公認会計士の専門ライターの仕事


この記事のポイント
- ✓公認会計士 ライター 副業で受ける案件の種類
- ✓文字単価と記事単価の相場
- ✓単価が上がる書き方を整理します
公認会計士の資格を持っている人が在宅で受けやすい仕事のうち、始めるまでの手続きがいちばん軽いのが書く仕事です。設備も要らず、開業の登録関係を整える前でも受けられる案件があり、稼働時間を自分で決められます。
ただし、会計士だから書ける記事が高く売れる、という単純な話ではありません。会計や税務のテーマで書かれた記事は既に大量に流通していて、資格の有無だけでは差になりません。差がつくのは、書いた内容の根拠をどう示すか、そして発注側の校閲コストをどれだけ減らせるかです。
この記事では、公認会計士に実際に来るライティング案件の種類、文字単価と記事単価の相場、原稿の中で根拠を示す型、資格の表示に関する注意点、そして単価が上がる書き方を順に整理します。試験勉強や資格の取り方は扱いません。既に資格を持っている人が、それを書く仕事に換えるところだけを扱います。
会計士に来るライティング案件は、大きく4種類ある
「ライター案件」とひとくくりにされがちですが、発注元も報酬体系も別物です。自分がどれを受けるのかを先に決めないと、募集を眺めるだけで時間が過ぎます。
執筆が会計士の副業として成立する理由は、専門知識をそのまま原稿に変換できる点にあります。
執筆活動は公認会計士の専門知識を活かしつつ、比較的時間を自由に使える副業の1つです。具体的には、会計や税務に関する書籍や専門誌のコラム、メディアサイトの記事などの執筆活動が挙げられます。 出典: crear-ac.co.jp
この「比較的時間を自由に使える」という点が、監査法人や事業会社に勤めながら受ける場合には効いてきます。締切さえ守れば作業時間帯を問われない案件が多く、平日夜と週末に寄せられるからです。
会計・税務メディアの解説記事
いちばん募集数が多いのがこの種類です。会計事務所、税務ソフトの会社、士業向けの求人メディア、経理担当者向けの情報サイトなどが発注元になります。テーマは、収益認識、リース、減損、税効果、インボイス、電子帳簿保存、給与計算といったあたりが中心です。
分量は1本3,000字から8,000字。報酬は文字単価か記事単価で提示されます。継続案件になりやすく、月に2本から4本という契約が組みやすい領域です。
このタイプの案件で発注側が困っているのは、書ける人がいないことではありません。書かれた内容が正しいかを判断できる人が社内にいないことです。だから会計士に依頼が来ます。つまり、原稿の正しさを自分で担保できることが、そのまま価値になります。
企業のオウンドメディアと資料
会計ソフト、経費精算システム、電子契約サービスといったBtoBのサービス会社が、見込み客向けに出す記事や資料です。記事のほか、ホワイトペーパー、導入事例の解説、セミナーの配布資料といった形もあります。
報酬は1本あたりで決まることが多く、記事より資料のほうが単価は高い傾向があります。ただし、その会社のサービスに触れる書き方を求められるため、書いてよい範囲と書けない範囲の擦り合わせに時間がかかります。初回の打ち合わせで、どこまで踏み込んでよいかを確認しておかないと、改稿で疲弊します。
書籍と専門誌の原稿
会計・税務の専門書、実務解説書、専門誌の連載といった領域です。報酬は原稿料または印税で、ページ単価や部数に連動します。単発の記事より単価は高く、著者としての表記が残るため、次の仕事につながりやすいのが特徴です。
一方で、着手から刊行まで数か月かかり、校正のやり取りも複数回に及びます。副業として最初に狙う領域ではなく、メディア記事で実績を作ったあとに声がかかる流れが一般的です。
監修と事実確認だけを引き受ける形
執筆はライターがやり、会計士は内容の正しさだけを見る、という切り分け方の案件もあります。作業時間は執筆より短く、指摘をまとめて返すだけで完了します。
この形は本業が忙しい時期にも回しやすいのですが、責任の範囲が曖昧なまま名前だけ出される契約になっていないかを、契約書で確認する必要があります。監修者として氏名と資格を表示するのであれば、どの範囲を確認したのか、確認していない範囲は何かを、記事のどこかに書いてもらう取り決めをしておくのが安全です。
文字単価と記事単価の相場
報酬の提示のされ方は、文字単価型と記事単価型の2つです。どちらで提示されても、最終的に自分の時給に換算して判断します。
