退職金は税金かかるのか非課税になる条件を確認

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
退職金は税金かかるのか非課税になる条件を確認

この記事のポイント

  • 退職金は税金かかるのかを
  • 転職や独立時の注意点まで解説します

結論から言うと、退職金は税金かかる可能性があります。ただし、給与と同じように全額へそのまま課税されるわけではなく、退職所得控除という大きな控除があり、勤続年数や受け取り方によって税負担はかなり変わります。検索している方の本当の悩みは、「手取りはいくら残るのか」「確定申告は必要なのか」「退職後の住民税や保険料まで含めて生活資金は足りるのか」だと思います。この記事では、退職金の税金の仕組みを、計算方法と判断ポイントに分けて整理します。

退職金は税金かかるが優遇されている

退職金は、税法上は退職所得として扱われます。退職所得は、長年の勤務に対する後払い的な性格や退職後の生活保障という意味があるため、給与所得よりも税負担が軽くなるよう設計されています。具体的には、退職所得控除を差し引き、その残額に原則として2分の1をかけて課税対象を計算します。ここが最初の重要ポイントです。

つまり、退職金を受け取ったからといって、額面全体に所得税と住民税がかかるわけではありません。勤続年数が長い人ほど控除額が大きくなり、退職金が控除額以下なら所得税や住民税がかからないケースもあります。逆に、短期間で高額な退職金を受け取る場合や、役員退職金、複数の退職金、iDeCoの一時金などが絡む場合は注意が必要です。

税金がかかるかは退職所得控除で決まる

退職金の税金を考えるうえで、最初に見るべきなのは退職所得控除額です。退職所得控除は勤続年数によって決まり、勤続年数が20年以下なら原則として年40万円、勤続年数が20年を超える部分は年70万円で計算します。勤続年数が短い場合でも、最低控除額が設定されています。

生命保険文化センターの解説では、勤続年数の端数処理について次のように示されています。

注:1.勤続年数に1年未満の端数がある場合は、端数を切り上げます。端数は1日でも1年として計算します。2.障害者になったことが直接の原因で退職した場合の退職所得控除額は、上記の方法により計算した額(80万円未満の場合は80万円)に、100万円を加えた金額となります。

勤続年数の端数を切り上げる点は見落とされがちです。たとえば勤続19年1か月なら、計算上は20年として扱います。退職時期が数日違うだけで勤続年数の扱いが変わることもあるため、退職日を決める前に確認する価値があります。正直なところ、ここを会社任せにして後で気づくのはかなりもったいないです。

退職金にかかる税金の種類

退職金にかかる主な税金は、所得税、復興特別所得税、住民税です。所得税は国税、住民税は地方税です。退職所得として適切に手続きされる場合、会社が源泉徴収し、退職金の支払い時点で税金が差し引かれることが一般的です。給与のように毎月少しずつ課税されるのではなく、退職金支給時にまとめて処理されます。

制度の基本を確認したい場合は、国税庁の退職金と税や、所得税の基礎情報を確認できる国税庁のタックスアンサーを参照するとよいです。退職金は金額が大きくなりやすいため、古いブログ記事やSNSの断片情報だけで判断するのは危険です。税制は改正されることがあり、本人の条件でも変わります。

所得税と住民税は計算の流れが違う

退職所得の所得税は、退職所得金額に所得税率を当てて計算します。所得税は超過累進税率なので、課税所得が大きいほど税率が高くなります。一方、住民税は一般に所得割の税率が一定で、退職所得に対しても別途計算されます。退職金は分離課税で扱われるため、給与所得や事業所得と合算して税率が一気に上がる通常の総合課税とは扱いが異なります。

ここで混乱しやすいのが、「退職金を受け取ると翌年の住民税が増えるのか」という点です。退職所得として正しく源泉徴収・特別徴収されていれば、退職金に対する住民税は支給時に処理されるのが基本です。ただし、退職後の給与収入が減る一方で、前年の給与所得に基づく住民税の納付が続くことはあります。これは退職金の課税そのものとは別問題です。

退職後の社会保険料も別に考える

退職金の税金だけ見て安心するのは不十分です。退職後は、国民健康保険、任意継続、家族の扶養、国民年金、厚生年金の資格喪失など、社会保険の手続きが発生します。税金と社会保険料は別物ですが、家計から出ていくお金という意味では同時に見なければなりません。退職金の手取りを老後資金や独立資金として使う場合、ここを見落とすと資金計画が崩れます。

