コーポレートサイト制作の費用相場|ページ構成別の料金内訳と依頼先の選び方


この記事のポイント
- ✓コーポレートサイト制作の費用相場を
- ✓ページ構成別・目的別・依頼先別に徹底解説
- ✓失敗しない外注先の選び方まで
「自社のコーポレートサイトを新しく作りたい、あるいは古くなったサイトをリニューアルしたい。でも、いったいいくらかかるのか見当がつかない」。コーポレートサイト制作の費用を調べている方の多くは、この漠然とした不安を抱えています。結論から言うと、一般的なコーポレートサイトの制作費用は30万円〜500万円と幅が広く、この差は「ページ数」「デザインの作り込み」「機能」「そして依頼先」で決まります。本記事では、発注する側が「いくらで・どこに・どうやって頼めばいいか」を判断できるよう、費用の内訳から見積もりの見極め方、失敗しない依頼先の選び方までを、市場データとともに冷静に整理します。
コーポレートサイト制作費用の全体像|まず相場の「幅」を掴む
最初に、コーポレートサイト制作費用が「なぜこれほど幅があるのか」を理解しておくことが、見積もりを正しく読むための土台になります。同じ「コーポレートサイト」という言葉でも、5ページ程度の会社案内的なサイトと、採用・IR・製品情報・ブログまで揃った数十ページの大型サイトでは、作業量が10倍以上違うことも珍しくありません。まずは相場の全体像を掴みましょう。
コーポレートサイトの費用は、ざっくり次の帯で捉えると理解しやすくなります。小規模(5〜10ページ)で30万円〜100万円、中規模(10〜30ページ)で100万円〜300万円、大規模(30ページ以上・独自機能あり)で300万円〜1,000万円という具合です。もちろんこれは目安であり、フリーランスへの直接依頼なら小規模サイトを20万円台で作ることもできれば、大手制作会社にブランディングから依頼すれば1,000万円を超える見積もりが出ることもあります。
参考として、制作会社が公開している相場観を引用します。
まず結論からお伝えすると、一般的なコーポレートサイトの制作費用は 30万円~500万円 が目安となります。しかし、これはあくまで大まかな範囲であり、実際の費用はWebサイトの規模、目的、求める品質、依頼先によって大きく変動することを理解しておくことが重要です。
ここで発注者が最初にやるべきことは、「自分のサイトはどの帯に属するのか」を仮に置くことです。それが決まらないまま複数社に相見積もりを取ると、各社が想定する規模がバラバラで、見積書の金額を横並びで比較できなくなります。正直なところ、これは初めての発注で最もつまずきやすいポイントです。まず「ページ数」「必要な機能」「デザインのこだわり度合い」の3点をざっくりでいいので決めてから動くと、その後の比較が一気に楽になります。
なぜ同じサイトでも見積もりが2倍3倍変わるのか
同じ要望を伝えても、A社は80万円、B社は250万円という見積もりが返ってくることがあります。これは「どちらかがぼったくっている」という単純な話ではなく、各社が前提としている作業範囲と体制が違うから起きる現象です。B社はデザイナー・ディレクター・エンジニアがチームで動き、オリジナルデザインをゼロから作る前提かもしれません。一方A社は既存テンプレートをベースに、一人のディレクター兼デザイナーが効率的に作る前提かもしれません。
費用差を生む主な要因は、4つあります。1つ目は「デザインがオリジナルかテンプレートか」。オリジナルデザインは調査・設計・デザインカンプ作成の工数がかかるため、テンプレート活用より数十万円単位で高くなります。2つ目は「ページ数と情報量」。3つ目は「動的機能の有無」(お問い合わせフォーム程度なら安いが、会員機能・多言語・予約システムなどが入ると跳ね上がる)。4つ目が「依頼先の規模」で、大手ほど間接コスト(営業・管理・オフィス費)が上乗せされます。この4要因を分解して見れば、見積もりの高い安いに一喜一憂せず、「何にいくら払っているのか」を冷静に読み解けるようになります。
ページ構成別・目的別の費用相場を具体的に
ここからは、発注者が自社サイトの費用感を掴めるよう、ページ構成別と目的別で相場を具体的に示します。自社が作りたいサイトに一番近いパターンを探してみてください。
小規模サイト(5〜10ページ)の費用相場
トップページ、会社概要、事業内容、お問い合わせ、プライバシーポリシー、といった基本構成の会社案内サイトがこの帯にあたります。中小企業や個人事業主が「まずは名刺代わりのサイトを持ちたい」というケースで最も多い規模です。費用相場は制作会社で50万円〜100万円、フリーランスへの直接依頼なら20万円〜50万円が目安になります。
