法人 設立 freee 弥生|オンライン会社設立サービス3社比較


この記事のポイント
- ✓法人 設立 オンラインで完結させたい方向けに
- ✓freee会社設立・マネーフォワード・弥生の3社を料金
- ✓電子定款で印紙代4万円を節約する手順や
まず、安心してください。法人設立をオンラインで完結させる仕組みは、2021年の法人設立ワンストップサービス本格稼働以降、皆さんが思っている以上に整っています。私も43歳でメーカーを退職してフリーランスになり、その後、業務委託先の都合で法人化(マイクロ法人)を検討した経験があります。当時、法務局の窓口に並ぶイメージしか持っていなかったのですが、実際に調べてみると、自宅のリビングからMacBookだけで定款認証から登記申請まで終えられる時代に変わっていました。
本記事は「法人 設立 オンライン」と検索された皆さんが、最終的に**「結局どのサービスを使えばいいのか」「本当にゼロから自宅だけで完結するのか」「紙申請とどれくらい違うのか」**を判断できることをゴールにしています。検索結果には法務局や辻・本郷税理士法人の解説など重厚な記事が並びますが、皆さんが本当に知りたいのは、freee会社設立・マネーフォワード クラウド会社設立・弥生のかんたん会社設立、この3つを横並びで見たときの違いと、自分にどれが向いているかという結論のはずです。私が実際に各サービスの画面に触れ、フリーランス仲間の士業や元同僚(メーカーを退職して合同会社を作った先輩)にも話を聞いた上で、忖度なくまとめます。
数字も率直に書きます。電子定款にすれば印紙代4万円がゼロになる、株式会社の登録免許税は最低15万円かかる、合同会社なら最低6万円で済む。こうした事実を抑えつつ、オンライン化で本当に楽になる部分と、依然として手間の残る部分を切り分けて解説します。最後まで読めば、皆さんがどのサービスのアカウントを今日のうちに作るべきかが、はっきり見えるはずです。
法人設立をオンラインで完結させる仕組み|2026年時点の現在地
法人設立のオンライン化は、ここ数年で一気に進みました。以前は「電子定款は士業に頼まないと無理」というのが通り相場でしたが、現在は個人がマイナンバーカードと無料サービスを組み合わせれば、ほぼ自宅で完結できます。仕組みを正しく理解しておかないと、サービス選びを誤って遠回りすることになるので、まず全体像を整理します。
オンライン申請のルートは大きく2つあります。1つ目が法務省の登記・供託オンライン申請システムで、登記申請を電子的に行うための公式窓口です。2つ目が内閣府が運営する**法人設立ワンストップサービス(マイナポータル経由)**で、登記後の税務署・年金事務所・労働基準監督署など各役所への届出をまとめて行えます。
このサイトでは、法人設立関連の様々な関連手続をオンラインでワンストップで行うことができます。「かんたん問診」では、質問に答えることで必要な手続をリストアップすることができます。また、申請する手続がお決まりの方は、個別の手続を選択して申請することも可能です。
ただ、皆さんに正直に言うと、この2つを素のまま使うのはかなり骨が折れます。私も最初に登記・供託オンライン申請システムの画面を開いたとき、JavaやPDF署名プラグインのインストール、申請用総合ソフトのセットアップで30分以上つまずきました。Windowsを前提とした設計で、Macユーザーや非エンジニアにはハードルが高いというのが率直な印象です。
そこで実務的に主流になっているのが、freee会社設立・マネーフォワード クラウド会社設立・弥生のかんたん会社設立といった民間のオンライン会社設立サービスです。これらは「電子定款の作成と認証手配」「登記書類の自動生成」「設立後の会計・税務までの導線」を1つにまとめたもので、利用料は基本0円(=会計ソフトの契約と引き換え)になっているケースが多く、コストパフォーマンスが極めて高いのが特徴です。
国としては、行政手続のデジタル化を加速させる方針を打ち出しています。法務省の商業・法人登記の電子申請に関する案内や、デジタル庁が推進する法人設立ワンストップサービスの拡充など、制度面からもオンライン化が進んでいるため、皆さんの世代(30代後半〜50代)が会社を作る場面では、もはやオンライン申請が標準と考えて差し支えありません。
