freeeと弥生を比べる|簿記を知っているかで選ぶ


この記事のポイント
- ✓freeeと弥生の比較は
- ✓法人と個人で前提が変わります
- ✓弥生会計オンラインは法人向けの新規受付を終了しており
結論から書きます。freeeと弥生の比較は、法人と個人で話がまったく変わります。というより、法人については比較そのものが成立しない状態になっています。
弥生の法人向けクラウド会計「弥生会計 オンライン」は、2025年4月7日をもって新規契約の受付を終了しているからです。この事実を書いていない比較記事がまだ流通していますが、正直なところ、これはどうかと思います。料金表を並べる前に、契約できるかどうかを確認するのが順番です。
一方、個人事業主向けの「やよいの青色申告 オンライン」「やよいの白色申告 オンライン」については、公式サイトに「新規ご契約受付終了の予定はありません」と明記されています。つまり、freeeと弥生を本当に比べられるのは個人向けの領域です。
この記事では、まず契約前に確認すべき事実を整理し、そのうえで個人向けの比較に入ります。そして最後に、この記事の副題にした「簿記を知っているかで選ぶ」という考え方が、公式の記載からどこまで裏付けられるのかを検証します。
料金表より先に、契約できるかどうかを確認する
比較記事を読むときの順番を先に共有しておきます。確認すべきは4つです。サービス自体が終わっていないか、新規申し込みが止まっていないか、提携先や関連サービスが終わっていないか、先の日付が決まっているプラン改定や値上げがないか。
料金が変わらなくても、前提が壊れることはあります。今回はまさにその典型例が出てきました。
弥生会計 オンライン(法人向け)は、新規受付が終了している
料金プランのページには「新規お申し込みは終了しました」とのみ表示されており、月額・年額の具体的な料金も、税抜と税込の別も掲載されていません。プラン名として「セルフプラン」「ベーシックプラン」の2つが存在したことは同ページから読み取れますが、金額は公開資料では確認できませんでした。
理由は「弊社の製品ラインアップの見直しに伴い」と説明されています。既存の契約者については「引き続き『弥生会計 オンライン』をご利用いただけます」と明記されており、法令対応やサポートも継続提供されるとされています。後継として案内されているのが、法人向けクラウド会計ソフト「弥生会計 Next」です。
つまり法人でこれから新規に導入するなら、弥生側の候補は弥生会計 Nextになります。古い比較記事に載っている「弥生会計 オンライン」の料金は、いま契約できるものではありません。
個人事業主向けは、継続が明記されている
同じお知らせページに、やよいの青色申告 オンラインとやよいの白色申告 オンラインについては「新規ご契約受付終了の予定はありません」と明記されています。料金プランページにも申し込みキャンペーンの案内が現在も掲示されている状態です。
freee会計については、個人事業主向け・法人向けとも、サービス自体の提供終了や新規申し込みの受付停止を示す告知は公式サイト上で確認できませんでした。
弥生は関連製品の終了が多い
事実として整理しておきます。弥生では、会計以外の製品で終了の告知が複数出ています。
・旧「やよいの給与明細 オンライン」は2023年5月31日にサービス終了。後継の「弥生給与 Next」「やよいの給与明細 Next」へ移行済み ・デスクトップソフト「弥生給与」「やよいの給与計算」は2025年5月30日17時に弥生ホームページでの新規販売を終了。あんしん保守サポートは2027年9月30日まで継続 ・「やよいの顧客管理」は製品販売を2024年7月31日17時に終了、製品ダウンロードとサポートは2025年7月31日に終了 ・「弥生給与 Next」のエントリーライトプランは、新規申し込み受付を2026年7月28日18時に終了
freee側にも、freee受発注が2024年10月31日に、freee補助金が2024年9月2日にサービスを終了した告知があります。
どちらも「会計本体は続いているが、周辺のサービスは入れ替わっている」という同じ状況です。周辺業務まで1社にまとめたいと考えている場合は、その周辺のほうが先に無くなる可能性を前提に置いてください。
