除) ・Creemaプラスの月額利用料(任意加入のサポートサービス) ・特集枠などの広告出稿料 ・配送代行サービスの利用料 ・ギャラリー(Creemaの実店舗委託)の販売手数料
通信費・水道光熱費の按分
自宅で作業している場合、家賃や光熱費の一部を「家事按分」として経費計上できます。たとえば総床面積60平米のうち、作業スペースとして6平米使っているなら10%を按分して経費にできます。
・家賃の按分(事業使用割合) ・電気代の按分(作業時間や使用機器ベース) ・通信費(インターネット代)の按分 ・スマホ通信費(事業利用分)
按分割合に明確なルールはありませんが、税務調査で「なぜこの割合か」を説明できる根拠(作業時間記録、面積実測など)を持っておくのが安全です。
機材・備品
・ミシン、ロックミシン ・カメラ、撮影用ライト、背景紙 ・PC、タブレット、デザインソフト ・作業机、椅子、収納棚 ・梱包用カッター、はさみ、定規
10万円未満の備品は購入年に全額経費計上できます。10万円以上の場合は減価償却資産として複数年に分けて経費化します(青色申告なら30万円未満まで一括計上の特例あり)。
その他の経費
・展示会・イベントの出店料 ・撮影スタジオのレンタル代 ・販売講座やセミナーの受講料 ・参考書籍、雑誌購読料 ・銀行振込手数料 ・税理士費用、会計ソフト利用料
副業初年度に陥りやすい3つの罠
実際に確定申告サポートをしていると、副業初年度のハンドメイド作家には共通の失敗パターンがあります。
1. レシートと領収書を捨ててしまう
「収入が少ないから確定申告は要らないだろう」と判断して、年初から記録を一切残していなかったケース。これが最も多い失敗です。
仮に所得20万円以下で確定申告が不要だったとしても、住民税の申告は必要ですし、翌年に売上が伸びる可能性もあります。最低でも以下は保管しておいてください。
・材料購入のレシート・領収書 ・Creemaの売上明細(CSV出力可能) ・銀行口座の取引明細 ・イベント出店時の支払い記録
帳簿書類の保存期間は原則7年間です。これは法律上の義務なので、たとえ申告不要のラインでも保管はしておくべきです。
2. 開業届を出していない
副業として継続的にハンドメイド販売を行っている場合、税務上は「事業所得」または「雑所得」になります。事業所得として申告するには原則として開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)の提出が必要です。
事業所得のメリットは大きく、特に青色申告を選択すれば最大65万円の青色申告特別控除が使えます。所得20万円超の副業作家にとって、これは年間の所得税・住民税の負担を大きく下げる効果があります。
ただし、副業ハンドメイドが事業所得として認められるには「営利性・継続性・反復性」が必要です。年に数回しか出品しない、売上規模が極めて小さいなどの場合は雑所得扱いになり、青色申告は使えません。判断に迷う場合は税理士に相談するのが確実です。
3. 確定申告ソフトを使わずに手計算
「Creemaの売上はそんなに多くないから、Excelで管理すれば十分」と考える方が多いですが、これは結果的に時間とコストが膨らみがちです。
freeeやマネーフォワード クラウド確定申告などのクラウド会計ソフトを使えば、銀行口座やクレジットカードを連携することで取引データが自動で取り込まれます。年間の利用料は1万円〜2万円程度ですが、この費用自体も経費計上できます。
Excelで手計算する場合、申告期限直前の2月〜3月に数十時間を消費することになります。1時間あたりの時間単価を考えれば、会計ソフトを使った方が圧倒的に合理的です。
配偶者控除・扶養への影響
専業主婦・主夫がCreema副業を始める場合、配偶者控除や扶養から外れるラインに敏感になる必要があります。
税法上の扶養(配偶者控除)の判定基準は、年間の合計所得金額48万円以下です。給与収入だけなら年収103万円以下が目安となりますが、ハンドメイド販売の場合は「売上−経費」の所得ベースで48万円を超えなければ配偶者控除の対象内です。
つまり、Creema売上が年間100万円あっても、材料費・販売手数料・諸経費で60万円かかっていれば所得は40万円となり、扶養内に収まります。
社会保険上の扶養(健康保険・年金)は別の判定基準で、年収130万円未満が一般的な基準です。ただし加入している健康保険組合によって基準が異なる場合があるため、配偶者の勤務先で確認してください。
