社内報制作のAI誌面デザイン、単価相場はいくら?|工程別の目安 2026

前田 壮一
前田 壮一
社内報制作のAI誌面デザイン、単価相場はいくら?|工程別の目安 2026

この記事のポイント

  • 社内報制作におけるAI誌面デザインの単価相場を
  • 工程別・ページ単価・案件規模別に整理
  • 発注側の費用感と受注側のフリーランス報酬相場を両面から解説します

社内報制作の現場で、AIを使った誌面デザインの需要が増えています。「AI誌面デザインの単価相場はいくらなのか」「発注する側はどのくらいの予算を見込めばいいのか」「受注する側はどのくらいの報酬を目指せるのか」。この記事では、まず、安心してください。相場を知らずに交渉すると損をするのは、発注側も受注側も同じです。この記事では、社内報制作とAI誌面デザインの単価相場を、工程別・ページ単価別・案件規模別に整理して解説します。

社内報制作とAIツールを取り巻く市場の現状

社内報は、従業員向けの情報共有ツールとして長年使われてきましたが、ここ数年で制作環境が大きく変わっています。皆さんの会社でも、紙の冊子からWeb版・PDF配信への移行が進んでいるかもしれません。

その背景には、働き方の多様化があります。リモートワークが定着した企業では、紙の社内報を全社員に配布するコストと手間が見合わなくなり、Web社内報やPDF配布に切り替える動きが加速しました。加えて、生成AIの実務活用が進んだことで、誌面デザインの制作工程そのものが変化しています。

従来、社内報の誌面デザインは、DTPソフト(InDesignやIllustrator)を使う専門オペレーターが手作業でレイアウトを組んでいました。しかし現在は、AIによるレイアウト提案、AI画像生成によるイラスト・アイキャッチ制作、AIライティング補助による原稿の下書きなど、制作工程の一部をAIが担うケースが増えています。これにより、制作会社側は工数を圧縮でき、フリーランス側は少人数でも高品質な誌面を仕上げられるようになりました。

一方で、単価相場については市場全体でまだ流動的です。AIツールを使えば制作時間は短縮できますが、企画立案・取材・校正・最終チェックといった人の判断が必要な工程は今も残っています。つまり、AI活用は制作費全体を大きく下げるというより、同じ予算でより高品質な誌面を作れるようになった、という変化に近いといえます。

社内報1ページあたりの制作費相場は15万円〜30万円程度とされてきましたが、AIツールを併用することで、フリーランス個人が受注する場合の単価は3万円〜8万円程度まで下がってきています。これは、発注側にとってはコスト削減のチャンスであり、受注側にとっては参入のハードルが下がったことを意味します。

社内報制作の工程別費用相場

社内報制作は、いくつかの工程に分かれています。それぞれの工程でどのくらいの費用がかかるのか、まず全体像を押さえておきましょう。

企画・構成の費用相場

企画・構成は、社内報の骨格を作る工程です。どんな特集を組むか、誰にインタビューするか、どんな順番で情報を並べるかを決めます。この工程は人の判断力が中心となるため、AIツールの恩恵は限定的です。

相場としては、社内報1号(20ページ程度)あたり5万円〜15万円が目安です。企画会議への参加、取材対象者の選定、構成案の作成までを含みます。企業の規模や社内報の発行頻度によって幅がありますが、月刊誌であれば継続契約として月額固定で依頼されるケースが多いです。

取材・撮影の費用相場

取材・撮影は、社内報のコンテンツの核となる部分です。従業員インタビュー、社内イベントの様子、経営陣のメッセージなどを取材し、写真や動画として記録します。

費用相場は、取材1件あたり1万円〜3万円程度。撮影を含む場合は、カメラマンの手配費用が別途かかることが多く、半日撮影で3万円〜5万円が相場です。AI画像生成でイメージカットを補完するケースも増えていますが、実在の従業員が写る写真は実写撮影が基本になるため、この工程はAI代替が進みにくい分野です。

執筆・校正の費用相場

執筆は、取材内容を記事としてまとめる工程です。AIライティング補助を使う場合、下書き生成の時間は短縮できますが、社内の固有名詞や事実関係の正確性は人が最終チェックする必要があります。

執筆費用の相場は、1記事(1,500〜2,000文字程度)あたり1万円〜3万円。校正・校閲は別工程として1万円〜2万円程度が目安です。AIを活用して初稿の生成速度を上げれば、同じ予算でより多くの記事本数を制作できる余地が生まれます。