先の日付が決まっている値上げは、デスクトップ側にある
弥生には、確認日時点で先の日付が決まっている価格改定が2件あります。ただし、どちらも対象はデスクトップソフトとネットワーク製品です。
1つは「あんしん保守サポート」の価格改定で、新規申込は2026年9月1日以降の申し込み分から、既存契約者は2026年10月1日以降に次年度契約が開始となる顧客から改定後価格が適用されます。対象はやよいの青色申告や弥生会計スタンダードなどのデスクトップ製品で、弥生会計オンラインややよいの青色申告オンラインへの言及は見当たりません。
もう1つは弥生ストアのデスクトップソフト・ネットワーク製品の価格改定で、2026年10月15日18時以降の注文分から適用されます。こちらも「クラウド版(オンライン)製品は改定対象外」と読み取れる内容でした。
なお、やよいの青色申告 オンラインの価格改定はすでに2026年1月1日に実施済みです。改定前はセルフプラン10,300円、ベーシックプラン17,250円、トータルプラン30,000円(いずれも税抜・年額)でした。2025年に書かれた比較記事の金額を見ている場合、この改定前の数字である可能性があります。
freeeについては、確認日より先の日付を指定したプラン改定・値上げの告知は公式サイト上で確認できませんでした。
個人事業主向けの料金を、同じ土俵に載せる
ここから本題です。両社とも税抜表記なので、そのまま比べられます。
freeeは機能の段階、弥生はサポートの段階
まず、課金の考え方がまったく違います。ここを理解しないまま金額を並べても意味がありません。
freee会計の個人事業主向けは、機能の段階で4つに分かれています。
| プラン | 月払い | 年払い |
|---|---|---|
| スターター | 1,780円/月 | 980円/月(年額11,760円) |
| スタンダード | 2,980円/月 | 1,980円/月(年額23,760円) |
| プレミアム | 記載なし | 3,316円/月(年額39,800円) |
| 入力おまかせ | 記載なし | 4,150円/月(年額49,800円) |
入力おまかせプランには、プレミアムの全機能に加えて入力・仕訳作業の代行が含まれます。基本60件/月を含み、61件目以降は1件あたり70円と記載されています。
一方、やよいの青色申告 オンラインは年額のみの表示で、3段階です。
| プラン | 2年目以降の年額 | 初年度 |
|---|---|---|
| セルフ | 11,800円 | 無料 |
| ベーシック | 22,800円 | 無料 |
| トータル | 39,600円 | 19,800円(半額) |
初年度のキャンペーンは2027年3月15日までの申し込み分が対象で、自動更新の決済方法として口座振替またはクレジットカード情報の登録が条件です。
そして弥生の最大の特徴がここです。公式ページに「どのプランでもすべての製品機能が使えます」「機能はすべて同じです」と明記されています。プランの差は機能ではなく、サポートの手厚さだけです。
freeeは機能で階段を作り、弥生はサポートで階段を作っている。金額が近くても、払っている対象が違います。
白色申告なら、弥生に無料の選択肢がある
やよいの白色申告 オンラインのフリープランは「すべての機能がずっと無料」と記載されており、期間の制限は見当たりません。ベーシックプランは通常年額11,500円で初年度無料、トータルプランは通常年額21,000円でキャンペーン中の初年度が10,500円です。
freeeには、常時無料で使い続けられるプランの記載がありません。無料は「30日間無料でお試し可能」というトライアルで、登録はメールアドレスのみ、クレジットカードは登録不要とされています。プラン未契約の状態でも一部データは保持されますが、個人向けは2024年1月15日から、プラン未契約時の一部機能の提供を順次終了したとヘルプセンターに記載があります。
白色申告で済むなら、費用面での答えははっきりしています。弥生のフリープランです。ここは比較するまでもありません。