私が独立前後の家計記事を編集していたとき、退職金の額面だけを見て安心し、翌年の住民税や健康保険料で慌てたという話を何度も聞きました。退職金はまとまったお金なので強く見えますが、退職後の固定費もまとまって来ます。退職金の税金を調べるなら、同時に退職後1年のキャッシュフロー表を作るべきです。

退職所得控除の計算方法

退職所得控除の計算は、勤続年数で分けて考えます。勤続年数が20年以下なら、退職所得控除額は40万円に勤続年数をかけます。ただし、計算結果が80万円未満の場合は80万円です。勤続年数が20年を超える場合は、800万円に、20年を超える年数分の70万円を足します。

たとえば勤続10年なら、退職所得控除は400万円です。退職金が350万円なら、退職所得控除内に収まるため、退職所得は発生しない計算になります。勤続30年なら、退職所得控除は800万円プラス700万円で1,500万円です。

勤続20年超で控除が大きくなる理由

勤続20年を超えると、控除の増え方が年40万円から年70万円へ大きくなります。長期勤続者の退職金は、長年の勤務の成果として支払われる性格が強いため、税制上も手厚く扱われます。定年退職や長期勤務後の退職では、この控除の影響が大きくなります。

生命保険文化センターの例では、勤続40年の場合について、次のような計算が示されています。

退職所得控除額=70万円×(40-20)年+800万円=2,200万円⇒退職金(額面)が2,200万円以下であれば非課税

この例では、退職金が2,200万円以下なら、退職所得控除内に収まるため課税対象が出ないことになります。もちろん実際には、勤続年数、退職理由、複数退職金の有無、障害退職などで扱いが変わるため、個別確認が必要です。それでも、控除額がどれほど大きいかを把握するには分かりやすい例です。

退職所得金額の計算

退職所得金額は、原則として「退職金の収入金額から退職所得控除額を差し引き、その残額の2分の1」で計算します。たとえば退職金が2,000万円、退職所得控除が1,500万円なら、差額は500万円です。その2分の1である250万円が退職所得金額になります。

この2分の1課税があるため、退職金は給与に比べて税負担が軽くなることが多いです。ただし、短期退職手当等や役員退職金には特別な扱いがあるため、すべての退職金で単純に2分の1にできるとは限りません。高額な役員退職金、短期間勤務、同じ年に複数の退職金を受け取るケースでは、税理士や税務署へ確認してください。

退職金の税金を計算する具体例

ここからは、具体例で見ます。前提として、実際の税額は所得税率、復興特別所得税、住民税、控除、支給方法、会社の源泉徴収処理で変わります。ここでは仕組みを理解するための概算例として読んでください。退職金の額面、勤続年数、退職所得控除、退職所得金額の順に整理すると、計算の流れが見えます。

勤続15年で退職金が700万円の場合、退職所得控除は40万円×15年で600万円です。差額は100万円、その2分の1で50万円が退職所得金額になります。税率を当てる対象は、額面700万円ではありません。

勤続30年で退職金2,000万円の場合

勤続30年で退職金が2,000万円の場合、退職所得控除は800万円プラス70万円×10年で、合計1,500万円です。退職金との差額は500万円です。原則として、その2分の1である250万円が退職所得になります。

この例では、退職金の額面が2,000万円でも、課税対象は大きく圧縮されます。ここを知らないと、「退職金が多いから税金でかなり持っていかれる」と過度に不安になります。一方で、退職金が控除を超えている以上、税金がゼロとは限りません。退職所得控除内に収まるか、超えるかをまず見るのが合理的です。

退職金が控除以下なら非課税になる

退職金が退職所得控除額以下なら、退職所得は発生しません。たとえば勤続20年で退職所得控除が800万円、退職金が750万円なら、控除内に収まります。この場合、退職金に対する所得税や住民税は基本的にかからない計算です。

ただし、「非課税になる」と聞いて安心しすぎるのも危険です。退職金以外の給与、賞与、事業所得、年金、失業給付、健康保険料、住民税の納付時期など、退職後の家計には別の論点があります。税金がかからない退職金でも、生活費として使い切れば老後資金は減ります。税負担と資金管理は分けて考える必要があります。

