アロマやCBD商品の販売で守る表現ルール|効能をうたえない商材の売り方 2026


この記事のポイント
- ✓CBD販売で使える表現・使えない表現を薬機法と改正大麻取締法の両面から整理
- ✓THC残留基準の見直しと広告規制の要点
- ✓化粧品としてのCBD表現のOK例・NG例を解説します
CBD(カンナビジオール)を扱ったオンラインショップやハンドメイド販売、アロマ・雑貨の副業展開を検討する中で、「CBD 販売 表現」というキーワードで検索している方は、おそらく広告文やSNS投稿の言葉選びに不安を感じているはずです。結論から言うと、CBD製品は適法に輸入・販売できますが、広告表現には薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)による強い制約があり、加えて2024年12月に成立した改正大麻取締法によって原料規格そのものの扱いも変わりました。この記事では、法律の建て付けと具体的にNGとなる言い回し、逆に使ってよい表現までを整理します。
CBD市場の現状とマクロ視点
CBD(カンナビジオール)は大麻草に含まれる成分のうち、精神作用を持たないとされる成分です。多幸感や依存性をもたらすTHC(テトラヒドロカンナビノール)とは区別され、リラックス効果や睡眠の質改善を目的としたオイル、グミ、化粧品、ペット用品など幅広いジャンルで流通が拡大しています。海外では美容・ウェルネス市場の成長ドライバーの一つとされ、国内でも輸入代行やOEM製造を通じた小規模事業者の参入が増えている分野です。
一方で、この市場は「言葉の選び方ひとつで違法広告になり得る」という特殊なリスクを抱えています。医薬品でも医薬部外品でもない雑貨・食品・化粧品として販売する事業者が大半である以上、効能効果を語る自由度は極めて限定的です。フリーランスや副業として物販・EC運営に関わる人が、クライアントワークやOEM販売でCBD関連の商品ページ・広告文を任されるケースも増えており、法律を知らずに書いた一文が景品表示法や薬機法の違反に直結するリスクがあります。実際、業界団体や弁護士事務所が公開しているコラムでも「広告表現」がCBDビジネスの最大の論点として繰り返し取り上げられています。
大麻取締法とCBDの原料規制
「部位規制」から「成分規制」への転換
これまで日本の大麻取締法は、大麻草の「部位」で規制の可否を分けていました。茎および種子から抽出された成分は規制対象外、花穂や葉から抽出された成分は規制対象、という考え方です。CBD製品の多くは茎由来を原料とすることで合法性を担保してきましたが、この部位規制には抜け穴がありました。同じ部位由来であっても、抽出・精製の過程で有害な精神作用成分であるTHCが基準以上に混入してしまう製品が流通するリスクが指摘されていたためです。
こうした課題を受けて、2024年12月に大麻取締法等の一部を改正する法律が成立しました。改正の柱は、部位による線引きをやめて、製品中に残留するTHC濃度そのものを基準とする「成分規制」へ転換したことにあります。具体的には、抽出物や製品ごとにTHCの残留限度値が新たに設けられ、この基準値を超える製品は部位にかかわらず規制対象になる仕組みです。逆に言えば、THCの残留限度値を満たしていれば、花穂由来の抽出物であっても合法的に扱えるようになったという点も重要な変化です。
CBD販売事業者が押さえるべき実務ポイント
副業・フリーランスとしてCBD関連の販売代行やOEM輸入に関わる場合、押さえておきたい実務ポイントは次の3つです。
1つ目は、原料の残留THC濃度を示す成分分析証明書(COA)を、輸入元・製造元から必ず取得して保管することです。THCの残留限度値を下回っていることを客観的に証明できなければ、規制違反を指摘された際に反証できません。
2つ目は、法改正の施行スケジュールを確認することです。改正法は段階的に施行される設計になっており、条文ごとに施行時期が異なります。副業として輸入代行や小口販売に関わる場合は、自分が扱う製品カテゴリがどの施行タイミングの対象になるのか、厚生労働省の公表資料で最新情報を確認する姿勢が欠かせません。
