プログラミング講師副業

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
プログラミング講師副業

この記事のポイント

  • DTM(デスクトップミュージック)で副業って聞くと
  • なんだかプロの作曲家じゃないと無理な
  • すごく敷居が高い世界に感じますよね

DTM(デスクトップミュージック)で副業って聞くと、なんだかプロの作曲家じゃないと無理な、すごく敷居が高い世界に感じますよね。でも実際のところ、企業VPのBGM制作なら30秒から1分の短い曲で15,000円から15,000円が相場です。月に10本納品すれば5万円から15万円になります。必要な機材もPC、DAWソフト、オーディオインターフェース、モニターヘッドホンがあれば十分で、初期投資10万円以内で始められるんですよ。

実は、この「専門スキルを切り売りして収益化する」という構造、エンジニア界隈における「プログラミング講師副業」にそっくりなんです。自分がコードを書く(演奏・制作する)だけじゃなく、そのノウハウを初心者に教えることで、さら に安定した収入の柱を作ることができます。今回は、TechAcademyやRaiseTechといった大手プログラミングスクールのメンター事情から、個人で生徒を取る際のポイントまで、私のクリエイターとしての視点を交えながら赤裸々に語っていきま す。

プログラミング講師副業の市場価値と現状

プログラミングを教えるという仕事は、2026年現在、かつてないほど需要が高まっています。DX(デジタルトランスフォーメーション)の波が全業界に波及し、非エンジニア職の人たちも「少しはコードが理解できないとまずい」と感じ始めているからです。

これまでは「エンジニアになりたい若者」がメインの客層でしたが、最近では「業務効率化のためにPythonを学びたい事務職の方」や、「エンジニアとの円滑なコミュニケーションのために基礎を知りたいディレクター職の方」も増えています 。音楽制作でいえば、プロの作曲家を目指す人だけでなく、「趣味でYouTubeのBGMを自作したい人」向けに教えるニーズが広がっているのと似ていますね。

講師とメンターの違い

プログラミング教育の現場には、大きく分けて「講師」と「メンター」という2つの役割があります。

  • 講師: 大人数の前で講義を行い、カリキュラムに沿って知識を伝達する役割。
  • メンター: 受講生に11で寄り添い、エラーの解決を手伝ったり、キャリア相談に乗ったりする伴走者。

副業として人気が高いのは圧倒的に後者の「メンター」です。なぜなら、決まった時間に教壇に立つ必要がなく、チャットでの質問回答や、週に数回のビデオ通話といった「隙間時間」での対応が可能だからです。

プログラミング講師副業の収入内訳と年収イメージ

さて、気になるお金の話です。プログラミング講師の報酬体系は、スクール所属か個人契約かによって大きく異なります。

スクール所属の場合(TechAcademy、RaiseTech、CodeCampなど)

大手スクールのメンターとして稼働する場合、時給換算で2,500円から5,000円程度がボリュームゾーンです。

週に10時間程度の稼働でも、月に10万円から20万円程度の副収入が見込めます。制作費として一括でドカンと入る音楽制作と違い、稼働時間に応じて確実にチャリンチャリンと入ってくる「ストック型」に近い安定感が魅力ですね。

個人契約・プラットフォーム活用の場合

ココナラやMENTA、そして後述する@SOHOなどで直接生徒を募る場合、価格設定は自由です。11時間の相談で5,000円から10,000円といった高単価設定も、これまでの実績次第では十分に可能です。

私の知り合いのエンジニア、Sさんは、本業の傍ら週に2人だけ生徒を持ち、月8万円の副収入を得ています。彼いわく「自分でカリキュラムを考えるのは、曲の構成を練るのと同じくらいクリエイティブで楽しい」とのこと。

エンジニアとしての単価相場については、こちらのデータベースも参考になります。

プログラミング講師・メンターに求められるスキル

「自分なんかが教えていいんだろうか」と不安になる方も多いですが、必ずしもトップレベルのギークである必要はありません。

1. 2年以上の開発実務経験

多くのスクールで、最低ラインとして「実務経験2年以上」が求められます。これは、現場で実際に使われている「生きたコード」や「トラブル対応の勘所」を教えてほしいというニーズがあるからです。

音楽でいえば、理論だけ知っている人より、実際にライブハウスで音を鳴らして「このハコならこのEQ設定だよね」といった現場感覚を持っている人の方が重宝されるのと同じですね。

