名刺入力の在宅ワークはどんな作業か|正確さを保つための入力の手順


この記事のポイント
- ✓名刺入力の在宅ワークを始めたい人向けに
- ✓表記の決まりと入力の手順
- ✓間違えやすい文字の見分け方
名刺入力の在宅ワークは、名刺に書かれた会社名や氏名、電話番号、メールアドレスなどを、決められた形式でパソコンに入力する仕事です。特別な資格が要らず、自宅で短い時間から取り組めるため、データ入力の仕事の入口として選ぶ人が多くいます。一方で、1文字の誤りが名刺の持ち主や依頼主の取引に影響するため、速さより正確さが強く求められる仕事でもあります。この記事では、名刺入力の在宅ワークの作業の中身、報酬の決まり方、必要な機器とスキル、そして正確さを保つための入力の手順を、初めての人にも分かるように順番に説明します。
名刺入力の在宅ワークとはどんな仕事か
名刺入力の仕事は、企業が受け取った大量の名刺を、顧客の一覧や営業の管理に使えるデータに変える作業です。営業の担当者が展示会や商談で受け取った名刺は、そのままでは検索も共有もできません。名刺に書かれた情報を項目ごとに入力しておけば、取引先の担当者をすぐに探せるようになり、案内状の送付や営業の記録にも使えます。
在宅で受ける名刺入力の仕事では、紙の名刺が自宅に届くことはほとんどありません。依頼主がスキャンした名刺の画像を、専用の作業画面やファイルで受け取り、画像を見ながら入力するのが一般的な形です。
最近は、文字を自動で読み取るOCR(光学文字認識)の技術が広く使われています。OCRとは、画像に写った文字をコンピューターが読み取って文字のデータに変える仕組みのことです。そのため、名刺入力の仕事には、何も入力されていない状態から打ち込む作業だけでなく、OCRが読み取った結果を画像と見比べて誤りを直す「確認・修正」の作業も多く含まれています。OCRは、ロゴの中の文字、縦書き、手書きの書き込み、デザイン性の高い書体を読み誤りやすく、人の目による確認が欠かせません。
働き方としては、企業に雇われて事務の仕事の一部として名刺入力を行う形と、業務委託で入力の件数に応じて報酬を受け取る形があります。
雇われる形と業務委託の違い
名刺入力の仕事を探すと、派遣や正社員の事務の求人の中に「名刺入力」と書かれているものと、件数ごとの単価で募集されている在宅の案件の、2つの種類が見つかります。
雇われる形の求人は、営業事務や一般事務の仕事の一部として名刺入力が含まれているものです。人材派遣会社の求人では、たとえば次のような条件が示されています。
【在宅あり】電話少なめ◆服装自由・ネイルOK☆事務デビュー応援一般事務・OA事務/営業事務(受発注以外) 時給 1800円~1800円 出典: tempstaff.co.jp
この求人のように「在宅あり」と書かれている場合、出社する日と在宅で働く日を組み合わせる形が多く、完全在宅とは限りません。雇われる形では、時給で給与が支払われ、最低賃金や労働時間の決まりが適用されます。
業務委託の案件は、名刺1枚ごと、または入力した項目の数ごとに報酬が決まる形です。業務委託とは、会社に雇われるのではなく、決められた仕事を請け負う契約のことです。厚生労働省は、こうした働き方を自営型テレワークと呼び、次のように定義しています。
自営型テレワークとは、注文者から委託を受け、情報通信機器を活用して主として自宅又は自宅に準じた自ら選択した場所において、成果物の作成又は役務の提供を行う就労をいいます。 出典: 厚生労働省
業務委託では、好きな時間に作業できる代わりに、最低賃金の決まりは適用されず、作業の速さによって時間あたりの収入が大きく変わります。
報酬の決まり方と、時間あたりの収入の考え方
業務委託の名刺入力の報酬は、多くの場合「1件あたりいくら」という単価制です。単価は、入力する項目の数、確認作業か入力作業か、英語の名刺を含むかどうかなどで変わります。同じ「名刺入力」でも、氏名と会社名だけを入力する案件と、住所や部署、役職、複数の電話番号まで入力する案件では、1件にかかる時間がまったく違います。
