第二種電気工事士を独学で取る|筆記と技能の勉強法


この記事のポイント
- ✓第二種電気工事士を独学で取る人に向けて
- ✓電気技術者試験センターの公表資料で確かめた学科試験と技能試験の仕組み
- ✓令和9年度からCBT方式に移る学科試験の日程
第二種電気工事士を独学で取りたいけれど、電気の知識がなくても合格できるのか、技能試験の練習はどうすればよいのか、と迷っている人は多いはずです。
先に結論を書くと、第二種電気工事士は、学科試験の出題範囲と、技能試験で出題される候補問題があらかじめ公表されている試験なので、計画を立てれば独学でも合格を目指せます。学科試験は過去の問題を繰り返し解くことで点を取りやすく、技能試験は公表された13問の候補問題を実際に作る練習を重ねることが合格への道筋です。この記事では、一般財団法人電気技術者試験センターの公表資料と電気工事士法で確かめた事実をもとに、試験の仕組み、日程と費用、学科と技能それぞれの勉強法、独学で詰まりやすい点を順に整理します。
第二種電気工事士とはどんな資格か
法律で決められた作業ができる国家資格
第二種電気工事士は、電気工事士法にもとづく国家資格です。この法律は、目的を次のように定めています。
この法律は、電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め、もつて電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的とする。 出典: e-Gov法令検索「電気工事士法」第1条
かみくだくと、電気工事の作業を行う人の資格と義務を決めて、工事の欠陥による火災や感電などの事故を防ぐための法律です。同じ法律の第3条では、第一種または第二種の電気工事士でなければ、一般用電気工作物等の電気工事の作業に従事してはならないと定めています。一般用電気工作物とは、一般の住宅や小さな店舗などの電気の設備のことです。
資格がないとできない作業
住宅のコンセントやスイッチを取り替える、壁の中の配線をつなぐ、照明器具を天井に直接取り付ける、といった作業の多くは、電気工事士の資格がないと行えません。法律の第14条では、資格がない人がこうした作業に従事した場合、3か月以下の拘禁刑または3万円以下の罰金の対象になるとされています。自宅の作業であっても同じです。
免状は都道府県知事が交付する
電気工事士法では、電気工事士の免状は都道府県知事が交付すると定めています。試験に合格しただけでは作業を行えず、合格後に住んでいる都道府県に申請して、免状の交付を受けてはじめて電気工事士として作業ができます。第二種電気工事士は、合格すれば実務の経験がなくても免状の交付を受けられる点が、実務の経験を求められる第一種との大きな違いです。
第一種電気工事士との違い
作業できる範囲の違い
電気工事士法の第3条では、第一種電気工事士でなければ、自家用電気工作物の電気工事の作業に従事してはならないと定めています。自家用電気工作物とは、工場やビルなど、高い電圧で電気を受ける設備のことです。第二種電気工事士が作業できるのは、一般の住宅や小さな店舗などの一般用電気工作物等の電気工事です。
免状を受けるまでの違い
電気工事士法の第4条では、第一種電気工事士の免状は、試験に合格し、かつ決められた電気工事の実務の経験がある人などでなければ交付を受けられないとしています。第二種電気工事士は、試験に合格すれば実務の経験がなくても免状を受けられるので、未経験から電気工事の世界に入る最初の資格として選ばれています。第二種で基礎を固め、実務の経験を積みながら第一種を目指す、という順番で進む人が多いのはこのためです。
試験の仕組みと合格率
学科試験と技能試験
第二種電気工事士の試験は、学科試験と技能試験の2段階です。技能試験は、学科試験の合格者か、学科試験を免除された人が受けられます。電気技術者試験センターの案内で確かめた試験の形は次のとおりです。
| 試験 | 形式 | 時間と問題数 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 四肢択一(4つの選択肢から1つを選ぶ) | 120分、50問(一般問題30問程度、配線図問題20問程度) |
| 技能試験 | 配線図の問題を、持参した工具と支給された材料で作る | 40分(令和8年度の予定) |
学科試験の科目は、電気に関する基礎理論、配電理論と配線設計、電気機器と配線器具と材料と工具、電気工事の施工方法、一般用電気工作物等の検査方法、配線図、保安に関する法令の7つです。
合格率の推移
電気技術者試験センターが公表している試験結果の推移から、最近の合格率を計算すると次のようになります。
