撮った写真を売るにはどうするか|ストックフォトに登録して販売する手順


この記事のポイント
- ✓撮った写真を売る方法を
- ✓ストックフォトへの登録から審査
- ✓報酬の受け取りまで順に説明します
撮りためた写真を売る方法として、いちばん始めやすいのがストックフォトです。ストックフォトとは、企業や個人がチラシ、Webサイト、資料などに使う写真素材を、撮影者に代わって販売してくれるサービスのことです。登録は無料で、写真をアップロードして審査に通れば販売が始まり、売れるたびに売上の一部が撮影者に支払われます。
ただし、ストックフォトは「アップロードすれば売れる」場ではありません。サービスごとに報酬の割合や支払いの条件が違い、審査ではピントや露出だけでなく、写っている人や建物の権利まで確かめられます。この記事では、PIXTA、Adobe Stock、Shutterstockの公式の案内をもとに、写真を売るまでの手順、審査で落ちやすい点、報酬の受け取り方、税金の扱いまでを順に説明します。
写真を売る方法は大きく4つある
写真で収入を得る道は、ストックフォトだけではありません。最初に全体を見渡しておくと、自分の写真と生活に合う売り方を選びやすくなります。
- ストックフォトで素材として売る。写真をストックフォトのサービスに登録し、購入者がライセンス(写真を使ってよいという許可)を買うたびに報酬を受け取ります。1枚の写真が何度でも売れる点が特徴です。
- ネットショップやマーケットでプリントやデータを売る。自分のネットショップや、作品を売買できるサービスで、プリントした写真や写真データを販売します。価格を自分で決められる一方、買い手を集める工夫が要ります。
- 撮影のスキルを売る。商品撮影、プロフィール写真、イベントの記録など、依頼を受けて撮影する仕事です。スキル販売のサービスで募集することもできます。
- SNSやブログで写真を見せ、仕事や販売につなげる。作品を公開して見てもらい、撮影の依頼やショップへの案内につなげる方法です。
このうち、本業や家事の合間に少しずつ進めやすく、売れた写真がその後も売れ続ける可能性があるのがストックフォトです。撮影の仕事は単価が高い一方、日時と場所が決まるため、会社員の副業では予定を合わせにくい場面があります。ネットショップは売り方の自由度が高いものの、集客の手間が大きくなります。
この記事では、写真を売る入り口としてストックフォトを中心に説明し、後半でネットショップやスキル販売との組み合わせ方にも触れます。どの方法でも、写真の権利と写っているものの権利を確かめる作業は共通です。
ストックフォトで写真が売れる仕組み
ストックフォトでは、写真そのものを売り渡すのではなく、写真を使う権利(ライセンス)を販売します。著作権は撮影者に残ったまま、購入者は決められた範囲でその写真を使えるようになります。そのため、同じ写真が別々の購入者に何度も売れます。
Shutterstockの寄稿者向けヘルプは、作品の著作権が寄稿者に残ることを次のように説明しています。
Shutterstockにコンテンツを寄稿するとき、寄稿者はShutterstockが代理として素材にライセンスを付与することを許可しますが、作品の著作権は常に寄稿者にあります。これは、Shutterstockポートフォリオで達成したダウンロードの数に関係なく、他のサイトで自分の作品を自由に表示および販売できるということです。 出典: submit.shutterstock.com
購入者の買い方は、大きく分けて2通りあります。1枚ごとに買う「単品購入」と、毎月決まった枚数をダウンロードできる「定額制」です。定額制では1枚あたりの価格が下がるため、撮影者が受け取る報酬も小さくなります。どちらで買われるかは購入者が決めるので、撮影者が選ぶことはできません。
撮影者が受け取る報酬は、購入者が払った価格に、サービスごとに決められた割合(コミッション率、ロイヤリティ率)を掛けて決まります。この割合は、サービスによって固定のものと、売れた枚数に応じて上がるものがあります。