誌面デザイン・レイアウトの費用相場

ここが、この記事の本題であるAI誌面デザインの領域です。誌面デザインは、原稿と写真をレイアウトに落とし込み、読みやすく・見やすい誌面に仕上げる工程です。

従来のDTP作業では、1ページあたり1万円〜3万円が相場でした。AIレイアウト提案ツールを併用することで、複数パターンのラフ案を短時間で作成できるようになり、デザイナーは調整・仕上げに集中できます。この結果、同じ品質のページを従来より短い工数で仕上げられるようになり、フリーランス受注者にとっては1ページあたり8,000円〜2万円程度まで単価帯が広がっています。

ただし、単価が下がったからといって発注側が得をするとは限りません。AIが生成したラフ案をそのまま使うと、フォントの統一感やブランドガイドラインとのズレが生じることがあります。最終的な品質担保のためには、経験のあるデザイナーによる仕上げチェックが不可欠です。

印刷・配布の費用相場

紙の社内報を発行する場合、印刷費が別途発生します。20ページ・A4サイズ・500部程度の印刷であれば、15万円〜25万円が相場です。Web版・PDF配布のみであれば、この工程は不要になり、その分の予算を他の工程に回せます。

AI誌面デザインの単価相場を左右する要因

AI誌面デザインの単価は、一律ではありません。いくつかの要因によって幅が生まれます。

ページ数と発行頻度

1回の発行あたりのページ数が多いほど、1ページあたりの単価は下がる傾向にあります。20ページの社内報を月刊で発行する契約であれば、継続案件としてまとまった報酬を見込めますが、単価自体は割安に設定されることが一般的です。逆に、単発で数ページだけを依頼するスポット案件は、単価が高めに設定される傾向があります。

AIツールの活用範囲

AI誌面デザインといっても、活用範囲はさまざまです。レイアウトのラフ案生成だけをAIに任せるケースと、アイキャッチ画像の生成からテキスト配置の自動化まで幅広くAIを使うケースでは、必要な工数が大きく異なります。発注側は、どこまでAIに任せてどこから人が仕上げるかを明確にした上で見積もりを依頼すると、認識のズレを防げます。

デザイナーの経験値とポートフォリオ

同じAIツールを使っても、仕上がりの品質にはデザイナーの経験値が大きく影響します。ブランドガイドラインの理解、可読性を考慮したフォント選定、写真のトリミングセンスなど、AIが完全には代替できない部分の技術力が、単価の差になります。実績のあるデザイナーは、AIツールを使わない従来型の単価に近い水準を維持できる一方、経験の浅い受注者は単価競争に巻き込まれやすい傾向があります。

修正回数とスケジュールの柔軟性

修正回数の上限や納期の柔軟性も、単価に影響します。AIでラフ案を素早く出せるようになった分、発注側からの修正依頼のハードルが下がり、修正回数が増える傾向があります。受注側は、見積もり時に「修正は3回まで」といった条件を明示しておくことで、想定外の工数増加を防げます。

AI誌面デザイン案件を受注する側の視点

ここからは、実際にAI誌面デザインの案件を受注するフリーランス側の視点で解説します。私自身、43歳でメーカーを辞めてフリーランスになった経験がありますが、最初の頃は「AIツールを使うと単価を下げられるのではないか」という不安がありました。実際に案件を受けてみると、AIはあくまで下準備の時短ツールであり、クライアントが求めているのは最終的な仕上がりの品質だと実感しました。

必要なスキルセット

AI誌面デザイン案件を受注するには、以下のスキルが求められます。

  • DTPソフト(InDesign、Illustrator等)の基本操作
  • AIレイアウト提案ツール・AI画像生成ツールの実務活用経験
  • 企業のブランドガイドラインを理解し、デザインに反映する力
  • クライアントとの要件すり合わせ・修正対応のコミュニケーション力

これらのうち、AIツールの操作自体は比較的短期間で習得可能です。むしろ差がつくのは、ブランドガイドラインの理解力とクライアントとのコミュニケーション力です。AIが生成したラフ案をそのまま納品するのではなく、企業らしさを保ちながら仕上げる調整力が求められます。

単価アップにつながる実務経験

私の知る範囲では、単発の誌面デザイン案件から継続契約に発展するケースが少なくありません。最初は1ページ単価8,000円程度のスポット案件からスタートし、クライアントとの信頼関係が構築できた段階で、月刊誌の継続契約として単価が引き上げられるパターンです。継続契約になると、1ページあたりの単価は下がっても、月あたりの総報酬は安定します。