| 年度 | 学科試験の合格率 | 技能試験の合格率 |
|---|---|---|
| 令和6年度 | 約58.2%(受験者132,462人、合格者77,045人) | 約70.3%(受験者94,238人、合格者66,215人) |
| 令和7年度 | 約56.6%(受験者139,087人、合格者78,711人) | 約71.8%(受験者99,610人、合格者71,471人) |
| 令和8年度上期 | 約62.2%(受験者78,290人、合格者48,692人) | 約73.4%(受験者58,393人、合格者42,875人) |
学科試験は受験者のおよそ6割前後、技能試験はおよそ7割が合格しています。合格率だけを見ると極端に難しい試験ではありませんが、学科で4割前後、技能で3割前後の人が不合格になっていることも事実です。独学で受けるなら、範囲を偏りなく準備することが大切です。
学科試験の免除
前回か前々回の学科試験に合格した人は、申請すれば学科試験が免除されます。学科には合格したけれど技能で不合格だった場合、次の回は技能試験から受け直せるということです。高校や大学などで決められた電気工学の課程を修めて卒業した人や、電気主任技術者の免状を持っている人も、学科試験が免除されます。
日程と受験手数料
令和8年度の日程
令和8年度の第二種電気工事士試験は、上期と下期の2回行われました。
| 項目 | 上期 | 下期 |
|---|---|---|
| 申込み受付 | 2026年3月16日から4月6日 | 2026年8月17日から9月3日 |
| 学科試験(CBT方式) | 2026年4月23日から6月7日 | 2026年9月24日から11月8日 |
| 学科試験(筆記方式) | 2026年5月24日 | 2026年10月25日 |
| 技能試験 | 2026年7月18日または19日 | 2026年12月12日または13日 |
CBT方式とは、指定の会場のパソコンで問題を解く試験のことです。令和8年度までは、マークシートを使う筆記方式とCBT方式のどちらかを選べました。
令和9年度からは学科がCBT方式に
電気技術者試験センターは、令和9年度の電気工事士試験について、学科試験をCBT方式で実施すると案内しています。令和9年度の第二種の日程は次のとおりです。
| 項目 | 上期 | 下期 |
|---|---|---|
| 申込み受付 | 3月15日から4月5日 | 8月16日から9月2日 |
| CBT会場の予約 | 4月12日から5月11日 | 9月15日から10月14日 |
| 学科試験(CBT方式) | 4月20日から6月4日 | 9月21日から11月5日 |
| 技能試験 | 7月17日または18日 | 12月11日または12日 |
申込みは原則としてインターネットで行い、会場の予約は決められた期間の中でマイページから行います。予約の期間を過ぎると受験できなくなるおそれがあるので、申込みが終わったら予約の開始日をカレンダーに入れておきます。センターのサイトには、CBT方式の体験版も用意されているので、画面の操作に慣れておくと当日に落ち着いて解けます。
受験手数料
令和8年度の受験手数料は、インターネット申込みで11,100円、郵送の書面申込みで12,500円(いずれも非課税)でした。申込みは原則としてインターネットで行います。日程と手数料は年度ごとに改められることがあるので、受験の前に電気技術者試験センターの第二種電気工事士試験のページで確かめます。
独学に向く人と、独学の進め方の全体像
独学に向く人
第二種電気工事士の独学に向いているのは、次のような人です。
- 市販のテキストと過去問題を使って、自分で計画を立てて進められる
- 工具を手に取って、同じ作業を何度も繰り返す練習が苦にならない
- 手元の作業を写真や動画で記録して、自分で見直せる
デザインと同じで、電気工事の作業も「才能」ではなく「手順と型」の積み重ねです。ケーブルの被覆をはぐ長さ、輪づくりの向き、ねじの締め方には、すべて決まった型があります。型を覚えて手が覚えるまで繰り返せば、初めて工具を握る人でも作業は形になります。
全体の流れ
独学の全体の流れは、次の4段階に分けると整理しやすくなります。
- 学科試験の勉強(テキストを一通り読み、過去問題を繰り返す)
- 学科試験を受験する
- 技能試験の練習(工具と材料をそろえ、候補問題13問を作る)
- 技能試験を受験する
学科試験から技能試験までは、上期でも下期でも1か月から2か月ほどしかありません。技能試験の練習には時間がかかるので、学科試験の勉強が一通り終わった段階で、工具と材料を先にそろえておくと、学科試験の直後から練習に入れます。