単価制の仕事を選ぶときに大切なのは、単価を時間あたりの収入に直して考えることです。計算の例を示します。
- 1件あたりの単価が10円で、1件の入力に1分かかる場合、1時間で60件、時間あたりの収入は600円
- 慣れて1件を30秒で入力できるようになれば、1時間で120件、時間あたりの収入は1,200円
この例のように、単価が同じでも作業の速さで収入は大きく変わります。最初の数日は手順に慣れるまで時間がかかるため、時間あたりの収入は低くなりがちです。数日続けてから、1時間に何件入力できたかを記録し、自分に合った案件かどうかを判断するとよいでしょう。
注意したいのは、速さを優先して誤りが増えると、修正を求められたり、検品で不合格になった分の報酬が支払われなかったりする場合があることです。案件の説明に、誤りがあった場合の扱いが書かれているかを、受ける前に確かめてください。
報酬の支払いについても、受ける前に確かめておきたい点があります。報酬が支払われる時期は、月末締めで翌月末払い、作業の検品が終わってから支払いなど、案件によって違います。また、報酬が一定の額に達するまで振り込まれない仕組みや、振込の手数料が差し引かれる仕組みの案件もあります。少額の報酬を積み重ねる仕事では、こうした条件が手元に残る額に影響するため、契約の前に読んでおくことが大切です。
必要な機器と作業環境
名刺入力の在宅ワークに必要な機器は、それほど多くありません。
- パソコン:作業画面がブラウザで動く案件が多く、スマートフォンやタブレットでは作業できないことがある
- インターネット回線:画像の読み込みが遅いと作業が進まないため、安定した回線が望ましい
- キーボード:長時間の入力では、打ちやすいキーボードが疲れを減らす
- 画面の大きさ:名刺の画像と入力欄を並べて表示できる大きさがあると、目の移動が減る
画面については、名刺の画像を拡大して小さな文字を確かめる場面が多いため、ノートパソコンの小さな画面より、外付けのモニターを使うほうが作業しやすくなります。画像と入力欄を左右に並べて表示できると、視線の移動が短くなり、見間違いも減ります。
照明にも気を配ると、目の疲れが変わります。画面に窓の光や照明が映り込むと、文字が見えにくくなり、見間違いの原因になります。画面の向きを調整するか、手元を照らす照明を使うとよいでしょう。
作業環境では、家族が画面をのぞける場所で作業しないことも大切です。名刺には個人の氏名や連絡先が書かれており、依頼主との契約で、作業中の画面を他人に見せないことが求められているのが一般的です。カフェや図書館など、人の目がある場所での作業を禁止している案件も多くあります。
セキュリティの面では、パソコンのOSとブラウザを最新の状態に保ち、ウイルス対策を整えておくことが求められます。案件によっては、作業に使うパソコンの条件が細かく決められているため、応募の前に確認してください。
在宅で名刺入力をする1日の流れの例
業務委託で名刺入力の仕事を受ける場合、作業の時間は自分で決められます。子育てや家事の合間に作業する場合の、1日の流れの例を示します。
| 時間帯 | 作業の内容 |
|---|---|
| 9時から9時15分 | 依頼主からの連絡とマニュアルの変更点を確かめる |
| 9時15分から10時 | 名刺入力の作業(1回目) |
| 10時から10時10分 | 休憩。画面から目を離す |
| 10時10分から11時 | 名刺入力の作業(2回目) |
| 11時から11時10分 | 作業時間と件数、誤りの数を記録する |
| 21時から21時45分 | 名刺入力の作業(3回目、家族が休んだ後) |
この例では、1日の作業時間は2時間30分ほどです。作業を3回に分け、1回の作業を45分から50分に区切っているのは、集中を保って誤りを減らすためです。