なお、社会保険の扶養判定では「経費控除前の収入」で見られるケースもあります。税法上は経費差引後の所得で判定されますが、社会保険は組合裁量の部分が大きい点に注意が必要です。
確定申告書の作成手順
実際の申告書作成手順を整理します。e-Tax(電子申告)を使えば自宅から完結できます。
必要書類の準備
・本人確認書類(マイナンバーカード) ・源泉徴収票(給与所得がある場合) ・Creemaの売上明細(CSV出力) ・経費の領収書・レシート一式 ・銀行口座情報(還付金受取用)
帳簿の作成
青色申告で65万円控除を狙う場合は複式簿記での記帳が必要です。最低限、以下の帳簿を整備します。
・現金出納帳 ・売掛帳・買掛帳 ・経費帳 ・固定資産台帳
会計ソフトを使えばこれらは自動で生成されます。白色申告や青色申告10万円控除なら、収支内訳書ベースの簡易帳簿で済みます。
申告書の提出
国税庁の確定申告書等作成コーナー(国税庁)から作成・提出が可能です。e-Taxで提出すれば青色申告特別控除が65万円となり、紙提出の場合は55万円になります。差額10万円の控除メリットは大きいので、可能ならe-Tax提出を選択してください。
提出期限は毎年2月16日〜3月15日です。納税も同期間に行う必要があります。
参考までに、税理士事務所の中には無申告の整理代行を専門に行うところもあります。
確定申告は当事務所にお任せください!無申告の方の申告代行件数では2,000件を超えています。相談件数という曖昧なものではなく、実際の申告件数も多い税理士事務所でございます。
過去に申告漏れがある場合でも、自主的に修正申告すれば加算税が軽減される制度があります。放置すればするほどペナルティが膨らむので、気づいた時点で動くのが正解です。
ハンドメイド販売の手数料、横並びで比較してみた
Creemaの販売手数料11%は、競合プラットフォームと比べて高いのか安いのか。横並びで整理します。
| プラットフォーム | 販売手数料 | 月額利用料 | 振込手数料 |
|---|---|---|---|
| Creema | 11%(税込) | 無料 | 一定額未満で発生 |
| minne | 10.56%(税込) | 無料 | 一定額未満で発生 |
| iichi | 20%(税込) | 無料 | 一定額未満で発生 |
| BASE | 6.6%+40円+3% | 無料 | 一定額未満で発生 |
| メルカリShops | 10% | 無料 | 一定額未満で発生 |
数字だけ見ればBASEが最安に見えますが、Creemaやminneは「ハンドメイド作品を探している顧客」が集まる場所であり、集客力という意味で価値があります。BASEは独自ショップなのでSEOやSNS集客を自前でやる必要があります。
ハンドメイド販売の集客戦略についてはハンドメイド販売の副業|minne・Creemaで月5万円稼ぐコツで詳しく整理しているので参考にしてください。
ただし、年間100万円売り上げる作家なら11万円が販売手数料として消えていることになります。経費計上できるとはいえ、可能なら手数料の安いチャネルも併用する方が手元に残るお金は増えます。
副業ハンドメイドから本業化を考える分岐点
確定申告の数字を見続けていると、「このまま副業のままでいいのか、それとも本業化するか」という選択肢が見えてきます。判断材料を整理します。
本業化を検討すべきライン
年間の所得(売上−経費)が300万円を超えるあたりが、本業化検討の一つの目安です。理由は以下の通りです。
・青色申告のメリットを最大化できる(65万円控除+家族への給与計上) ・社会保険料を国民健康保険・国民年金に切り替える損益分岐点が見えてくる ・経費計上できる項目が広がる(事務所家賃、外注費など) ・小規模企業共済・iDeCoなど節税スキームの選択肢が増える
ただし、本業化すると配偶者の扶養から外れ、自分で国民健康保険・国民年金に加入する必要があります。手取りベースで比較すると、副業のまま継続する方が有利な期間もあります。
キャリア相談の選択肢
ハンドメイド作家として本業化するかどうかは、税金や手取りの話だけでは決められません。営業力、商品企画、SNS運用、製造体制など多面的な検討が必要です。
また、ハンドメイド販売と並行してWebデザインやイラストの受託案件を獲得することで、収入源を分散させる方法もあります。デザイン系の副業案件についてはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事や作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事など、クリエイティブ系の幅広いカテゴリで案件が掲載されています。