独学にかかる費用の考え方
費用の内訳
独学で第二種電気工事士を目指す場合、主な費用は次の4つです。
- 受験手数料(令和8年度はインターネット申込みで11,100円)
- 学科試験のテキストと過去問題集
- 技能試験の工具
- 技能試験の練習用の材料
受験手数料のほかの費用は、選ぶ教材や工具の種類、練習の回数によって大きく変わります。工具は、本番でも使うものなので、安さだけで選ばず、手になじむものを選びます。練習用の材料は、候補問題を何巡するかで必要な量が変わります。
スクールとの比べ方
独学の費用は、講習会やスクールに通う場合より抑えやすい一方で、作業の誤りを指摘してくれる人がいないという弱さがあります。技能試験の練習で不安が残る場合は、技能試験だけを対象にした短い講習会を利用する、という組み合わせもあります。学科は独学、技能は講習会の力を借りる、という分け方なら、費用を抑えつつ苦手を補えます。
働きながら勉強の時間を作る
1週間の組み立て方
働きながら独学で合格を目指すなら、平日と週末で役割を分けると続けやすくなります。
| 時間 | 学科試験の時期 | 技能試験の時期 |
|---|---|---|
| 平日の朝や通勤 | 図記号と工具の写真を見る | 候補問題の複線図を頭の中で描く |
| 平日の夜 | 過去問題を10問ずつ解く | 基本作業を1つずつ練習する |
| 週末 | 過去問題を通しで解く | 候補問題を時間を計って作る |
技能試験の練習は、机の上に材料と工具を広げる必要があるので、まとまった時間が取れる週末を中心にします。平日は、複線図を描く練習や、ケーブルの被覆をはぐ練習のように、短い時間でできる作業に絞ります。
作業の場所を確保する
技能試験の練習では、電線の切れ端や被覆のくずがたくさん出ます。机に作業用のマットを敷き、くずを集める箱を用意しておくと、片付けの手間が減ります。練習した作品をほどいて材料を再利用するときのために、器具ごとに分けて保管する箱もあると便利です。
学科試験の勉強法
過去問題を軸にする
学科試験は、過去に出た問題と似た形の問題が多く出ます。電気技術者試験センターは、過去の試験問題と解答をサイトで公表しています。独学の勉強は、テキストで基本を一通り読んだら、すぐに過去問題に移り、間違えたところをテキストに戻って読み直す、という往復を繰り返すのが効率的です。
科目ごとの取り組み方
7つの科目は、取り組み方を変えると覚えやすくなります。
| 科目 | 取り組み方 |
|---|---|
| 電気に関する基礎理論 | 計算の公式を覚え、同じ型の計算問題を何度も解く |
| 配電理論と配線設計 | 電線の太さと許容電流など、表の数字を覚える |
| 機器、器具、材料、工具 | 写真と名前と用途を組で覚える |
| 施工方法 | 工事の種類ごとの決まりを表にして覚える |
| 検査方法 | 測定器の名前と測る対象、基準の値を覚える |
| 配線図 | 図記号を覚え、複線図を書く練習をする |
| 法令 | 電気工事士法と電気用品安全法の要点を覚える |
計算問題が苦手な人は、計算の科目で満点を狙う必要はありません。写真や図記号を見て答える問題は、覚えれば確実に点になるので、そちらで点を積み上げるほうが合格に近づきます。
配線図は技能試験にもつながる
配線図の問題は、学科試験の配点の中で大きな割合を占めるうえ、技能試験でもそのまま使う知識です。図記号を見て、それが何の器具かをすぐに言えるようにしておくと、技能試験で配線図を読む時間も短くなります。配線図を見て、実際の電線のつながりを描き直す「複線図」の練習は、学科試験の段階から始めておくと、技能試験の準備が楽になります。
写真の問題は目で覚える
機器や工具、材料の写真を見て名前や用途を答える問題は、文字だけで覚えようとすると苦労します。テキストの写真を何度も見る、ホームセンターの電材売り場で実物を見る、技能試験の練習で実際に手に取る、といった方法で、目と手で覚えると定着しやすくなります。
独学で使う教材の選び方
テキストは1冊に絞る
学科試験のテキストは、書店に何種類も並んでいます。選ぶときは、その年度の試験に対応しているか、写真や図が多く目で見て分かるか、過去問題の解説が付いているかを確かめます。何冊も買うと、どれも途中で終わりがちなので、テキストは1冊、過去問題集は1冊に絞り、それを繰り返すほうが力がつきます。
公式の資料を合わせて使う
