MOSの記事監修の仕事

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
MOSの記事監修の仕事

この記事のポイント

  • MOS 記事監修 副業として
  • Officeの解説記事に監修者として関わる仕事を整理しました
  • 名前の出し方と契約で決めておくべき条件まで

Officeの使い方を解説する記事の末尾に、監修者の名前と資格が載っているのを見たことがあると思います。あれは編集部が善意で載せているのではなく、監修を依頼して報酬を払っています。MOSを持っている人にとって、この監修という関わり方は、作業を代行する仕事とはまったく別の収入源になります。

結論から書きます。記事監修は、書く技術ではなく正しさを保証する立場を売る仕事です。だから執筆より単価が高く、拘束時間は短い。ただしその代わり、名前を出したことに対する責任が発生します。この記事では、依頼がどこから来るのか、実際に何を確認するのか、名前の出し方と契約で決めておくべき条件を整理します。

監修は執筆でも校正でもない

まず、混同されやすい三つを分けます。

執筆は、記事の中身を自分で作る仕事です。構成を考え、文章を書き、必要なら画像も用意する。成果物はゼロから生まれます。校正は、書かれたものの誤字脱字や表記ゆれを直す仕事です。内容の正しさには踏み込みません。

監修は、書かれたものの中身が事実として正しいかを確認し、間違っていれば指摘する仕事です。文章を書き直すことは求められておらず、むしろ書き直してしまうと編集側が困ります。指摘するのが仕事であって、直すのは編集側の役割です。この線引きを最初に理解していないと、執筆並みの手間をかけて監修の報酬しか受け取れないという状態になります。

現に、副業や資格を扱うメディアでは、監修者を立てていることをタイトルに出す形が定着しています。

安全なおすすめ副業19選!【社労士監修】始め方と注意点も解説&体験談あり 出典: brush-up.jp

タイトルに監修者の資格名を入れるのは、読者に対する信頼の担保であり、同時に検索エンジンに対する説明でもあります。つまりメディア側は、監修という表示そのものに価値を見出して費用を払っているということです。

なぜMOSを持っている人に依頼が来るのか

Officeの操作解説記事は、Web上に膨大にあります。数が多いということは、内容の正しさで差が付かないと選ばれないということでもあります。

検索エンジンが評価に使う指針では、情報の正確さと、書き手がその分野の経験を持っているかが重視されるようになりました。この流れを受けて、メディア各社は専門性を示す手段を探しています。金融なら金融の資格、医療なら医師、労務なら社会保険労務士。同じ構造で、Officeの解説記事にはOfficeの認定資格が使われます。

MOSはマイクロソフトの認定資格で、この資格がないとできない業務は存在しません。だから「MOSを持つ者だけが監修できる」という主張は成り立ちません。それでも依頼が来るのは、読者にとって分かりやすい根拠だからです。認定を受けている科目とレベルを明示できると、編集側は記事の信頼性の説明が楽になります。

依頼が集中するのは、次のような記事です。関数の使い方を解説するもの、ショートカットや時短の技をまとめたもの、資格の勉強法や難易度を扱うもの、業務効率化ツールの比較記事。とくに手順を示すタイプの記事は、間違った手順を載せると読者が実際に困るので、監修の必要性が高くなります。

監修の需要がここ数年で増えた理由

監修という仕事自体は昔からありましたが、Web記事の分野で急速に増えたのは最近です。要因は三つあります。

ひとつめが、記事の生産量が跳ね上がったことです。生成AIで下書きを作れるようになり、1つのメディアが公開する本数が以前の数倍になりました。書く速度が上がったぶん、正しさを担保する工程だけが人の手に残っています。書く人より確認する人が足りない状態が、いま起きています。

ふたつめが、検索エンジンの評価軸が変わったことです。内容の薄い記事が上位に出にくくなり、誰が書いたか、その人に経験があるかが問われるようになりました。メディア側は、記事ごとに専門家を立てる運用に切り替えています。

みっつめが、読者側の目が肥えたことです。手順通りにやって動かない記事は、すぐに離脱されます。滞在時間や再訪率で評価されるため、正確さがそのまま数字に効きます。監修に費用をかける根拠が、信頼という抽象的な話から、成果の数字に変わりました。