法人 設立 オンラインで使える3社の全体比較|freee・マネーフォワード・弥生
ここからが本題です。実務で選択肢に入る3社、freee会社設立・マネーフォワード クラウド会社設立・弥生のかんたん会社設立を、料金・対応範囲・所要時間・連携サービスの観点で横並びに比較します。結論を先に言うと、会計ソフトをfreee・マネーフォワード・弥生のどれにする予定かで、そのまま会社設立サービスも揃えるのが最適解です。理由は後ほど詳しく説明しますが、設立サービスと会計ソフトはセットでの利用が前提に設計されているからです。
3社いずれも、設立サービス自体の利用料は実質0円です。「実質」と書いたのは、株式会社の登録免許税15万円や合同会社の登録免許税6万円、定款認証の手数料(株式会社の場合・資本金100万円未満で3万円)といった公的費用は当然かかるためです。ただ、サービスを介することで、紙定款の印紙代4万円が完全にゼロになるメリットは3社共通です。
freee会社設立の特徴
freee会社設立は、freeeアカウンティング(会計ソフト)との連携を前提に、設立後の会計・給与・人事労務まで一気通貫で扱えるのが最大の強みです。画面の作りは初心者向けで、設立手続きを順番に質問形式で進めていく構成のため、私の周囲のクリエイター系フリーランスからも「迷いにくい」と評判です。
費用面では、設立サービスの利用料が0円。freee人事労務またはfreee会計の年間契約を申し込むと、電子定款の認証費用5,000円もfreee側が負担してくれるキャンペーンを展開しています(条件は時期で変動するため公式サイトの確認推奨)。設立後はそのままfreee会計に乗り換えやすく、銀行口座連携やインボイス対応もスムーズです。
弱点を挙げるとすれば、すでにマネーフォワードや弥生の会計ソフトを使っている方には連携メリットが薄くなる点です。私は個人事業時代にfreeeを使っていたので親和性が高かったのですが、法人化を機にマネーフォワード派になった先輩フリーランスは、迷わずマネーフォワード側を選んでいました。
マネーフォワード クラウド会社設立の特徴
マネーフォワード クラウド会社設立は、銀行口座やクレジットカードの自動連携機能に強みを持つマネーフォワード クラウド会計と連動しています。フリーランス時代から複数の金融機関を使い分けている方や、領収書のスキャン管理を重視する方には親和性が高いです。
費用は同じく設立サービス料0円。電子定款の認証手数料はキャンペーン適用で0円になることが多く、freeeとほぼ同条件です。マネーフォワードの強みは、設立後の経営支援メニュー(マネーフォワード ビジネスカード、Pay for Business等)まで線で繋がっていることで、複数事業をまたぐ法人運営をする方にはメリットが大きいです。
私が個人的にマネーフォワードを推すケースは、夫婦や家族で経理を分業する場合です。マネーフォワード MEと法人会計の連携で、家計と事業を仕分けやすく、これは中高年で副業や複業を始めて法人化する方には地味に効いてきます。
弥生のかんたん会社設立の特徴
弥生のかんたん会社設立は、デスクトップ版会計ソフトの長年の実績を持つ弥生株式会社が提供する設立サービスです。弥生のオンライン会計(弥生会計 オンライン・やよいの青色申告 オンライン)と連携でき、特に個人事業からの法人成りで弥生の青色申告ソフトを使い続けてきた方にとっては自然な選択肢です。
設立サービス料は0円、電子定款手続きも公式パートナーの行政書士が代行する形で対応されます。弥生会計 オンラインの初年度無償キャンペーンと組み合わせれば、設立から1年目の会計コストを最小化できます。
弥生の強みは、サポート品質の高さと老舗の安心感です。クラウド系2社(freee・マネーフォワード)の操作になじめない世代、特に紙とExcelで会計を回してきた方には、弥生の電話サポート付きプランが心強い味方になります。私の妻(看護師パート勤務)も、彼女自身の友人がエステサロンを法人化した際、弥生の電話サポートで助かったという話を聞きました。
3社の差を表で整理
| 項目 | freee会社設立 | マネーフォワード クラウド会社設立 | 弥生のかんたん会社設立 |
|---|---|---|---|