電気技術者試験センターのサイトでは、学科試験の出題範囲と例題、過去の試験問題と解答、技能試験の候補問題、欠陥の判断基準が公表されています。市販の教材で勉強しながら、出題範囲や判断基準のような大本の情報は、公式の資料で確かめる習慣をつけておくと、教材の説明と食い違ったときにも迷いません。
動画を使う
技能試験の作業は、文字と写真だけでは手の動きが分かりにくいところがあります。作業の手順を動画で見られる教材を使うと、工具の持ち方や力の入れ方がつかみやすくなります。動画を見たら、同じ作業を自分の手で何度も繰り返し、見て分かったことを手が覚えるまで練習します。
学科試験の勉強の計画
2か月で進める場合の例
学科試験までに2か月ある場合の計画の例です。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1週目から2週目 | テキストを一通り読む。分からないところは印を付けて先に進む |
| 3週目から4週目 | 科目ごとに過去問題を解き、間違えたところをテキストで読み直す |
| 5週目から6週目 | 過去問題を年度ごとに通しで解き、時間の配分を確かめる |
| 7週目から8週目 | 間違えた問題だけを解き直し、CBT方式の体験版で操作に慣れる |
ここに挙げたのは一例です。電気の基礎がある人は、1週目と2週目を短くして、過去問題に早く移っても構いません。
すき間の時間を使う
学科試験の勉強は、通勤時間や昼休みなどのすき間の時間でも進められます。図記号や工具の写真は、スマートフォンで見られる形にしておくと、短い時間でも繰り返せます。計算問題と複線図の練習は、紙と鉛筆が必要なので、家で落ち着いて取り組む時間に回します。
技能試験の仕組み
候補問題は事前に公表される
技能試験の大きな特徴は、出題される問題の候補が事前に公表されていることです。電気技術者試験センターは、令和8年度の技能試験について、次のように公表しています。
令和8年度の技能試験問題は,次の No.1 ~ No.13 の配線図の中から出題します。ただし,配線図,施工条件等の詳細については,試験問題に明記します。なお,試験時間は,すべての問題について40分の予定です。 出典: 一般財団法人電気技術者試験センター「令和8年度第二種電気工事士技能試験候補問題の公表について」
つまり、13問の候補問題をすべて自分で作れるようにしておけば、本番でどの問題が出ても対応できるということです。ただし、施工の条件などの詳細は本番の問題に書かれるので、候補問題とまったく同じ形が出るとは限りません。本番では、問題文の施工条件をよく読んでから作業に入ります。
欠陥があると不合格になる
技能試験は、決められた時間内に作品を完成させるだけでなく、欠陥のない作品に仕上げる必要があります。電気技術者試験センターは、技能試験の欠陥の判断基準を公表しています。電線の被覆の傷、接続の不良、ねじの締め忘れ、配線の誤りなど、どのような状態が欠陥と判断されるかが示されているので、練習の前に一度目を通し、練習で作った作品を基準に照らして自分で採点します。センターは、判断基準とあわせて「技能試験の概要と注意すべきポイント」(2026年3月更新)も公表していて、受験者に提供できる情報はすべてこの2つに網羅していると案内しています。どちらも印刷して練習の机の横に貼っておくと、作業のたびに確かめられます。最初のうちは、1つの作品を作り終えるたびに、基準の項目を上から順に指でなぞって確かめるくらい丁寧に見ると、見落としやすい欠陥の癖が分かってきます。
工具は自分で持参する
技能試験の作業用の工具は、受験者が自分で持参します。材料は会場で支給されます。そのため、練習の段階から、本番で使う工具で作業に慣れておくことが大切です。
技能試験の練習法
工具と材料をそろえる
技能試験の練習には、工具と、候補問題を作るための材料が必要です。工具は、ペンチ、ドライバー、ナイフ、スケール、ウォーターポンププライヤー、圧着工具などが基本です。電線の被覆をはぐ専用の工具を使う人も多くいます。材料は、候補問題13問を作るのに必要な電線と器具をまとめて販売している練習用のセットを使うと、自分で一つずつそろえる手間が省けます。
基本作業を先に固める
いきなり候補問題を作り始めるのではなく、まず基本の作業を一つずつ練習します。
- ケーブルの外装と絶縁被覆をはぐ
- 電線をねじで留めるための輪をつくる
- 差込形コネクタで電線をつなぐ
- リングスリーブを圧着工具で圧着してつなぐ
- スイッチ、コンセント、ランプレセプタクルなどの器具に結線する
基本の作業がきれいにできるようになってから候補問題に進むと、1問を作る時間が短くなり、欠陥も減ります。
候補問題を一巡する