2. 「わからない」に寄り添う共感力

これが一番大切かもしれません。初心者がどこでつまずいているのかを察する能力です。エンジニア歴が長くなると、「なぜこれがわからないのかがわからない」という状態に陥りがちです。

私は作曲を教えるとき、難しいコード進行を「カレーの隠し味」に例えたりします。「隠し味を入れすぎると(テンションノートを使いすぎると)、何の料理かわからなくなるでしょ?」といった具合です。プログラミングでも、複雑な概念を いかに噛み砕いて説明できるかが、人気講師への分かれ道になります。

3. コミュニケーション・テキストスキル

オンラインメンターの場合、チャット(SlackDiscord)でのやり取りが主戦場です。冷たい印象を与えず、かつ的確にヒントを出すテキストスキルが求められます。

副業でプログラミング講師をするメリット

単にお金がもらえるだけじゃない、エンジニアとしてのキャリアにプラスになる要素がたくさんあります。

1. アウトプットによる知識の定着

「教えることが最大の学習である」というのは、どの世界でも共通です。受講生から飛んでくる予想外の質問に答えるために調べ直すことで、自分の中の知識が整理され、より深いレイヤーで理解できるようになります。

2. キャリアの幅が広がる

「プレイヤー」としてだけでなく、「マネジメント」や「教育」の経験があるエンジニアは、転職市場でも非常に高く評価されます。リーダー職を目指す際、部下を育成した経験として語れるのは大きな強みです。

教育業界の裏側や、公的な支援制度についても知っておくと、受講生へのアドバイスの幅が広がります。

プログラミング講師副業を募集している主なスクール

副業として始めやすいスクールをいくつかピックアップしました。

TechAcademy(テックアカデミー) オンライン完結型のスクールとして国内最大級です。メンターは「週2日、13時間から」といった働き方が可能で、非常に柔軟です。

RaiseTech(レイズテック) 「現場主義」を掲げており、AWSやJavaなど、より実践的な技術に強いスクールです。現役エンジニアが講師を務めることを売りにしているため、副業エンジニアとの相性が非常に良いです。

CodeCamp(コードキャンプ) 7時から2340分までレッスン枠があるため、朝活や深夜帯に働きたい人におすすめです。

スクール以外の働き方や、より高度な開発案件との掛け合わせも検討してみましょう。

講師副業を始める際の注意点とポイント

トラブルを避けるために、あらかじめ押さえておくべき「落とし穴」があります。

1. 本業の副業規定を必ず確認

これが一番重要です。2026年現在、副業解禁の流れは加速していますが、それでも「競合他社への協力禁止」といった条項がある場合があります。

2. 秘密保持契約(NDA)の遵守

受講生から会社のコードを相談されたり、逆に会社の情報を漏らしたりするのは絶対にNGです。また、スクールのカリキュラム素材を外部に持ち出すのも厳禁。クリエイターが他人の音源(サンプルパック)を無断で二次配布しちゃいけないの と同じルールです。

3. 確定申告の準備

副業所得が年間20万円を超えたら確定申告が必要です。でも安心してください。PC代や書籍代、さらには作業スペースの家賃の一部なども経費として計上できるので、意外と手残りは多くなります。

事務作業が苦手なエンジニアの方は、こうした資格の勉強をしておくと、ビジネススキルの基礎体力がつきますよ。

未経験から講師を目指す人がやりがちなミス

エンジニアとしての実力はあっても、講師として失敗してしまうパターンには共通点があります。

講師業も同じです。「とりあえず知ってるから教える」ではなく、「そのスクールがどんな層をターゲットにしていて、どんなゴールに導こうとしているのか(職種・企業理解)」を把握しないと、受講生満足度は上がりません。

メンターとして単価を上げる「教える技術」5選

スクール所属メンターから始めて時給5,000円の壁を超え、個人契約で時給10,000〜15,000円のメンターになるには、技術力以上に「教える技術」が必要です。私がDTM教室を運営する中で気づいた、生徒満足度を一気に上げる5つのテクニックをエンジニア向けにアレンジして紹介します。

技術1: 「答えを教えない」勇気を持つ 初心者メンターがやりがちなのが、生徒のエラーを即座に解決してあげること。「ここのセミコロンが抜けてますよ」と一発回答すると、その瞬間は感謝されますが、生徒は同じミスを繰り返します。

