キャリアコンサルタントのオンライン相談 副業|受けてよい範囲と始め方


この記事のポイント
- ✓キャリアコンサルタントのオンライン相談を副業にするときの実務を整理します
- ✓そして弁護士法や職業安定法との線引きまで
- ✓資格を持っている人が今日から動ける形でまとめました
国家資格キャリアコンサルタントの登録証を持っているのに、面談の機会が年に数回しかない。この状態で止まっている人は少なくありません。資格を取ったときの実技試験のロールプレイが、いまだにいちばん長い面談経験だという声も聞きます。
オンライン相談の副業は、この足踏みを崩す入り口として現実的です。移動がないので平日の夜と土日だけで組み立てられますし、1件が50分前後で完結するため、本業の合間に差し込めます。ただし、ここには法律上の線が何本も引かれていて、それを知らずに踏み越えると副業どころではなくなります。この記事では、案件の取り方と同じ重さで、答えてよい範囲の話をします。
オンライン相談が副業として成り立つようになった理由
キャリア相談は、もともと対面が前提の仕事でした。ハローワークの窓口、大学のキャリアセンター、人材会社の面談ブース。どれも読者が物理的にそこへ行く必要があり、相談を受ける側も同じ場所に通う必要があった。だから「本業を持ちながら」は成立しにくかったのです。
この前提が変わったのは、面談そのものがビデオ通話で完結するようになったからです。相談者は自宅から入り、相談を受ける側も自宅から入る。会議室も交通費も要らない。結果として、1件単位で受けられる仕事が増えました。
本業を続けながらキャリアコンサルタント資格を活かす方法として、副業という働き方もあります。オンライン面談の普及により、場所や時間の制約が少なくなり、週1日や土日のみ、在宅で完結できる案件なども増えて、柔軟な働き方で実務経験を積むことが可能です。 出典: corp.kakedas.com
もう一つの背景が、企業側の事情です。従業員のキャリア形成支援は、企業が自前の人事だけでこなすのが難しい領域になりました。上司が部下のキャリアを聞き取る形だと、本音が出ない。異動や評価に響くと相談者が身構えるからです。そこで社外の第三者に面談を任せる形が増え、その受け皿としてキャリアコンサルタントに声がかかるようになりました。
つまり、需要は「専任で雇いたい」ではなく「必要なときに、必要な件数だけ頼みたい」という形をしています。これは副業と相性がいい。逆に言えば、常時安定した本数を約束される仕事ではない、ということでもあります。
案件の入り口は大きく3つに分かれる
オンライン相談の仕事は、どこから依頼が来るかで性質がまったく違います。ここを混ぜて考えると、単価の比較も時間の見積もりも狂います。
プラットフォーム経由の個人相談
キャリア相談のマッチングサービスに登録し、相談者から予約が入る形です。実務経験が浅い段階でも登録できるサービスがあり、いちばん入りやすい入り口です。
報酬は1件3,000円から6,000円程度が中心帯で、面談時間は45分から60分。ここに事前の情報確認と、面談後の記録作成が乗るので、実働は面談時間の1.5倍前後を見ておくのが現実的です。
この形の利点は、集客をこちらでやらなくていいことです。欠点は、相談者を選べないこと、そして単価が上がりにくいことです。ただし件数をこなせるので、面談の型を体に入れる期間としては合理的です。
企業から委託される従業員面談
企業が従業員向けに面談機会を用意し、その面談者として外部から呼ばれる形です。セルフ・キャリアドックの実施支援や、節目年齢の従業員に対する面談などが該当します。
1件あたりの単価はプラットフォーム経由より高く、8,000円から1万5,000円程度の設定が見られます。半日で複数名を連続で面談する組み方が多く、1日で4件から6件という日程になります。
ただしこの入り口は、いきなり個人に来るものではありません。企業と契約している支援会社の登録キャリアコンサルタントとして入るのが通常のルートです。募集は「パートナー契約」「業務委託登録」といった名前で出ています。
プロのキャリアコンサルタントとして自立して活躍したい方向けの募集です。希望するプロジェクトを事前にヒアリングし、その人のスキルや能力に合わせた仕事をご依頼します。仕事時間・内容を選択できることも魅力の1つです。業務未経験でもエントリー可能ですが、これまでの職歴からいかせる知識や技術が必要です(人事での採用経験・企業での研修講師の経験など)。お仕事を依頼した時に自立して仕事ができる方が対象になります。 出典: kokoswitch.com