もう1つ知っておきたいのが「専属」と「非専属」の違いです。複数のサービスに同じ写真を登録して売ることを非専属と呼び、1つのサービスでだけ売ることを条件に報酬の割合が上がる制度を専属と呼びます。始めたばかりの段階では、どのサービスで売れやすいかが分からないため、非専属で複数のサービスに登録し、売れ方を見てから考える人が多くいます。
主なストックフォトの報酬の仕組みを比べる
日本から登録しやすい代表的なサービスとして、PIXTA、Adobe Stock、Shutterstockの報酬の仕組みを公式の案内で確かめました。金額や割合は改定されることがあるため、登録の前に各社の最新のページを確認してください。
| サービス | 撮影者の取り分 | 割合の決まり方 | 支払いの方法 |
|---|---|---|---|
| PIXTA | 単品購入で22%から42%(一般のクリエイター) | 過去1年間の販売回数でランクが上がる | 獲得クレジットを現金に交換し、国内の銀行口座へ |
| Adobe Stock | 写真・ベクター・イラストは33% | 一律 | 公式の案内で確認 |
| Shutterstock | 15%から40% | その年のライセンス数で6段階。毎年1月1日にリセット | PayPal、Skrill、Payoneer |
PIXTAは日本の会社が運営するサービスで、日本語で素材を探せます。日本の暮らし、日本人の人物、日本の季節の行事といった写真が求められやすい場です。クリエイターランクの表によると、過去1年間の販売回数が0から149回のときの単品購入のコミッションは22%で、5000回以上になると42%まで上がります。PIXTAでのみ販売する専属クリエイターになると、割合は30%から53%に上がります。専属の応募条件は、過去1年間の販売実績が150枚以上、または直近3か月の販売実績が50枚以上です。詳しくはPIXTAのクリエイターランクの案内に表があります。
Adobe Stockは、PhotoshopなどのAdobeのアプリから素材を探す利用者に作品が届く点が特徴です。Adobe Stockの報酬の内訳では、写真、ベクター、イラストのロイヤリティを33%としています。ダウンロードごとの報酬は購入者のプランで変わり、たとえば購入者が1か月あたり3クレジットの月プランを使っている場合は1ダウンロードあたり3.30ドルと示されています。
Shutterstockは世界中の購入者を相手にするサービスです。報酬の割合は、その暦年に画像がライセンスされた数で決まり、100以下のレベル1は15%、25,000を超えるレベル6は40%です。レベルは毎年1月1日にレベル1へ戻ります。
3つを比べると、割合が高く見えるサービスが、必ずしも受け取る金額が大きいとは限りません。購入者の数、1枚あたりの販売価格、定額制で買われる割合がそれぞれ違うためです。最初は複数のサービスに同じ写真を登録し、半年ほど売れ方を記録してから、力を入れる先を決めるのが現実的です。
登録から販売開始までの手順
どのサービスでも、写真を売り始めるまでの流れはおおむね共通です。ここではShutterstockとPIXTAの公式の案内をもとに、6つの段階に分けて説明します。
- アカウントを作る。撮影者向けのサイトで会員登録をします。Shutterstockは寄稿者向けのサイト(submit.shutterstock.com)で登録し、購入者向けのサイトとは分かれています。Shutterstockでは寄稿者は18歳以上と決められており、Adobe Stockも18歳以上であることを条件にしています。
- 本人の情報と支払いの情報を登録する。氏名、住所、報酬の受け取り先を登録します。PIXTAでは、報酬を受け取る銀行口座の名義が登録した氏名と同じである必要があります。海外のサービスでは、税務のフォームの提出も求められます。
- 写真を選んで整える。ピントや露出を確かめ、ホコリやゴミ、意図しない人影が写っていないかを見ます。人物が写っている写真は、モデルリリース(写っている人の使用許諾書)を用意します。