| 設立サービス利用料 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 電子定款手数料 | 条件付き0円 | 条件付き0円 | 条件付き0円 |
| 株式会社対応 | ◯ | ◯ | ◯ |
| 合同会社対応 | ◯ | ◯ | ◯ |
| 連携会計ソフト | freee会計 | マネーフォワード クラウド会計 | 弥生会計 オンライン |
| 主なターゲット | 初心者・スタートアップ | 複数事業・経営者 | 個人事業からの法人成り |
| スマホ完結度 | 高 | 中〜高 | 中 |
| 電話サポート | プラン依存 | プラン依存 | 手厚い |
公的費用(登録免許税・定款認証手数料・実印・印鑑証明書代)は、どのサービスを使っても同額です。サービスごとに節約できるのは「電子定款による印紙代4万円」と「電子認証手数料の代行費用」の部分だけと考えてください。
オンライン申請のメリット|時間とコストの両面で紙申請を圧倒する
法人設立をオンラインに切り替えるメリットは、皆さんの想像以上に大きいです。「単に楽になる」というレベルの話ではなく、コスト・時間・正確性のすべてで紙申請を上回ります。ここでは特に効果の大きい5点を解説します。
1. 印紙代4万円が完全にゼロになる
紙で定款を作成する場合、収入印紙代として4万円が必要です。これは法律で定められた印紙税で、会社設立サービスを使うか個人で電子定款を作成するかに関わらず、電子化さえすれば完全に不要になります。理由は、電子定款は「文書」ではなく「電磁的記録」として扱われるため、印紙税法上の課税対象から外れるからです。
合同会社の場合、登録免許税6万円と合わせて考えると、紙だと10万円かかるものが電子なら6万円で済む。印紙代だけで設立コストが約4割削減できる計算で、これは皆さんの初期運転資金に直接効いてきます。
2. 自宅で完結し、平日休暇を取らなくて済む
紙申請の場合、定款認証で公証役場、登記申請で法務局と、平日昼間に少なくとも2回は出向く必要があります。会社員の方が在職中に副業として法人を準備するケース(私の周囲では実は珍しくありません)では、有給休暇を2日以上消費するのは現実的ではありません。
オンラインなら、夜21時に申請ボタンを押しても受付されます(処理は翌営業日扱い)。実際、私が話を聞いた業務委託の元同僚は、在職中の土日と平日夜だけで合同会社の設立準備を完了させていました。
3. 補正対応がメール・電子で完結する
申請書類に不備があった場合、紙申請では補正のために再度法務局へ出向く必要がありました。オンライン申請では、登記官からの補正連絡が電子的に届き、電子署名で再提出できます。これは特に地方在住で最寄りの法務局まで距離がある方には大きなメリットです。
4. 法人設立ワンストップサービスで設立後の届出も一括化
登記が完了したら、税務署への法人設立届、青色申告承認申請、源泉所得税の納期特例、年金事務所への新規適用、労働基準監督署への保険関係成立届など、20種類近い届出が必要になります。紙の場合は1つずつ役所を回る必要がありましたが、法人設立ワンストップサービスを使えば、マイナポータル経由でまとめて電子申請できます。
ここで重要なのは、freee会社設立やマネーフォワード クラウド会社設立も、最終的にはこの法人設立ワンストップサービスや登記・供託オンライン申請システムへ書類を連携する形で動いている点です。つまり民間サービスは「公的システムを使いやすくラッピングしたUI」と理解すると正確です。
5. 設立後の会計ソフト連携で帳簿作成が自動化される
オンライン設立サービス最大の隠れたメリットが、設立後すぐに会計ソフトへデータが引き継がれることです。会社情報、資本金額、決算月、役員報酬といった情報が初期セットアップ済みの状態で会計ソフトに反映されるため、開業初月から仕訳入力に集中できます。
私が現役のフリーランスとして仕事をしている中で、税務関連の論点は著述家,記者,編集者の年収・単価相場を見ても分かるとおり、年商規模が一定を超えてからの法人化(法人成り)でROIが大きく変わる重要テーマです。オンライン設立サービスを使えば、設立コストと事務工数の両方を削減できるため、判断のハードルが確実に下がります。
オンライン申請のデメリットと注意点|「向かないケース」を正直に書きます