この規模では、デザインをテンプレートベースにするかオリジナルにするかで費用が大きく変わります。WordPressの既存テーマや、STUDIO・Wixといったノーコードツールをベースにすれば、デザイン工数を圧縮できるため30万円前後に収まることも多いです。逆に「同業他社と差別化したい」「ブランドイメージを重視したい」場合はオリジナルデザインが必要になり、80万円以上を見込んでおくべきでしょう。小規模でも写真撮影やライティングを含めるかどうかで金額は変わるため、見積もり依頼時に「素材はこちらで用意するのか、制作側に任せるのか」を明確にしておくことが重要です。
中規模サイト(10〜30ページ)の費用相場
事業内容を複数の製品・サービスごとに分けて掲載し、採用情報やニュース・ブログ機能を持つサイトがこの帯です。ある程度の企業規模で、サイトを営業ツールや採用ツールとして本格的に活用したい場合に該当します。費用相場は100万円〜300万円が中心です。
この規模になると、単にページを作るだけでなく「サイト全体の設計(サイトマップ・導線設計)」や「更新しやすいCMSの構築」が費用に含まれてきます。お客様自身でニュースやブログを更新できるようWordPressなどのCMSを導入するのが一般的で、この構築費だけで30万円〜80万円を占めることもあります。また、採用ページで自社の魅力を伝えるための取材・ライティング、社員インタビュー撮影などを含めると、コンテンツ制作費が上乗せされます。中規模サイトは「作って終わり」ではなく「運用しながら育てる」前提のものが多いため、後述する運用・保守費も併せて検討しておくと良いでしょう。
大規模サイト(30ページ以上・独自機能あり)の費用相場
多数の製品ラインを持つメーカー、IR情報を掲載する上場企業、多言語対応が必要なグローバル企業などのサイトがこの帯です。費用相場は300万円〜1,000万円以上と大きく、要件次第では数千万円になることもあります。
この規模では、戦略設計フェーズ(ブランディング、ターゲット分析、コンテンツ戦略)が費用の大きな割合を占めます。デザインも全ページオリジナルで作り込み、動的な検索機能や会員機能、多言語切り替え、外部システム連携などが加わると、エンジニアの工数が跳ね上がります。BtoBの製品情報サイトでは、製品データベースと連動した検索機能を組むだけで100万円以上かかることも珍しくありません。この規模のサイトを発注する場合、費用の妥当性を社内で説明する必要が出てくるため、後述する「投資対効果(ROI)」の視点で見積もりを評価することが欠かせません。
目的別に見た費用の考え方
同じページ数でも、サイトの「目的」によって必要な作り込みが変わります。ブランディング目的なら、デザインと世界観への投資比率が高くなります。採用目的なら、社員インタビューや職場写真などのコンテンツ制作費が中心になります。リード獲得(問い合わせ・資料請求)目的なら、導線設計やSEO対策、フォーム最適化への投資が効いてきます。「かっこいいサイトを作りたい」という漠然とした動機ではなく、「このサイトで何を達成したいのか」を先に定義することが、無駄な費用を削り、必要な費用を的確に配分する第一歩です。目的があいまいなまま発注すると、制作側も何に注力すべきか判断できず、結果として「見た目はきれいだが成果につながらないサイト」になりがちです。
コーポレートサイト制作費用の内訳|何にいくら払っているのか
見積書を見て「一式 150万円」とだけ書かれていると、発注者は妥当性を判断できません。信頼できる見積もりは、必ず工程ごとに費用が分解されています。ここでは、コーポレートサイト制作費が具体的にどんな工程で構成されているのかを分解します。この内訳を知っておくと、見積書の読み方が変わります。
ディレクション・企画費(全体の10〜20%)
プロジェクト全体を管理し、要件を整理し、スケジュールを組み、各担当者に指示を出すディレクターの費用です。コーポレートサイトの成否を左右する重要な工程で、費用全体の10〜20%程度を占めます。「ディレクション費を削れば安くなるのでは」と考える発注者もいますが、正直なところこれはおすすめしません。ディレクションが弱いと、要望の伝達ミスや手戻りが増え、結果的にトータルコストが膨らむからです。ここは削るべきではない費用と考えておきましょう。
デザイン費(全体の20〜40%)