3つ目は、大麻由来医薬品の取り扱いです。改正法では、これまで大麻取締法上禁止されていた大麻由来医薬品の施用が、一定の条件下で解禁される方向性も示されています。ただしこれは医療機関での話であり、一般の雑貨・化粧品としてのCBD販売とは制度が異なる点に注意が必要です。
現在、CBDは大麻取締法をはじめとする規制に留意し、手続を遵守すれば、適法に輸入することができます。また、広告表現や成分調査に留意すれば、販売も可能です。 出典: zelojapan.com
つまり「CBDは違法」という単純な誤解は正しくありません。原料規制を満たし、輸入手続きを踏んでいれば販売そのものは適法です。問題になるのは、むしろ次に説明する「広告表現」の部分です。
薬機法による広告表現規制の全体像
なぜCBDは「効能」を語れないのか
薬機法は、医薬品・医薬部外品・化粧品・医療機器として承認されていない商品に対して、身体の構造や機能に影響を及ぼすかのような効果効能を標榜することを禁止しています(薬機法第68条)。CBDオイルやCBDグミの多くは、食品や雑貨として輸入・販売されており、医薬品としての承認を得ていません。したがって「痛みが消える」「不眠が治る」「うつ症状が改善する」といった医学的な効果効能をうたうことは、たとえそれが海外の研究論文に基づく事実であっても、日本国内の広告では認められません。
これはCBDに限った話ではなく、健康食品やサプリメント全般に共通するルールです。ただしCBDの場合、海外の先行事例やSNS上の体験談で「不安が和らいだ」「痛みが軽減した」といった医学的効果を示唆する情報が先に広まってしまっているため、販売事業者が無意識のうちに同じトーンで広告を作ってしまいやすいという特有のリスクがあります。
CBD製品で禁止される広告表現の具体例
以下は、薬機法上NGとされる代表的な表現パターンです。
・疾患名を挙げて改善効果を示唆する表現(例:「不眠症が治る」「うつ病に効く」「がんの痛みを和らげる」) ・身体の機能変化を断定する表現(例:「血圧が下がる」「免疫力が上がる」「痛みが消える」) ・医薬品的な安全性の保証(例:「副作用はありません」「誰でも安心して使える成分です」) ・治療・予防効果の示唆(例:「症状の予防に」「治療の補助として」)
このうち「副作用はありません」という表現は特に注意が必要です。一見すると安全性をアピールしているだけのようですが、薬機法の観点では「副作用の有無」という概念自体が医薬品的な効能効果を前提とした表現とみなされ、虚偽・誇大広告に該当するとされています。CBDは食品・雑貨である以上、そもそも「副作用」という医薬品的な概念を持ち出すこと自体が矛盾しているわけです。
CBD化粧品として使える表現・使えない表現
CBDをオイルやクリームなど化粧品ジャンルで販売する場合は、化粧品としての効能の範囲内であれば表現の自由度がやや広がります。ここが実務上、最も判断に迷いやすいポイントです。
使ってよい表現(化粧品の効能の範囲内)
・「肌を整える」 ・「肌に潤いを与える」 ・「肌のキメを整える」 ・「肌を柔らげる」 ・「乾燥による小じわを目立たなくする(効能評価試験済みの場合)」
CBD(カンナビジオール)製品が化粧品として販売される場合、化粧品の効能について記載することは可能です。「肌を整える」、「肌に優しい」、「皮膚に潤いを与える」などの表現は化粧品としての効能ですので、広告に記載することができます。 出典: kslaw.jp
これらは厚生労働省が示す化粧品の効能効果の範囲(56項目)に含まれる表現であり、薬機法上も問題なく使用できます。CBD配合であることを謳いつつ、こうした化粧品らしい表現に留めておくのが最も安全な売り方です。
使ってはいけない表現(医学的効果効能)
・「肌荒れを治す」 ・「にきびを治療する」 ・「アトピーを改善する」 ・「炎症を抑える(医学的な炎症を指す場合)」
一方、「肌荒れを直す」、「にきびを治療する」という表現は、医学的な効果効用の記載になります。化粧品については、医学的な効果効用を記載することはできません(薬機法68条)。従って、CBD(カンナビジオール)製品が化粧品として販売される場合、医学的効果効用があることを示す記載を行うことはできません。 出典: kslaw.jp