基本作業ができたら、候補問題をNo.1から順に作っていきます。最初は時間を気にせず、複線図を描いてから、正確に作ることを優先します。13問を一巡したら、二巡目からは時間を計り、40分以内に完成できるかを確かめます。本番では見直しの時間も必要なので、練習では30分前後で完成できることを目安にすると余裕が生まれます。
自分の作業を記録して見直す
独学では、作業の誤りを指摘してくれる人がいません。完成した作品を写真に撮り、欠陥の判断基準と照らし合わせて確かめます。作業の様子を動画で撮ると、無駄な動きや、時間がかかっている工程が一目で分かります。デザインの仕事で、作ったものを一晩おいてから見直すと粗が見えるのと同じで、自分の作品を少し時間をおいてから見ると、気づかなかった欠陥に気づけます。
独学で詰まりやすい点と乗り越え方
計算問題で手が止まる
電気の基礎理論の計算問題は、独学で一番手が止まりやすいところです。公式の意味が分からないまま暗記しようとすると、少し形を変えた問題に対応できません。テキストの例題を、答えを見ながら一度なぞり、次に答えを隠して自分で解く、という順で進めると、計算の流れが身につきます。それでも分からない問題は、無理に深追いせず、ほかの科目で点を取る作戦に切り替えます。
複線図が描けない
配線図から複線図を描く作業は、最初は誰もが戸惑います。複線図には、電源の線から順にたどる決まった描き方があるので、テキストの手順を1問ずつなぞり、同じ手順で何問も描くことで型が身につきます。候補問題13問の複線図を、何も見ずに描けるようになることを目標にします。
技能試験の時間が足りない
技能試験で時間が足りなくなる原因の多くは、複線図を描くのに時間がかかることと、被覆をはぐ作業でやり直しが出ることです。複線図は練習を重ねて描く時間を短くし、被覆をはぐ長さは、スケールで毎回測らなくてもよいように、自分の手や工具の幅で目安を覚えておきます。
圧着や結線の失敗が続く
リングスリーブの圧着や、器具への結線で同じ失敗が続くときは、作業の手順のどこかに癖があることが多いものです。失敗した作品を写真に撮り、成功した作品と並べて見比べると、被覆をはぐ長さが毎回違う、電線を差し込む深さが足りない、といった原因が見えてきます。原因が分かったら、その作業だけを10回続けて練習し、手順を体に覚えさせます。
1人だと続かない
独学で一番の敵は、途中で勉強が止まってしまうことです。受験日を先に決めて申し込んでしまう、勉強した日と内容を手帳に記録する、同じ試験を目指す人の学習記録を読む、といった工夫で、続ける仕組みを作ります。技能試験の練習で作った作品を写真で並べていくと、上達が目に見えて分かり、続ける励みにもなります。
材料が足りなくなる
練習を繰り返すと、電線や器具が足りなくなります。器具は作品をほどけば何度も使えますが、電線は切って使うので減っていきます。二巡目、三巡目の練習に備えて、電線は多めに用意しておくか、追加で購入できる店を調べておきます。
試験の当日に気をつけること
学科試験の当日
CBT方式の学科試験は、自分で予約した日時に、指定の会場で受けます。会場の場所と集合の時刻、持ち物は、受験の案内とマイページで必ず確かめます。120分で50問なので、1問あたりにかけられる時間は平均して2分ほどです。計算問題で時間をかけすぎないよう、分からない問題は後回しにして、確実に解ける問題から答えていきます。
技能試験の当日
技能試験の当日は、まず配られた材料が問題に書かれたとおりそろっているかを確かめます。次に問題文の施工条件を最後まで読み、複線図を描いてから作業に入ります。候補問題と同じ番号の問題でも、施工条件が練習と違うことがあるので、思い込みで作業を始めないことが大切です。
作業が終わったら、残りの時間で、欠陥の判断基準に照らして見直します。ねじの締め忘れ、リングスリーブの圧着の刻印の誤り、電線の色の取り違えなどは、見直しで見つけられることが多い欠陥です。練習のときから、完成後の見直しの手順を決めておくと、本番でも落ち着いて確かめられます。
電気の作業で守る安全
練習のときから安全の習慣をつける
技能試験の練習では、電気を通さない状態で作業しますが、資格を取ったあとの実際の作業では、感電や火災の危険と隣り合わせです。練習のときから、作業の前に電源が切れているかを確かめる、工具の刃を自分に向けない、被覆の傷をそのままにしない、といった習慣をつけておきます。
法律の基準を守る
電気工事士法の目的は、電気工事の欠陥による災害を防ぐことです。資格を取ったあとは、電気設備に関する技術の基準に沿って作業を行い、自分の判断で手順を省かないことが求められます。分からない作業に出会ったときは、経験のある人に確かめてから進めます。
合格したあとの手続きと生かし方