この三つが重なった結果、監修は「あると良いもの」から「ないと成り立たないもの」に位置づけが変わりました。Officeの分野は記事の本数が多く、手順の正誤がはっきりしているぶん、監修の効果が見えやすい領域になっています。

依頼はどこから来るか

経路は四つあります。それぞれ性質が違います。

ひとつめが、メディアからの直接の依頼です。運営会社の編集担当が、資格保持者を探して連絡してきます。単価はいちばん高くなりますが、見つけてもらう必要があるので、自分の専門を分かる形で公開していることが前提になります。

ふたつめが、編集プロダクション経由です。メディアの制作を請け負う会社が、監修者を手配します。案件数が安定していて、一度入ると継続的に回ってきます。単価は直接依頼より下がりますが、営業の手間がありません。

みっつめが、クラウドソーシングの募集です。「Excel記事の監修者募集」といった形で出ています。単価は最も低く、3,000円前後の案件も見かけます。実績を作る段階では使えますが、ここに留まると割に合いません。

よっつめが、監修者を専門に紹介するサービスです。士業を中心に登録制で運営されており、Officeやパソコンの分野も扱われることがあります。手数料が引かれる分は差し引かれますが、案件の質は比較的安定しています。

どの経路であっても、最初の依頼を得るまでが一番遠い。名前が出ている記事が1本あると、それを見た別のメディアから声がかかる形に変わります。だから最初の1本は、単価が低くても記名で受ける価値があります。

報酬の相場と構造

記事監修の報酬は、記事1本あたりの定額が基本です。相場は5,000円から3万円の範囲に多くが収まります。振れ幅が大きいのは、条件によって内容が違うからです。

金額を押し上げる要因は三つあります。ひとつが記名の有無で、名前と資格を出す場合は出さない場合の1.5倍から2倍になることがあります。ふたつめが記事の長さと専門性で、手順が多い記事ほど確認の手間が増えます。みっつめが、プロフィール文と顔写真を提供するかどうかです。

継続の形もあります。月額でメディア全体の監修を引き受け、月に3本から5本を確認する契約。1本あたりの単価は下がりますが、収入が読めるようになり、記事ごとの営業も不要になります。副業として持つなら、この形が最も負担が軽い。

作業時間は、5,000字程度の記事で1時間から2時間が目安です。時間あたりで見ると執筆より効率が良く、これが監修という関わり方の実利になっています。ただし、内容がひどい記事に当たると全体の書き直しに近い指摘量になり、割に合わなくなります。だから受注時に記事のサンプルを見せてもらうことが重要です。

書く仕事と監修する仕事の単価を比べておきたいなら、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のデータが参考になります。文字数で値段が決まる執筆と、1本いくらで決まる監修とでは、単価の考え方そのものが違うことが読み取れます。

実際に何を確認するのか

監修で見るべき点を、優先度の高い順に挙げます。

最初に見るのは、手順が実際に再現できるかです。記事に書かれた通りに操作して、書かれた結果になるかを自分の環境で試す。これをやらずに読むだけで済ませる監修者がいますが、それでは監修の意味がありません。手順の記事で最も多い誤りは、途中の一手が抜けていることです。書いた人にとっては当たり前すぎて省略している。読者はそこで止まります。

次に見るのが、ソフトのバージョンによる差です。サブスクリプション型のMicrosoft 365と買い切りのOfficeでは、使える関数が違います。XLOOKUPやFILTERといった新しい関数を、古い版でも使えるかのように書いてある記事は珍しくありません。ここは監修者が指摘しないと誰も気づかない部分です。

三つめが、画面の名称と表記です。リボンのタブ名、ダイアログの項目名、ボタンの表記。ソフトの更新で名称が変わることがあり、古い記事を焼き直したものは高い確率でずれています。読者は表示名を頼りに探すので、ここがずれると操作にたどり着けません。

四つめが、危険な断定です。「この方法なら必ず動く」「絶対にデータは壊れない」といった書き方。実際には環境依存で動かないことがあるので、条件を付けるよう指摘します。読者が実行して問題が起きたとき、記事に断定があると責任の所在が監修者に向きます。

五つめが、資格や試験に関する記述です。試験の科目構成や出題範囲は改定されます。古い体系のまま書かれている記事を通してしまうと、監修者としての信用に直接響きます。試験の範囲と実務での使いどころはMOS Excel(Microsoft Office Specialist)の資格ガイドに整理されており、記事の記述と突き合わせる際の基準として使えます。PowerPointを扱う記事ならMOS PowerPoint(Microsoft Office Specialist)の側を参照します。