青色申告なら、初年度と2年目で見え方が変わる
青色申告になると、話が少し複雑になります。
初年度だけで見れば、弥生のセルフプランとベーシックプランは無料です。freeeのスターターは年払いで11,760円かかります。初年度は弥生の圧勝に見えます。
ところが2年目からは、弥生のセルフプランが11,800円、freeeのスターターが11,760円で、ほぼ同額になります。ベーシックプラン(22,800円)とfreeeのスタンダード(23,760円)も近い水準です。
つまり弥生の初年度無料は、2年目以降の価格帯がfreeeとほぼ同じところに設定されたうえでの導入割引です。初年度の金額だけで判断すると、2年目に「思っていたのと違う」となります。契約更新の月をカレンダーに入れておくことをおすすめします。
「簿記を知っているか」は、どこに効いてくるのか
さて、この記事の副題です。公式の記載から言えることと、言えないことを分けます。
公式が明言しているのは「相談できる範囲」の差
まず言えるのは、簿記の知識が足りない部分を人に補ってもらえるかどうかが、プランによってはっきり違うということです。
弥生の電話サポートは「業界最大規模を誇り、ピーク時には240名以上のオペレーターがお客さまからの質問に懇切丁寧にお答え」していると記載されています。ただし、ベーシックプラン契約者は2024年4月以降、電話サポート(製品操作サポート・業務相談を含む)の利用回数が「サポート契約期間中10回」に制限されています。トータルプランには回数の上限設定がないとされています。
そして決定的なのがここです。仕訳相談、経理業務相談、確定申告相談に対応するのはトータルプランのみだと、各料金プランページに明記されています。メールとチャットには回数の上限設定がなく、メールサポートは「24時間365日、いつでも質問ができます」と記載されています。Zoomを使った画面共有サポートも導入されています。
freeeの電話サポートは「一定プラン以上でご利用いただけます」と明記されており、個人事業主向けではプレミアムプラン以上(プレミアム・入力おまかせ)で予約電話サポートが利用できるとされています。プレミアム以上では、混雑時にチャットが優先的につながることや、メールでの「お急ぎ便」(1営業日での回答)も利用できるとされています。
整理すると、「この取引はどの勘定科目か」という簿記そのものの相談を受け付けると明記しているのは、弥生のトータルプラン(年額39,600円)です。freeeのプレミアム(年額39,800円)とほぼ同じ価格帯ですが、freee側は電話サポートの対象範囲について同様の明示が今回確認した範囲では見当たりませんでした。
簿記に自信がなく、人に聞きながら進めたいなら、この対応範囲の記載が判断材料になります。
「機能が同じ」という設計思想の意味
弥生が「どのプランでもすべての製品機能が使えます」としているのは、実は初心者にとって安心材料です。安いプランを選んだせいで、あとから必要な機能が使えないという事態が起きないからです。
freeeは機能で段階を作っているので、事前にどの機能が必要かを判断する必要があります。判断するには、ある程度の知識が要ります。ここが微妙なところで、簿記や税務の知識が少ない人ほど「どのプランが必要か」を判断しにくいという構造があります。
これは弥生が優れているという話ではありません。設計思想が違うだけです。必要な機能が明確な人にとっては、freeeのように機能で段階を分けるほうが無駄がありません。
記帳のしやすさそのものには、大きな差は付きにくい
正直に書くと、記帳画面の使いやすさで決定的な差が付くという主張には、公式資料から裏付けを取れませんでした。両社とも初心者向けの設計を掲げています。
freeeは「スマホアプリでレシートをかざすだけ。99.9%の精度で、AIが金額や日付を自動で読み取る」「口座連携すると、明細を自動で取り込み、freeeのAIが勝手に仕分けする」と記載しています。弥生は「弥生 レシート取込」アプリで撮影した画像がスマート取引取込機能により自動的に仕訳されるとしています。
どちらも自動化の方向は同じです。だからこそ、無料期間に両方の画面を実際に触るのがいちばん確実です。