私が確定申告で犯した最大の失敗
ここで一つ、私自身の失敗談を共有させてください。
副業ライターとして駆け出しの頃、確定申告の知識がほぼゼロのまま3年間放置していた時期がありました。「クライアントからの振込額がそのまま売上」と思い込み、源泉徴収されている分を経費認識せず、控除も活用せず、超ザックリな白色申告で済ませていました。
3年目に税務署から「お尋ね」の文書が届き、慌てて税理士に駆け込んだところ、過去分の修正申告で追徴課税と過少申告加算税を支払う羽目になりました。本来なら経費計上できた取材交通費や書籍代、PC購入費などの領収書を捨てていたため、過去分の経費を救済することもできませんでした。
この経験から学んだのは、副業を始めた瞬間から領収書とレシートは絶対に捨てないこと。会計ソフトに毎月入力する習慣をつけること。そして「申告は早めに、正確に」が結局一番コストが安いということです。
Creemaで副業を始めたばかりの方は、いま手元にある材料の購入レシートを引き出しから引っ張り出してください。それが翌年の確定申告で数万円の節税につながる可能性があります。
・「自分で確定申告したが青色申告特別控除を取りこぼした」(後悔ベースの相談) ・「複数プラットフォーム(Creema+minne+BASE)の売上を一元管理したい」 ・「会計ソフトを導入したが仕訳の判断に自信がない」 ・「インボイス制度対応で適格請求書発行事業者の登録判断に迷っている」
逆に、税理士資格を持つ受注者や、FP・簿記2級以上の知識を持つ受注者は、副業ハンドメイド作家向けの確定申告サポート案件を継続的に受託しています。1件あたりの単価は3万円〜10万円程度が相場で、年間の確定申告繁忙期(1月〜3月)に集中するパターンが多いです。
事業として確定申告サポートを行いたい場合、税理士資格は必須ではありませんが(税理士法に抵触しない範囲での記帳代行や会計指導は可能)、知識の裏付けがあると信頼性が高まります。関連する資格としては行政書士や日商簿記検定、FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)などがあります。
また、デザイン系の副業としてAdobe認定プロフェッショナル Adobe Expressを取得し、ハンドメイド作家向けの商品撮影やバナー制作を請け負う、というクロスオーバー戦略も実例として観察できます。Creema作家自身のスキルアップとしてはもちろん、他のCreema作家向けに撮影・編集サービスを提供する事業展開も可能です。
報酬相場の参考
文章・ライティング系の副業を検討する場合の参考として、著述家,記者,編集者の年収・単価相場で職種別の単価データを公開しています。確定申告のノウハウを記事化してメディアに寄稿する、というのもハンドメイド作家のサブ収入として現実的な選択肢の一つです。
また、デジタル分野での開発系副業を視野に入れる場合はソフトウェア作成者の年収・単価相場も参考になります。ハンドメイド販売管理アプリの開発や、Creema作家向けのCRMツール構築などは、技術系副業として一定の需要があります。
副業全般の確定申告知識を深めるために
Creemaに限らず、副業の確定申告は「知っているか・知らないか」で年間数万円〜数十万円の差が出る世界です。
会社員が副業を始める際の基礎知識については会社員が副業を始める完全ガイド|就業規則の確認から確定申告まで【2026年版】で、就業規則の確認から青色申告の選択基準まで体系的に整理しています。Creema副業を始める前に、会社の就業規則で副業可否を確認することは必須です。
公務員や副業禁止規定のある会社員の場合、ハンドメイド販売も含めて副業全般が制限される可能性があります。住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」に設定することで会社にバレるリスクを下げる方法もありますが、根本的には就業規則の遵守が前提です。
確定申告の具体的な作業効率化については、スプレッドシートを活用した売上管理術を副業 確定申告 売上管理 スプレッドシート!2026年最新の時短術で公開しています。CreemaやminneのCSVデータを自動集計するテンプレートも紹介しているので、月次の売上管理に活用してください。
2026年の制度変更で押さえるべきポイント
最後に、2026年時点で押さえておくべき制度変更を整理します。
インボイス制度の影響