指摘の出し方で評価が決まる

同じ内容の指摘でも、出し方によって編集側の受け取り方が変わります。継続して依頼が来る監修者は、指摘の形が整っています。

まず、修正が必須の箇所と、できれば直したほうがよい箇所を分けます。全部を同じ強さで指摘すると、編集側はどこから手を付けるか分からなくなります。事実として誤っている箇所は必須、表現として誤解を招く箇所は推奨、という二段階にするだけで扱いやすくなります。

次に、指摘には代替案を添えます。「この記述は誤り」だけで返すと、編集側は直しようがありません。「この記述は誤り。正しくはこうで、この一文に差し替えれば成立する」まで書く。ここまでやると執筆に近づきますが、監修としての価値はここに出ます。

三つめに、指摘の根拠を示します。公式のドキュメントに記載がある、実際に操作して確認した、といった裏付けを一言添える。監修者の主観で直させていると受け取られると、編集側は次第に指摘を通さなくなります。

正直なところ、指摘の量が多い記事ほど、監修者としては仕事をしたことになるのに、編集側からは歓迎されません。原稿の質が低いのは書き手の問題であって監修者の責任ではないのですが、直す手間は編集側に発生します。だから受注時に、修正が大量に必要な原稿だった場合の扱いを決めておくのが賢明です。

実績がない段階で最初の1本を取る方法

監修の依頼は、監修した記事がある人に集まります。この循環をどこかで断ち切る必要があります。実際に入り口として機能している方法を挙げます。

ひとつめが、自分で書いたものを公開しておくことです。監修者を探す編集担当は、まず検索します。Officeの特定の機能について、正確で詳しい説明が書かれたページを持っていれば、そこから連絡が来ます。網羅的な入門記事ではなく、狭くて深い内容のほうが効きます。「Excelの使い方」ではなく「集計表で参照がずれる原因と直し方」といった粒度です。

ふたつめが、執筆案件から入って監修に移る方法です。ライターとして記事を書き、その過程で編集側に正確さを評価してもらう。書き手として関わっている人に監修を頼むのは、編集側にとって最も手間が少ない選択です。執筆の募集は監修の募集より圧倒的に数が多いので、入り口としては現実的です。

みっつめが、監修と明示されない小さな確認業務から入る方法です。「Excelの記事の内容チェック」「手順の動作確認」といった名前で募集されている案件があります。単価は低いものの、そこで正確な指摘を返していると、次に記名の監修を打診されることがあります。

よっつめが、教える側の実績を作っておく方法です。講座やセミナーで教えた経験は、監修者のプロフィールに書ける材料になります。編集側は読者に対して監修者を説明する必要があるので、書ける経歴が多いほど採用しやすくなります。

いずれの経路でも、断られた理由を聞ける関係を作っておくと精度が上がります。単価が合わなかったのか、専門が違ったのか、実績が足りなかったのか。理由によって次の打ち手が変わります。

受ける前に記事の質を見ておく

監修は、原稿の質によって作業量が大きく変わります。同じ報酬でも、良い原稿なら40分で終わり、悪い原稿なら3時間かかります。受注前に見ておくべき点があります。

まず、そのメディアの既存記事を読みます。手順が丁寧に書かれているか、画面の名称が正確か、バージョンへの言及があるか。既存記事が雑なら、これから来る原稿も雑です。次に、書き手が誰かを確認します。専門のライターが書いているのか、生成AIの出力をそのまま使っているのか。後者の場合、指摘量が跳ね上がります。

三つめに、監修の位置づけを聞きます。公開前に必ず監修を通す運用なのか、公開後に形だけ名前を付ける運用なのか。後者は実質的に名前を貸すだけの取引になり、内容に責任だけが残ります。この形の依頼は断ったほうがよい。

四つめに、修正の反映を確認できるかを聞きます。指摘した内容が反映されたかどうかを、公開前に自分で確認できる運用になっているか。確認できないまま公開される仕組みだと、指摘が無視されても分かりません。

会社員が監修を受ける場合に確認すること

会社に勤めながら監修を引き受ける場合、独自の注意点があります。

最大の論点が、勤務先の名前を出すかどうかです。監修者のプロフィールに勤務先を書くと、記事の内容が会社の見解であるかのように受け取られます。多くの企業は社名の外部での使用に規定を持っており、無断で書くと問題になります。書かないか、書く場合は許可を取るかのどちらかです。

