BtoB営業のフリーランス案件|営業代行で月50万円を目指す方法

藤本 拓也
藤本 拓也
BtoB営業のフリーランス案件|営業代行で月50万円を目指す方法

この記事のポイント

  • BtoB営業のフリーランス案件について解説
  • 月50万円を達成するためのキャリア戦略を紹介します

「営業職がフリーランスになれるの?」って思われがちなんですけど、BtoB営業のフリーランスは近年かなり増えてます。特にSaaS企業やスタートアップでは、「フルタイムの営業を雇うほどではないけど、営業力が足りない」というニーズが強い。そこにフリーランスの営業人材が入り込む余地があるわけです。

僕自身は元々大阪の広告代理店で法人営業をやってました。独立して最初の案件は知人のスタートアップのテレアポ代行。月額15万円。正直「安いな」と思ったけど、ここで実績を作ったおかげで次の案件につながった。今は月50万円以上を安定して稼いでます。

ただ、ここに至るまでに派手にコケた話もある。それは後で書きます。

仕事内容と報酬

主な業務パターン

業務パターン 内容 月額報酬の目安
テレアポ代行 新規開拓のアポイント獲得 150,000〜300,000円
インサイドセールス リード対応、商談設定 200,000〜400,000円
フィールドセールス 商談、提案、クロージング 300,000〜600,000円
カスタマーサクセス 既存顧客のフォロー、アップセル 200,000〜400,000円
営業戦略コンサルティング 営業組織の立ち上げ、仕組み構築 300,000〜800,000円
営業研修・トレーニング 営業チームの育成 100,000〜300,000円/回

報酬体系の3パターン

  1. 固定報酬型 … 月額固定で契約。安定するが上限がある
  2. 成果報酬型 … アポ件数や成約件数に応じた報酬。成果が出れば高収入だがリスクもある
  3. 固定 + 成果報酬のハイブリッド型 … 最低保証 + インセンティブ。バランスが一番いい

固定報酬の場合、月額25〜40万円が相場。2社と契約すれば月50〜80万円に到達します。

成果報酬型の場合、アポイント1件あたり15,000〜50,000円、成約1件あたり売上の5〜15%が一般的。

で、さっきの「派手にコケた話」。最初の成果報酬型の案件で失敗しました。「SaaS商材のアポイント、1件2万円」という条件に飛びついたんですが、ターゲットリストの質が悪すぎた。200件架電して取れたアポはたった3件。月の報酬は6万円で、時給換算すると750円くらい。大阪のバイトのほうがマシじゃないかと、結構へこみました。

ここから学んだのは、成果報酬型は「商材の強さ」と「ターゲットリストの質」を契約前に見極めないと地獄を見るということ。知り合いのリク(28歳、元SaaS営業)も全く同じパターンで失敗していて、「リストの質問は必ず契約前にしろ」と口酸っぱく言ってます。

求められるスキル

必須スキル

  • ヒアリング力 … クライアントの課題を引き出す力。営業の基本にして最重要
  • 提案力 … 課題に対するソリューションを構造的に提案できる力
  • CRM/SFAの操作 … Salesforce(セールスフォース、クラウドCRMの世界最大手)、HubSpot(ハブスポット、米国発のマーケティング/セールスSaaS)等の営業ツールの利用経験
  • 数字で語る力 … KPI(商談数、受注率、LTV等)を管理・報告する力

差別化スキル

  • 特定業界の知見 … IT、製造業、医療など、業界特有の商習慣を理解している
  • マーケティング知識 … リードジェネレーション、コンテンツマーケティングの理解
  • 英語力 … 外資系SaaSの日本市場開拓案件
  • 営業組織の立ち上げ経験 … CRO(最高収益責任者)的な視点

NG例とOK例

NG例:

「テレアポ代行できます。アポイント取ります。御社の商品をお客様に紹介します」

OK例:

「SaaS業界で7年の法人営業経験があります。前職ではインバウンドリードの対応から商談・クロージングまで一気通貫で担当し、年間120%の目標達成率でした。HubSpotでのパイプライン管理も得意です。御社のリード→商談の転換率を改善する提案をさせてください」