「治す」「治療する」「改善する」という動詞は、対象が肌トラブルであっても医学的効果効用の記載として扱われます。化粧品的な表現の「整える」「与える」と、医学的表現の「治す」「改善する」の境界線を意識するだけで、多くの違反リスクは回避できます。
「リラックス」「睡眠導入」は使えるのか
CBD製品の広告でよく見かける「リラックス」「癒やし」「睡眠導入」といった言葉についても、線引きが必要です。単に商品のコンセプトやイメージとして「リラックスタイムのお供に」といった訴求は、断定的な効果効能の標榜ではないため許容される余地があります。しかし「睡眠障害が改善する」「不眠が解消する」のように具体的な症状名と結びつけて改善効果を断定すると、薬機法違反のリスクが一気に高まります。正直なところ、CBD関連の広告で最も違反が多いのはこの「イメージ訴求」と「医学的断定」の境目を越えてしまうケースです。表現の温度感を一段落として、あくまでライフスタイル提案の範囲に留める意識が重要になります。
景品表示法との関係にも注意する
薬機法だけでなく、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)の視点も欠かせません。景品表示法は、実際の商品よりも著しく優良であると誤認させる表示(優良誤認表示)を禁止しています。CBD製品の場合、「業界No.1のCBD含有量」「他社製品より即効性が高い」といった比較優位を示す表現を、客観的根拠なく使うと優良誤認表示に該当する可能性があります。
薬機法違反は主に効果効能の医学的な誇張が問題になるのに対し、景品表示法違反は品質・規格・取引条件についての誇張が問題になるという違いがあります。CBD製品の広告文を作る際は、この2つの法律を別々にチェックする意識を持つと抜け漏れが減ります。
THC残留基準の見直しが販売実務に与える影響
改正大麻取締法によるTHC残留基準の導入は、広告表現そのものよりも「仕入れ・在庫管理・表示」の実務に大きな影響を及ぼします。これまで部位規制だけを根拠に「茎由来だから合法」と説明していた販売事業者は、今後は製品ごとの成分分析証明書を根拠とする説明に切り替える必要があります。
副業やフリーランスとしてCBDショップの運営を受託する場合、次のような業務フローの見直しが実務上のポイントになります。
・仕入れ先から成分分析証明書(COA)を毎ロット取得し、THC残留値が基準値以下であることを確認する ・商品ページや販売者向け資料に、成分分析証明書へのリンクまたは概要を掲載し、透明性を担保する ・SNS広告や商品説明文で「合法」「安全」と断定する場合は、その根拠(COAの存在)を明示できる状態にしておく ・法改正の施行スケジュールに合わせて、取扱商品のラインナップや表示文言を定期的に見直す
こうした実務対応は、CBD販売に限らず、規制業種の広告・EC運営代行に携わるフリーランスにとって重要なスキルになります。薬機法・景品表示法・原料規制という複数の法律をまたいで整合性を取る作業は、単なるライティングスキルを超えた専門性が求められる分野です。
実務での気づき、規約チェックの落とし穴
以前、化粧品ジャンルの通販サイトの商品ページ制作に関わった際、クライアントから渡された海外メーカーの英語版商品説明をそのまま日本語訳して掲載しそうになったことがあります。原文には「relieves anxiety(不安を和らげる)」という表現があり、直訳すればごく自然な文章に見えました。しかし薬機法の観点で見ると、これは明確に医学的な効果効能の標榜に該当し、そのまま掲載していれば違反表示になっていたはずです。海外の商品説明や体験談は、日本の薬機法とは異なる基準で書かれていることを前提に、必ず一文ずつチェックする作業が欠かせないと痛感した経験でした。翻訳や文言のリライトを請け負う仕事では、語学力だけでなく、対象業種の規制知識をセットで持っておく必要があります。
独自データ考察:CBD販売代行という仕事の広がり方
長くフリーランス・在宅ワーク市場を運営してきた立場から見ると、CBDのような規制業種は「表現の専門知識」を持つ人材の需要が伸びやすい分野だと感じています。単なる商品ページのライティングではなく、薬機法・景品表示法・原料規制の3つを横断的に理解した上で文章を組み立てられる人は、まだ市場に少ないためです。中間マージンが乗る仲介を挟まず、事業者と直接やり取りできる関係を築ければ、依頼者側は同じ予算でより深い専門性を持つ人材に依頼でき、受け手側も単価の目減りなく専門知識を評価してもらえます。この双方が得をする構造は、規制知識という参入障壁が高い分野ほど働きやすくなるものです。