就業規則で副業が許可制になっている場合は、申請が必要です。監修は競業に当たりにくい業務ですが、勤務先と同業のメディアの監修は避けるべきです。業務で知った内容を監修の判断に使えば、秘密保持の違反になり得ます。

確定申告の要件も同じです。給与所得者で、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。監修は1本あたりの金額が中程度なので、月2本を続けるだけで超えることがあります。要件は国税庁の案内で確認してください。

名前の出し方と、その責任

記名で監修を受けるとき、決めておくべきことがいくつかあります。

肩書きの書き方は正確にします。認定を受けている科目とレベルをそのまま書く。「Officeの専門家」「パソコンのプロ」といった曖昧な肩書きは、編集側が勝手に作ることがあるので、掲載前に確認します。資格の名称は認定機関が定めた表記があり、勝手に略したり日本語に置き換えたりしないほうがよい。商標の扱いに関わるためです。

顔写真とプロフィール文を出すかは、選べます。出すと信頼性は上がりますが、その情報がどこまで使われるかを決めておかないと、別の記事や広告に転用されることがあります。使用範囲を「この記事の監修者表示に限る」と書面で決めておくのが安全です。

もっとも注意が必要なのが、記事が後から書き換えられるケースです。監修したときは正しかった内容が、編集側の判断で更新され、その結果として誤りが入る。それでも監修者の名前は載ったままになります。これを防ぐには、内容を変更する場合は再度確認を取ること、確認なしに変更した場合は監修者名を外すこと、を契約に入れておきます。

また、監修者として名前を出した記事に広告が含まれる場合、表示のルールが関わります。事業者の広告であることを隠して第三者の意見のように見せる表示は、景品表示法の規制対象になります。監修者の名前が、この「第三者らしさ」を演出するために使われることがあるので、記事が広告なのか情報提供なのかは確認しておくべきです。表示のルールについては消費者庁が示す運用基準や、公正取引委員会の案内が根拠になります。広告記事の監修を引き受けること自体は問題ありませんが、広告であることが読者に分かる表示になっているかは、掲載前に確認しておくべきです。表示が不十分な場合、責任を問われるのは広告主である事業者ですが、名前を出している監修者の信用も同時に傷つきます。

さらに、監修の範囲を超えた内容が同じ記事に含まれる場合の扱いも決めておきます。Officeの操作は監修できても、その記事に税金や労務の話が混ざっているなら、そこは自分の範囲外です。監修の対象範囲を明示せずに名前を出すと、記事全体を保証したと受け取られます。「操作手順の部分のみ監修」と表示してもらう形が取れるなら、そのほうが安全です。

契約で決めておく項目

実務的に、最低限これだけは決めておくという項目を挙げます。

監修の対象範囲、確認の回数、修正指摘への対応期限、掲載後に内容を変更する場合の手続き、監修者名と肩書きの表示方法、プロフィール情報の使用範囲、掲載期間と契約終了後の名前の扱い、報酬額と支払期日。

このうち見落とされやすいのが、契約終了後の名前の扱いです。関係が終わったあとも記事は残り続けます。名前を外してもらうのか、そのままにするのか。外す場合は誰がいつまでに対応するのか。ここを決めていないと、何年も前に監修した記事に名前が載ったままになります。

2024年に施行されたフリーランス保護の枠組みでは、発注する事業者に対して業務内容や報酬額を書面や電子メール等で明示する義務が課され、報酬の支払期日にも制限が設けられました。監修も業務委託として扱われるので、条件が口頭のままなら、明示を求めて問題ありません。制度の内容は公正取引委員会の案内で確認できます。

運営者として見てきた、監修が続く人の共通点

この市場を20年見てきた立場から言うと、監修の依頼が途切れない人は、記事を良くする方向で指摘しています。

誤りを見つけて指摘するだけなら誰でもできます。継続する人は、そこに「読者はこの部分でつまずくので、ここに一文足すと離脱が減る」という視点を足している。編集側にとって、監修者は正しさを守る役であると同時に、記事の成果を上げてくれる相手になります。この立ち位置を取れると、別のメディアを紹介されるようになります。