会計分野の執筆について、業界の解説では次のような目安が示されています。
仕事内容専門的知識に基づく書籍や記事の作成収入(目安)1文字5円前後報酬体系文字数ごと、記事ごと必要なスキル文章作成能力、SEOスキルなど仕事を得る方法クラウドソーシングサービスの活用、SNSやブログ経由の依頼など 出典: crear-ac.co.jp
Webライティング全般の文字単価が1円から3円のレンジに集中していることを考えると、専門資格を前提とした案件はその上に位置づけられています。実際の募集では、文字単価3円から8円、記事単価では2万円から10万円あたりに提示が分布します。
ここで注意したいのが、文字単価が高くても時給が低くなる案件がある点です。1本6,000字で文字単価5円なら報酬は3万円ですが、資料の読み込みと図表作成に15時間かかれば時給は2,000円です。逆に、自分が普段扱っている論点なら同じ分量を5時間で書けます。
判断の基準は、単価そのものではなく、自分の手持ちの知識でどれだけ調べずに書けるかです。最初の数本は所要時間を必ず記録してください。時給に換算した数字が出れば、次の交渉の材料になります。
会計・税務分野と執筆分野の報酬水準の全体像は公認会計士,税理士の年収・単価相場と著述家,記者,編集者の年収・単価相場にまとまっています。自分の提示額が市場のどのあたりにあるかを確認してから交渉すると、根拠のある数字で話ができます。
原稿料は源泉徴収されることがある
提示された金額がそのまま振り込まれるとは限りません。原稿料は所得税法上の源泉徴収の対象となる報酬に含まれており、発注元が法人などの場合には、支払時に所得税および復興特別所得税が差し引かれて振り込まれます。税率や計算方法は国税庁の案内で確認してください。
つまり、記事単価3万円という提示でも、実際の入金額はそれより少なくなります。差し引かれた分は確定申告で精算されるため損をするわけではありませんが、月々の入金予定を組むときには考慮が要ります。
会計士であれば計算そのものは難しくありませんが、発注元によって支払通知書の書式も送付のタイミングもばらばらです。案件ごとに、支払通知書または支払調書が発行されるかを最初に確認しておくと、申告時の作業が減ります。発行されない場合は、自分で入金額と源泉徴収額を記録しておく必要があります。
会計士の原稿が評価される理由は、根拠の示し方にある
会計士に発注する側が本当に買っているのは、文章の巧さではありません。書かれている内容が確認済みであること、そして間違っていた場合に気づける人が書いていることです。この点を原稿の中で見える形にできると、単価は動きます。
出典は一次資料に当てる
会計や税務のテーマでは、他社の解説記事を出典にしている原稿が非常に多く流通しています。これをやめて、企業会計基準委員会の基準、金融庁の公表資料、国税庁の質疑応答事例、法令そのものに当てるだけで、原稿の性格が変わります。
書き方としては、本文で結論を述べたあとに、どの資料のどの部分を根拠にしているかを1文で添えます。読者にとっては確認先が分かり、発注側にとっては校閲の手間が減ります。この「確認先が書いてある」という状態が、次の依頼を呼びます。
いつ時点の話かを必ず書く
会計と税務は制度の改正が頻繁にあります。原稿の中に時点が書かれていないと、公開の数か月後には読者に誤解を与える記事になります。
「2026年8月時点の制度を前提としています」といった一文を冒頭か該当箇所に入れる。改正の予定が公表されている論点なら、その旨も書く。これをやっておくと、発注側から見ると記事の寿命が読めるようになり、更新の依頼という次の仕事に変わります。
断定してよい範囲と、確認を促す範囲を分ける
会計士が書く原稿でいちばん価値が出るのが、この線引きです。制度として一義的に決まっていることは断定する。個別の事情によって扱いが変わることは、変わる理由と確認先を書く。
たとえば、ある処理について「原則はこうだが、契約の形態によって判断が分かれるため、顧問の会計士または税理士に確認が要る」と書く。これは逃げではなく、実務を知っている人にしか書けない部分です。何でも断定してある記事は、読んだ人が実務で失敗します。
資格の表示と、書いてよい範囲の線引き
執筆そのものは資格がなくてもできる仕事です。しかし、公認会計士と表示して書く以上、表示の仕方と業務の範囲には注意が要ります。