- アップロードしてタイトルとキーワードを付ける。写真の内容を表すタイトルと、検索で見つけてもらうためのキーワードを入力します。ここが売れ行きを大きく左右します。
- 審査に申請する。サービスの担当者が、品質、権利、タイトルとキーワードの正しさを確かめます。
- 承認されたら販売開始。Shutterstockのヘルプによると、承認された素材は承認から72時間以内にポートフォリオに公開されます。
最初の申請は、自信のある写真を10枚前後に絞って出すと、審査で何を見られるのかがつかみやすくなります。Shutterstockのヘルプは、最初の写真が承認されなくても投稿をやり直せる回数に制限はないとしつつ、同じ写真を再び送ると重複として拒否されると案内しています。却下されたら理由を確かめ、別の写真を撮り直して申請します。
登録と審査の作業は、パソコンで写真を何枚も開いて比べながら進めることになります。大きな写真ファイルを繰り返しアップロードするため、自宅の回線の速さも作業の時間に響きます。在宅ワークに最適なネット回線|光回線vsホームルーターの選び方では、在宅の作業に合う回線の考え方を比べているので、アップロードに時間がかかると感じたときの見直しに役立ちます。
審査で落ちやすい写真と、通すための確認点
ストックフォトの審査は、写真の上手下手だけを見ているわけではありません。Shutterstockのヘルプでは、審査で確かめる要素として、出来栄え(ライティング、ピント、ノイズ)、メタデータ(タイトルとキーワードの正確さ)、知的財産権(商標や著作権の侵害の可能性)、リリース(写っている人や建物の許可)、ポリシー(似た写真の大量投稿など)の5つを挙げています。
技術的な条件
Shutterstockは、4メガピクセル以上の画像だけを受け付けています。メガピクセルは画像の縦と横の画素数を掛けた値で、ファイルの容量とは別のものです。たとえば2000×2400ピクセルは4.8メガピクセルで受け付けられ、1200×3000ピクセルは3.6メガピクセルで受け付けられません。ブラウザからアップロードできる写真のファイルは1枚あたり50MBまでで、色の設定はsRGBに変換してから送ることが勧められています。動画から切り出した静止画は、原則として受け付けていません。
PIXTAのリジェクト理由(却下の理由)の一覧には、ホコリや人影などの意図しない映り込み、画像が鮮明でない、ピント位置が素材として適切でない、といった項目が並んでいます。スマートフォンで撮った写真でも登録はできますが、拡大したときに細部が崩れていないかを確かめてから申請します。
人物と建物の権利
人物がはっきり写っている写真を広告などに使えるようにするには、写っている人の許可を書面で残したモデルリリースが必要です。Shutterstockは、判別できる人物ごとにモデルリリースを求めており、撮影者本人が写るセルフポートレートも対象としています。背景の人がぼやけていても、判別できる場合は必要になります。
建物、美術品、私有地なども、持ち主の許可(プロパティリリース)が要る場合があります。企業のロゴや商品のデザインが写り込んでいる写真は、商標の問題で却下されやすくなります。商用の素材として出すなら、ロゴや看板の文字が読めない構図にするか、編集でぼかすか消しておきます。
似た写真の大量投稿
同じ場所で少しずつ角度を変えて撮った写真を何十枚も出すと、似たコンテンツとして却下されやすくなります。構図、被写体、使われる場面が違う写真を選んで出すほうが、審査にも販売にも有利です。
AIで生成した画像の扱い
画像生成AIで作った画像の扱いは、サービスによって異なります。Shutterstockのヘルプは、AIで生成されたコンテンツの提出を受け付けていないと明記しています。Adobe Stockは、受け付けるコンテンツの種類に生成AIの素材を含めています。生成AIの画像を登録する場合は、各社の最新のガイドラインを読んでから進めます。
売れやすい写真のテーマと撮り方の考え方