確定申告が必要なケースと不要なケース

退職金を受け取ったときに確定申告が必要かどうかは、「退職所得の受給に関する申告書」を会社へ提出しているかが大きな分岐です。この申告書を提出していれば、会社が退職所得控除を反映して源泉徴収し、原則として退職金について確定申告が不要になるケースが多いです。提出していない場合は、退職金の20.42%が源泉徴収され、確定申告で精算する必要が出ることがあります。

ここはかなり重要です。退職時の書類を何となく処理していると、源泉徴収額が大きくなったり、後で申告が必要になったりします。会社から渡される書類の中に「退職所得の受給に関する申告書」があるかを確認してください。分からなければ人事や総務に聞くべきです。遠慮する場面ではありません。

確定申告したほうがよい場合

退職金について確定申告が不要な場合でも、医療費控除、ふるさと納税、住宅ローン控除の初年度、年の途中退職で年末調整を受けていない場合、事業所得や副業所得がある場合などは、確定申告が必要または有利になることがあります。退職した年は、給与所得、退職所得、失業期間、再就職、独立が混在しやすいので、普段より確認項目が増えます。

私が退職者向けの記事を編集したとき、よくあるミスは「会社員時代は年末調整で終わっていたから、退職後も何もしなくてよい」と思い込むことでした。退職後に再就職しない場合、年末調整が完了しないことがあります。源泉徴収票、退職所得の源泉徴収票、保険料控除証明書、医療費、寄附金受領証明書などを保管しておくと、申告時に慌てずに済みます。

退職所得の源泉徴収票を保管する

退職金を受け取ったら、退職所得の源泉徴収票を必ず保管してください。確定申告、住宅ローン、各種手続き、再就職先での確認、将来の税務確認で必要になることがあります。給与所得の源泉徴収票とは別に発行される場合があるため、混同しないようにします。

また、企業年金やiDeCoの一時金を受け取る場合、過去に退職金を受け取った時期との関係で退職所得控除の調整が必要になることがあります。複数の退職所得がある人は、単純にそれぞれ満額控除できるとは限りません。退職金、企業年金、iDeCo、役員退職金が絡む場合は、事前に専門家へ確認したほうが安全です。

一時金と年金で税金は変わる

退職金や企業年金は、一時金で受け取るか、年金形式で受け取るかを選べる場合があります。一時金で受け取る場合は退職所得として扱われ、退職所得控除の対象になります。年金形式で受け取る場合は、公的年金等に係る雑所得として扱われることがあります。どちらが有利かは、金額、受取期間、他の所得、社会保険料、生活資金の使い方で変わります。

一時金のメリットは、まとまった資金を確保できることです。住宅ローン返済、老後資金、独立資金、医療・介護の備えなどに使いやすいです。税制上も退職所得控除が大きいため、有利になることがあります。一方で、まとまったお金を受け取ると使いすぎるリスクもあります。年金形式は定期収入として管理しやすい反面、税金や社会保険料への影響を確認する必要があります。

おすすめは税金だけで決めないこと

一時金と年金形式のどちらがおすすめかは、税金だけで決めるべきではありません。手取り額が少し有利でも、生活設計に合わない受け取り方では意味がありません。まとまった資金を管理できるか、投資に回すなら価格変動に耐えられるか、毎月の生活費として使うなら安定収入が必要か。税金、家計、心理、寿命リスクを合わせて考えます。

保険商品や個人年金保険を提案されることもありますが、退職金を一括で預ける前に手数料、解約返戻金、運用リスク、為替リスク、流動性を確認してください。「退職金専用」「老後に安心」という言葉だけで判断するのは危険です。保険はリスク移転の仕組みであり、投資商品とは役割が違います。退職金は人生の大きな資金なので、商品選びを急がないほうがよいです。

年金受給と退職金の関係

定年退職後は、公的年金、企業年金、退職金、再雇用給与が同時期に絡むことがあります。年金受給開始前に退職金を受け取り、数年後に公的年金が始まる人もいれば、再雇用で働きながら企業年金を受け取る人もいます。ここでは税金だけでなく、生活費の橋渡し、社会保険、資産の取り崩し順序が重要です。