ここで読み取れるのは、資格そのものより「これまでの職歴で何を見てきたか」が問われている点です。人事経験、採用経験、特定業界での勤務経験。それが相談者の話を受け止める土台として評価されます。資格だけを持って登録する人と、業界経験を添えて登録する人とでは、回ってくる案件が変わります。
自分で募集して直接受ける
自分のページやSNSで募集し、相談者と直接やり取りする形です。単価は自分で決められますが、集客と決済と日程調整を全部自分で回すことになります。
在宅ワーク求人サイトや業務委託マッチングサービスの募集を見ていくと、キャリア相談やコーチングの案件は「キャリア・副業・人生相談」の分類にまとまっていることが多く、どんな依頼文で募集が出ているかを読むだけでも相場観がつかめます。実際の募集の言い回しはキャリア・副業・人生相談のお仕事にまとまっているので、自分で値付けする前に眺めておくと、高すぎる設定も安すぎる設定も避けられます。
答えてよい範囲は、法律で外側から決まっている
ここがこの記事でいちばん重要な部分です。キャリアコンサルタントは名称独占の国家資格であって、業務独占の資格ではありません。つまり「この資格を持っているからこの業務ができる」という構造ではなく、「相談に乗ること自体は誰でもできるが、名乗れるのは登録者だけ」という構造です。
根拠は職業能力開発促進法です。同法にはキャリアコンサルタントの登録、名称の使用制限、守秘義務、信用失墜行為の禁止が置かれています。
これ、知らない人が本当に多いんです。資格を持っていると「キャリアに関することなら何でも答えていい」と思ってしまう。でも実際には、相談の中身によっては他の資格の独占業務に入り込みます。副業として受ける前に、次の4本の線を頭に入れておいてください。
弁護士法の線
相談者が「不当解雇された」「未払い残業代を取り返したい」「会社と交渉したい」と言い出したとき、そこから先は法律事務です。弁護士法第72条は、弁護士または弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で法律事件に関して法律事務を取り扱うことを禁じています。
つまり、法的な結論を出したり、相談者の代理で会社と交渉したりすると、報酬を得ている以上は問題になります。キャリア面談の中で「その件は労働問題として扱う話なので、弁護士か、労働局の総合労働相談コーナーに相談してください」と橋渡しするところまでが安全な範囲です。
社会保険労務士法の線
失業給付の手続き、育児休業給付の申請、社会保険の手続き。この種の相談は頻繁に出てきます。社会保険労務士法第27条は、労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成や手続の代行を、社会保険労務士でない者が業として行うことを制限しています。
制度の一般的な仕組みを説明することと、その人の申請書を作ってあげることは別の話です。前者は説明、後者は独占業務に触れます。ここは線がはっきりしているので、書類そのものには手を出さないと決めておくのが実務的です。
職業安定法の線
これがいちばん見落とされます。相談者に具体的な求人を紹介し、その成約に対して報酬を受け取る形にすると、それは職業紹介です。職業安定法は有料職業紹介事業を許可制としており、無許可で行えば違法になります。
キャリア相談として料金をもらうことと、求人を紹介して紹介手数料をもらうことは、法律上まったく別の行為です。副業として個人で始めるとき、相談の延長で「知り合いの会社を紹介しますよ」と言いたくなる場面が来ますが、そこに金銭が絡んだ瞬間に性質が変わります。無償の口利きであっても、継続反復すれば事業性を疑われます。
医療の線
「もう会社に行けない」「眠れない」「食欲がない」という言葉が出たとき、相談の場は医療の入り口に近づいています。診断は医師の行為であり、キャリア面談の中で病名を推測して伝えることはできません。産業医、主治医、地域の相談窓口につなぐ判断を、面談の途中で下せるようにしておく必要があります。
これは法律の制約であると同時に、相談者を守るための線でもあります。キャリアの整理で解決する問題と、そうでない問題を混ぜないほうが、結果として相談者のためになります。
なお、これらの線引きは事案ごとに判断が分かれます。自分のケースがどちらに入るか迷ったら、その領域の専門職に確認してください。「たぶん大丈夫だろう」で進めるのがいちばん危ない。
名乗り方と守秘義務は、副業でも本業と同じ重さで問われる
「キャリアコンサルタント」という名称は、登録を受けた人だけが使えます。登録が切れている状態でこの名称を使って集客すると、名称の使用制限に触れます。