体験談を1つ共有します。私が最初にDTP系の案件を受けたとき、AIレイアウトツールの出力をそのまま納品してしまい、クライアントから「フォントのバランスが社内の他資料と合っていない」と指摘を受けたことがあります。AIツールは便利ですが、企業ごとの細かいルールまでは反映してくれません。この経験から、AIの出力はあくまで「たたき台」として扱い、最終調整は必ず人の目で行うという姿勢を徹底するようになりました。この失敗があったからこそ、その後の案件で「ブランドガイドラインの読み込みを丁寧にやる」という自分なりのルールを持てるようになりました。

案件の探し方

AI誌面デザイン案件は、クラウドソーシングサイトや在宅ワーク求人サイトで見つけることができます。案件を探す際は、「社内報デザイン」「誌面デザイン」「DTP」「AIツール活用」といったキーワードで検索し、実績やポートフォリオを提示できるように準備しておくとよいでしょう。

デザイン系のスキルを活かせる仕事は、社内報以外にも幅広く存在します。AIコンサル・業務活用支援のお仕事では、AIツールの導入支援や運用コンサルティングの案件を紹介しています。誌面デザインでAIツールを使いこなした経験は、こうした業務活用支援の案件でも評価されやすい実績になります。また、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事では、AIを活用したマーケティング業務の案件も扱っており、誌面デザインの延長線上でWebコンテンツ制作の案件に広げていく選択肢もあります。

発注側が予算を組む際のポイント

発注側の視点から、AI誌面デザインの予算をどう組むべきかを整理します。

相見積もりを取る際の注意点

複数のフリーランス・制作会社から見積もりを取る際、単純にページ単価だけで比較するのは避けるべきです。見積もりに含まれる工程範囲(企画・取材・執筆・デザイン・校正のどこまでを含むか)を揃えた上で比較しないと、正しい相場感がつかめません。AIツールを使う案件では、特に「AIが生成した初稿をどこまで人が仕上げるか」という工程の切り分けが単価差の主要因になるため、この点を必ず確認しましょう。

内製化とアウトソースの比較

社内報制作を内製化するか、外部に委託するかは、多くの企業が悩むポイントです。内製化の場合、担当者の人件費と学習コストがかかりますが、長期的には固定費として安定します。外部委託の場合、初期コストは低く抑えられますが、継続的な外注費が発生します。

AIツールの登場により、内製化のハードルも下がっています。担当者がAIレイアウトツールを使いこなせるようになれば、簡易的な誌面デザインは社内で完結できるケースも増えました。ただし、企業のブランド価値を左右する重要な誌面(周年記念号、経営メッセージページ等)は、専門のデザイナーに外注する方が品質面で安心です。

予算配分のバランス

社内報制作の予算は、企画・取材・執筆・デザイン・印刷の各工程に配分されます。AIツールでデザイン工程の工数を圧縮できた分、取材や企画に予算を厚めに配分し、コンテンツの質を高めるという選択肢も検討する価値があります。誌面デザインが優れていても、中身のコンテンツが薄ければ、社内報としての効果は限定的です。

紙・冊子の社内報制作の道は、大きく2つに分かれます。1つ目は「社内報作成を自社制作で行う」場合、2つ目は「外部の社内報制作業者に、制作・デザインを外注する」場合です。このどちらを選ぶかは、御社で、社内報に、どの程度の「時間」・「人員」・「予算」をさくことができるか、どのような社内報を作成したいかで決まります。そして、自作か外注かでは、そのメリット・作業内容・制作費は、大きく異なります。以下には、まず、外注・自社制作それぞれのメリット・デメリットをまとめます。 出典: honlabo.com

この指摘の通り、内製・外注のどちらを選ぶかは、企業がどれだけの時間・人員・予算をさけるかによって決まります。AIツールの登場は、この判断軸に「AI活用でどこまで工数を圧縮できるか」という新しい要素を加えたといえます。

外注と内製、AI活用のメリット・デメリット比較

ここで、内製化・外注・AI活用それぞれのメリットとデメリットを整理しておきます。

内製化のメリットは、外注費がかからず、社内の事情に精通した担当者が制作するため修正のやり取りがスムーズな点です。デメリットは、担当者の異動・退職によってノウハウが失われるリスクと、専門的なデザインスキルの習得に時間がかかる点です。