老後資金を考える場合、退職金は「大きな臨時収入」ではなく、退職後の生活を支える元本です。年金の見込額、生活費、住宅費、医療費、介護費、子どもへの援助、親の支援を考え、退職金を何年で取り崩すのかを計算します。退職金の税金だけで検索している段階でも、最終的には老後の資金繰りまで見たほうが判断は安定します。

転職や早期退職の退職金で注意すること

退職金は定年退職だけの話ではありません。転職、早期退職、会社都合退職、希望退職、役員退任、企業型DCの一時金など、現役世代にも関係します。特に転職が多い人は、勤続年数が短くなりやすく、退職所得控除が小さくなる場合があります。退職金が少額なら税金は大きくないこともありますが、複数回受け取る場合は記録管理が重要です。

早期退職では、通常の退職金に上乗せ金が付くことがあります。額面が大きくなるため魅力的ですが、退職後の収入、再就職可能性、社会保険、住宅ローン、教育費、親の介護、老後資金を含めて考えます。税金でいくら引かれるかだけでなく、手取りを何か月分の生活費として使えるのかまで計算してください。

転職時は退職日と勤続年数を確認する

転職時の退職金では、勤続年数の端数切り上げが影響する場合があります。勤続年数が9年11か月と10年1日で、控除計算上の扱いが変わることがあります。退職日を自分で選べるなら、人事に確認したうえで税金や社会保険の影響を見ます。

ただし、税金だけを理由に退職日を動かすと、転職先の入社日、賞与、社会保険、住民税、失業給付、引き継ぎに影響することもあります。退職日は、税金、会社手続き、次の仕事、生活費を総合して決めるものです。数万円の税負担を下げるために、より大きな収入機会を失うなら本末転倒です。

早期退職は手取りと再就職期間をセットで見る

早期退職で退職金が増える場合、手取り額だけでなく、再就職までの期間を見積もります。たとえば退職金の手取りが1,500万円でも、毎月の生活費が35万円なら、単純計算で約42か月分です。ここから税金、保険料、住宅ローン、教育費、親族支援が出れば、余裕は減ります。

高年収転職を検討する人は、選択肢を調べること自体は有効です。外資系ITやコンサルのような高報酬領域を知るには、年収2000万超えを狙う!外資系IT・コンサルに強いエージェント5選のような情報が参考になります。ただし、高年収求人は求められる実績や労働負荷も大きいです。退職金を受け取る前後の転職は、収入だけでなく生活設計として見てください。

独立・副業と退職金の使い方

退職金を元手に独立や副業を始める人もいます。これは選択肢としてあり得ますが、退職金をそのまま事業資金に全投入するのは危険です。事業には売上が立つまでの期間があり、広告費、ツール代、外注費、税金、社会保険、生活費が先に出ていきます。退職金は生活防衛資金、納税資金、事業資金、老後資金に分ける必要があります。

@SOHOは、フリーランスや副業人材と企業をつなぐプラットフォームです。退職後に経験を活かして働く場合、まず自分のスキルがどの案件領域に接続するかを知ることが有効です。AIを使った業務改善や資料作成の支援に関心がある人は、企業ニーズを整理したAIコンサル・業務活用支援のお仕事が参考になります。マーケティングやセキュリティまで含めた支援領域を見たい人は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で案件の切り口を確認できます。

退職金を事業資金にする前のチェック

退職金を事業資金にする前に、最低でも生活費の6か月から12か月分は別に残したいところです。さらに、住民税、国民健康保険、国民年金、予定納税、事業用PCやソフトウェア費、広告費、専門家費用を見込みます。退職金の手取りが大きく見えても、使途を分けると自由に使える金額は意外と少なくなります。

開発経験がある人は、アプリケーション開発のお仕事で案件の種類を確認できます。相場感を把握したい場合は、ソフトウェア作成者の年収・単価相場を見ると、自分の経験がどの程度の市場価値を持つかを考える材料になります。文章作成、編集、資料作成、専門記事の執筆に関心がある人は、著述家,記者,編集者の年収・単価相場も参考になります。

事業計画と税金はセットで考える

独立するなら、事業計画と税金をセットで考えるべきです。売上見込み、経費、利益、資金繰り、納税時期、社会保険料、退職金の取り崩し額を表にします。融資を検討する場合は、事業計画書の作成も必要です。【完全版】融資に通る事業計画書の書き方|3つの重要ポイントとテンプレートでは、資金使途や返済計画を整理する考え方を確認できます。