もうひとつ、報酬の受け取り方について。監修は1本あたりの金額が中程度で、継続すると本数が積み上がります。仲介が入る経路では手数料が引かれ、月5本1万5,000円で受けていれば、20%の手数料で年間18万円が差し引かれる計算になります。中間に何も挟まらない直接の契約なら、依頼する側は同じ予算でもう1本頼め、受ける側は手取りが厚くなる。手数料0%で直接つながる形が監修と相性がよいのは、継続前提の関係ほど差が積み上がるからです。運営者として見てきた限りでは、最初の実績はどこで作ってもよく、関係ができた相手とは直接の契約に移す人が、負担少なく続けています。

監修から広がる関わり方

監修を入り口にすると、隣の仕事につながります。

ひとつが、記事の企画段階から関わる形です。何を書くべきかを決める段階で意見を求められるようになると、単価は監修の枠を超えます。もうひとつが、生成AIで作られた原稿の検証です。AIが書いたOfficeの解説は、もっともらしく間違っていることが多く、人が確認する工程の需要が増えています。この領域の仕事の輪郭はAI・マーケティング・セキュリティのお仕事のガイドで確認できます。

三つめが、動画教材の監修です。文章ではなく操作動画の内容を確認する仕事で、記事監修より単価が高い傾向があります。動画は公開後の修正が難しいため、事前の確認に費用がかけられます。確認する範囲は記事と同じで、手順の再現性、画面名称、バージョン差の三点が中心になります。撮り直しが発生すると制作側の負担が大きいので、収録前に台本の段階で見る形が増えています。

四つめが、社内向けのマニュアル監修です。公開記事ではなく、企業が社内で使う手順書の正しさを見る仕事。名前は外に出ませんが、単価は安定しており、機密保持の取り決めを結ぶぶん信頼関係も長く続きます。

助言や監督を含む仕事全般の受け方については、キャリア・副業・人生相談のお仕事のガイドに、相談型や監修型の案件がどう募集され、どう契約されているかが整理されています。作業を納品する契約とは別の設計が必要になるので、条件面で不利にならないよう先に確認しておくのが確実です。

なお、監修の依頼を受け続けていると、確認した内容が自分の中に蓄積されていきます。どの手順で読者がつまずくか、どのバージョンで何が変わったか、どんな誤りが繰り返し出るか。この蓄積は、そのまま次の仕事の材料になります。よくある誤りをまとめた記事を自分の名前で公開する、社内研修の教材として整理する、といった形で二次利用が効きます。監修は単発の作業に見えて、実際には知識の棚卸しが進む仕事です。

監修という仕事は、正しさを見る目と、それを相手に伝わる形で返す技術の両方で成り立っています。資格があることは入り口の説明にはなりますが、続くかどうかは指摘の質で決まります。まずは1本、記名で受けられる案件を取ることから始めてください。

よくある質問

Q. MOSだけで記事監修の仕事は受けられますか?

受けられます。ただしMOSに業務独占はないため、資格があること自体が仕事を保証するわけではありません。メディアが求めているのは読者に示せる根拠であり、認定を受けている科目とレベルを正確に提示できることが前提になります。手順を実際に再現して確認できる実務力が伴っているかも見られます。

Q. 記事監修の報酬相場はどのくらいですか?

記事1本あたり5,000円から3万円の範囲に多くが収まります。名前と資格を表示する記名監修は、非記名の1.5倍から2倍になることがあります。月額でメディア全体を担当する継続契約もあり、1本あたりの単価は下がる代わりに収入が読めるようになります。

Q. 監修者として名前を出すと、どんな責任が生じますか?

記事の内容が正しいことを保証した立場になります。とくに注意が必要なのは、監修後に編集側が内容を書き換えるケースです。変更時は再確認を取ること、確認なしの変更があれば名前を外すことを契約に入れておいてください。監修範囲を「操作手順の部分のみ」と限定表示してもらう方法もあります。

Q. 監修では原稿を書き直したほうがいいですか?

書き直しは求められていません。監修は誤りを指摘する立場で、直すのは編集側の役割です。ただし「この記述は誤り」だけで返すと編集側が対応できないため、正しい内容と差し替え案を添えるところまでは実務上必要になります。書き直しまで引き受けると執筆並みの手間で監修の報酬になります。

この記事について

@SOHO
編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年2月1日最終更新:2026年9月1日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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