免状の交付を申請する
技能試験に合格したら、住んでいる都道府県に申請して、免状の交付を受けます。申請の方法や手数料は都道府県によって違うので、合格の通知に書かれた案内と、都道府県の案内で確かめます。免状を受け取ってはじめて、法律で決められた電気工事の作業ができるようになります。
仕事と暮らしでの生かし方
第二種電気工事士は、電気工事の会社や設備の管理、住宅のリフォームなど、電気に関わる仕事で求められる資格です。自宅のコンセントの増設やスイッチの交換など、暮らしの中の作業を自分で行えるようになることも、この資格の大きな利点です。ただし、作業には法律で決められた技術の基準があるので、学んだ内容を守って作業を行います。
電気工事を仕事として請け負う場合は、資格とは別に、電気工事業の業務の適正化に関する法律にもとづく登録や届出が関わります。会社に雇われて作業するのか、自分で事業として工事を請け負うのかで必要な手続きが変わるので、独立を考えるときは、経済産業省や都道府県の窓口で確かめます。
技術を伝える仕事にも生かす
電気工事の知識は、書く仕事や教える仕事でも生かせます。工具の使い方や作業の手順を、写真と文章で分かりやすく説明できる人は、マニュアルや解説記事の仕事で重宝されます。書いた記事を実績として見せるときは、Webライターのポートフォリオの作り方|案件獲得率が上がるテンプレート付き【2026年版】で紹介している、実績の並べ方が参考になります。専門の分野を持つ書き手が単価を上げる考え方は、Webライターが文字単価を上げる方法|1円→5円にステップアップする戦略【2026年版】で解説しています。
在宅ワーク市場の運営から見た技術系の資格の生かし方
手を動かす技術と、伝える力を組み合わせる
在宅ワークの仲介を2004年から続けてきた立場から見ると、現場の技術を持つ人が、それを伝える力も持っていると、仕事の幅が大きく広がる傾向があります。電気工事の手順を図や写真で分かりやすく見せる力は、作業の手順書や施工の解説、教材づくりなど、在宅でもできる仕事につながります。図や写真の見せ方を学ぶなら、デザインの仕事の相場をデザイナーの年収・単価相場で確かめておくと、どのくらいの単価で依頼されているかの目安になります。
ネットワークの機器の設置や配線など、電気とITの境目の仕事に関心が広がった人には、CCNA(シスコ技術者認定)という選択肢もあります。CCNAは、ネットワークの基礎の知識と技術を証明する認定資格で、電気の知識と組み合わせると、設備とネットワークの両方を扱える人材として仕事の幅が広がります。
手取りで仕事を選ぶ
仕事を受けるときには、仲介の手数料がどれだけ差し引かれるかも見ておきたい点です。手数料0%で依頼者と直接やり取りできる場なら、依頼者は同じ予算でより多くを頼め、受ける側は手取りが厚くなります。運営の現場で見てきた限り、専門の技術を持つ人ほど、こうした直接の関係を通じて、継続の依頼を受けています。
よくある質問
Q. 第二種電気工事士は独学でも合格できますか?
合格を目指せます。学科試験は過去の問題と似た形の問題が多く、電気技術者試験センターが過去問題を公表しています。技能試験は、出題される候補問題13問が事前に公表されているので、すべてを自分で作れるように練習すれば、どの問題が出ても対応できます。計画を立てて学科と技能の両方を準備することが大切です。
Q. 第二種電気工事士の受験手数料はいくらですか?
令和8年度は、インターネット申込みで11,100円、郵送の書面申込みで12,500円(いずれも非課税)でした。申込みは原則としてインターネットで行います。手数料は年度ごとに改められることがあるので、受験の前に電気技術者試験センターの案内で確かめてください。
Q. 学科試験に合格して技能試験に落ちたら、次は学科から受け直しですか?
受け直す必要はありません。前回または前々回の学科試験に合格した人は、申請すれば学科試験が免除され、技能試験から受けられます。電気工学の課程を修めて卒業した人や、電気主任技術者の免状を持っている人も学科試験が免除されます。
Q. 令和9年度から学科試験はどう変わりますか?
電気技術者試験センターは、令和9年度の電気工事士試験の学科試験をCBT方式で実施すると案内しています。CBT方式は、指定の会場のパソコンで問題を解く方式で、申込みのあとにマイページから受験の日時と会場を予約します。センターのサイトにあるCBT方式の体験版で、事前に操作に慣れておくと安心です。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
関連記事
カテゴリから探す

