面接代行の費用相場|一次面接を外注する料金の内訳と依頼の流れを解説

長谷川 奈津
長谷川 奈津
面接代行の費用相場|一次面接を外注する料金の内訳と依頼の流れを解説

この記事のポイント

  • 面接代行の費用相場を発注者目線で徹底解説
  • 一次面接を外注する料金の内訳
  • 時給・月額・成果報酬の3料金体系

「一次面接の対応に、担当者の時間が取られすぎている」。採用担当の方から、こういう相談を受けることが本当に増えました。募集をかけると応募は集まる。でも、一人ひとりと日程を調整して、30分から1時間の面接をこなして、評価をまとめて…という工程を回しているうちに、本来やるべきコア業務が後回しになってしまう。そこで検討されるのが「面接代行」です。

この記事では、「面接代行 費用 相場」と検索したあなたが、いくらで・どこに・どうやって外注すればよいかを判断できるように、料金の内訳・料金体系ごとの相場・依頼の流れ・失敗しない選び方まで、発注者が意思決定できる粒度で具体的にまとめました。結論から言うと、面接代行のコアな部分(面接実施)を含めて委託する場合の費用相場は月額15万円〜100万円、応募者管理や日程調整といったノンコア業務のみなら月額5万円〜70万円が目安です。ただし、この幅には理由があり、依頼先の選び方次第で同じ業務でもコストは大きく変わります。これ、知らない人が本当に多いんです。

面接代行とは何か|採用代行(RPO)の一部としての位置づけ

まず言葉の整理から始めましょう。「面接代行」という言葉は、単独のサービス名として使われることもありますが、実務上は「採用代行(RPO)」という大きな枠組みの一機能として提供されることがほとんどです。RPO(アールピーオー)とは Recruitment Process Outsourcing の略で、つまり「採用にまつわる一連の業務を外部に委託すること」を指します。

採用のプロセスを分解すると、募集要項の作成、求人媒体への出稿、スカウト送信、応募者対応、書類選考、面接日程の調整、一次面接の実施、評価のフィードバック、内定連絡…といった具合に、非常に多くの工程に分かれています。このうち「面接代行」が担うのは、主に一次面接の実施と、その前後にある応募者対応・日程調整の部分です。

なぜ一次面接が外注対象になりやすいのか。理由はシンプルで、一次面接は「見極めの初期スクリーニング」の性格が強く、企業文化や最終判断に関わる二次・最終面接に比べて標準化しやすいからです。応募者の基本的なスキル、コミュニケーション能力、勤務条件のマッチングといった項目は、あらかじめ評価基準を共有しておけば、外部のプロが代わりに確認できます。逆に、経営層による最終判断や、チームとのカルチャーフィットの見極めは、外注しづらい領域として企業側に残るのが一般的です。

先日、あるEC事業を営む経営者の方から相談を受けました。「採用担当が私一人しかいなくて、月に30人以上の応募者と面接していたら、本業の商品開発が止まってしまった」と。結論から言うと、こういうケースこそ一次面接の外注が効果を発揮します。一次面接という定型的で件数の多い工程を外に出すことで、経営者は最終判断だけに集中できる。つまり、外注は「丸投げ」ではなく「役割分担」なんです。

面接代行に依頼できる業務の範囲

面接代行と一口に言っても、どこからどこまでを任せるかは契約によって大きく変わります。一般的に依頼できる業務は次のように分かれます。

一次面接の実施そのものはもちろん、その手前にある「面接日程の調整」(応募者と面接官のスケジュールをすり合わせる作業)、応募者へのリマインド連絡、面接後の評価シート作成、合否連絡のドラフト作成などが含まれます。さらに広く任せる場合は、面接の評価基準そのものの設計や、面接官トレーニング、採用データの分析レポートまで対応するサービスもあります。

ここで重要なのが、後述する「コア業務」と「ノンコア業務」の区別です。この切り分けが費用を左右する最大の要因になります。依頼範囲を明確にしないまま契約すると、「日程調整だけのつもりが、いつの間にか面接実施まで含む高額プランになっていた」という認識のズレが起きます。だからこそ、最初に業務範囲を書面で固めておくことが、コストコントロールの第一歩になります。

面接代行の費用相場|コア業務とノンコア業務で大きく変わる

それでは、この記事の核心である費用相場を見ていきましょう。面接代行の費用は、大きく「どの業務を任せるか(業務範囲)」と「どの料金体系で契約するか」の2軸で決まります。まずは業務範囲による相場の違いを押さえてください。

面接代行を含む採用代行の費用相場について、業界の解説では次のように整理されています。

業務範囲のなかで「ノンコア業務を含むか、含まないか」によっても費用相場は変わってきます。ノンコア業務というのは、応募者の情報入力や面接日程調整など、直接的に合否や採用に影響がない業務のことです。ノンコア業務のみを委託する場合の費用相場は、月額5万円〜70万円です。一方で、採用計画の立案や面接実施など、採用に影響のある「コア業務」と「ノンコア業務」を一緒に委託する場合の費用相場は、月額15万円〜100万円となっています。