「何でもやります」ではなく「何が得意で、何を解決できるか」を伝える。営業のフリーランスは自分自身が「営業」のプロなので、自分の売り込みがうまくないとクライアントに信頼されないんですよね。

月50万円のロードマップ

ステップ1:会社員時代に営業実績を積む

フリーランス営業で最も重要なのは「実績」。

  • 年間予算の120%以上を達成した経験
  • 新規開拓で顧客をゼロから獲得した経験
  • チームリーダーやマネジメントの経験

ステップ2:副業で小さく始める

知人のスタートアップやフリーランス仲間の紹介で、小さな営業代行案件を受けてみる。

@SOHOのお仕事ガイドによると、営業代行の仕事は「テレアポ」「インサイドセールス」「フィールドセールス」の3つに大別されます。未経験の場合はテレアポ代行から始めるのが参入障壁が低くておすすめ。

ステップ3:業界を絞って専門性を確立

「SaaS営業に強いフリーランス」「製造業の新規開拓が得意」など、特定の業界やスキルに特化することで単価が上がる。僕の場合は「広告・マーケ業界のSaaS営業」に絞ったことで、指名依頼が増えた。

ステップ4:複数社の並行稼働

月50万円を達成するには、1社に依存せず複数社と契約する。週2〜3日稼働の案件を2社持てば、安定した収入が見込める。

kakutoku(カクトク、営業代行のマッチングプラットフォーム。2016年設立)やSaleshub(セールスハブ、株式会社Saleshubが運営するアポイントマッチングサービス)などの営業特化サービスも活用するといい。

案件獲得のチャネル

  1. クラウドソーシング … @SOHOの営業代行案件を検索。手数料0%で報酬がそのまま手元に残る。14大分野・99小分野から営業・マーケティング系の案件を探せる
  2. 営業代行マッチングプラットフォーム … kakutoku、Saleshub等
  3. スタートアップコミュニティ … ピッチイベントや交流会で直接つながる
  4. LinkedIn … BtoB人材のネットワーキングに強い。海外企業の案件も見つかる
  5. 紹介・リファラル … 信頼関係のある人からの紹介が最も成約率が高い

@SOHOのプロフィールには、以下の要素を入れておくとクライアントからの直接依頼につながりやすいです。

  • 業界経験 … 「IT業界で7年の法人営業経験」
  • 実績 … 「新規開拓で年間30社の顧客獲得」
  • 得意分野 … 「SaaS製品のインサイドセールスが得意」
  • 稼働可能日数 … 「週3日、リモート中心で対応可能」

注意点

契約面

  • 競業避止義務の確認 … 前職の退職時に競業避止条項がないか確認
  • 成果報酬の定義を明確に … 「アポイント」の定義(オンライン面談?電話だけでもOK?)を契約書に明記
  • 経費の扱い … 交通費、接待費は誰が負担するか事前に取り決める
  • NDA(秘密保持契約) … 顧客情報を扱うため、必ず締結する

営業活動

  • クライアント名で活動することが多い … 情報管理を徹底
  • 複数社の競合案件は受けない … 利益相反を避ける
  • 成果が出ないリスクへの備え … 固定報酬の案件も並行して持つ。さっきの時給750円の件を忘れずに

BtoB営業フリーランスの市場規模と将来性

BtoB営業のフリーランス市場が拡大している背景には、企業側の構造的な変化があります。「営業組織を内製化したいけど、いきなり正社員を採用するのはリスクが高い」というスタートアップや中小企業の課題が、フリーランス営業の需要を押し上げているわけです。

中小企業庁の調査によると、日本の中小企業の多くが営業人材不足に悩んでいます。

中小企業の経営課題として「営業・販売力の不足」を挙げる企業は約42.3%にのぼり、人材確保の難しさとともに、外部リソースの活用が経営戦略の選択肢として注目されている。 出典: 中小企業庁