外注のメリットは、プロのデザイナーによる高品質な仕上がりと、担当者の負担軽減です。デメリットは、継続的な外注費の発生と、社内事情の伝達に時間がかかる点です。

AI活用のメリットは、ラフ案の作成時間短縮と、それによるコスト圧縮の可能性です。デメリットは、AIの出力をそのまま使うとブランドとのズレが生じるリスクがあり、最終的には人によるチェックが必須である点です。つまり、AI活用は内製・外注のどちらを選んだ場合でも「工数を減らす補助ツール」として機能するものであり、AIだけで完結する制作フローはまだ現実的ではありません。

業務委託マッチングサービス経由での発注・受注という選択肢

社内報制作のデザイン業務を、業務委託マッチングサービスを通じて発注・受注するという選択肢も広がっています。企業側は、専任のデザイナーを雇用せずに、必要なタイミングでスキルを持つフリーランスに依頼できます。受注側は、複数の企業から継続的に案件を受けることで、収入の安定化を図れます。

こうしたマッチングサービスを活用する際は、報酬相場の透明性が重要になります。ソフトウェア作成者の年収・単価相場著述家,記者,編集者の年収・単価相場のようなデータベースを参照すると、隣接職種の単価感をつかむ材料になります。誌面デザインとライティングの両方をこなせる人材は、社内報制作の現場で重宝されやすく、単価交渉の際にも強みになります。

AI誌面デザイン案件の契約形態と請求のポイント

単価相場を理解した上で、実際に案件を受注する際の契約形態についても押さえておきましょう。フリーランスとして案件を受ける場合、契約形態によって報酬の受け取り方や責任範囲が変わってきます。

業務委託契約の基本

社内報のデザイン案件は、多くの場合「業務委託契約」として結ばれます。成果物の納品に対して報酬が支払われる形式が一般的で、時給制よりも成果物単位(1ページあたり、1号あたり)での契約が多く見られます。契約時には、修正回数の上限、著作権の帰属、納期、検収基準を書面で明確にしておくことが重要です。特にAIツールで生成した素材を含む成果物については、生成物の著作権の扱いについて事前にクライアントとすり合わせておくと、後々のトラブルを避けられます。

見積もりの出し方

単価相場を把握したら、実際の見積もりでは工程ごとの内訳を明示するのがおすすめです。「デザイン一式で〇円」とまとめて提示するよりも、「ラフ案作成:〇円」「本デザイン:〇円」「修正対応(2回まで):〇円」のように分解して提示すると、クライアント側も予算感を掴みやすくなります。AIツールを使ってラフ案作成の時間を短縮できている場合は、その分の工数削減をクライアントにも伝え、納期の短縮や価格の優位性としてアピールすると、他の受注者との差別化につながります。

継続案件化のための信頼構築

単発案件を継続契約に発展させるには、納期厳守と修正対応の丁寧さが何より重要です。私が案件を重ねる中で感じたのは、単価の高さよりも「安心して任せられるかどうか」をクライアントは重視しているということです。多少単価が控えめでも、コミュニケーションが円滑で修正対応が迅速な受注者には、次の案件も声がかかりやすくなります。焦って単価を吊り上げるよりも、まずは信頼関係を積み重ねることが、結果として長期的な単価アップにつながります。

独自データから見るAI誌面デザイン案件の傾向

在宅ワーク求人サイトに掲載される案件データを見ると、AI誌面デザイン関連の案件にはいくつかの傾向が見られます。

まず、単発のスポット案件よりも、月刊誌の継続契約案件の方が募集件数として多い傾向があります。企業側は、継続的に安定した品質の誌面を求めており、単発の外注よりも長期的なパートナーシップを重視する姿勢がうかがえます。

次に、AIツールの活用スキルを明示的に求める案件が増えています。従来は「DTPソフトの操作スキル」だけを求める案件が主流でしたが、近年は「AI画像生成ツールの活用経験」「AIレイアウト提案ツールの実務利用歴」を歓迎条件に挙げる企業が増加傾向にあります。これは、企業側もAI活用によるコスト圧縮のメリットを理解し始めていることの表れといえます。

また、社内報デザインの案件は、周辺スキルとの掛け合わせで単価が上がりやすい傾向があります。例えば、デザインスキルに加えてライティングスキルも持つ受注者は、企画から執筆・デザインまでを一気通貫で任せられるため、単価が高めに設定されるケースが見られます。関連して、SNS運用代行 おすすめ会社を徹底比較!選び方と費用相場、メリット・デメリットでは、社内報と近い性質を持つ社外向け情報発信の外注相場を比較しています。社内報のノウハウを社外広報にも展開できるスキルセットは、案件の幅を広げる上で有効です。