1日の最初に依頼主からの連絡を確かめる習慣は、思った以上に大切です。名刺入力の案件では、表記の決まりが途中で変わることがあり、変更を知らずに作業を続けると、それ以降の入力がすべて誤りになってしまいます。
作業を終えるときには、その日の作業時間と件数を記録しておきます。記録を続けると、自分が1時間に何件入力できるのかが分かり、締め切りのある案件を受けるときに、何日で終えられるかを見積もれるようになります。
入力の前に確かめる表記の決まり
名刺入力の正確さは、入力の速さより先に、表記の決まりをどれだけ守れるかで決まります。表記の決まりとは、同じ情報をどのような形で入力するかの約束事で、依頼主ごとにマニュアルで示されます。
決まりが示されることが多い項目は次のとおりです。
| 項目 | 決まりの例 |
|---|---|
| 会社名 | 「株式会社」を略さずに入力するか、「(株)」と入力するか |
| 英数字 | 半角で入力するか、全角で入力するか |
| 電話番号 | 区切りの記号を入れるか、数字だけで入力するか |
| 住所 | 都道府県から入力するか、番地の「丁目」を数字にするか |
| 部署と役職 | 1つの欄にまとめるか、別々の欄に分けるか |
| 読めない文字 | 空欄にするか、決められた記号を入れるか |
同じ名刺でも、依頼主によって正解が違います。前の案件の決まりで入力してしまうと、すべてが誤りとして扱われることもあります。新しい案件を始めるときは、マニュアルを最後まで読み、迷う項目を書き出して、作業を始める前に依頼主に確認することが大切です。
特に「読めない文字」の扱いは重要です。画像がぼやけて判読できない文字を推測で入力すると、誤ったデータが登録されてしまいます。多くの案件では、推測で入力せず、決められた方法で「判読不能」と示すことが求められています。
正確さを保つための入力の手順
名刺入力で誤りを減らすには、1件ごとの作業の手順を決めて、毎回同じ順番で進めることが効果的です。手順の例を示します。
- 名刺の全体を見る:表と裏の両方の画像がある場合は両方を確認し、どこに何が書かれているかを把握する
- 入力する項目を見つける:会社名、部署、役職、氏名、住所、電話番号、メールアドレスの位置を確かめる
- 1項目ずつ入力する:画像の文字と入力欄を交互に見ながら、1つの項目を入力し終えてから次の項目に移る
- 読み合わせる:入力が終わったら、画像と入力内容を1項目ずつ見比べる
- 決まりを確認する:全角と半角、記号の有無など、表記の決まりに合っているかを見る
- 送信する:すべて確認してから次の名刺に進む
4つ目の読み合わせは、時間がかかるように感じても省かないことが大切です。特に電話番号とメールアドレスは、1文字の誤りで連絡がつかなくなるため、数字を2つか3つの区切りごとに声に出さず唱えながら見比べると、見落としを防げます。
もう1つの工夫は、集中が切れる前に休むことです。入力の作業は単調なため、続けていると同じ誤りを繰り返しやすくなります。45分から1時間作業したら、5分から10分ほど画面から目を離す時間を取ると、誤りの増加を防げます。
OCRの読み取り結果を確認する作業のコツ
名刺入力の仕事の中で、近年増えているのが、OCRが読み取った結果を確認して直す作業です。入力欄にはすでに文字が入っているため、一見すると打ち込む作業より楽に思えますが、実際には注意力が強く求められる作業です。
確認の作業で誤りを見逃しやすい理由は、入力欄に文字が入っていると、人はそれを正しいものとして読んでしまいがちだからです。特に、OCRの結果がほぼ正しい名刺が続くと、確認が流し読みになり、1文字だけ違う誤りを見落とします。
確認の作業で誤りを見逃さないための工夫を挙げます。
- 画像を先に読む:入力欄を見る前に、画像の文字を自分で読んでから、入力欄と照らし合わせる