公認会計士の業務の範囲は公認会計士法に定められており、財務書類の監査証明業務については同法で会計士の業務として位置づけられています。一方で、財務に関する調査や相談といった業務は、その位置づけが異なります。記事を書く行為そのものがどの範囲に当たるかは、内容と関与の仕方によって変わるため、資格の表示を伴う仕事を受けるときは、所属先の規程と関連する法令の定めを事前に確認してください。
税務に踏み込む記事では、税理士法の定めにも注意が必要です。税理士業務の範囲は税理士法に規定されており、公認会計士が税理士業務を行う場合の要件も同法に定めがあります。記事の執筆が個別の税務相談に当たらないよう、一般的な制度の解説にとどめるのか、個別事案に触れるのかを、発注時点で明確にしておくべきです。ここは自己判断で線を引かず、所属している団体や監督官庁の案内で確認するのが確実です。
他の士業の業務範囲についても同じことが言えます。許認可や書類作成の話題に踏み込むときは、行政書士の業務範囲との関係を確認してから書いてください。資格ごとに、法令で定められた範囲と、誰でもできる範囲があります。
また、監修者や執筆者として登録番号や所属を表示する場合は、その表示が誤解を招かないかを確認します。実務に関与していない記事に対して、あたかも実務上の保証をしているかのような表示になっていないか。この点は発注側が気づかないことも多く、書き手側から指摘すると信頼につながります。
単価が上がる書き方の具体
同じテーマ、同じ分量でも、単価が上がる人と据え置きの人がいます。差は文章力ではなく、発注側の作業をどれだけ引き取っているかです。
構成案を先に出す
原稿を丸ごと書いて出すのではなく、見出しの一覧と各見出しで書く内容を先に共有します。ここで方向のずれを潰しておけば、書き上げてからの大幅な直しがなくなります。
発注側にとっては、公開前の見通しが立つことに価値があります。構成案の段階で一度確認を挟む進め方を提案すると、次の案件から任される範囲が広がります。
図表を1本つける
会計のテーマは、文章だけだと読み手が理解しづらい論点が多くあります。処理の流れ図、比較表、判定のフローチャートを1本つけるだけで、記事の完成度が変わります。
作図は難しいツールでなくてよく、表計算ソフトや簡易な作図ツールで十分です。図表を作れる人は制作側でも重宝されるため、あわせてAdobe認定プロフェッショナル Adobe Expressのような制作系のスキルを持っている会計士は、記事以外の資料制作にも呼ばれるようになります。
改稿の回数を契約で決める
執筆の副業で消耗する最大の原因が、終わらない改稿です。契約時に、改稿は2回まで、それを超える場合は別途見積もり、と決めておきます。
これは値切りへの防御ではなく、双方の作業量を予測可能にするための取り決めです。発注側も、無制限に直せると思っていると指示が曖昧になります。回数を決めると指示が具体的になり、結果として改稿そのものが減ります。
検索面での要件を理解しておく
Webメディアの記事は、公開後に検索から読まれることを前提に発注されています。見出しの立て方、検索する人が使う言葉への寄せ方といった基本を押さえているだけで、発注側の手直しが減ります。
この領域の基礎はSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場に整理されています。単価の上げ方そのものについてはWebライターが文字単価を上げる方法【2026年版】|1円→5円のステップが具体的です。会計の知識に加えてこの部分を押さえると、発注側から見た代替の効かなさが増します。
最初の実績をどう作るか
実績がないうちは、書いたものを見せられないという問題に当たります。ここは自分で作れます。
自分が普段扱っている論点をひとつ選び、3,000字程度のサンプル原稿を書いてください。出典の当て方、時点の明示、断定と確認促しの分け方まで、実際の納品物と同じ形式で仕上げます。公開する場所は、ブログでも文書共有サービスでもかまいません。
このサンプルが1本あるだけで、応募時の通過率は明確に変わります。発注側が知りたいのは、この人がどういう原稿を出してくるかだけだからです。経歴の説明を長く書くより、成果物を1本見せるほうが早い。
案件の探し方そのものはフリーランス 案件紹介 ライター 案件獲得の全技術!2026年最新ガイドに詳しくまとまっています。募集ページからの応募だけでなく、会計事務所や出版社に直接打診する経路も併用すると、競合の少ない案件に届きます。
発注側から見た、会計士ライターの使いにくさ
受け手側の視点だけで考えていると見落とす点があります。発注側が会計士に依頼するとき、実は不安を抱えています。