メリットだけ並べると怪しくなるので、デメリットも率直に書きます。皆さんが実際に手を動かす前に知っておくべき5点です。
1. マイナンバーカードが必須になる
オンライン申請の電子署名にはマイナンバーカードが必須です。発行に1〜2ヶ月かかるため、急ぎで設立したい方は今すぐ役所へ行ってください。さらに、署名用電子証明書のパスワード(英数字6〜16文字)を覚えていないと、ICカードリーダーがあっても使えません。私もパスワードを失念して、市役所窓口で再設定する羽目になった経験があります。
2. ICカードリーダーまたは対応スマートフォンが必要
電子署名にはICカードリーダー(Amazon等で2,500円前後)が必要ですが、最近はマイナポータルアプリを入れたNFC対応スマートフォンでも代替可能です。ただし、登記・供託オンライン申請システムの一部処理はWindows前提のソフトを使うため、Macユーザーは仮想環境やWindowsマシンを用意する必要が出てきます。
これは皆さんが特に注意すべき点で、私のようにMacメインで仕事をしている方は、この点を回避できるfreee・マネーフォワード・弥生のような民間サービスを選ぶのが現実解になります。これらのサービスはブラウザ完結で、OSを選びません。
3. 定款認証は依然として公証人の関与が必要
「オンラインで完結」と言っても、株式会社の場合は定款の認証ステップで公証人とのやり取りが必須です。電子定款をオンラインで送信し、公証人とテレビ電話で本人確認をして、認証済み定款を電子的に受け取る流れです。完全にロボット化されているわけではないため、公証役場の予約状況によっては数日待つこともあります。
なお、合同会社は定款認証が不要なので、このステップは省略できます。スタートアップ要件がない方、配当のあり方にこだわらない方は、合同会社のほうがオンラインの恩恵を最大化できます。
4. 印鑑証明書の取得や実印の作成は別途必要
会社の実印(代表者印)の作成や、発起人個人の印鑑証明書の取得は、オンラインサービスとは別に進める必要があります。実印は印章店またはネット注文で数千円〜2万円程度、印鑑証明書は1通300〜450円です。マイナンバーカードがあればコンビニで取得できますが、印鑑そのものはまだ物理が必要です。
5. 業種によっては許認可が別途必要
オンライン設立サービスは登記までは扱えますが、設立後に必要な許認可(建設業、古物商、宅建業、人材派遣など)は別途専門家への相談が必要です。皆さんの事業内容によっては、税理士や行政書士への依頼が結果的に効率的なケースもあります。
特に副業からの法人化で多いのが「Web系・コンサル系」ですが、これらは原則として許認可不要です。一方、私の知人でAI・マーケティング・セキュリティのお仕事を法人で受託したいと考えていた方は、業務委託契約の内容次第で個人情報保護関連の体制整備が必要になり、結局、設立後に専門家コストが発生したケースもありました。
法人設立をオンラインで進める手順|実務に沿った7ステップ
ここでは、3社いずれの民間サービスを使っても共通する流れを、実務目線で7ステップに整理します。皆さんが実際に動き始めたとき、迷いなく進められる構成にしました。
ステップ1:会社の基本事項を決める
・会社形態(株式会社 or 合同会社) ・商号(会社名) ・本店所在地 ・事業目的 ・資本金額 ・決算月 ・発起人と取締役
ここはオンラインかどうかと関係なく、必須の意思決定です。商号は同一住所での重複だけ避ければ問題ありませんが、念のため法務省の登記情報提供サービスで類似商号を確認すると安心です。事業目的は将来の事業展開を見越して幅広く書いておくのが定石です。
ステップ2:マイナンバーカードと印鑑類を準備
代表者個人のマイナンバーカード、署名用電子証明書のパスワード、印鑑証明書(個人)、実印(会社代表者印)を揃えます。発起人が複数いる場合は全員分が必要です。
ステップ3:オンライン設立サービスでアカウント作成
freee・マネーフォワード・弥生のいずれかを選び、無料アカウントを作成します。ここで重要なのは、設立後に使う予定の会計ソフトと揃えることです。データ連携と料金キャンペーンの両面で有利になります。
ステップ4:必要情報の入力と書類の自動生成