オンライン講座やコンサルティングのように、経験を知識商品へ変える働き方もあります。講座開設の流れを知りたい人は、シニアのオンライン講座開業|Udemyやストアカで教える方法が参考になります。長年の経験を企業支援へつなげたい人は、シニアのコンサルティング副業|長年の業界経験を高額案件に変えるで、経験の棚卸しや支援メニュー化の考え方を確認できます。

保険・投資・住宅ローンに退職金を使う前に

退職金を受け取ると、保険、投資信託、外貨建て商品、不動産、住宅ローン返済など、さまざまな選択肢が出てきます。どれも一概に悪いわけではありません。ただし、退職直後は心理的に大きな判断をしやすい時期です。仕事を辞めた解放感、不安、家族からの期待、営業担当者の提案が重なり、冷静な比較が難しくなります。

まずやるべきことは、退職金の手取りを目的別に分けることです。生活費、税金・社会保険、医療・介護、住宅、老後の取り崩し、投資、事業資金、家族支援。これを分けないまま一括で運用商品に入れるのは危険です。老後資金の一部を投資するなら、元本割れしても生活が崩れない範囲に抑えます。

住宅ローン返済は金利と流動性で判断する

退職金で住宅ローンを繰上返済するかは、金利、残期間、手元資金、団体信用生命保険、今後の収入で判断します。金利が高いローンなら返済メリットは大きくなります。一方、低金利で団信が付いているローンを一括返済すると、手元資金が減り、医療費や介護費に対応しづらくなることもあります。

税金面だけでなく、流動性を見てください。現金は緊急時に使えますが、返済したお金は簡単には戻せません。退職後は収入が減るため、新たな借入が難しくなる場合もあります。返済して安心する気持ちは分かりますが、手元資金を薄くしすぎるのは危険です。

保険は既存契約の確認から始める

退職後に保険を見直す場合、新しい商品を検討する前に既存契約を確認します。死亡保障、医療保障、がん保険、個人年金保険、介護保険、外貨建て保険など、何のリスクに備えているのかを整理します。子どもが独立し、住宅ローンも減っているなら、大きな死亡保障は不要になることがあります。

保険は安心感を買うものに見えますが、実際には保険料というコストが発生します。退職金を一時払い保険に入れる場合、途中解約時の元本割れ、為替リスク、手数料、受取時の税金を確認してください。商品説明を聞いて分からない部分が残るなら、その場で契約しないほうがよいです。

独自データから見る退職後の働き方

もちろん、誰でも簡単に仕事が取れるという話ではありません。実績、専門性、提案力、納期管理、守秘義務、コミュニケーションが必要です。提案書や報告書の品質を上げたい人は、ビジネス文書検定のような資格情報が参考になります。ITインフラやネットワークの基礎を整理したい人は、CCNA(シスコ技術者認定)で学習範囲を確認できます。退職金を使う前に、稼ぐ力をどう維持するかも検討に入れてください。

手数料や固定費も退職金を削る

退職後に事業や副業を始める場合、決済手数料、プラットフォーム手数料、会計ソフト、通信費、広告費、外注費が発生します。退職金の税金だけを気にしていても、固定費が高ければ資金は減ります。オンライン決済を導入するなら、Stripe, PayPal, Square比較|エンジニア向け決済システム導入ガイドのように、決済手数料と機能を分けて比較する視点が役立ちます。

専門家へ相談する場合も、費用体系を確認してください。創業融資や税務相談では、着手金、成功報酬、月額顧問料、スポット相談料などがあります。創業融資の税理士サポート費用相場|着手金無料・成功報酬型の選び方は、支援内容と報酬体系を分けて見る参考になります。税金を正しく払うことと、不要なコストを減らすことは、どちらも退職金を守る行動です。

退職金を受け取る前のチェックリスト

退職金を受け取る前には、確認すべき項目があります。退職金の支給予定額、勤続年数、退職所得控除額、退職所得の受給に関する申告書の提出有無、源泉徴収される所得税・住民税、退職所得の源泉徴収票の発行予定、確定申告の要否、退職後の住民税、健康保険、年金、失業給付、再就職予定、住宅ローン、保険の見直しです。