ひとつは、納期が読めないことです。本業の繁忙期に連絡が途絶える、決算期に入って原稿が止まる、という経験をしている発注者は多くいます。もうひとつは、文章が硬すぎて読者に届かないこと。専門家の原稿ほど、そのまま出せずに編集側で全面的に書き直すことがあります。
この2つに先回りするだけで、選ばれやすさが変わります。受注時に自分の繁忙期を先に伝え、その期間の稼働を明示する。文章については、想定読者を確認して、その人が知らない用語には必ず言い換えを添える。会計の用語をそのまま並べた原稿は、専門家同士でしか通じません。
自動生成の原稿が増えたことで、確認できる人の価値が上がっている
ここ数年で、会計や税務のテーマの記事は一気に増えました。生成ツールを使えば、それらしい解説文は短時間で出てきます。発注側から見れば、下書きを作るコストは大きく下がりました。
ところが、出てきた文章が正しいかどうかは、依然として人が判断するしかありません。会計基準の適用時期、税制の改正時期、経過措置の有無といった部分は、もっともらしい間違いが混じりやすい領域です。読者が実務で使う記事でこの間違いが残ると、発注元の信用に直結します。
この結果、発注の内容が変わってきています。ゼロから書いてほしいという依頼だけでなく、下書きを渡すので事実関係を確認して直してほしい、という依頼が増えました。作業時間は執筆より短く、単価は執筆の5割から7割程度で提示されることが多い形です。時給に換算すると、執筆案件より高くなる場合があります。
このタイプの案件を受けるときに決めておくべきなのが、どこまで直すかの範囲です。事実関係の誤りだけを指摘するのか、文章として通るところまで手を入れるのか。曖昧なまま受けると、結局は全面的に書き直すことになります。受注時に、確認する項目を箇条書きで合意しておいてください。
受注前に確認しておく契約の5点
執筆の副業でトラブルになるのは、書いた内容ではなく契約の詰め残しです。受注前に次の5点を文面で確認しておけば、ほとんどの揉め事は起きません。
1つ目が報酬の支払時期です。納品から支払いまでの期間を必ず書面で確認します。フリーランスとして業務委託を受ける場合の取引条件については、いわゆるフリーランス保護新法によって、発注事業者に対する取引条件の明示義務や支払期日に関する定めが設けられています。制度の詳細は公正取引委員会や厚生労働省の案内で確認できます。つまり、支払期日が曖昧なまま着手するのは、そもそも制度が想定していない進め方です。
2つ目が著作権と氏名表示です。原稿の著作権を発注側に譲渡するのか、利用許諾にとどめるのか。氏名と資格を表示するのか、表示せずに納品するのか。この2つは別の論点で、譲渡していても表示は残る契約もあれば、表示なしで譲渡する契約もあります。特に会計士として名前を出す場合は、公開後に内容が編集側で書き換えられたときの扱いを決めておくべきです。名前は残っているのに中身が変わっている、という状態は避けなければなりません。
3つ目が修正の範囲と回数です。前述のとおり回数を決めますが、あわせて「何を修正と呼ぶか」も決めます。誤字の指摘と、構成の作り直しを同じ1回として数えるのは無理があります。軽微な直しと大幅な直しを分けて書いておくと、後で揉めません。
4つ目が機密保持です。発注元の未公開の情報に触れる案件では、秘密保持契約を結ぶことになります。会計士は本業でも守秘義務を負っているため、副業の案件で得た情報と本業の情報が混ざらないよう、扱いの線を自分の中でも引いておく必要があります。
5つ目が二次利用です。納品した原稿を、発注側が書籍化する、動画の台本に使う、翻訳して別媒体に出す。こうした利用が想定される場合の追加報酬の有無を確認します。想定していなかった形で使われて、後から気づくケースが実際にあります。
書くテーマを1つに絞ると、依頼が続く
会計士は扱える範囲が広いため、来た案件を何でも受けられてしまいます。これが単価を上げにくくする原因になっています。
発注側が探しているのは「会計に詳しい人」ではなく「この論点を書ける人」です。インボイス制度の記事を出したい編集者は、インボイスの記事を書いたことがある人を探します。監査の実務を解説したい会社は、監査の現場を知っている人を探します。範囲を広く見せるほど、検索する側から見つけてもらいにくくなります。