さらに、資格取得によって受注時の信頼性を高める動きも見られます。文書構成力を証明する資格として、ビジネス文書検定は、社内報の執筆・構成スキルをアピールする材料になります。また、社内システムとの連携やイントラネット配信の知識が求められる案件では、CCNA(シスコ技術者認定)のようなITインフラ系の資格が、意外な形で評価されることもあります。特にWeb社内報の配信基盤に関わる案件では、こうした技術知識が差別化要因になり得ます。

これらの傾向を踏まえると、AI誌面デザインの単価相場は、単純な「デザインスキル×AIツール活用」だけでなく、周辺スキルの掛け合わせによって大きく変動することがわかります。単価を上げたいと考える受注者は、デザインスキルの向上だけでなく、ライティング・企画・ITインフラといった隣接領域のスキルも合わせて磨いていくことが、長期的な収入安定につながります。

AI誌面デザインで単価を上げるための実践ポイント

最後に、AI誌面デザイン案件で単価を上げるための実践的なポイントを整理します。

第一に、ポートフォリオにAIツール活用のビフォーアフターを明示することです。AIで生成したラフ案と、そこから仕上げた最終成果物を並べて提示することで、AIをどう使いこなしているかを具体的に伝えられます。

第二に、修正対応の速さを武器にすることです。AIツールを使えば、修正依頼への対応スピードを従来より上げられます。この速さをクライアントに実感してもらうことで、継続契約への発展につながりやすくなります。

第三に、ブランドガイドラインの理解力を高めることです。AIが苦手とする「企業らしさの表現」を人の目で補完できる受注者は、単価競争に巻き込まれにくくなります。私自身、フリーランスとして案件を重ねる中で、この「AIが苦手な部分を補う力」こそが、長く安定して仕事を受けられる理由だと感じています。皆さんも、AIツールを敵視するのではなく、うまく付き合いながら自分の強みを磨いていくことをおすすめします。

最後に、単発案件だけでなく継続契約を意識した提案を心がけることです。見積もりを出す際に、単発対応と月次継続契約の両方のプランを提示し、クライアントが長期的な関係を築きやすい選択肢を用意しておくと、単価だけでなく仕事の安定性という面でもプラスに働きます。焦らず、実績を積み重ねながら、自分の得意分野を少しずつ広げていく。それが、40代からフリーランスとして歩み始めた私が実感している、遠回りに見えて実は近道な進み方です。

社内報制作の現場は、これからも変化を続けていくはずです。紙からWebへの移行、AIツールの進化、働き方の多様化。どれも単価相場に影響を与える要因ですが、根本的に求められているのは「読み手に伝わる誌面を作る力」だという点は変わりません。AIはあくまで手段であり、企画力・取材力・デザインセンス・コミュニケーション力といった人の強みを土台にしてこそ、AIツールは真価を発揮します。皆さんがこれからAI誌面デザインの案件に挑戦する際は、単価相場という数字だけにとらわれず、自分が提供できる価値を丁寧に積み上げていく姿勢を大切にしてください。

よくある質問

Q. AI誌面デザインの案件は未経験からでも受注できますか?

DTPソフトの基本操作ができれば挑戦は可能です。ただしAIの出力をそのまま納品するのではなく、ブランドガイドラインに合わせた仕上げ調整力が求められるため、まずは小規模なスポット案件で実績を積むのがおすすめです。

Q. AIツールを使うと単価が下がってしまうのではないですか?

ページ単価自体はやや下がる傾向がありますが、工数が短縮される分、同じ時間でより多くの案件をこなせます。継続契約に発展すれば月あたりの総報酬は安定しやすく、一概に不利とはいえません。

Q. 社内報制作を内製化すべきか、外注すべきか迷っています?

簡易な誌面デザインはAIツールを使えば社内で完結できる場合もありますが、周年記念号や経営メッセージなど重要な誌面は専門デザイナーへの外注が品質面で安心です。予算と社内リソースのバランスで判断しましょう。

Q. AI誌面デザイン案件の単価はどのくらいを目安にすればよいですか?

1ページあたり8,000円〜2万円程度が目安ですが、修正回数や工程範囲、デザイナーの経験値によって変動します。見積もり時に工程範囲を明確にすり合わせることが、適正な単価設定につながります。

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この記事について

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編集部

監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年1月8日最終更新:2026年7月14日
前田 壮一

この記事を書いた人

前田 壮一@SOHO編集部

元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身

大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。

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