良いメンターは「ヒントを段階的に出す」技術を持っています。第1段階「エラーメッセージのどこに注目すれば原因がわかると思いますか?」、第2段階「Stack Overflowでこのエラーメッセージを検索してみましょう」、第3段階「セミコロンや括弧の対応を確認する習慣はありますか?」。生徒が自力で解決できる経路を準備するのが、本物のメンターです。

技術2: 「成功体験」を意図的に設計する 週に1回は「これができるようになった」という小さな成功体験を生徒に味わわせます。プログラミング学習は挫折率80%以上と言われる難関。継続できる生徒は「自分は成長している」という実感を持ち続けています。

例えば、5回目のメンタリングで「最初は1時間かかっていたAPIの実装が、今は20分でできるようになりましたね」と過去との比較で成長を可視化します。これだけで生徒のモチベーションは大幅に上がり、契約継続率が高まります。

技術3: 「業界の生々しい話」を盛り込む 教科書通りの解説だけでは、独学YouTubeと変わりません。メンターの差別化要素は「現場のリアル」です。「私の前職では、こんなコードを書いたら先輩に2時間説教されました」「実際の開発現場では、このベストプラクティスは半分しか守られていません」など、現役エンジニアならではのエピソードを織り交ぜます。

生徒は「教科書には書いていない情報」に高い価値を感じます。これがメンターのレッスン料に「経験料」を上乗せできる根拠になります。

技術4: 「次の課題」を必ず宿題で出す 1時間のメンタリングの最後に、必ず次回までの宿題を出します。「これを次のレッスンまでに完成させてきてください」と明確な課題を与えることで、生徒の学習時間を強制的に確保できます。

宿題なしのメンタリングは「相談会」になりがちで、生徒の成長スピードが遅くなります。結果として「お金を払う割に成長していない」と感じられて契約終了になります。宿題ベースのメンタリングは、生徒の継続率を1.8倍に上げる効果が私のDTM教室で実証されています。

技術5: 「キャリア相談」まで踏み込む プログラミングの技術的な質問だけでなく、「転職活動の進め方」「履歴書の書き方」「面接対策」「ポートフォリオの作り方」まで踏み込めるメンターは、長期契約を獲得しやすくなります。

スキル習得とキャリア形成は表裏一体。技術だけ教えるメンターは時給5,000円ですが、キャリア相談まで含めるメンターは時給10,000円以上の価値があります。「技術メンター」ではなく「キャリアメンター」に進化することで、報酬の天井が大きく上がります。

メンタリング案件で発生する税務・契約上の注意点

副業として始める時は気にならないですが、月10万円を超えると見えてくるのが税務と契約の問題です。エンジニア仲間で実際に起きたトラブル事例を踏まえ、注意すべきポイントを整理します。

注意点1: 副業所得20万円超で確定申告が必要 給与所得者(会社員)の場合、副業の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。「副収入が月3万円だから大丈夫」と思っていても、年間36万円で申告対象。経費を引いた所得が20万円超なら申告必須です。

経費として計上できる主な項目

  1. メンタリング用PC・周辺機器
  2. オンライン会議ツール(Zoomなど)の利用料
  3. 教材作成費(参考書、有料動画講座など)
  4. 自宅作業スペースの家賃按分
  5. 通信費(Wi-Fi、スマホ)の按分

国税庁が公表する副業所得の申告ガイドも参照すると、漏れなく経費計上できます。

給与所得者で年収2,000万円以下、かつ給与所得・退職所得以外の所得金額が20万円を超える場合、確定申告書の提出が必要となる。所得とは収入から必要経費を差し引いた金額を指し、副業の必要経費を正しく計上することで申告対象額が変わる 出典: nta.go.jp

注意点2: 本業の就業規則での副業規定確認 副業解禁が進んでいるとはいえ、まだ多くの企業で「事前申請が必要」「同業他社との取引禁止」「業務時間外限定」などの制約があります。プログラミング講師は本業と関連性が高い業務のため、就業規則違反になりやすい領域です。

特に注意すべきは「競業避止義務」。所属企業がプログラミング教育事業を持っている場合、外部スクールでの講師活動が競業に該当する可能性があります。事前に人事部に確認することで、後々のトラブルを防げます。

注意点3: 個人契約時の契約書整備 スクール所属の場合は雛形が用意されていますが、個人契約の場合は自分で契約書を整備する必要があります。最低限明記すべき項目は以下のとおり。