絞り方は簡単で、自分が本業で最も時間を使っている領域を1つ選びます。監査法人にいるなら監査手続や内部統制、事業会社の経理にいるなら決算実務や開示、コンサルにいるならM&Aや事業計画。その領域で3本書いて公開すれば、その領域の書き手として認識されます。
絞ると案件が減るのではないかという心配はもっともですが、実際には逆に働きます。広く浅く応募している人は他の応募者と同じ土俵に立ちますが、特定の論点で書いた実績がある人には、指名で相談が来ます。指名で来る相談は、条件の交渉がしやすいのが特徴です。
そのうえで、隣接する領域に少しずつ広げます。決算実務から開示、開示から統合報告、というように、既存の取引先が困っている方向へ広げるのが順序として自然です。まったく別の分野に手を出すより、同じ取引先の中で守備範囲を広げるほうが、単価も関係も安定します。
運営者として見てきた観察
フリーランスと在宅ワークの市場を20年見てきた立場から、資格職の書き手について気づいたことを書いておきます。
長く続いている人は、案件の数を増やしていません。取引先を2社から3社に絞り、そこでの守備範囲を広げています。記事だけだった関係が、資料の監修、社内研修の教材、問い合わせ対応の文面確認と広がっていく。1件ごとの単価交渉より、この広がり方のほうが年間の受取額を押し上げています。
もうひとつ、仲介手数料の話をしておきます。マッチングサービス経由の案件では、報酬から手数料が引かれる仕組みが一般的で、年間の受取額に対して無視できない差になります。手数料0%で発注者と直接やり取りできる経路を確保している人は、同じ作業量でも手取りが厚くなります。発注する側から見ても、同じ予算でより多く依頼できることになるため、この構造は双方に効いています。金額の差そのものより、関係が続きやすくなる点のほうが大きいというのが、長く見てきた実感です。
書く仕事から始めて、相談や助言の領域に広げていく人もいます。相談系の在宅案件がどう組まれているかはキャリア・副業・人生相談のお仕事にまとまっています。企業向けの分析やマーケティング領域の案件についてはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事が参考になります。会計の知識は、この両方の領域で説明の裏付けとして機能します。
資格を持っていることは、書く仕事の入場券にはなります。ただしそれだけでは単価は動きません。動くのは、根拠を示せること、時点を明示できること、断定と留保を分けられること。この3つは、資格の勉強ではなく実務で身についているものです。既に持っているものを、原稿の中で見える形にするだけで足ります。
よくある質問
Q. 公認会計士がライターの副業を始めるとき、文字単価の相場はどのくらいですか?
Webライティング全般が1文字1円から3円のレンジに集中しているのに対し、会計・税務の専門記事は3円から8円あたりに提示が分布します。記事単価で提示される場合は1本2万円から10万円が目安です。ただし文字単価が高くても調べ物に時間がかかれば時給は下がるため、最初の数本は所要時間を記録して時給に換算して判断してください。
Q. 実績がない状態でも案件に応募できますか?
応募できます。自分が普段扱っている論点で3,000字程度のサンプル原稿を1本作り、出典の当て方や時点の明示まで実際の納品物と同じ形式で仕上げてください。発注側が知りたいのはどういう原稿が出てくるかだけなので、経歴を長く説明するよりサンプル1本のほうが早く伝わります。
Q. 公認会計士と表示して記事を書くとき、注意する点はありますか?
公認会計士の業務の範囲は公認会計士法に、税理士業務の範囲は税理士法に定めがあります。記事の内容がどの範囲に当たるかは関与の仕方によって変わるため、資格の表示を伴う仕事を受けるときは所属先の規程と関連法令の定めを事前に確認してください。個別の税務相談に当たらないよう、一般的な制度解説にとどめるかどうかを発注時点で決めておくのが安全です。
Q. 単価を上げるには何をすればよいですか?
発注側の作業を引き取ることです。原稿を書く前に構成案を共有して方向のずれを潰す、処理の流れ図や比較表を1本つける、改稿の回数を契約で2回までと決める。この3つで発注側の校閲と編集の手間が減り、次の依頼で任される範囲が広がります。文章の巧さではなく、確認済みであることを見える形にするのが効きます。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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