サイトの見た目を作る工程です。トップページのデザインカンプ作成に5万円〜20万円、下層ページは1ページあたり2万円〜8万円が相場です。オリジナルデザインかテンプレートかで最も金額が動くのがこの工程で、費用全体の20〜40%を占めます。デザインは企業の第一印象を決めるため投資価値は高いですが、こだわりすぎるとキリがない領域でもあります。予算に応じて「トップページだけオリジナルで作り込み、下層はシンプルに」といったメリハリをつけるのが賢い配分です。
コーディング・実装費(全体の20〜30%)
デザインを実際にブラウザで表示できるHTML/CSS/JavaScriptに落とし込む工程です。1ページあたり2万円〜10万円が相場で、レスポンシブ対応(スマートフォン表示への最適化)が標準的に含まれます。アニメーションや動的な動きを付けるほど工数が増えます。近年はスマートフォンからのアクセスが過半数を占めるため、レスポンシブ対応は必須と考えてよいでしょう。見積もりに「スマホ対応込み」と明記されているか確認してください。
CMS構築費(必要な場合)
ニュースやブログを自社で更新できるようにするための仕組み(WordPressなどのコンテンツ管理システム)を導入する費用です。20万円〜80万円が相場で、更新頻度が高いサイトほど投資価値があります。逆に「年に数回しか更新しない」なら、CMSを入れずに更新の都度依頼する方が総額を抑えられるケースもあります。自社の更新頻度を見極めて判断しましょう。
コンテンツ制作費(ライティング・撮影)
原稿執筆や写真撮影を制作側に依頼する場合の費用です。ライティングは1ページあたり1万円〜5万円、写真撮影は1日あたり5万円〜15万円が目安です。この費用は「素材を自社で用意できるか」で大きく変わります。ロゴ・写真・文章を自社で準備できれば削減できますが、クオリティを重視するならプロに任せる価値はあります。
サーバー・ドメイン費とその他
サイトを公開するためのサーバー代(月額1,000円〜1万円程度)、ドメイン取得費(年間1,000円〜数千円)、SSL証明書などの費用です。これらはランニングコストとして継続的に発生します。制作費とは別に、公開後も毎月・毎年かかる費用があることを見落とさないようにしましょう。
依頼先別の費用と特徴|大手制作会社・中小制作会社・フリーランス
同じサイトを作るにも、どこに頼むかで費用は大きく変わります。ここが発注者にとって最も重要な意思決定ポイントです。依頼先は大きく「大手制作会社」「中小・地域の制作会社」「フリーランス・個人」の3つに分けられ、それぞれ費用構造と得意分野が異なります。
大手・準大手制作会社
数十名以上の体制を持ち、戦略設計からブランディング、大規模開発まで一貫して対応できるのが強みです。費用相場は300万円〜1,000万円以上と高めですが、その分プロジェクト管理体制がしっかりしており、大規模・複雑な案件でも安心感があります。上場企業やブランドイメージを重視する企業に向いています。一方で、営業費・管理費・オフィス維持費などの間接コストが料金に上乗せされるため、小規模サイトを頼むと割高になります。「5ページの会社案内サイト」を大手に頼むのは、費用対効果の面でおすすめしません。
中小・地域の制作会社
数名〜十数名規模で、地域密着型のところも多い層です。費用相場は80万円〜300万円で、大手より柔軟に、フリーランスより体制を持って対応できるバランス型です。対面での打ち合わせを重視したい、地元の企業に頼みたい、という発注者に向いています。品質は会社によって差が大きいため、過去の制作実績を必ず確認することが重要です。
フリーランス・個人への直接依頼
Webデザイナーやエンジニアの個人に直接依頼する方法です。費用相場は20万円〜100万円と最も安く、小〜中規模サイトならコストを大きく抑えられます。安さの最大の理由は、間接コストが少ないことに加えて、代理店や仲介会社を通さないため中間マージンがかからない点にあります。一般に、代理店経由でフリーランスに発注すると、代理店の手数料として20〜30%程度が上乗せされます。同じ人が同じ品質で作っても、直接依頼するだけでその分だけ安くなる計算です。
ただしフリーランスへの直接依頼には注意点もあります。窓口が一人のため、対応できる規模に限界があること、体調不良などで進行が止まるリスクがあること、契約や進行管理を発注者側もある程度理解しておく必要があることです。逆に言えば、小〜中規模サイトで、発注者側にプロジェクトを見る余力があるなら、フリーランス直接依頼はコストパフォーマンスが最も高い選択肢になります。近年は在宅ワーク仲介サービスや業務委託マッチングサービスを使って、質の高いフリーランスに直接アクセスできる環境が整ってきました。