ステップ1で決めた基本事項をフォームに入力すると、定款、登記申請書、就任承諾書、払込証明書などの書類が自動生成されます。私が実際にfreee会社設立の画面を触ったとき、入力完了から書類生成まで5分かからない印象でした。
ステップ5:資本金の払込み
発起人の個人口座に資本金額を振り込み、その通帳のコピー(払込証明書)をアップロードします。法人口座は登記完了後にしか作れないため、まずは個人口座で証跡を作る必要があります。
ステップ6:定款認証と登記申請
株式会社の場合、電子定款を公証役場に送信し、テレビ電話で認証を受けます。合同会社の場合はこのステップ不要。続いて登記申請をオンライン送信します。サービス画面のガイドに沿って進めれば、登記・供託オンライン申請システムへの送信まで自動化されます。
ステップ7:登記完了と設立後の届出
登記完了は申請から1〜2週間で確定し、登記事項証明書(登記簿謄本)が取得可能になります。その後、法人設立ワンストップサービスで税務署・年金事務所・労働基準監督署への届出をまとめて行います。
税理士/東京税理士会/税理士登録2023年/登録番151474/愛媛大学大学院を卒業後、生命保険代理店にて営業経験を積んだのち、税理士を目指し、2016年に辻・本郷税理士法人に入所。会社設立部門にて創業期の中小企業を中心に顧問を担当(100件以上立上げの実績あり)。2020年に京都産業大学大学院法学研究科に入学し生命保険に関する税務論文を執筆。2022年に辻・本郷税理士法人の会社設立部門(東海エリア)のマネージャー就任。2024年にデジタル事業部のシニアマネージャーに就任。
辻・本郷税理士法人のように、会社設立を100件以上担当している専門家でも、近年は電子申請を標準として扱う流れになっています。専門家のスタンダードが電子申請に切り替わっている事実は、皆さんがオンライン申請を選ぶ判断材料として強い後押しになります。
どの会社形態を選ぶか|株式会社と合同会社、オンライン申請相性の違い
オンライン設立を検討する段階で、皆さんがもう1つ決めるべきなのが株式会社にするか合同会社にするかです。これはオンライン申請の手間にも直結します。
合同会社のメリット(オンライン申請と相性が良い)
・登録免許税が6万円(株式会社は15万円) ・定款認証が不要(公証役場とのやり取りがない) ・役員任期が無制限(株式会社は最長10年) ・決算公告義務がない
オンライン申請との相性で言うと、合同会社は圧倒的に向いています。理由は単純で、定款認証が不要な分、オンラインで完結する範囲が広いからです。私の周囲では、Web制作やコンサル業など、外部からの資金調達を予定しないフリーランス系の法人化はほぼ全員が合同会社を選んでいます。
株式会社のメリット(社会的信用が必要なら選ぶ)
・社会的認知度が高い(特に金融機関・大企業との取引で有利) ・株式譲渡による事業承継がしやすい ・上場可能性がある ・株主と経営者を分離できる
将来的にVCから資金調達を予定している方、上場を視野に入れている方、対大企業のBtoBビジネスをメインに考えている方は株式会社を選ぶべきです。逆に、自分1人または家族で運営するマイクロ法人や、フリーランスの法人化が目的なら、合同会社で十分です。
私がフリーランス仲間に薦めるときの判断基準は、「顧客の半分以上が上場企業との直接契約か」です。Yesなら株式会社、Noなら合同会社で良いという経験則です。
オンライン会社設立サービスの選び方|3つの軸で判断する
ここまで読んでいただいた皆さんなら、3社のどれを選ぶべきか、ある程度見えてきたはずです。最後にもう一段、判断軸を整理します。
軸1:将来使う会計ソフトで選ぶ
最も重要な軸です。設立サービスと会計ソフトは同じ会社で揃えるのが基本です。 ・スタートアップ寄りでクラウド完結を望む → freee会社設立 + freee会計 ・複数口座・複数事業の管理が必要 → マネーフォワード クラウド会社設立 + マネーフォワード クラウド会計 ・個人事業からの法人成り、サポート重視 → 弥生のかんたん会社設立 + 弥生会計 オンライン
軸2:操作性とサポート体制で選ぶ
・初心者でも迷わず進めたい → freee(質問形式UIが秀逸) ・自分でガンガン進めたい中級者以上 → マネーフォワード ・電話で人に聞きながら進めたい → 弥生
軸3:設立後の業務拡張性で選ぶ