- 誤りやすい場所を重点的に見る:ロゴの中の文字、縦書きの部分、小さな文字、背景に色がある部分
- 項目の位置のずれを確かめる:部署名が役職の欄に入っている、電話番号とFAX番号が入れ替わっているといった誤りもある
- 空欄を見落とさない:OCRが読み取れずに空欄になっている項目を、画像から入力する
OCRは、名刺の情報を正しい欄に振り分けることも苦手とすることがあります。たとえば、1枚の名刺に複数の電話番号が書かれている場合、どれが代表の番号で、どれが直通の番号かを判断するのは人の役割です。名刺の表記をよく見て、案件の決まりに従って振り分けます。
見間違えやすい文字と、確かめ方
名刺入力で特に誤りが多いのが、形の似た文字の見間違いです。名刺の文字は小さく、デザイン性の高い書体が使われていることも多いため、注意が必要です。
見間違えやすい文字の例を挙げます。
- 数字の0と英字のO:メールアドレスやWebサイトのアドレスで混ざりやすい
- 数字の1と英字の小文字のl、大文字のI:書体によってはほとんど区別がつかない
- 英字のrnとm:小さな文字では、rとnが並ぶとmに見えることがある
- ハイフンと長音記号とマイナス記号:見た目は似ていても、データとしては別の文字
- 漢字の「髙」と「高」、「﨑」と「崎」:氏名で使われる旧字体や異体字
メールアドレスの見間違いを防ぐには、会社のWebサイトのアドレスと見比べる方法があります。名刺に「example.co.jp」のようなWebサイトのアドレスが書かれていれば、メールアドレスの@より後ろは同じであることが多いため、照らし合わせることで誤りに気づけます。ただし、名刺に書かれていない情報を推測で補うことは、多くの案件で禁止されています。見比べるのは確認のためで、入力は名刺に書かれているとおりに行います。
氏名の旧字体や異体字は、依頼主のマニュアルで扱いが決められていることが多くあります。パソコンで入力できない文字の場合に、近い文字で代わりに入力するのか、決められた記号を入れるのかを、事前に確認しておきます。
入力の速さを上げる練習の方法
名刺入力の時間あたりの収入を上げるには、正確さを保ったまま入力の速さを上げることが欠かせません。速さを上げる方法として、次のような練習があります。
1つ目は、キーボードを見ずに入力するタッチタイピングの練習です。画面とキーボードの間で視線を動かす回数が減るため、速さと正確さの両方が上がります。無料で使えるタイピング練習のサイトやソフトもあり、毎日15分ほど続けるだけでも変化を感じられます。
2つ目は、数字の入力の練習です。名刺入力では、電話番号や郵便番号など数字の入力が多くあります。テンキー(キーボードの右側にある数字のキー)を使えると、数字の入力が速くなります。ノートパソコンにテンキーがない場合は、外付けのテンキーを使う方法もあります。
3つ目は、日本語の変換の効率化です。会社名や住所でよく出てくる言葉を、日本語入力ソフトの辞書に登録しておくと、変換の手間が減ります。ただし、辞書に登録した言葉が意図しない場面で出てくると誤りの原因になるため、登録する言葉は案件の決まりに合ったものに限ります。
練習の成果は、1時間あたりの入力件数と、誤りの件数の両方で記録します。速さだけが上がって誤りが増えている場合は、練習の方法を見直すきっかけになります。
英語の名刺の入力で気をつけること
名刺入力の案件の中には、英語の名刺や、表が日本語で裏が英語の名刺が含まれるものもあります。英語の名刺には、日本語の名刺とは違う決まりや注意点があります。
1つ目は、氏名の順番です。英語の名刺では、名を先に、姓を後に書くのが一般的ですが、日本人の英語の名刺では姓を先に書く人もいます。姓と名を別々の欄に入力する案件では、どちらが姓かを判断する必要があり、分からない場合は推測で入れ替えず、案件の決まりに従います。