こうした職種の相場を把握しておくと、フリーランスへ依頼する際の見積もりが妥当かどうかを判断しやすくなります。たとえばサイトの実装を担うエンジニアの費用感はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確認でき、原稿制作を依頼する場合は著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。単価の目安を知っておくだけで、「この見積もりは高すぎる/安すぎる」の判断精度が上がります。
制作費用を賢く抑える工夫と注意点
「品質は落とさず、無駄な費用だけを削りたい」。これは発注者共通の願いです。ここでは、費用を賢く抑えるための現実的な工夫と、やってはいけない削り方を整理します。
素材(原稿・写真・ロゴ)を自社で用意する
前述の通り、ライティングや撮影を自社で用意できれば、コンテンツ制作費を大きく削減できます。掲載する文章の骨子や、会社の写真を自分たちで準備するだけで、数十万円単位で費用が変わることもあります。ただし、原稿のクオリティがサイト全体の印象を左右するため、「文章を書くのが苦手」な場合は無理せずプロに任せた方が結果的に良いこともあります。自社の得意・不得意を見極めて配分しましょう。
テンプレート・ノーコードツールを活用する
デザインに強いこだわりがなければ、WordPressの有料テーマや、STUDIO・Wixといったノーコードツールをベースにすることで、デザイン・コーディング費を圧縮できます。小規模な会社案内サイトなら、これで30万円前後に収めることも十分可能です。ただしテンプレートは他社と似た見た目になりやすいため、差別化が重要な業種では慎重に判断してください。
仲介・代理店を通さず直接依頼する
同じフリーランスに発注するなら、代理店経由より直接依頼の方が中間マージンの分だけ安くなります。前述の通り、代理店手数料は20〜30%程度が一般的です。150万円のサイトなら、単純計算で30万円〜45万円の差になります。もちろん代理店には「窓口が一本化される」「トラブル時に間に入ってくれる」といった価値もあるため、丸ごと否定するものではありません。ただ、発注者側にプロジェクトを管理する余力があるなら、直接依頼はコスト面で明確な優位があります。
やってはいけない「削り方」
一方で、削ってはいけない費用もあります。1つ目はディレクション費。ここを削ると手戻りが増え、かえって高くつきます。2つ目はスマホ対応。今やアクセスの過半数がスマートフォンであり、ここをケチると機会損失に直結します。3つ目は保守・運用の想定。作りっぱなしでは、セキュリティリスクや情報の陳腐化を招きます。
ここで私自身の失敗談を共有します。以前、初めてWebサイト制作を外注したとき、私は「とにかく安く」を優先し、複数の見積もりの中から一番安い先を選びました。ところが、その見積もりには「スマホ対応」と「公開後の修正対応」が含まれておらず、後から追加で費用が発生しました。トータルで見ると、最初から適正価格を提示していた別の会社と大差ない金額になっていたのです。安さだけで選ぶと、含まれていない項目で結局あとから支払う。この教訓は、その後の外注判断でずっと役立っています。見積もりは金額の大小だけでなく、「何が含まれ、何が含まれないか」を必ず確認すべきです。
失敗しない依頼先の選び方と見積もりの比較ポイント
費用相場が分かったら、次は「どうやって信頼できる依頼先を選ぶか」です。ここを間違えると、いくら相場を知っていても失敗します。発注者が押さえるべき比較ポイントを整理します。
制作実績と得意分野を確認する
まず見るべきは過去の制作実績です。自社と近い業種・規模のサイトを手がけた経験があるかを確認しましょう。実績ページに掲載されているサイトを実際に見て、デザインのテイストが自社の求めるものと合っているかをチェックします。制作会社にもそれぞれ得意分野があり、「コーポレートサイトが得意」「ECサイトが得意」「採用サイトが得意」と分かれています。自社の目的に合った得意分野を持つ先を選ぶことが、満足度の高い成果につながります。
見積もりの内訳が明確かを見る
信頼できる依頼先は、見積もりを工程ごとに分解して提示します。「一式」でまとめて金額だけ出してくる先は、後から追加費用が発生するリスクがあるため注意が必要です。前述の内訳(ディレクション・デザイン・コーディング・CMS・コンテンツ)ごとに費用が示されているか、そして「どこまでが含まれ、どこからが追加か」が明記されているかを確認しましょう。相見積もりを取る際は、各社に同じ条件(ページ数・機能・素材の用意有無)を伝えて比較しないと、正確な比較になりません。