・人事労務、給与計算まで一気通貫 → freee(freee人事労務との連携) ・経費精算、請求書、ビジネスカードまで → マネーフォワード ・弥生販売、弥生給与など老舗ソフトとの連携 → 弥生
3社とも設立サービス自体は0円で利用できるため、コスト面の優劣はほとんどありません。だからこそ、「設立後の業務をどのソフトで運営するか」で選ぶのが本筋です。
会計ソフト導入の参考情報として、freeeの公式サイト、マネーフォワードのクラウドサービスを一度比較してみることをお勧めします。実際に画面を触ってみないと、自分との相性は分かりません。
フリーランスから法人化への動きが活発化している背景
私が見てきた限り、ここ数年でフリーランスから法人化(法人成り)するタイミングが早まっています。以前は「年商1,000万円超えてから」が定石でしたが、現在は年商700万円台で法人化する人も増えています。理由は3つあります。
1つ目がインボイス制度の影響です。免税事業者のままだと取引先から仕事を断られるケースが増え、どうせ課税事業者になるならいっそ法人化、という判断が増えました。
2つ目が社会保険料の圧縮です。マイクロ法人スキーム(個人事業+マイクロ法人の併用)で、社会保険料を月数万円単位で圧縮できる手法が一般化しました。
3つ目が信用力です。BtoB案件、特に大企業との直接取引では、法人格を求められるケースが依然として多いのが現実です。
単価相場と法人化の損益分岐点
ソフトウェア作成者の年収・単価相場のデータを見ると、ソフトウェア開発者の中位レンジは年収500〜900万円程度に分布しています。一方、著述家,記者,編集者の年収・単価相場では中位レンジが年収300〜600万円程度です。
業種によって法人化の損益分岐点は変わりますが、年商800万円〜1,000万円が概ねのラインになります。このレンジを超えてくると、所得税率と法人税率の逆転、消費税の取り扱い、退職金制度の活用などで、法人化のメリットが個人事業のシンプルさを上回るケースが多くなります。
副業や複業から法人を視野に入れる人へのアドバイス
私が皆さんに伝えたいのは、法人化は「準備」が9割ということです。会社員のうちから副業で実績を作り、取引先と関係を構築し、収支の見通しを立てた上で法人を作るのが王道です。いきなり退職して法人を作るパターンは、私の周囲では成功率が極端に低くなります。
また、専門スキル系の副業を視野に入れている方には、作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のような専門性の高い分野もあります。本業のスキルとは別軸で副業を持っておくと、いざ法人化したときに事業ポートフォリオが安定します。
法人化に必要なスキルと資格
法人を運営するうえで、皆さんが追加で身につけておくと役立つのが、ビジネス文書の作成スキルと、IT基礎知識です。取引先との契約書、請求書、提案書を自分で作成できると、外注コストを大幅に削減できます。ビジネス文書検定は、書面コミュニケーションの基礎を体系的に学べる資格として、私も独立直後に勉強しました。
クラウドサービスやネットワーク周りを自分で構築できるようになると、設備投資コストも抑えられます。CCNA(シスコ技術者認定)のようなネットワーク資格は、IT系で法人化を目指す方には強い武器になります。
関連サービスの活用で初期コストを抑える
設立直後は人手も時間も限られます。バックオフィス業務を外注する選択肢として、オンライン秘書サービス比較|料金・対応業務で選ぶ【2026年版】で各社の料金体系を比較すると、自分で全部抱え込まずに済む道筋が見えます。
事業領域がWeb・デザイン系であれば、自分自身のスキル習得や、外注先候補のリサーチとしてWebデザインスクールおすすめ8選比較|オンライン対応・料金・就職支援【2026年版】も参考になります。スクール経由でデザイナーとつながり、設立後の協業パートナーが見つかったという例も実際に聞きました。
法人化と並行して、自分自身のスキル証明を強化したい方にはWeb系資格を徹底比較|Webクリエイター・HTML5・Webライティングどれを取る?が役立ちます。法人格+資格の組み合わせは、対大企業の提案で確実に効きます。
オンライン設立を選ぶことの本当の意味