従量課金と人数課金は、法人で効いてくる
法人向けの話に少し戻ります。弥生会計 Nextを候補に入れる場合、基本料金だけを見ると実際の請求額とずれます。この点は、クラウド会計を比較している解説でも指摘されています。
ここで見落としやすいのが従量課金と人数課金です。freeeのスターター以上は基本料金に加えて、経理・経営者相当のメンバー追加が1人あたり月300円(年払い時)、経費精算の利用者が1人あたり月300円、受発注書類の送付が1件95円といった従量課金が乗ります。マネーフォワードのビジネスプランも4名以上は従量課金です。弥生会計 Nextは会計・請求の追加ユーザーが1名あたり月300円、経費精算が月400円です。基本料金だけで比較すると、実際の請求額とずれます。自社の利用人数を先に決めてから見積もるのが確実です。 出典: start-link.jp
freee側の従量課金は公式ページにも明記されています。経理・経営者相当のメンバー追加が年額払いで1人あたり月額300円(スターター・スタンダード)、アドバンス以上は月額1,000円。経費精算は1人あたり月額300円(スターター・スタンダード)、アドバンス以上は650円。受発注書類の送付は1件あたり95円(全プラン)。一般従業員相当のメンバー招待は0円と記載されています。
法人で比べるなら、利用人数を先に確定させてください。基本料金の順位と、人数を入れたあとの順位は入れ替わります。
連携とインボイス対応の記載を並べる
銀行・カード連携
freeeは「1,000社以上の銀行・金融機関と接続が可能です」と記載し、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、GMOあおぞらネット銀行、楽天銀行、PayPay銀行などを例に挙げています。同一ユーザーが登録できる口座数は最大20行までです。同期に対応していない金融機関でも、明細を手動でアップロードして取り込めるとされています。
弥生は「YAYOI SMART CONNECT」(スマート取引取込)という機能名で、「データ連携できる金融機関は、全国1,100件以上。連携可能な金融機関のサービスは2,500件以上(2025年8月時点)」と記載しています。連携方法は口座自動連携ツールとCSVファイル取込の2種類で、CSVは全銀協フォーマットや主要銀行のフォーマット、任意形式にも対応するとされています。「クラウド版とインストール版で対応金融機関が違います」という注記もあります。
数字の単位が違うので、単純比較はできません。自分が使っている口座が対応しているかを一覧で確認してください。
インボイス制度と電子帳簿保存法
freeeは、税区分、取引先の「適格請求書発行事業者」項目、取引登録画面の適格チェックボックス、自動登録ルール、経費精算、支払依頼、振替伝票、会計帳簿の「発行元」表示など、対応した機能を一覧化しています。領収書処理では、アップロードした書類を自動OCRで読み取り、Tから始まる13桁の登録番号を国税庁のデータと自動照合して適格請求書かどうかを判定すると記載されています。
弥生は、やよいの白色申告 オンラインの機能ページで具体的な対応内容を挙げています。適格請求書と区分記載請求書の入力に対応すること、1万円未満の課税仕入についてインボイスの保存なしでも仕入税額控除ができる少額特例に対応すること、請求書区分・仕入税額控除別で集計する消費税レポート機能があること、会計期間の途中で免税事業者から課税事業者になった場合の設定ができること、免税事業者がインボイス発行事業者となった場合に納税額を売上税額の2割に軽減できる措置に対応することが記載されています。
電子帳簿保存法については、弥生が「スマート証憑管理」というサービスを無料で利用でき、電子取引ソフト法的要件認証を取得していると記載しています。freeeはヘルプセンターに、主要な改正に対応しており追加料金なしで利用できるとの記載があるとされています。