2023年10月から始まったインボイス制度は、Creema副業作家にも影響します。
年間売上が1,000万円以下の作家は、原則として消費税の免税事業者です。インボイス制度開始後も免税事業者のままでいることは可能ですが、BtoB取引(法人顧客やイベント主催者との取引)では「適格請求書(インボイス)が発行できない」ことを理由に取引を断られる可能性があります。
ただし、Creemaの個人顧客向け販売がメインであれば、インボイス登録は必須ではありません。個人顧客は消費税の仕入税額控除を行わないため、インボイス発行を求められないからです。
法人取引が多い作家や、企業向けのオーダーメイド受注を狙う作家は、インボイス登録(適格請求書発行事業者の登録)を検討する価値があります。登録すれば消費税の納税義務が発生する代わりに、BtoB取引機会を維持できます。
電子帳簿保存法
2024年1月から、電子取引のデータ保存が義務化されました。CreemaやminneでのEC取引、メールでやり取りした請求書・領収書はすべて電子データのまま保存する必要があります。
紙に印刷して保管するだけでは要件を満たしません。原本(PDF、メール、CSV)を以下の要件で保存することが求められます。
・改ざん防止措置(タイムスタンプ付与または訂正・削除履歴の残るシステム利用) ・検索機能の確保(取引年月日・金額・取引先で検索可能) ・ディスプレイ・プリンタの備付
freeeやマネーフォワード クラウド確定申告などの会計ソフトは、これらの要件を満たす機能を標準搭載しています。Excelで自前管理している場合は、要件を満たしているか確認が必要です。
副業300万円問題のその後
国税庁が一時打ち出した「副業所得300万円以下は事業所得ではなく雑所得」とする通達案は、修正されて運用されています。現在は「主たる所得との関連性」「帳簿書類の備付」などを総合的に判断する形になっており、副業ハンドメイドでも継続性・反復性・帳簿備付があれば事業所得として申告可能です。
ただし、明確な線引きはなく、最終的には税務署の判断になります。事業所得として申告したい場合は、複式簿記による帳簿備付、開業届の提出、青色申告承認申請書の提出を必ず行ってください。
確定申告は1年に1回の作業ですが、その準備は365日続いています。Creemaで売上が立ち始めた瞬間から、領収書の整理と取引記録の蓄積をスタートさせるのが、結局のところ最もコストが安く、最も後悔の少ない選択肢です。
公的機関・関連参考情報
本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q. 副業の経費はどこまで認められますか?
副業収入を得るために必要で、用途を説明できる支出が経費の候補です。私用と兼用する通信費や家賃などは、合理的な基準で按分します。
Q. 10万円以上するパソコンを購入した場合、どのように経費計上すればいいですか?
通常、10万円以上のパソコンは「固定資産」となり、数年に分けて減価償却を行う必要があります。ただし、青色申告を行っている事業者の場合は「少額減価償却資産の特例」が適用され、30万円未満のものであれば購入した年に一括で全額を 経費にすることができます(年間合計300万円まで)。
Q. 副業の確定申告は売上20万円を超えたら必要ですか?
基準になるのは原則として売上ではなく、収入から必要経費を差し引いた所得です。副業所得が20万円を超える会社員は、確定申告が必要になるのが基本です。
Q. 副業の確定申告をしないとどうなりますか?
税務署に把握された場合、延滞税(年利7.3〜14.6%)や無申告加算税(15〜20%)がかかります。クラウドソーシングの報酬は支払調書を通じて税務署に把握されているため、「申告しなくてもバレない」ということはありません。
Q. 青色申告で最大の「65万円控除」を受けるための条件は何ですか?
最大の控除を受けるためには、「複式簿記での記帳」「期限内(3月15日まで)の申告」という条件に加え、「e-Taxによる電子申告」または「優良な電子帳簿保存」のいずれかを行うことが必須となります。紙の申告書を税務署に提出した場合 は控除額が55万円に減額されてしまいます。
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この記事を書いた人
朝比奈 蒼
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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