ストックフォトで売れるのは、作品として美しい写真よりも、購入者が「この場面を表す写真が欲しい」と思ったときに見つかる写真です。購入者の多くは、チラシ、Webサイト、プレゼンの資料、広告などを作っている人です。
テーマを考えるときは、購入者がどんな言葉で探すかから逆算します。たとえば「在宅勤務」「子育て」「介護」「健康診断」「キャッシュレス決済」「防災」のように、記事や資料のテーマになりやすい言葉です。その言葉で検索したときに、まだ写真が少ない場面や、古く見える写真しかない場面が、撮る価値のある題材になります。
Shutterstockのヘルプは、成功するためのヒントとして、定期的にアップロードすること、タイトルとキーワードに注意を払うこと、テーマ別に作品を整理すること、購入者が求めているものを知ることを挙げています。寄稿者向けに、購入者からリクエストされたテーマをまとめたショットリストも公開しています。
撮り方では、次の点を意識すると素材として使いやすくなります。
- 文字を載せる余白を残す。広告やバナーに使われるとき、写真の片側に文字を重ねることが多いため、空や壁など余白のある構図が好まれます。
- 縦位置と横位置の両方を撮る。Webサイトの見出し画像は横長、SNSの投稿やチラシは縦長と、使う場面で向きが変わります。
- 季節の行事は前倒しで出す。チラシや広告は行事より前に作られるため、行事の写真は撮ってすぐではなく、翌年の準備が始まる時期より前に登録を済ませておくと、探している人の目に入りやすくなります。
- 日本らしさを意識する。PIXTAのように日本の会社が運営するサービスでは、日本の住宅、日本の街並み、日本の食卓といった場面が求められます。
機材は、Shutterstockのヘルプが少なくとも12メガピクセルのセンサーを備えたカメラを勧めています。ただし、最初から高価な機材をそろえる必要はありません。手持ちのカメラで撮れる題材から始め、売れ方を見てから機材を足していく順番のほうが、出費を抑えられます。
タイトルとキーワードの付け方
写真が売れるかどうかは、購入者の検索に出てくるかどうかで大きく決まります。そのために入力するのがタイトル(説明文)とキーワードです。
Shutterstockのヘルプは、タイトルを「ニュースの見出し」のように書くよう勧めています。「誰が」「何を」「いつ」「どこで」「なぜ」に答え、写真の雰囲気まで伝える短い文にします。単語を並べただけのタイトルは避けます。
キーワードについては、写真に写っている内容に直接関係する具体的な言葉を、7個から50個の範囲で付けるよう案内しています。写っていない内容の言葉や、同じ言葉の繰り返しは、スパムとして却下の理由になります。カメラの機種名や商標も入れません。
具体的には、次の順番で言葉を洗い出すと漏れが減ります。
- 写っているもの(人物の年代、物、場所)
- していること(作業する、話し合う、料理する)
- 場面や目的(在宅勤務、打ち合わせ、家族の食事)
- 雰囲気や感情(明るい、落ち着いた、安心)
- 色や構図(青、上から見た、余白)
複数のサービスに同じ写真を登録する場合は、写真のファイルにタイトルとキーワードを埋め込んでおくと、登録のたびに入力し直す手間が省けます。Shutterstockのヘルプは、Adobe BridgeやAdobe Lightroomなどでメタデータを写真に直接付ける方法と、表計算のファイル(CSV)でまとめて登録する方法を紹介しています。
キーワード付けは、1枚ずつ考えると時間がかかる作業です。集中力が切れると、写っていない言葉を入れてしまうといったミスも起こります。作業を短い時間に区切って進める方法は、在宅ワークの集中力アップ|ポモドーロ以外に効く7つのテクニックで紹介しています。
報酬の受け取り方と、受け取るまでの条件
写真が売れても、報酬はすぐに手元に入るわけではありません。サービスごとに、受け取れる最低額や手続きが決まっています。
PIXTAの場合