2つ目は、大文字と小文字です。英語の名刺では、デザインのために氏名や会社名をすべて大文字で書いていることがあります。そのまま大文字で入力するのか、通常の書き方に直すのかは、依頼主の決まりによって違います。
3つ目は、住所の順番です。英語の住所は、番地、通りの名前、市、州や県、郵便番号、国名の順に書かれ、日本の住所とは逆の順番です。住所を項目ごとに分けて入力する案件では、どの部分がどの項目にあたるかを見極める力が求められます。
4つ目は、役職の名前です。英語の役職名は会社によって書き方がさまざまで、略語が使われることもあります。略語を勝手に展開せず、名刺に書かれているとおりに入力するのが基本です。
英語の名刺を含む案件は、日本語だけの案件より単価が高めに設定されていることもあります。英語に抵抗がない人は、こうした案件を選ぶことで、時間あたりの収入を上げられる可能性があります。
個人情報の扱いで守ること
名刺には、個人の氏名、勤め先、電話番号、メールアドレスなど、個人を特定できる情報が書かれています。名刺入力の仕事は、こうした個人情報を預かって扱う仕事であることを、常に意識しておく必要があります。
個人情報の保護に関する法律の第25条には、次のように書かれています。
個人情報取扱事業者は、個人データの取扱いの全部又は一部を委託する場合は、その取扱いを委託された個人データの安全管理が図られるよう、委託を受けた者に対する必要かつ適切な監督を行わなければならない。 出典: e-Gov法令検索
この決まりがあるため、名刺入力を外部に依頼する企業は、作業する人に対して、秘密保持の契約や作業の環境の条件を求めます。作業する側として守るべきことは、主に次のとおりです。
- 名刺の画像や入力したデータを、作業以外の目的で使わない
- 画像を自分のパソコンに保存したり、印刷したりしない(案件の決まりで許されている場合を除く)
- 作業中の画面を家族や他人に見せない
- 作業が終わったら、指示に従ってデータを削除する
- 名刺に書かれた人に、作業で知った情報をもとに連絡しない
一部のサービスでは、1枚の名刺の画像を項目ごとに分けて、別々の作業者に割り振る仕組みを採用しているところもあります。1人の作業者が名刺の全体を見られないようにすることで、個人情報が漏れる危険を小さくする工夫です。こうした仕組みの案件では、作業者は会社名だけ、電話番号だけといった断片を入力することになります。
名刺入力の求人で気をつけたい詐欺
データ入力の仕事は、在宅ワークの詐欺に使われやすい分野でもあります。名刺入力の仕事を探すときは、次のような募集に注意してください。
- 仕事を始める前に、登録料、教材費、専用ソフトの購入代金などの支払いを求める
- 「誰でも簡単に高収入」「1日数分で稼げる」など、作業の中身より収入を強調している
- 資格の取得や講座の受講を条件にして、その費用を請求する
- 会社名や所在地、連絡先がはっきりしない
仕事を紹介する代わりに、先に商品や講座の購入を求める取引は、特定商取引法で「業務提供誘引販売取引」と呼ばれ、契約の書面の交付や、一定期間内であれば無条件で契約を解除できるクーリング・オフなどの決まりがあります。消費者庁の特定商取引法のページでは、こうした取引の決まりを確かめられます。
名刺入力の本来の仕事は、依頼主が報酬を支払って入力作業を受け取るものです。受ける側が先にお金を払う必要がある募集は、応募をやめて構いません。支払ってしまった場合や、解約したい場合は、局番なしの188(いやや)に電話すると、近くの消費生活センターにつながります。
名刺入力から広げられる仕事
名刺入力の仕事で身につけた正確さと速さは、ほかのデータ入力や事務の仕事にもつながります。名刺入力から広げやすい仕事の例を挙げます。
- アンケートの回答の入力:紙のアンケートの回答を集計用の表に入力する
- 請求書や領収書の入力:会計ソフトに日付、金額、取引先を入力する
- 商品情報の登録:ネットショップの商品名、価格、説明文を管理画面に登録する