これらを一度に完璧に理解する必要はありません。まずは会社の人事・総務に、退職金の額面と手取り見込み、控除計算、必要書類を確認します。次に、税務署や税理士、自治体、年金事務所など、論点ごとの窓口で確認します。退職金は金額が大きいため、確認を面倒がると後の修正が大変です。

家族と共有する数字

退職金を受け取る人が家計の中心である場合、家族とも数字を共有したほうがよいです。額面、手取り、税金、社会保険、住宅ローン、生活費、老後資金、使ってよい金額を分けて話します。退職金が入ると、家族旅行、リフォーム、車の買い替え、子どもへの援助など、使い道の希望が出やすくなります。悪いことではありませんが、優先順位を決めないと資金が散ります。

おすすめは、退職金を3つの箱に分けることです。短期生活費、将来資金、自由に使える資金です。短期生活費には税金や社会保険も含めます。将来資金は老後の取り崩しや医療・介護に備えます。自由に使える資金は、旅行や趣味、学び直しに使います。この区分があると、感情的な支出を抑えやすくなります。

専門家へ相談するタイミング

専門家へ相談すべきなのは、退職金が高額な場合、役員退職金がある場合、複数の退職金やiDeCo一時金がある場合、海外勤務期間がある場合、障害退職、早期退職、退職後に独立する場合、相続や贈与も絡む場合です。一般的な会社員の退職金でも、状況が複雑なら相談する価値があります。

相談前には、退職金見込額、勤続年数、源泉徴収票、給与収入、年金見込額、保険契約、住宅ローン、家族構成、退職後の働き方を整理しておくと話が早いです。専門家に丸投げするより、基本構造を理解したうえで質問するほうが、必要な助言を受けやすくなります。

税制改正の議論と今後の注意点

退職金課税については、制度改正の議論が出ることがあります。長期勤続を前提にした控除設計が、転職が一般化する時代に合っているのかという論点です。今すぐすべてが変わると決めつける必要はありませんが、退職金や老後資金の制度は将来も固定とは限りません。退職時期が近い人ほど、最新情報を確認してください。

制度改正のニュースは不安をあおりやすいです。「退職金が増税される」といった見出しだけで判断すると、退職時期や資産配分を誤る可能性があります。確認すべきなのは、いつから、誰に、どの所得に、どの計算式で影響するのかです。税制の細部は専門的ですが、見出しで焦らず、国税庁や公的機関の情報を確認する姿勢が必要です。

退職金は税金より先に生活設計

退職金は税金かかるのかという疑問への答えは、「かかる場合がある。ただし退職所得控除により大きく優遇される」です。けれど、実務上は税金だけで終わりません。退職後の収入、住民税、健康保険、年金、保険、住宅、投資、働き方、家族支援まで含めて、手取りをどう守るかが本題です。

退職金は、人生の節目に受け取る大きなお金です。だからこそ、支給前に計算し、書類を確認し、必要なら専門家へ相談し、受け取った後は目的別に分けて管理します。税金の仕組みを知ることは、その第一歩です。焦って商品を買うより、退職所得控除と確定申告の要否を確認し、退職後1年の支出を見える化するほうが、ずっと実務的です。

よくある質問

Q. 退職金は税金かかるのですか?

退職金は税金がかかる場合があります。ただし、退職所得控除があり、退職金が控除額以下なら所得税や住民税がかからないケースもあります。

Q. 退職金の税金はどう計算しますか?

原則として、退職金から退職所得控除額を差し引き、その残額の2分の1を退職所得として計算します。その退職所得に所得税や住民税の税率を当てます。

Q. 退職金を受け取ったら確定申告は必要ですか?

会社へ「退職所得の受給に関する申告書」を提出していれば、原則として退職金について確定申告が不要なケースが多いです。ただし、医療費控除、副業、年途中退職で年末調整未了などがある場合は申告が必要または有利になることがあります。

Q. 退職金を一時金と年金のどちらで受け取るのがおすすめですか?

税金だけでなく、生活費、他の所得、社会保険料、資金管理、老後の取り崩し方で判断します。一時金は退職所得控除を使いやすく、年金形式は定期収入として管理しやすい特徴があります。

Q. 退職金を受け取る前に何を確認すべきですか?

支給額、勤続年数、退職所得控除額、申告書の提出、源泉徴収票、確定申告の要否、退職後の住民税・健康保険・年金を確認してください。退職後1年の支出表を作ると判断しやすくなります。

朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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