経理・帳簿・税務の副業ガイド|簿記資格を活かす在宅ワーク

久世 誠一郎
久世 誠一郎
経理・帳簿・税務の副業ガイド|簿記資格を活かす在宅ワーク

この記事のポイント

  • 経理・帳簿・税務の副業を簿記資格保有者向けに解説
  • 在宅で行える案件の種類
  • 案件獲得のコツを実体験をもとに紹介

簿記2級を取ったものの、本業では経理とは関係ない仕事をしている――。そんな方にこそ知ってほしいのが、経理・帳簿の副業です。私は製造業の営業職ですが、簿記の知識を活かして副業で記帳代行を始めたところ、安定した収入源になりました。

この記事では、経理・帳簿・税務関連の副業について、案件の種類から報酬、始め方まで具体的にお伝えします。

経理・帳簿の副業にはどんな案件がある?

「経理の副業」と聞くと、経理部門で働いた経験がないとダメだと思うかもしれませんが、簿記の基礎知識と会計ソフトの操作ができれば対応できる案件は多くあります。

案件の種類 内容 報酬目安
記帳代行 日々の取引を会計ソフトに入力 月額 1〜5万円
経費精算 領収書の整理・仕訳 月額 1〜3万円
確定申告代行 個人事業主の確定申告書類作成 1件 3〜10万円
給与計算 従業員の給与計算・明細作成 月額 1〜3万円
決算補助 月次・年次決算の補助業務 時給 1,500〜3,000円
請求書発行 請求書の作成・送付管理 月額 5,000〜2万円

特に需要が高いのが記帳代行確定申告代行です。フリーランスや個人事業主の増加に伴い、「帳簿をつける時間がない」「確定申告がわからない」という方が急増しているためです。

報酬の実態

経理・帳簿の副業は、他の在宅ワークと比べて単価が高い傾向にあります。専門知識が必要な分、参入障壁があるためです。

レベル 月収目安 必要なスキル
初級(記帳代行のみ) 2〜5万円 簿記3級、会計ソフト操作
中級(記帳+確定申告) 5〜15万円 簿記2級、税務の基礎知識
上級(決算・税務コンサル) 15〜30万円 簿記1級 or 税理士科目合格

私は簿記2級の知識をベースに記帳代行と確定申告代行を行い、月に7〜12万円の副収入を得ています。確定申告の時期(1〜3月)は案件が集中するため、月15万円を超えることもあります。

私が経理副業を始めた経緯

営業職として10年以上働いていますが、数字を扱うのは好きで、自己啓発のつもりで簿記2級を取得しました。でもせっかく取った資格が本業では活かせず、「もったいないな」と感じていたんです。

そんなとき、知人のフリーランスデザイナーから「確定申告をやってほしい」と相談されたのが始まりでした。freeeにレシートを入力し、帳簿を整え、確定申告書を作成。報酬は5万円。資格取得のための勉強が、こんな形で収入になるとは思いませんでした。

その後@SOHOで記帳代行の案件を探し、現在は4社のクライアントの帳簿を担当しています。本業の後と週末に作業するスタイルですが、会計ソフトの操作に慣れれば1社あたり月に3〜4時間程度で済みます。

必要な知識とツール

資格・知識

  • 簿記3級: 記帳代行の基本レベル。最低限ここは欲しい
  • 簿記2級: 確定申告や決算補助まで対応するならこのレベル
  • 税務の基礎知識: 所得税・消費税の基本的な仕組みの理解

なお、税理士資格がないと行えない業務があることには注意が必要です。税務相談や税務申告の代理は税理士の独占業務です。記帳代行や確定申告書の「作成補助」は税理士資格なしでも可能ですが、グレーゾーンもあるため、線引きを意識しておきましょう。

会計ソフト

  • freee: 個人事業主に最も人気。直感的な操作性
  • マネーフォワードクラウド: 銀行連携が強い。法人にも対応
  • 弥生会計オンライン: 老舗の安心感。サポートが充実

これらのソフトは無料プランで試せるので、案件を受ける前に操作に慣れておきましょう。

案件獲得のコツ

プロフィールに資格と経験を明記する

「簿記2級保有」「記帳代行◯社実績あり」「freee操作歴◯年」など、具体的な情報を記載しましょう。

最初は単価を抑えて実績を作る

相場より少し低めの価格設定で最初の3〜5件を受注し、実績と評価を積み上げます。その後、適正価格に戻しても受注できるようになります。

確定申告時期を狙う

毎年1月〜3月は確定申告関連の案件が急増します。この時期に集中的に案件を受けると、短期間でまとまった収入を得られます。

税理士事務所の外注先になる

税理士事務所は繁忙期にワーカーを外注することがあります。税理士事務所との継続的な関係を築けると、安定して仕事が入ります。

経理副業のスケジュール管理

本業がある中で経理の副業をこなすには、スケジュール管理が重要です。私が実践している方法を紹介します。

月次のルーティンを作る

記帳代行は毎月決まった作業があるため、ルーティン化しやすいです。

  • 月初(1〜5日): 前月分の領収書・通帳データの受け取り
  • 月前半(5〜15日): 仕訳入力、勘定科目の確認
  • 月後半(15〜25日): 月次試算表の作成、クライアントへの報告
  • 月末: 翌月分の準備、不明点の確認

確定申告時期の対策

1月〜3月は案件が集中するため、12月中から前倒しで作業を進めておくことが大切です。年末年始の休暇中にクライアントの帳簿を整理しておくと、確定申告時期の負担が軽減されます。

作業時間の記録

どのクライアントにどれくらいの時間を使っているかを記録しておくと、「このクライアントは割に合わない」「こっちはもっと受けても大丈夫」という判断ができます。Togglなどの無料タイムトラッキングツールが便利です。

注意すべきポイント

税理士法との線引き

前述のとおり、税務相談や税務申告の代理は税理士の独占業務です。「確定申告の内容について判断をしてほしい」といった依頼は受けてはいけません。あくまで「入力作業」「資料作成」の範囲に留めましょう。

守秘義務

クライアントの売上、経費、取引先情報など、機密性の高いデータを扱います。情報漏洩は絶対に許されないため、パスワード管理やデータの取り扱いには細心の注意を払ってください。

正確性への意識

帳簿のミスは、税金の計算や経営判断に直接影響します。「だいたい合っている」ではなく、「1円の誤差もない」状態を目指す意識が必要です。

よくある質問

Q. 簿記の資格がなくても始められますか?

理論上は資格なしでも記帳代行はできますが、実際にはクライアントが「簿記◯級以上」を条件にしていることが多いです。まずは簿記3級から取得することをおすすめします。

Q. 本業が経理職でも副業できますか?

就業規則で副業が禁止されていなければ可能です。ただし、本業のクライアントと利益相反にならないよう注意してください。

Q. 会計ソフトを事前に覚える必要がありますか?

はい。freeeかマネーフォワードのどちらかは操作できるようにしておきましょう。無料プランで練習できます。

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久世 誠一郎

この記事を書いた人

久世 誠一郎

元人材コンサル・中小企業支援歴25年

大手人材会社でコンサルティング部門を率いた後、中小企業の業務改善・外注戦略の支援に転身。発注者目線でのクラウドソーシング活用術を発信しています。

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