- 顧客データの整理:重複している顧客の情報を見つけて1つにまとめる
- 文字起こし:録音された会話を聞いて文章にする
これらの仕事は、どれも「元の資料と入力した内容を見比べて確かめる」という点で名刺入力と共通しています。名刺入力で身につけた見直しの手順は、そのままほかの入力の仕事にも使えます。
この中でも、顧客データの整理は、名刺入力の経験がそのまま活かせる仕事です。同じ人の名刺が複数回登録されている、会社名の表記がばらばらになっているといった問題を整理するには、表記の決まりを理解している人が向いています。
事務の仕事として雇われる形で働きたい場合は、表計算ソフトの関数や、ビジネス文書の書き方を身につけておくと、応募できる求人の幅が広がります。文書の書き方を体系的に学べる資格としてビジネス文書検定があり、事務職を目指す人の基礎固めに向いています。
名刺入力に向いている人と、向いていない人
名刺入力の在宅ワークは、誰にでも始めやすい仕事ですが、向き不向きがはっきり分かれる仕事でもあります。始める前に、自分に合うかどうかを考えておくと、続けられるかどうかの見通しが立ちます。
向いているのは、次のような人です。
- 細かい違いに気づける人:数字や文字の1つの違いを見逃さない
- 同じ作業を続けることが苦にならない人:単調な作業でも集中を保てる
- 決まりを守ることが得意な人:マニュアルの細かな決まりを覚えて、毎回同じように守れる
- 自分で時間を管理できる人:作業の時間と休む時間を自分で区切れる
反対に、向いていない可能性があるのは、次のような人です。
- 変化のある仕事を好む人:毎日同じ作業が続くと飽きてしまう
- 速さを優先しがちな人:見直しを省いて先に進みたくなる
- 長時間画面を見ることがつらい人:目や肩に負担がかかりやすい
向いていないと感じた場合でも、すぐにやめる必要はありません。たとえば、変化のある仕事を好む人は、名刺入力だけでなく、アンケートの入力や商品の登録など、複数の種類の入力の仕事を組み合わせると、飽きずに続けやすくなります。速さを優先しがちな人は、1件ごとに見直す時間をあらかじめ手順に組み込み、見直しを終えるまで次の名刺に進まないと決めておくと、誤りを減らせます。長時間画面を見ることがつらい人は、1回の作業を30分ほどに短く区切る方法もあります。
長く続けるための体の管理と作業の記録
名刺入力の仕事は、長時間同じ姿勢で画面を見続けるため、目や肩、手首に負担がかかります。長く続けるためには、体の管理も仕事の一部と考えることが大切です。
作業の姿勢では、画面の上端が目の高さと同じかやや下になるようにし、キーボードを打つときにひじが90度ほどに曲がる高さにいすを調整します。手首が反り返った状態で打ち続けると痛みの原因になるため、手首を支えるクッションを使う人もいます。
目の疲れを防ぐには、画面の明るさを部屋の明るさに合わせ、作業の合間に遠くを見る時間を取ります。作業の時間を区切るために、タイマーを使って45分作業したら休む、と決めておくと、集中し続けて疲れをため込むことを防げます。
作業の記録も、長く続けるための大切な習慣です。日ごとに、作業した時間、入力した件数、指摘された誤りの数を記録しておくと、自分の速さと正確さの変化が分かります。業務委託で報酬を受け取る場合は、依頼主ごとの報酬の額と入金日も記録しておくと、確定申告が必要になったときに役立ちます。
始める前の準備の一覧
名刺入力の在宅ワークを始める前に、準備しておきたいことを一覧にします。応募の前に1つずつ確かめておくと、作業を始めてから困ることが減ります。
- 機器を確かめる:パソコンのOSとブラウザが最新か、案件が求める条件を満たしているか
- 作業する場所を決める:家族が画面をのぞけない場所で、集中して作業できるか
- 時間を決める:1日に何時間、どの時間帯に作業するか
- タイピングの力を確かめる:1分間に何文字入力できるか、誤りはどのくらいあるか