この引用が示すように、面接の実施という「コア業務」を含むかどうかで、月額の相場が大きく変わります。整理すると、日程調整や応募者管理といったノンコア業務のみを委託するなら月額5万円〜70万円、一次面接の実施を含むコア業務まで委託するなら月額15万円〜100万円が一つの目安になります。

「なぜこんなに幅があるのか」と疑問に思うかもしれません。幅が広い理由は、依頼する採用ポジションの数、月あたりの面接件数、対応する職種の専門性、契約期間の長さなどが、すべてこの金額に影響するからです。例えば、月に5件の一次面接を任せるのと、月に50件を任せるのとでは、当然費用は変わります。エンジニアや医師のような専門職の面接は、一般事務職の面接より高度な評価スキルが求められるため、単価も上がります。

つまり、「面接代行はいくら?」という問いに一つの数字で答えることはできません。あなたの会社が「どの職種の・何件の面接を・どこまでの範囲で」任せたいのかを具体化して初めて、適正な相場が見えてきます。この記事を読み進めながら、自社の条件を当てはめて考えてみてください。

コア業務とノンコア業務の具体的な切り分け

「コア業務」と「ノンコア業務」という言葉が出てきましたが、これは費用を理解するうえで最も大切な概念なので、もう少し噛み砕いて説明します。

コア業務とは、採用の成果に直結する業務のことです。具体的には、採用計画の立案、面接の評価基準の設計、一次面接の実施、応募者の見極めといった、「誰を採るか」の判断に関わる部分です。この領域を任せるには、業務委託先に採用の専門知識と判断力が求められるため、費用は高くなります。

別の解説でも、コア業務の費用相場は次のように示されています。

対応業務の範囲は、コア業務とノンコア業務の2つに大きく分けられます。採用活動におけるコア業務は、採用計画の立案や面接の実施など、採用成果に直結する業務であり、費用相場は月額15万〜100万円程度です。

一方、ノンコア業務とは、採用の合否に直接影響しない事務的・定型的な業務です。応募者の情報入力、面接日程の調整、リマインドメールの送信、応募者データの管理などがこれにあたります。こうした業務は判断を伴わないため、比較的低コストで委託できます。

発注者としての賢い考え方は、「まず自社に残すべきコア業務」と「外に出せるノンコア業務」を仕分けることです。予算に限りがあるなら、まずはノンコア業務(特に日程調整)だけを外注して、面接官の負担を減らすところから始める。それだけでも、採用担当者が本来の面接や評価に集中できる時間が生まれます。逆に、採用担当者が不在・不足していて面接そのものを回せないなら、コア業務まで含めて委託する。このように、自社の弱点に合わせて範囲を設計することが、無駄のない発注につながります。

面接代行の3つの料金体系|月額固定・従量課金・成果報酬

業務範囲の次に理解すべきなのが「料金体系」です。面接代行の料金は、主に3つのモデルで設定されています。それぞれにメリットとデメリットがあり、自社の採用状況によって最適なものが変わります。

月額固定型(リテイナー型)

月額固定型は、あらかじめ決めた業務範囲に対して、毎月一定額を支払うモデルです。相場は業務範囲によりますが、ノンコア中心なら月額5万円〜30万円、面接実施を含むと月額20万円〜80万円程度が中心帯です。

このモデルのメリットは、予算が読みやすいことです。毎月いくら払うかが固定されているので、採用予算の計画を立てやすい。継続的に採用活動を行う企業や、複数のポジションを常に募集している企業に向いています。デメリットは、採用活動が一時的に落ち着いた月でも同じ額を払う必要がある点です。つまり、面接件数が少ない月には割高になりやすい。採用のピークとオフがはっきりしている企業には、やや不向きな場合があります。

従量課金型(成功報酬とは別)

従量課金型は、実施した業務の量に応じて費用が発生するモデルです。例えば「一次面接1件あたり1万円〜3万円」「日程調整1件あたり2,000円〜5,000円」といった形で、こなした件数に単価を掛けて請求されます。

このモデルのメリットは、使った分だけの支払いで済むことです。採用件数が月によって変動する企業や、スポットで大量の面接をこなしたい時期がある企業に向いています。繁忙期だけ外注を厚くして、閑散期は最小限に抑える、といった柔軟な運用ができます。デメリットは、面接件数が多い月には月額固定型より高くつく可能性があること。件数が読めない場合は、月ごとの支出がぶれやすい点にも注意が必要です。

成果報酬型

成果報酬型は、あらかじめ設定した目標を達成したときにだけ費用が発生するモデルです。この料金体系については、次のように解説されています。

応募数や面接実施数、採用数など、事前に設定した目標を達成した時点で費用が発生するのが、成果報酬型です。費用相場は、設定した目標にもよりますが、採用数の場合で一人当たり60万〜120万円程度とされています。成果報酬型は、他の料金体系と比べて高い傾向にあるものの、成果が出なければ費用も発生しないため、採用する人材にこだわりたい企業におすすめです。