登録は5年ごとの更新制で、更新には知識講習と技能講習の受講が必要です。副業で細々と受けているうちに更新を忘れ、気づいたら登録が失効していた、という事故は実際に起きます。プロフィールに登録番号を出して活動するなら、有効期限の管理は自分の責任です。資格の位置づけと更新の仕組みはキャリアコンサルタントのページに整理されているので、更新時期が近い人は先に確認しておいてください。
守秘義務も同法に定められています。相談者から聞いた話は、資格を持っている限り守る義務があり、これは副業だからといって軽くなりません。オンライン相談では、この義務が物理的な形で問われます。
家族が出入りするリビングで面談していないか。面談メモをクラウドの共有フォルダに置いていないか。画面共有のときに別のウィンドウが映り込まないか。相談者の勤務先名が入ったファイル名を、うっかりデスクトップに置いていないか。対面ならありえない漏れ方が、在宅の面談では起きます。
面談用に使う端末とアカウントは、本業や家族用と分けておくのが現実的です。分けられないなら、せめて面談中は通知を全部切る。ここは道具の話に見えて、実際には義務の話です。
1件あたりの時間と値付けをどう組み立てるか
副業として続くかどうかは、面談時間ではなく総実働で決まります。50分の面談1件を受けたとき、実際に消える時間は次の通りです。
| 工程 | 目安時間 | 内容 |
|---|---|---|
| 事前確認 | 10分から15分 | 事前アンケート、職務経歴、相談内容の読み込み |
| 面談 | 45分から60分 | ビデオ通話での面談本体 |
| 記録作成 | 15分から30分 | 面談記録、依頼元への報告フォーマット記入 |
| 事務 | 5分から10分 | 日程調整、請求、次回の案内 |
合計すると、1件で75分から115分。ここから逆算すると、報酬5,000円の案件は実質的な時間単価が2,600円から4,000円の間に落ちます。この数字を先に把握しておかないと、「思ったより割に合わない」と感じて途中で止まります。
続けている人の組み方には共通点があります。記録作成のフォーマットを自分で固定していることです。毎回ゼロから文章を書くのではなく、相談者の主訴、確認した事実、面談で扱った選択肢、次のアクションという枠を先に作っておく。これだけで記録の時間が半分近くまで落ちます。
値付けの目安として、隣接する職種の単価水準も見ておくと自分の設定が浮いているかどうか判断できます。文章を扱う仕事の相場感は著述家,記者,編集者の年収・単価相場に統計ベースでまとまっており、専門知識を売る仕事全体の水準を測る物差しとして使えます。
平日の夜と土日だけで、どう本数を積むか
本業がある人にとって、面談可能な枠は限られています。ここで無理をして枠を広げると、本業の集中力を削って続かなくなる。
現実的な組み方は、面談日を週の中で固定してしまうことです。たとえば火曜と木曜の20時から、土曜の午前中。この3枠を毎週開けておく形にすると、依頼元にとっても予定が読みやすく、指名が増えます。
オンラインミーティングが普及したことでオンラインでのキャリア相談案件が増え、本業との両立、副業として働きやすくなっています。週1日や土日のみ、平日夜間のみといった柔軟な働き方ができる案件もあり、本業のスケジュールに合わせて無理なく副業を始めることができます。実際に、本業を持ちながら副業でキャリアコンサルタントとして活動している方は多くいます。 出典: corp.kakedas.com
逆に避けたいのが、依頼が来るたびに予定を空けて対応する形です。一見丁寧に見えますが、本業の繁忙期に破綻します。断ったときの気まずさを避けるために無理を重ねると、面談の質が落ちます。相談者にとっても、疲れた状態の面談者に当たるのは損です。
もう一つ。オンライン相談は録画や記録が残る仕事です。依頼元によっては面談内容を第三者が確認します。副業だから手を抜いてもわからないという領域ではありません。むしろ、初回で評価が固定されて次の依頼が決まる仕事です。
副業を始める前に確認しておくこと
勤務先の就業規則は必ず先に見てください。副業の可否だけでなく、届出が要るのか、競業にあたる範囲がどう書かれているかまで確認します。人材業界や人事部門に勤めている人は、キャリア相談の副業が競業に読まれる余地があります。
そして、この副業から得た所得は課税対象です。業務委託で受ける報酬は原則として事業所得または雑所得になり、確定申告が必要になる場合があります。要件は所得の額と本業の状況で変わるので、税務署または国税庁のサイトで自分のケースを確認してください。