- 契約の条件を読む:報酬の単価、支払日、誤りがあった場合の扱い、秘密保持の決まり
- 記録の方法を決める:作業時間、件数、報酬を記録する表を用意する
特に5つ目の契約の条件は、作業を始める前に必ず確認してください。秘密保持の契約に同意する場合は、どのような情報を、いつまで秘密にする必要があるのかを理解してから同意することが大切です。分からない点があれば、依頼主に質問してから始めます。
会社員の副業として始める場合は、勤め先の就業規則で副業が認められているかも、最初に確かめておきます。
在宅ワークの市場から見えること
2004年から在宅ワークとフリーランスの仲介を続けてきた運営者として見てきた限りでは、データ入力の仕事で長く依頼を受け続ける人には、共通した特徴があります。それは、入力の速さより、決まりを守ることと、分からないことを作業の前に確認することを大切にしている点です。依頼主にとっては、速くても誤りの多い人より、多少時間がかかっても誤りの少ない人のほうが、検品の手間が減って助かります。その信頼が、継続の依頼や、より責任のある仕事の依頼につながっていきます。
また、仲介の手数料がかからない直接の取引であれば、同じ予算でも依頼する側はより多く頼め、受ける側は手取りが厚くなります。単価が細かく決まるデータ入力の仕事では、この違いが時間あたりの収入に表れやすいといえます。
名刺入力の経験は、データを扱う仕事への入口にもなります。入力したデータを整理し、営業や顧客管理に活かす仕事は、AIを使った業務の効率化とも結びついています。在宅で受けられるAI活用の支援の仕事についてはAIコンサル・業務活用支援のお仕事で、マーケティングや顧客データに関わる仕事についてはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で、仕事の種類と始め方を確かめられます。まずは表記の決まりと入力の手順を身につけ、正確さを保てる働き方から始めてみてください。
よくある質問
Q. 名刺入力の在宅ワークに資格は必要ですか?
資格は必要ありません。パソコンの基本的な操作と、正確に文字を入力できる力があれば始められます。ただし、案件ごとに表記の決まりがあり、マニュアルを読んで守ることが求められます。作業に使うパソコンの条件やセキュリティの決まりが細かく定められている案件も多いため、応募の前に条件を確かめてから始めてください。
Q. 名刺入力の仕事はスマートフォンでもできますか?
作業画面がパソコンのブラウザで動く案件が多く、スマートフォンでは作業できないことがあります。名刺の画像を拡大して小さな文字を確かめる場面も多いため、パソコンと見やすい大きさの画面があると作業しやすくなります。スマートフォンで作業できる案件もありますが、対応している機器を案件の説明で確かめてから応募してください。
Q. 名刺入力で誤りを減らすにはどうすればよいですか?
毎回同じ手順で入力し、入力し終えたら画像と1項目ずつ見比べることが効果的です。特に電話番号とメールアドレスは、数字の0と英字のO、数字の1と英字のlなど形の似た文字を見間違えやすいため、区切りごとに確かめます。判読できない文字は推測で入力せず、案件の決まりに従って示します。45分から1時間ごとに休むことも大切です。
Q. 名刺入力の求人で気をつけることは何ですか?
仕事を始める前に登録料や教材費、専用ソフトの代金の支払いを求める募集は避けてください。通常の名刺入力の仕事で、受ける側が先にお金を払うことはありません。会社名や連絡先がはっきりしない募集も注意が必要です。支払ってしまった場合や解約したい場合は、188に電話すると近くの消費生活センターにつながります。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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