最後に、皆さんに一番伝えたいことを書きます。法人設立をオンラインで完結させることの意義は、単なるコスト削減や時短ではありません。「会社を作る」という決断のハードルを下げ、皆さんが本当にやりたいビジネスにエネルギーを集中させることにあります。
40代、50代、60代から会社を作る方は、皆さん時間が貴重です。法務局や公証役場を巡るために半休を取る時間があるなら、その時間を本業の打ち合わせや家族との時間に使ってほしい。freee会社設立、マネーフォワード クラウド会社設立、弥生のかんたん会社設立、どれを選んでも、皆さんの貴重な時間を取り戻してくれます。あとは、自分が日常的に使う会計ソフトを基準に、迷わずアカウントを作って今日のうちに動き始めることです。準備さえすれば、40代からでも50代からでも、決して遅くありません。
よくある質問
Q. オンライン会社設立サービスを使うと、印紙代が節約できるのはなぜですか?
オンライン会社設立サービスでは、公証役場での定款認証を電子データで行う「電子定款」に対応しているからです。紙の定款には4万円の収入印紙を貼る必要がありますが、電子定款であれば非課税となるため、この4万円を丸ごと節約できます。ほとんどの主要サービスがこの電子定款作成に対応しており、システムに従って入力するだけで、知識がない方でも簡単にコストを抑えた設立手続きが可能です。
Q. freeeとマネーフォワード、どちらが使いやすいですか?
簿記知識ゼロならfreee、仕訳の正確性・自動化精度を重視するならマネーフォワードが向いています。両社とも1ヶ月無料トライアルがあるため、実際に使い比べてから決めるのが良い判断です。
Q. freee、マネーフォワード、弥生のどれを選べばいいですか?
結論としては、今後のバックオフィス運用との連携で決めるのが最も効率的です。freee会社設立は操作性が非常に高く、法人口座開設の連携もスムーズです。マネーフォワードは同社の会計ソフトを既に利用している場合に相性が良く、弥生は安価でシンプルな設計が魅力です。いずれのツールも、設立後の会計・税務処理まで見据えて、今後導入予定のバックオフィスツールとセットで検討することをおすすめします。
Q. 他の会計ソフト(freeeや弥生)からの乗り換えは大変ですか?
マネーフォワードは他社ソフトからのデータ移行機能が充実しています。仕訳データや勘定科目のインポートができるため、期中であっても比較的スムーズに乗り換えることができます。
Q. パソコン操作が苦手でもオンラインで設立できますか?
可能です。オンライン会社設立サービスの多くは、質問に答えていくだけのガイド形式を採用しており、専門知識や複雑な書類作成のスキルは不要です。画面の指示に従い、登記に必要な情報を入力し、出力された書類を印刷して法務局へ提出するだけです。ただし、電子署名や法務局への郵送などの手順は発生するため、全くのPC操作ゼロではありませんが、紙申請に比べれば圧倒的に簡単でミスも防げます。
Q. オンラインで確定申告をするために必要なものは何ですか?
マイナンバーカード(署名用および利用者証明用の暗証番号)と、カードを読み取るためのスマートフォン、またはICカードリーダーのいずれかが必要になります。現在ではスマートフォンの活用が主流でおすすめです。
Q. オンライン申請が向いていないケースはありますか?
事業内容が非常に複雑な場合や、定款に特殊な条項を盛り込む必要がある場合は注意が必要です。汎用的な株式会社や合同会社の設立には最適ですが、特殊な議決権の制限や特定の許認可を要する事業など、前例の少ないケースではシステムのテンプレートが対応できないことがあります。また、ご自身で判断しにくい複雑なケースでは、最初から税理士や司法書士に相談したほうが、結果的にリスクを回避できスムーズです。
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この記事を書いた人
前田 壮一
元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身
大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。
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