コミュニケーションの取りやすさ
意外と見落とされがちですが、担当者とのコミュニケーションの相性は非常に重要です。問い合わせへの返信の速さ、こちらの要望を正確に汲み取ってくれるか、専門用語を分かりやすく説明してくれるか。制作は数週間から数か月にわたる共同作業なので、コミュニケーションがスムーズでないと、進行がストレスになります。初回の打ち合わせや見積もり依頼の段階で、この相性を見極めておきましょう。
公開後の運用・保守体制
サイトは公開してからが本番です。公開後の修正対応、セキュリティアップデート、CMSの操作サポートなどをどこまで対応してくれるか、その費用はいくらかを確認しておきましょう。保守費用は月額5,000円〜5万円程度が相場で、対応範囲によって幅があります。「作って終わり」の先ではなく、長く付き合える先を選ぶことが、結果的にトータルコストを抑えます。
制作会社が公開している解説記事でも、費用を「コスト」ではなく「投資」として捉える視点が重視されています。
そこで本記事では、2025年最新のコーポレートサイト制作費用の相場を、Webサイト規模別・目的別・依頼先別に詳しく解説します。
契約前に確認すべきこと
発注を決める前に、契約内容も必ず確認しましょう。納品物の所有権や著作権がどちらに帰属するか、修正は何回まで無料か、追加費用が発生する条件は何か、納期はいつか。これらを口約束ではなく書面で残しておくことが、後々のトラブルを防ぎます。特に個人のフリーランスへ直接依頼する場合は、業務委託契約書を交わし、業務範囲と報酬・納期を明文化しておくことが重要です。発注者・受注者双方を守るための基本的な手続きなので、面倒でも省略しないでください。
業務範囲の決め方|どこまで頼み、どこを自社でやるか
コーポレートサイト制作の費用は、「どこまでを外注し、どこを自社でやるか」で大きく変わります。この線引きを最初に決めておくことが、費用の最適化に直結します。
たとえば、原稿は自社で書き、デザインとコーディングだけを外注する。ロゴは既存のものを使い、写真は自社で撮影する。CMSは導入するが、日々の更新は自社で行う。このように業務範囲を切り分けることで、必要なところにだけ費用を投じられます。逆に、社内にWebの知見がなく、進行管理する余力もないなら、企画から運用まで一括で任せられる先を選んだ方が、手戻りが減って結果的に安く済むこともあります。
判断の軸は「自社のリソース」と「求める品質」の掛け合わせです。人手も知見もあるなら業務範囲を絞って外注費を抑える。人手はないが品質は妥協したくないなら、一括発注で専門家に任せる。ここに正解はなく、自社の状況次第です。発注前に、社内で「誰が・何を・どこまでやれるか」を棚卸ししておくと、外注範囲がクリアになり、見積もり依頼もスムーズになります。
こうした外注判断は、Webサイト制作に限らず、経理・事務・マーケティングなど幅広い業務で共通します。たとえばマーケティングやセキュリティ領域を外部の専門家に委託する場合の考え方はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事が、業務のデジタル化を専門家に相談したい場合はAIコンサル・業務活用支援のお仕事が参考になります。サイトに独自機能を組み込みたい場合は、アプリケーション開発のお仕事で開発を担う人材の業務範囲を把握しておくと、要件の伝え方が的確になります。
また、発注業務の一環として、担当者が身につけておくと役立つスキルもあります。制作会社とやり取りする際の依頼書や仕様書を的確に書く力は、そのまま外注品質を左右します。文書作成の基礎を体系的に学びたいならビジネス文書検定が、サイトのインフラやネットワーク周りの発注判断をより深く理解したいならCCNA(シスコ技術者認定)の知識が土台になります。発注者側にも一定のリテラシーがあると、専門家との対話がかみ合い、無駄な費用や手戻りを避けられます。
独自データから見る|費用の妥当性はどう判断すべきか
ここまで費用相場と選び方を見てきましたが、最後に「その費用が自社にとって妥当かどうか」をどう判断すべきかを、より広い視点で考察します。
コーポレートサイトの費用を評価する際、単純な「安い・高い」で判断するのは危険です。重要なのは、そのサイトが生み出す価値との比較、つまり投資対効果(ROI)です。たとえば150万円のサイトでも、そこから年間10件の新規問い合わせが生まれ、そのうち2件が成約して数百万円の売上になるなら、それは十分に元の取れる投資です。逆に30万円の格安サイトでも、まったく問い合わせを生まなければ、その30万円は無駄になります。金額の絶対値ではなく、「この費用で何を得られるか」で評価する視点が欠かせません。