なお、青色申告特別控除の金額について、freeeのページ内で表記が分かれている点は指摘しておきます。青色申告のページには「e-Taxで青色申告を行うと65万円の特別控除を受けられます」とあり、スマートフォンアプリの紹介ページには「青色申告75万円控除もインボイスも完全対応」とあります。弥生側は、現行の65万円控除にe-Taxまたは優良な電子帳簿保存が必要であること、2027年分(2028年に行う確定申告)から最大75万円に引き上げられる旨を記載しています。自分の申告年に何が適用されるかは、国税庁の案内で直接確認してください。
スマートフォンでどこまで完結するか
外出が多い人にとっては、ここも実務的な差になります。
freeeはiOS版・Android版のアプリを提供し、「マイナンバーカードをスマホに重ねるだけ。税務署に行かずに、自宅のソファから提出できます」と記載しています。青色申告、白色申告、インボイス対応のほか、不動産所得や複雑な消費税申告にも対応するとされています。
弥生は、やよいの青色申告オンライン専用の「弥生 申告」アプリをiOS・Androidで配布しており、「日々の取引入力が、いつでも、どこでも簡単にできます」と記載しています。ただし重要な注記があります。確定申告書類そのものの作成は「Windows もしくは Mac のコンピューターで行います」とされています。日々の入力はスマートフォンでできるが、申告書の作成はパソコンが必要という切り分けです。あわせて「弥生 レシート取込」アプリも提供されています。
スマートフォンだけで申告まで終えたいなら、この注記の差は無視できません。パソコンを持っている前提なら、実務上の影響はほとんどありません。
乗り換えるときに残せるもの、残せないもの
会計ソフトは一度入れると数年使います。それでも、事業の形が変わって乗り換えることはあります。
両社とも仕訳データの出力には対応していますが、積み上げてきたもの、つまり連携先の設定、自動仕訳のルール、取引先のマスタは基本的に移せません。乗り換えとは、この積み上げをゼロから作り直す作業だと考えてください。弥生の場合、法人向けで弥生会計 オンラインから弥生会計 Nextへ移る場合も、製品が変わる以上は同じ論点が出てきます。
だからこそ最初の選択が重いのですが、逆に言えば、完璧に選ぼうとして半年悩むより、無料の期間に両方触って早く決めたほうが得です。積み上がる前なら、やり直しは軽く済みます。
税理士がどちらを使っているかは、料金より重い
最後に、料金表に載らない判断材料を1つ。
顧問税理士や会計事務所が使っているソフトと同じものを選ぶと、データのやりとりが画面の共有だけで済みます。違うソフトだと、決算のたびにCSVで出して渡す作業が発生します。この手間は、年額1万円程度の差より重くなることがあります。
会計事務所の側からも、両方を実際に使っている立場の情報は多くないという指摘があります。
弥生会計とfreeeの比較記事はインターネット上に数多く存在しますが、実際に両方を日常業務で使い込んでいる会計事務所の視点から書かれたものは多くありません。 出典: leapal.jp
これから顧問契約を結ぶなら、ソフトを決める前に候補の事務所に対応状況を聞いてください。すでに顧問がいるなら、その事務所が対応している側を選ぶのが摩擦がありません。
会計を自分で回せる人は、仕事の受け方が変わる
在宅ワーク市場を20年運営してきた立場から見ると、会計ソフトを自分で回している人には共通点があります。見積もりを出すときに原価が頭に入っていることです。だから、安請け合いをしません。
逆に、値付けを間違えて疲弊していく人は、たいてい月次の数字を締めていません。締めていないから、いくら残っているのか分からない。分からないから、判断が甘くなる。この順番です。数字を締めるという行為は、税務のためだけのものではなく、自分の仕事の値段を守るための作業でもあります。
もう1つ、金額ではなく手取りの話を。仲介手数料が乗らない直接の取引では、依頼する側は同じ予算でより多く頼めて、受ける側は手数料0%の分だけ手元に残る金額が厚くなります。額面が同じでも残る金額が違うという構造は、会計ソフトで自分の数字を見ている人ほど早く気づきます。
私自身、編集の仕事を個人で受け始めた最初の年は、経費のレシートを月末にまとめて処理していて何度も失敗しました。何に使ったか思い出せないレシートが山になるんです。口座の自動連携を設定して、週に1回だけ画面を開くルールにしてから、この問題は消えました。効いたのはソフトの機能というより、開く頻度を決めたことでした。