PIXTAでは、写真が売れると売上の一部が「獲得クレジット」として貯まります。獲得クレジットは10クレジット以上貯まると現金と交換でき、交換のレートはインボイスの登録事業者かどうかで異なります。作品の販売で得たクレジットを交換するときは、著作物の使用料として所得税の源泉徴収が行われます。源泉徴収とは、支払う側が報酬から税金をあらかじめ差し引いて納める仕組みのことです。
獲得クレジット交換時には、交換申請する獲得クレジット(作品の販売によって獲得された分のみ対象)から10.21%分を源泉徴収として差し引き、更に手数料2クレジットを引いた額が実際のお支払金額となります 出典: pixta.jp
振込先に登録できる銀行は、PIXTAの案内では三菱UFJ銀行、三井住友銀行、楽天銀行、ゆうちょ銀行に限られています。源泉徴収した分の支払調書は、翌年1月下旬ごろにマイページで見られるようになります。
Shutterstockの場合
Shutterstockの報酬は、累計で25ドルを超えると受け取りの準備が整います。受け取り方法はPayPal、Skrill、Payoneerのいずれかで、支払いは月ごとに計算されます。前月分の報酬は月の初めに計算され、計算から支払いまではおよそ2週間かかります。最低支払い額に届かない月は、報酬が翌月に繰り越されます。
日本に住む寄稿者は、米国の税務フォーム(W-8BEN)を提出します。Shutterstockのヘルプは、米国の市民や居住者でない寄稿者が、米国の購入者に売れた分について30%の源泉徴収の対象になりうること、米国と租税条約を結んでいる国の居住者は税率が下がるかゼロになる場合があることを説明しています。承認された税務フォームが登録されていないと、報酬は支払われません。Shutterstockの報酬額の内訳のページには、2026年10月以降、税務フォームを提出していない寄稿者は素材のアップロードが制限されるという案内も出ています。
ドル建ての報酬の注意
海外のサービスの報酬はドル建てで、受け取りのサービスで円に替えるときに為替の手数料がかかります。同じ売上でも、円に替える時期によって手取りが変わります。受け取った日付と金額は、為替のレートとあわせて記録しておくと、確定申告の計算が楽になります。
始めてから最初の3か月の進め方
写真を売る副業は、登録した直後から売れ続けることはまれです。最初の3か月をどう使うかで、その後の伸び方が変わります。
1か月目は、審査に慣れる期間にします。 手持ちの写真から、ピントが合っていて人物の顔や看板が写っていないものを選び、少ない枚数で申請します。却下された写真は理由を記録し、どの点で落ちたのかを一覧にしておきます。この一覧が、次に撮るときの確認表になります。
2か月目は、テーマを決めて撮りに行きます。 1か月目に通った写真の中から、購入者が使いそうな場面を考え、同じテーマで角度や人物の動きを変えた写真を撮ります。たとえば「在宅勤務」なら、ノートパソコンで作業する手元、オンライン会議の画面、机の上の文具など、資料の挿絵として使われそうな場面を揃えます。
3か月目は、売れた写真から次の題材を決めます。 各サービスの管理画面で、どの写真がいつ売れたかを確かめます。売れた写真に共通する被写体、色、構図を書き出し、似た方向の新しい写真を撮り足していきます。売れなかった写真も、タイトルとキーワードを見直すだけで見つけてもらえるようになることがあります。
この3か月のあいだは、撮影、選別、キーワード付け、登録の作業にかかった時間も記録しておきます。1枚あたりにかけた時間と、売れた枚数を比べると、続けるかどうか、どのテーマに力を入れるかを数字で判断できます。
写真を売るときの税金と確定申告
会社員が副業で写真を売る場合、税金の扱いを先に知っておくと、あとで慌てずに済みます。ここで書くのは一般的な扱いで、所得の区分や必要経費の範囲は働き方や金額で変わるため、最終的には税務署で確かめてください。
国税庁の案内では、給与を1か所から受けている会社員は、給与所得と退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。写真の販売で得た報酬から、カメラやレンズ、撮影の交通費、編集のソフトなど、写真の販売のためにかかった費用を差し引いた額が所得になります。詳しくは国税庁の「給与所得者で確定申告が必要な人」で確かめられます。