契約書も軽視しないでください。オンライン相談の業務委託では、報酬の支払期日、面談記録の帰属、守秘義務の範囲、相談者との直接契約の禁止(引き抜き防止条項)あたりが争点になります。特に最後の条項は、後から自分で募集を始めるときに効いてきます。契約を交わす段階で、どこまで縛られるのかを読んでおくべきです。
契約や報酬の取り決めで迷う場面が多いなら、行政書士に確認する選択肢もあります。資格ごとの守備範囲は行政書士のページで確認できます。ここでも大事なのは、自分で判断せずに専門職に投げる線を先に決めておくことです。
運営者として見てきた、続く人と止まる人の差
在宅の仕事の募集と受注を長く見てきた立場から言うと、キャリア相談の副業で続いている人には、はっきりした共通点があります。面談の腕そのものより、依頼元にとっての扱いやすさで差がついています。
具体的には、日程調整の返信が速い、記録の提出が締切より前、面談で扱えなかった論点を報告に一言添えている。この3つが揃っている人には、依頼が集中します。逆に、面談の内容は良いのに記録が遅れる人は、依頼元の事務負担が増えるため本数が伸びません。相談者から見えない部分で評価が決まる仕事だ、ということです。
もう一つ、額面と手取りの話をしておきます。同じ「1件5,000円」でも、仲介手数料が引かれる経路と引かれない経路では、手元に残る金額が変わります。仲介の取り分が乗らない直接取引の形なら、依頼する側は同じ予算でより多くの面談を頼めるし、受ける側の手取りは厚くなる。手数料0%の構造が効くのは、単価の見た目ではなく、この手取りの厚さのほうです。
長く続けている人は、単価の高い案件を追うより、同じ依頼元から継続して呼ばれる状態を作ることに時間を使っています。面談は1件ごとに切れる仕事に見えますが、実際には「この人に任せると楽だ」という関係が積み上がって本数になる。副業として始める段階では、この観点で最初の10件を選んだほうが、後の伸び方が違ってきます。
資格を活かす経路は相談だけではない
オンライン相談は入り口としてわかりやすいですが、キャリアコンサルタントの知識を換金する経路はほかにもあります。記事の監修、専門ライティング、講座の講師。どれも面談と違って時間の拘束が緩く、面談で疲れた週には別の仕事に振り替えられます。
面談を軸にしつつ、文章の仕事を組み合わせる形は相性がいい。相談で拾った現場の言葉が、そのまま記事の説得力になるからです。文章まわりの仕事の広がりはSEO対策・MEO対策の副業で稼ぐ方法|必要なスキルと案件相場でも触れられていて、専門知識を持つ人が文章側に回ったときにどこで差がつくかの参考になります。
また、キャリア支援の領域はAIツールの導入が進んでいる分野でもあります。面談記録の要約や、相談者への提案の下書きにツールを使う動きが出てきており、この周辺の知識がある人は依頼元から重宝されます。関連する技術寄りの案件がどう出ているかはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事の募集内容から読み取れます。
面談の質を落とさないための、オンライン特有の準備
対面の面談で自然にできていたことが、画面越しでは抜け落ちます。ここを準備で埋めておかないと、資格の実技試験で身につけたはずの関わり方が発揮できません。
まず、沈黙の扱いが変わります。対面なら相談者が考え込んでいる時間を、姿勢や視線で読み取れました。画面越しだと、通信が止まったのか考えているのかが判別しにくく、面談者のほうが焦って言葉を足してしまう。結果として相談者の思考を遮ります。面談の冒頭で「考える時間はそのまま置いておくので、遠慮なく黙ってください」と一言伝えておくだけで、この事故は減ります。
次に、相談者の環境です。自宅から入る相談者は、家族に聞かれたくない話をしていることがあります。声を落として話す、途中で席を外す、カメラをオフにしたがる。こうした行動を「協力的でない」と読まないでください。話せる環境かどうかを最初に確認し、必要なら日を改める判断も面談者側から出すべきです。
三つ目が、記録の見せ方です。オンラインでは画面共有で相談者と同じ資料を見ながら整理できます。職務経歴を時系列に並べ直す、選択肢を3つに絞って並べる、次のアクションを書き出す。この作業を相談者の目の前でやると、面談の納得感が上がります。対面の面談では机の上でやっていたことを、画面上で再現するイメージです。
道具の面では、有線のネットワークとマイクの2点だけ先に整えることをおすすめします。カメラの画質より、音声の途切れのほうが面談を壊します。相談者が言いにくいことを口にした瞬間に音が飛ぶと、その話題は二度と戻ってきません。
最初の10件をどう選ぶか
登録した直後は、来た依頼を全部受けたくなります。ただ、最初の10件の選び方で、その後どんな相談が集まるかが決まります。