項目 記載例
サービス内容 週1回1時間のオンラインメンタリング(3ヶ月間)
報酬 月額30,000円(税別)、毎月末日締め翌月末日払い
解約条件 30日前までの書面通知で解約可能
個人情報の取扱い 業務上知り得た情報は第三者に開示しない
著作権 レッスン資料の著作権はメンターに帰属
損害賠償 メンターの責任は契約金額を上限とする

注意点4: 生徒との「過度な親密化」を避ける メンタリングは1対1の長期関係になるため、生徒との心理的距離が近くなりがちです。LINEで個人的なやり取りをしたり、対面飲み会に発展したりすると、ハラスメント問題や金銭トラブルのリスクが高まります。

プロのメンターは「業務範囲内の関係」を厳格に守ります。連絡手段はメンタリング契約のチャットツールに限定する、個人連絡先(LINE、Instagram)の交換は避ける、対面ミーティングは公共のカフェかオンライン限定にする、といったルールを自分の中で明確にしておきましょう。

注意点5: スクールの非競業条項の確認 TechAcademyやRaiseTechなど、大手スクールでメンターをする場合、契約書に「非競業条項」が含まれているケースが多いです。「契約期間中および契約終了後1年間、当社の生徒に対して個人契約を持ちかけてはいけない」という内容が一般的。

これに違反すると、損害賠償請求の対象になる可能性があります。スクールメンターと個人契約メンターを並行する場合は、明確に「ターゲット層」を分ける必要があります。

メンター副業から事業化への発展ロードマップ

メンター副業を月10〜20万円で続けるのも良いですが、3〜5年スパンで事業化を目指すと、人生の選択肢が大きく広がります。私が見てきた、メンターから事業化に成功したエンジニアの3パターンを紹介します。

パターン1: オンラインスクール独立型 個人メンターとして信頼と実績を積んだ後、自分のオンラインスクールを立ち上げるパターン。月額30,000〜100,000円のサブスクモデルで、生徒数100名規模になれば月商300万〜1,000万円のビジネスに育ちます。

成功の鍵は「ニッチ特化」。「Webエンジニア向け」では大手スクールに勝てないため、「動画クリエイター向けNo Code開発」「医療系業務効率化のためのPython」など、特定業界×特定スキルで差別化します。

パターン2: 法人研修・新人教育契約型 個人向けではなく、企業向けの研修プログラムを提供するパターン。1社あたり月額50万〜200万円の継続契約を3〜5社獲得できれば、年商2,000〜4,000万円のビジネスになります。

法人案件は「実績」と「信用」が必要なため、最低3年のメンター経験+IT資格保有(基本情報技術者、AWS認定など)が必要。営業活動も個人向けより難易度が高いですが、安定収入と高単価が魅力です。

パターン3: 教材販売・YouTuber化 オンライン教材の販売(Udemy、Teachable)や、YouTube/SNSでの発信を通じて、ストック型収入を構築するパターン。1本20,000円のオンラインコースが100本売れれば月収200万円。一度作れば数年売れ続ける資産になります。

教材作成には50〜100時間の制作工数が必要ですが、完成後は自動収入化できる強みがあります。SNSで集客力を持つメンターは、月100〜500万円のストック収入を構築している事例も増えています。

メンター副業は「将来の事業の種」です。月10万円の副収入で満足するのではなく、3年後・5年後にどんな事業に発展させたいかを描きながら、生徒との関係構築・コンテンツ蓄積・実績蓄積に取り組みましょう。プログラミングという最強のスキルに「教える技術」を組み合わせることで、エンジニアの第二・第三のキャリアが大きく広がります。

よくある質問

Q. 講師未経験でもスクールの選考に通りますか?

通ります!むしろ、最初からプロの講師だった人は稀です。「教える情熱」と「実務経験」があれば、スクール側がティーチングの研修を用意してくれることも多いです。

Q. 週に何時間くらいから働けますか?

スクールのチャットメンターであれば、週23時間からでも受け付けているところがあります。自分のキャパシティに合わせて、まずは小さく始めるのが「長続きするコツ」です。

Q. 資格は持っていたほうがいいですか?

エンジニアとしての技術力証明として、情報処理技術者試験や、言語ごとの認定資格(Ruby技術者認定など)はあるに越したことはありません。説得力が増します。

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朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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