特にSaaS業界では、シリーズA〜Bラウンドのスタートアップが「正社員の営業マネージャーを採用する前に、フリーランスでPMF(プロダクトマーケットフィット)を検証したい」というニーズが顕著です。シリーズAで調達した5億円のうち、人件費に回せる予算には限りがある。正社員1人を年収700万円で雇うより、月50万円のフリーランスを2人並行稼働させたほうが、撤退判断もしやすいんですよね。

僕が今契約している会社のうち1社は、ちょうどこのパターンでした。CEO直下の営業組織がなく、僕がインサイドセールスとフィールドセールスの仕組み化を担当している。「最初の10社」を獲得するフェーズはフリーランスのほうが向いていて、組織が固まってから正社員化するという流れが定着しつつあります。

また、コロナ禍以降のリモートワーク浸透により、地方在住のフリーランス営業でも東京の企業案件を受注しやすくなりました。僕の場合は大阪在住ですが、契約先の8割は東京の企業。商談もZoomで完結する案件が増えたことで、地方在住のハンデが消えたのは大きい変化です。28歳の知人リクも札幌から東京のSaaS企業を3社並行で担当していて、移動コストがゼロの分、稼働時間あたりの収益性は会社員時代より高いと話していました。

確定申告とインボイス制度への対応

月50万円を目指すレベルになると、税務関連の知識は必須になります。年商600万円超えると、確定申告だけでなくインボイス制度の影響も無視できません。

国税庁の公式情報を確認しておきましょう。

インボイス制度(適格請求書等保存方式)は、令和5年10月1日から開始されている。売手側は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければならない。 出典: 国税庁

BtoB営業のフリーランスが取引する相手は、ほぼ100%が法人(課税事業者)です。つまり、取引先からインボイス発行を求められる確率がほぼ100%なので、適格請求書発行事業者として登録するのが基本路線になります。

僕も2026年に入ってからは全クライアントに対してインボイス対応の請求書を発行していますが、登録前と後で1つ大きく変わったのが「契約交渉のしやすさ」です。インボイス未登録のフリーランス営業を採用すると、クライアント側で消費税の仕入税額控除ができず実質コスト増になるため、登録済みかどうかを契約前に確認されるケースが増えました。月額契約で50万円の交渉をしているときに「インボイス未登録なら48万円で」と値引きを打診されたこともあります。

経費計上で押さえておきたいポイントは次のとおりです。

  • 通信費 … スマホ代、自宅Wi-Fi代の按分(事業使用比率を合理的に算定)
  • 交通費 … 商談の電車代、出張時の宿泊費
  • 接待交際費 … クライアントとの会食、手土産
  • 書籍・セミナー費 … 営業スキル向上のための投資は全額経費
  • ツール代 … Zoom、Notion、Salesforceの個人利用契約料
  • 名刺・印刷物 … プロフィール冊子、提案資料の印刷代

freeeやマネーフォワードといったクラウド会計ソフトを使えば、年間1万円程度のコストで日々の記帳から確定申告書類作成まで自動化できます。月50万円稼ぐようになると課税所得が一気に増えるので、初年度から青色申告(最大65万円の特別控除)を選択しておくのが鉄則。会社員時代の年収500万円と、フリーランス年商600万円では手取りが大きく変わるので、税理士との顧問契約も視野に入れるべきフェーズです。

トラブル事例と契約書で守るべき項目

成果報酬型で時給750円を経験した話は本文で書きましたが、フリーランス営業ではほかにもいくつか典型的なトラブルパターンがあります。事前に契約書で押さえておかないと泣きを見るので、実例ベースで共有しておきます。

事例1:成果の定義が曖昧で報酬が払われない 僕の知人ヒカル(31歳、元人材紹介の営業)が遭遇したパターン。「アポイント1件3万円」で契約したが、クライアントが「商談時間が30分以下のものはアポイントとして認めない」と後出しで主張。月15件のアポを取ったのに、認定されたのは7件だけで報酬が半減した。契約書には「アポイントの定義」が一切書かれていなかったため、押し切られて泣き寝入りに。