近年のフリーランス市場の広がりも、発注者にとっては追い風です。かつては制作会社を通すしか選択肢がなかった業務も、いまはスキルの高い個人に直接アクセスできる環境が整っています。会社を辞めて独立するエンジニアやデザイナーが増え、フリーランスの法人成り完全ガイド2026|手続き・費用・最適なタイミングが示すように、法人化して事業として受託する個人事業主も増加しています。こうした個人事業主は、法人化 マイクロ法人設立の完全ガイド!メリット・費用・注意点で解説されるようなコスト構造で運営しているため、大手制作会社と比べて間接費が圧倒的に少なく、その分を発注者に還元できます。士業などの専門職が独立する流れは行政書士の開業ガイド【2026年版】|費用・集客・年収のリアルにも見られ、専門性の高い個人へ直接発注できる裾野が広がっていることを裏付けています。
この構造変化が意味するのは、「同じ品質のサイトを、より安く手に入れられる時代になった」ということです。中間マージンを負担せず、スキルの高い個人に直接依頼する。この選択肢を知っているかどうかで、発注者が支払う総額は数十万円単位で変わります。もちろん、大規模で複雑な案件は制作会社の体制が必要ですし、進行管理を丸投げしたいなら一括発注が向いています。大切なのは「自社の規模・目的・リソースに合った依頼先を、費用構造まで理解した上で選ぶ」ことです。
最後に、発注者として最も大事な心構えをお伝えします。コーポレートサイト制作は、一度きりの買い物ではなく、継続的に育てていく投資です。初期費用の安さだけで飛びつかず、「公開後にどう運用し、どう成果につなげるか」まで見据えて依頼先を選ぶこと。そして、複数の見積もりを内訳まで比較し、含まれる範囲を正確に把握すること。この2つを守れば、初めての発注でも大きな失敗は避けられます。相場という「地図」を手にした今、あとは自社にとって最適な一社(あるいは一人)を、冷静に見極めていきましょう。
なお、関連テーマを扱った司法書士事務所のホームページ制作費用|相談予約つきの料金相場と依頼先の選び方もあわせて参考にしてください。
なお、関連テーマを扱った社労士事務所のホームページ制作費用|相談予約つきの料金相場と依頼先の選び方 2026もあわせて参考にしてください。
よくある質問
Q. コーポレートサイト制作の費用相場はいくらですか?
一般的なコーポレートサイトの制作費用は30万円〜500万円が目安です。5〜10ページの小規模サイトなら制作会社で50万円〜100万円、フリーランス直接依頼なら20万円〜50万円、10〜30ページの中規模で100万円〜300万円、30ページ以上の大規模で300万円〜1,000万円以上が相場です。ページ数・デザイン・機能・依頼先で大きく変動します。
Q. 制作会社とフリーランスへの直接依頼では費用はどれくらい違いますか?
同等の品質でも、フリーランスへの直接依頼の方が安くなる傾向があります。代理店や仲介会社を経由すると手数料として20〜30%程度が上乗せされるため、直接依頼すればその中間マージン分が削減できます。150万円のサイトなら30万円〜45万円の差になる計算です。ただし小〜中規模向きで、大規模案件は制作会社の体制が必要です。
Q. 費用を安く抑えるコツはありますか?
原稿や写真など素材を自社で用意する、デザインにこだわりがなければテンプレートやノーコードツールを活用する、仲介を通さず直接依頼する、といった方法があります。ただしディレクション費・スマホ対応・保守運用の費用は削ると後で高くつくため、削るべきでない項目を見極めることが重要です。
Q. 見積もりを比較するとき何を確認すればよいですか?
金額だけでなく「何が含まれ、何が含まれないか」を必ず確認してください。信頼できる見積もりはディレクション・デザイン・コーディング・CMS・コンテンツごとに費用が分解されています。相見積もりは各社に同じ条件(ページ数・機能・素材の用意有無)を伝えて取り、公開後の修正対応や保守費用の有無も併せて確認しましょう。
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この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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