PIXTAのように源泉徴収が行われている報酬は、確定申告をすると、源泉徴収された税金が多すぎた分が戻ってくることがあります。20万円以下で確定申告が要らない場合でも、住民税の申告は別に必要になる場合があるため、住んでいる市区町村の案内を確認します。
勤務先に副業を知られたくない場合の住民税の扱いについて、PIXTAの案内は、確定申告書の「給与所得以外の住民税の徴収方法の選択」で「自分で納付(普通徴収)」を選ぶ方法を紹介しています。ただし、自治体によって扱いが異なり、必ず通知されないとは限りません。そもそも副業が認められているかどうかは、勤務先の就業規則で確かめておく必要があります。
経費にする機材や費用は、領収書と一緒に、何の撮影に使ったかをメモしておきます。家族の旅行で撮った写真を売る場合のように、私用と販売用が混ざる費用は、全額を経費にできるとは限りません。迷う費用は、税務署の相談窓口で確かめるのが確実です。
肖像権と著作権で気をつけること
写真を売るときにいちばん気をつけたいのが、写っている人や物の権利です。ストックフォトの審査で止められるだけでなく、販売後に問題が見つかると、作品の削除やアカウントの停止につながることがあります。
肖像権とは、自分の顔や姿を勝手に撮影されたり公開されたりしない権利のことです。法律に条文があるわけではありませんが、裁判で認められてきた権利です。街中で撮った写真に通行人の顔がはっきり写っている場合、その人の許可なく素材として売ることはできません。家族や友人を撮った写真でも、モデルリリースへの署名をもらいます。子どもが写っている場合は、親権者の署名が必要です。
著作権とは、文章、絵、音楽、建築などの作品を作った人が持つ権利のことです。写真の中に他人の絵画、ポスター、キャラクター、Tシャツの柄などが目立つ形で写っていると、その作品の著作権を侵害するおそれがあります。著作権の基本はe-Govの著作権法で条文を確かめられます。
撮影の前に確かめておきたい点は次のとおりです。
- 撮影の許可が要る場所かどうか(公園、駅、商業施設、寺社などは、商用の撮影に許可や料金が要る場合がある)
- 人物の顔が判別できる構図になっていないか
- 看板、ロゴ、商品のパッケージが読める形で写っていないか
- 他人の作品(絵、像、装飾)が写真の主役になっていないか
- 自分で撮った写真か(他人が撮った写真や、ネットから保存した画像は登録できない)
逆に、自分の写真が無断で使われているのを見つけた場合は、各サービスの著作権侵害の窓口に報告できます。Shutterstockのヘルプには、自分のコンテンツへの著作権侵害を報告する方法の案内があります。
ストックフォト以外の売り方との組み合わせ
ストックフォトで写真を売りながら、ほかの売り方を組み合わせると、収入の入り口が増えます。
ネットショップを作れば、プリントした写真やポストカード、写真データを自分で決めた価格で売れます。ネットショップの作成サービスを運営する会社の解説では、SNSとの連携による集客にも触れています。
さらにネットショップで写真を売るためには、集客のための工夫が必要ですが、カラーミーショップではInstagramショッピングと連携する機能もあるため、Instagramからネットショップへの誘導も可能です。 出典: shop-pro.jp
ネットショップで写真のプリントやデータを売る場合は、事業者の名前や連絡先、返品の扱いなどを表示する特定商取引法の決まりにも目を通しておきます。
撮影の依頼を受ける仕事も、ストックフォトと相性がよい売り方です。ストックフォトの審査を通った写真は、品質の基準を満たしている証拠として、ポートフォリオ(作品集)に使えます。商品撮影、店舗の内観、料理の写真、プロフィール写真などは、在宅で編集まで仕上げられる仕事も多く、写真を売る経験がそのまま生きます。