教訓:成果の定義(時間、参加者の役職、議事録の有無等)を契約書に細かく明記する。

事例2:成果は出たのに支払い遅延 スタートアップ案件で多発するのが、資金繰り悪化による支払い遅延。月末締め翌月末払いの契約で、入金が3ヶ月遅れた知人もいます。

公正取引委員会も下請けいじめについて警鐘を鳴らしています。

フリーランスとして業務委託を受ける個人に対して、業務委託をした事業者が支払期日までに代金を支払わない行為等は、独占禁止法上問題となる。 出典: 公正取引委員会

2024年11月施行の「フリーランス保護新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)」により、支払期日は成果物受領後60日以内と定められています。これを超える契約条件は違法なので、契約前に支払期日を確認すること。

事例3:競業避止条項の罠 営業フリーランスは複数社契約が前提ですが、「同業他社との契約を3年間禁止する」みたいな過剰な競業避止条項を盛り込んでくるクライアントがいます。SaaS業界などは競合カテゴリが狭いため、これに署名すると次の案件が取れなくなる。期間(6ヶ月以内が一般的)、対象範囲(直接競合のみ等)を必ず限定する交渉をすべきです。

契約書で必ず確認したい項目チェックリストは次のとおり。

  • 業務範囲と成果物の定義
  • 報酬額、支払期日、支払方法
  • 契約期間と更新条件
  • 解除条件(双方からの解除)
  • 競業避止義務の範囲と期間
  • 秘密保持義務の対象範囲
  • 知的財産権の帰属(営業資料、ノウハウ)
  • 損害賠償の上限

口約束で進めると、99%の確率で後から揉めます。月50万円規模の取引になると、双方が会社の経費としてやり取りする以上、契約書なしで仕事を始めるのはプロとして失格です。テンプレートは経済産業省や中小企業庁が公開しているフリーランス向け契約書ひな形を参考にすると、抜け漏れが減らせます。

よくある質問

Q. 未経験からフリーランスになったばかりでもバリューベースの価格設定は可能ですか?

未経験の場合、過去の実績で価値を証明するのが難しいため、最初は相場に合わせた時間単価や固定報酬で案件を獲得し、信頼と実績を積むことが優先です。しかし、小さくても「クライアントの売上に貢献した」という実績ができれば、次の案件から徐々にバリューベースでの提案に移行していくことが可能です。

Q. フリーランスの手取りは会社員時代より増えますか?

売上が同じであれば、手取りは減る可能性が高いです。会社員は社会保険料の半分を企業が負担しているため、フリーランスが同じ手取りを維持するには、会社員時代の給与の1.5倍〜2倍の売上を目指すのが一般的です。ただし、節税対策や経費計上の工夫次第で、自由に使えるお金を増やすことは十分に可能です。

Q. まだフリーランス1年目ですが、値上げ交渉をしてもいいのでしょうか?

期間よりも「成果」が重要です。1年目であっても、当初の契約時よりも明らかにスキルのレベルが上がり、提供価値が増しているなら、改定を打診する権利があります。まずは、現在の単価が自分の稼働時間や経費に見合っているか、損益分岐点を計算してみ てください。

Q. フリーランスの年収は会社員より本当に高いですか?

データ上は、大半の職種でフリーランスのほうが会社員より高い年収を得ています。ただし、福利厚生(社会保険の会社負担分、退職金、有給休暇など)を含めた「総報酬」で比較すると、差は縮まります。また、フリーランスは案件がない期間のリスクも自分で負う必要があります。

Q. フリーランスになったら、まずどの保険に入ればいいですか?

まずは「賠償責任保険」です。月額1,000円程度で、個人では負いきれない数千万円〜1億円の賠償リスクをカバーできます。次に検討すべきは、病気やケガで無収入になるリスクを防ぐ「所得補償保険」です。

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藤本 拓也

この記事を書いた人

藤本 拓也

フリーランスWebマーケター

大手広告代理店でWebマーケティングを10年間担当した後、フリーランスに転身。SEO・SNS・広告運用を得意とし、大阪から東京の案件もリモートで対応。マーケティング・営業系の記事を執筆しています。

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