具体的な仕事の広がり方として、CBDショップの運営代行やEC構築に関心がある場合は、AIコンサル・業務活用支援のお仕事のように、商品説明文のチェックやAIを使ったリサーチ業務を組み合わせた案件がヒントになります。またSNS運用やマーケティング視点での広告表現チェックを含めた業務は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のガイドで求められるスキルセットが参考になるでしょう。EC・通販サイトの構築自体を請け負いたい場合は、アプリケーション開発のお仕事で紹介されているような開発スキルとの組み合わせも選択肢に入ります。
販売・EC運営という職種そのものの相場観を把握しておくことも重要です。営業・販売事務従事者の年収・単価相場や販売店員の年収・単価相場を見ると、対面販売と比べてEC運営代行や規制業種の広告チェック業務は専門性が評価されやすく、単価水準にも差が出やすい傾向があります。
表現力やライティングの基礎を固めたい場合は、ビジネス文書検定のような資格で文章構成力を体系的に学ぶのも一つの方法です。またECサイトの技術的な運用に踏み込みたい場合は、CCNA(シスコ技術者認定)のようなネットワーク系資格を組み合わせることで、サイト運用全体を任される案件にもつながりやすくなります。
物販・EC副業に関心がある方は、隣接するジャンルの記事も参考になります。仕入れと利益計算の基本を押さえたい場合はせどり副業の始め方|仕入れ・販売・利益計算の基本を解説【2026年版】、実物を育てて販売するモデルに関心があればガーデニング副業で月5万円|植物販売・庭づくりで稼ぐ方法【2026年版】、ハンドメイド寄りの販売手法を知りたい場合はステーショナリー・アート作品の販売副業ガイドがそれぞれ参考になります。
規制業種の広告表現チェックは、AIツールを使ってドラフトを作成し、人間が薬機法・景品表示法の観点で最終チェックするという分業が進みやすい分野でもあります。運営者として見てきた限りでは、こうした「AIが草案を作り、専門知識を持つ人がリスクを潰す」という働き方は、CBDに限らず健康食品・化粧品・美容機器といった規制業種全般で今後さらに広がっていくと考えられます。単発の作業請負で終わらせるのではなく、事業者側の商品ラインナップの変化や法改正のタイミングを継続的にフォローし、「この人に任せておけば表現リスクを回避できる」という信頼関係を築くことが、この分野で長く仕事を続けるための鍵になります。
よくある質問
Q. CBD製品はそもそも日本で合法的に販売できますか?
はい。改正大麻取締法が定めるTHC残留限度値を満たす原料を使用し、輸入手続きを適正に行っていれば、CBD製品の販売自体は適法です。ただし広告表現には薬機法上の制約があります。
Q. 「リラックス効果」という表現は使ってもいいですか?
イメージ訴求としての「リラックスタイムに」程度であれば許容されやすいですが、「不眠が改善する」など具体的な症状の改善を断定する表現は薬機法違反のリスクが高まります。表現の温度感を抑えることが重要です。
Q. THC残留基準の見直しで、仕入れ先への確認事項は変わりますか?
はい。従来の「部位規制」ではなく「成分規制」に基づくため、仕入れ先から成分分析証明書(COA)を毎ロット取得し、THC残留値が基準値以下であることを確認する体制が実務上必要になります。
Q. CBD広告のチェックを副業・フリーランスとして請け負うにはどんなスキルが必要ですか?
薬機法・景品表示法の基礎知識に加え、化粧品の効能効果の範囲(使える表現・使えない表現の境界)を理解している必要があります。EC運営やライティングの実務経験と組み合わせると案件につながりやすくなります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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