会計まわりの知識は、そのまま仕事にもなります。記帳代行や月次のチェックといった仕事の内容は経理・財務・帳簿・税務のお仕事にまとめられています。会計ソフトの導入支援や業務の自動化を提案する側に回りたいなら、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で扱われている案件の範囲も見てみてください。
報酬の水準は、職種別の統計を見るのが早いです。会計ソフトと連携する仕組みを作る開発の仕事はソフトウェア作成者の年収・単価相場、業務手順書やマニュアルを整える仕事は著述家,記者,編集者の年収・単価相場で、それぞれ年収と単価の分布が確認できます。経理のやりとりは文書が基本なので、ビジネス文書検定で扱われる文書の作法を押さえておくと、信頼のされ方が変わります。
マネーフォワードも含めた3社を横に並べて見たい方は、フリーランス向け会計ソフト比較|freee・マネーフォワード・弥生を徹底比較【2026年版】も参考になります。3社を並べると、freeeと弥生の設計思想の違いが逆にはっきり見えてきます。
もう一度だけ整理します。法人なら、弥生会計 オンラインは新規契約できません。個人で白色申告なら、弥生に無料のプランがあります。個人で青色申告なら、初年度ではなく2年目の金額で比べてください。そして簿記に自信がないなら、仕訳相談まで対応すると明記しているプランがどれかを見る。判断の順番は、これで足ります。
よくある質問
Q. 法人でfreeeと弥生を比べるとき、何に注意すべきですか?
弥生会計 オンラインは2025年4月7日をもって新規契約の受付を終了しており、料金プランページにも「新規お申し込みは終了しました」と表示されています。金額も非公開です。法人でこれから導入するなら、弥生側の候補は後継の弥生会計 Nextになります。古い比較記事に載っている弥生会計 オンラインの料金は、現在契約できるものではありません。
Q. 個人事業主なら、どちらが安く済みますか?
白色申告で済むなら弥生です。やよいの白色申告 オンラインのフリープランは「すべての機能がずっと無料」で期間の制限も見当たりません。青色申告の場合、初年度は弥生のセルフ・ベーシックが無料ですが、2年目以降はセルフ11,800円とfreeeのスターター11,760円(いずれも税抜・年額)でほぼ同額になります。2年目の金額で比べてください。
Q. 弥生の安いプランを選ぶと、機能が制限されますか?
制限されません。公式ページに「どのプランでもすべての製品機能が使えます」「機能はすべて同じです」と明記されています。プランの差はサポートの手厚さだけで、電話サポートの回数や、仕訳相談・経理業務相談・確定申告相談の有無が変わります。freeeは逆に機能の段階でプランが分かれる設計なので、必要な機能を事前に判断する必要があります。
Q. 簿記の知識がなくても使えますか?
両社とも初心者向けの設計を掲げており、記帳のしやすさで決定的な差が付くという裏付けは公式資料からは取れませんでした。差がはっきりしているのは相談できる範囲です。仕訳相談・経理業務相談・確定申告相談に対応すると明記しているのは弥生のトータルプランで、電話サポートの回数上限もありません。人に聞きながら進めたい方は、この記載を判断材料にしてください。
Q. 弥生の値上げ予定はありますか?
確認日時点で先の日付が決まっている価格改定は2件ありますが、どちらも対象はデスクトップソフトとネットワーク製品です。あんしん保守サポートの改定(2026年9月1日以降の新規申込分から)と、弥生ストアの価格改定(2026年10月15日18時以降の注文分から)で、クラウド版は改定対象外と読み取れます。やよいの青色申告オンラインの改定は2026年1月1日に実施済みです。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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