クラウドソーシング入門
クラウドソーシングの基礎知識・始め方・サイト比較

職種別ガイド
職種・スキル別の案件獲得方法と単価相場

副業・在宅ワーク
副業・在宅ワークの始め方と対象者別ガイド

フリーランス
フリーランスの独立・営業・実務ノウハウ

お金・税金
確定申告・節税・経費・ローンなどお金の知識

比較・ランキング
サービス比較・おすすめランキング

AI活用
職種別にChatGPT・生成AIを活用して業務効率化・収益化するノウハウ

最新トレンド
市場動向・法改正・AIなど最新情報

発注者向けガイド
クラウドソーシングで外注・人材探しをする企業・個人向け

転職・キャリア
転職エージェント・転職サイト比較・キャリアチェンジ

看護師の転職・求人
看護師の転職・派遣・単発バイト・副業など働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

薬剤師の転職・求人
薬剤師・登録販売者の転職・派遣・パートなど働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

介護職の転職・求人
介護職・介護福祉士・ケアマネジャー・訪問介護員の転職・派遣・夜勤など働き方のガイド

保育士の転職・求人
保育士・保育補助・幼稚園教諭の転職・派遣・パートなど働き方のガイド

医療職の転職・求人
医師・産業医・リハビリ職・歯科衛生士・管理栄養士・医療事務の転職や働き方のガイド。診療や医学の情報は扱いません

保険
生命保険・医療保険・フリーランスの保険設計

採用・求人
無料求人掲載・採用コスト削減・人材募集の方法

オフィス・ワークスペース
バーチャルオフィス・コワーキング・レンタルオフィス

法律・士業
契約トラブル・士業独立開業・フリーランス新法

シニア・50代
シニア世代のキャリアチェンジ・副業・年金

セキュリティ
サイバーセキュリティ・脆弱性対策・情報保護

金融・フィンテック
暗号資産・決済・ブロックチェーン・金融テクノロジー

経営・ビジネス
経営戦略・ガバナンス・事業承継・知財

ガジェット・機材
フリーランスに役立つPC・デバイス・周辺機器

子育て×働き方
子育てと在宅ワークの両立・保育園・時間管理

補助金・助成金
個人事業主・フリーランスが使える公的補助金・助成金・給付金の申請ガイド

M&A・事業売却
会社売却・事業承継・事業譲渡を考える経営者向け。売却の流れ、税金、従業員への伝え方、仲介会社の選び方

アウトソーシング・外注ガイド
SNS運用・経理・広告など、業務のアウトソーシング(外注)を検討する企業・個人向け。費用相場・依頼の流れ・失敗しない選び方