画像の編集やデザインの力を伸ばせば、写真を素材として使う側の仕事にも広がります。バナーやチラシを作るデザインの仕事は在宅で受けやすく、写真の選び方を知っていることが強みになります。デザインの仕事の働き方と相場は、デザイナーの年収・単価相場で紹介しています。
写真を売り続けている人に共通すること
在宅ワークとフリーランスの仲介を2004年から続けてきた運営者として、写真や画像に関わる仕事を長く見てきました。写真を売る副業を続けられている人に共通するのは、1枚の傑作を狙うより、購入者が探している場面を少しずつ埋めていく作業を習慣にしていることです。月に決まった枚数を撮り、タイトルとキーワードを丁寧に付けて登録する、という地味な作業を半年から1年続けた人ほど、売れる写真の傾向がつかめています。
もう1つは、ストックフォトだけに頼らないことです。ストックフォトで写真の基準と購入者の目線を学び、その経験を撮影や画像の編集を直接請け負う仕事に生かしている人は、収入が安定しやすい傾向があります。依頼を直接受ける形なら、仲介の手数料が差し引かれない分だけ手取りが厚くなり、依頼する側も同じ予算でより多くの撮影を頼めます。手数料0%で直接やり取りできる仲介サイトは、こうした仕事の受け口として使いやすい仕組みです。
写真と相性のよい仕事としては、Webサイトや広告の画像を扱うマーケティングの仕事もあります。広告用の写真を選ぶ、SNSの投稿画像を作る、といった作業は在宅でも依頼が多い分野です。どんな仕事があるかはAI・マーケティング・セキュリティのお仕事で紹介しているので、写真を売る経験を次の仕事につなげるときの参考にしてください。
よくある質問
Q. スマートフォンで撮った写真でも売れますか?
スマートフォンの写真でも登録はできます。ただし審査では画素数、ピント、ノイズが確かめられ、Shutterstockは4メガピクセル以上の画像だけを受け付けています。拡大したときに細部が崩れていないか、ホコリや人影が写り込んでいないかを確かめてから申請します。売れ方を見て、必要になってからカメラを買う順番でも始められます。
Q. 同じ写真を複数のストックフォトで売ってもよいですか?
専属の契約をしていなければ、同じ写真を複数のサービスで販売できます。Shutterstockのヘルプも、他のサイトで作品を販売することを認めています。PIXTAの専属クリエイターのように、1つのサービスでだけ売る代わりに報酬の割合が上がる制度に申し込んだ場合は、他社での販売ができなくなるため、条件を読んでから決めます。
Q. 家族や友人が写っている写真は売れますか?
顔が判別できる人物が写っている写真を素材として売るには、写っている人全員のモデルリリース(使用許諾書)が必要です。家族や友人、自分自身が写っている場合も同じです。子どもが写っている場合は親権者の署名をもらいます。署名の日付と撮影日が合っているか、記入に漏れがないかも審査で確かめられます。
Q. 写真の販売の収入は確定申告が必要ですか?
会社員で給与を1か所から受けている場合、給与以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です。所得は報酬から撮影や機材の費用を差し引いた額です。20万円以下でも住民税の申告が要る場合があり、源泉徴収された税金が戻る場合もあります。扱いは事情で変わるため、税務署で確かめてください。
この記事について
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監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを運営。生成AIで作成した下書きを、一次情報と照らし合わせて確認したうえで公開しています。

この記事を書いた人
@SOHO編集部
フリーランス・在宅ワークの専門メディア
@SOHOは2004年から続く、日本のフリーランス・在宅ワーク向け案件サイトです。記事は生成AIで下書きを作り、数値・固有名・出典を一次情報と照らし合わせる確認の手順を経て公開しています。
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