自分の職歴と接点のある相談者を優先してください。金融で働いていたなら金融業界からの転職相談、製造業の人事にいたなら工場勤務者のキャリア相談。相談者の言葉の背景がわかると、確認の質問が的確になり、面談の密度が上がります。逆に、まったく知らない業界の相談を最初に受けると、業界事情の説明に時間を取られて本題に入れません。
そして、面談後に必ず自分で振り返りを残してください。うまく進んだ面談ではなく、詰まった面談の記録が資産になります。どの質問で相談者が黙ったか、どこで話題が逸れたか、何を聞き忘れたか。これを10件分ためると、自分の面談の癖がはっきり見えます。
依頼元との関係づくりも、この時期に決まります。初回の依頼で記録を期日どおりに出し、面談で扱えなかった論点を報告に一行添える。それだけで次の依頼が来る確率が変わります。実務経験を積む場としてマッチングサービスを使う人は多く、勉強会や情報交換の場を併設しているサービスもあります。
キャリコンサロンは、副業を目指すキャリアコンサルタントに向けて、実務経験につながる機会や、安心して学べる勉強会・交流の場を提供しています。 出典: career-salon.jp
一人で面談を受け続けると、自分の関わり方が正しいのかを確かめる機会がありません。副業として細く長く続けるつもりなら、事例を持ち寄って話せる相手を早めに見つけておくほうが、結果的に面談の質を保てます。
面談の本数が増えてきたら、受ける相談の種類を絞る判断も出てきます。転職の意思決定、社内でのキャリア形成、育児や介護と仕事の両立、定年前後の働き方。どれもキャリア相談ですが、求められる知識も面談の運び方も違います。すべてに対応しようとすると準備が終わらず、副業として使える時間を食い尽くします。自分の職歴で説明できる領域を二つか三つに決め、それ以外は無理に取らないほうが、依頼元からの評価も安定します。
副業として始める以上、いつ本数を減らすかも先に決めておいてください。本業の繁忙期、家族の予定、更新講習の受講時期。あらかじめ枠を閉じる月を決めておくと、直前で断る事態を避けられます。相談を受ける仕事は、面談者側のコンディションがそのまま質に出ます。無理をして受けた1件が、それまで積み上げた評価を下げることもある。断る前提で予定を組むのが、長く続けるための現実的な設計です。
法律の線を守り、記録を丁寧に出し、決めた枠で確実に面談する。この3つを最初の数か月で固められれば、オンライン相談は副業として十分に回ります。線引きに迷ったら専門職に確認してください。法律は、範囲を狭めるためではなく、あなたが安心して仕事を受けるためにあります。
よくある質問
Q. キャリアコンサルタントの資格がなくてもオンライン相談の副業はできますか?
相談に乗る行為そのものは業務独占ではないため、資格がなくてもできます。ただし「キャリアコンサルタント」という名称は職業能力開発促進法により登録者しか使えません。無資格で名乗ると名称の使用制限に触れます。また、企業からの委託案件や支援会社の登録は、国家資格の保有を条件にしているものが多数です。
Q. オンライン相談の副業は1件いくらが相場ですか?
マッチングサービス経由の個人相談は1件3,000円から6,000円程度、企業から委託される従業員面談は8,000円から1万5,000円程度が中心帯です。ただし面談時間のほかに事前確認と記録作成で30分から45分が乗るため、実質の時間単価は表示報酬の6割前後と考えて設計してください。
Q. 相談者に求人を紹介して報酬をもらってもよいですか?
職業安定法上の職業紹介にあたり、有料職業紹介事業の許可が必要です。無許可で行うことはできません。キャリア相談として料金を受け取ることと、求人紹介の手数料を受け取ることは法律上まったく別の行為です。無償であっても継続反復すれば事業性を疑われるため、求人紹介には踏み込まない設計にしてください。
Q. 相談内容が労働トラブルや体調の話に及んだらどうすべきですか?
法的な結論を出したり会社と交渉したりすると弁護士法第72条の問題になります。労働紛争は弁護士や労働局の総合労働相談コーナーへ、体調の話は産業医や主治医へつなぐのが安全な範囲です。面談中に切り替える判断ができるよう、紹介先の一覧を手元に用意しておくことをおすすめします。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
長谷川 奈津@SOHO編集部
行政書士・元企業法務
企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。
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