このモデルの最大のメリットは、成果が出なければ費用が発生しないため、リスクが低いことです。採用に失敗しても無駄な出費にならない。ただし、採用が成功した場合の単価は一人当たり60万円〜120万円と高めに設定されています。面接代行単体では成果報酬を採らないケースも多く、主に「採用まで一気通貫で任せる」場合に選ばれる料金体系です。少数精鋭の採用や、どうしても採りたいハイクラス人材の採用に向いています。

どの料金体系を選ぶべきか

3つの料金体系を並べてみると、選び方の軸が見えてきます。継続的・安定的に採用するなら月額固定型、件数が読めず変動が大きいなら従量課金型、確実に採用成果を出したいなら成果報酬型、という整理です。

私が発注者からよく受ける質問が「結局どれが一番安いのか」というものですが、これは一概には言えません。月に何件の面接をこなすかによって、最も安くなる体系は変わるからです。例えば、月10件程度の一次面接なら従量課金型(1件2万円で計20万円)が読みやすいですが、月40件を超えるなら月額固定型のほうが割安になることが多い。まずは自社の月間面接見込み件数を出して、各体系で試算してみることをおすすめします。この試算をせずに「なんとなく月額固定で」と契約してしまうと、後で「思ったより高かった」となりがちです。

面接代行の費用の内訳|何にお金がかかっているのか

「月額20万円」と言われても、その20万円が何に使われているのかが分からないと、高いのか安いのか判断できません。ここでは費用の内訳を分解して、コストの構造を明らかにします。

面接代行の費用は、大きく「人件費」「マネジメント費」「システム・ツール費」「マージン(仲介手数料)」の4つで構成されます。

人件費は、実際に面接を担当する人や、日程調整を行うスタッフの労働対価です。これが費用の中心を占めます。面接を担当するのが採用経験の豊富なプロであれば、その分単価は上がります。一般的に、面接代行スタッフの時給換算は2,000円〜5,000円程度が目安とされ、専門職の面接ほど高くなります。

マネジメント費は、案件全体を管理するディレクターやマネージャーの費用です。あなたの会社の要望をヒアリングし、面接官に指示を出し、進捗を管理し、レポートをまとめる。この「調整役」のコストが、特に大手の代行会社では大きな割合を占めます。

システム・ツール費は、応募者管理システム(ATS)やオンライン面接ツールの利用料です。多くの代行会社は独自のシステムを使っており、その利用料が費用に含まれています。

そして4つ目のマージン、つまり仲介手数料です。これが発注者にとって最も見えにくく、そしてコスト差を生む要因になります。次のセクションで詳しく説明します。

仲介会社経由と直接依頼のコスト差

ここが、発注者が費用を抑えるうえで最も重要なポイントです。これ、知らない人が本当に多いんです。

面接代行を依頼する経路は、大きく2つあります。一つは、採用代行の専門会社(代理店)に依頼する経路。もう一つは、採用や人事の経験を持つフリーランス・個人事業主に直接依頼する経路です。

代理店に依頼する場合、前述したマネジメント費とマージンが上乗せされます。代理店は、実際に面接を担当する人材を確保し、管理し、あなたとの窓口になる。この中間コストが、費用の20%〜40%程度を占めることも珍しくありません。つまり、あなたが払う月額20万円のうち、数万円は「仲介のための費用」に消えている計算になります。

一方、採用経験のあるフリーランスに直接依頼すれば、この中間マージンがそのまま削れます。中間マージンがない分だけ安く依頼でき、同じ業務内容でも総額を抑えられる可能性があります。例えば、代理店経由で月20万円だった一次面接代行が、経験豊富なフリーランスへの直接依頼なら月12万円〜15万円で対応してもらえる、というケースは十分にあり得ます。

もちろん、直接依頼にも注意点はあります。代理店のように「代わりの人材をすぐ用意してくれる」バックアップ体制はないため、担当者一人に依存するリスクがあります。また、契約書や業務範囲の取り決めを、自社側でしっかり管理する必要があります。ここは後述する「失敗しない選び方」で詳しく触れますが、直接取引のコストメリットは、発注者が正しく管理できれば非常に大きいのが実情です。

在宅ワークや業務委託の形で採用・人事の経験者を探すなら、業務委託マッチングサービスのように、発注者と受注者が直接つながれるプラットフォームを使う方法があります。仲介手数料の構造を理解したうえで、直接依頼という選択肢を持っておくことは、コストコントロールの武器になります。

面接代行を依頼する流れ|発注から運用開始まで

費用の全体像がつかめたら、次は「実際にどう依頼するのか」という流れを押さえましょう。初めて外注する方が最もつまずくのが、この依頼プロセスの部分です。ここを丁寧に踏むかどうかで、外注の成否が分かれます。

業務範囲と評価基準を言語化する

依頼の第一歩は、任せたい業務範囲を明確にすることです。「一次面接だけ任せたいのか」「日程調整も含めるのか」「評価シートの作成まで頼むのか」を書き出します。あわせて、面接で見極めたいポイント(評価基準)を言語化することが極めて重要です。

なぜなら、面接代行の品質は、この評価基準の共有度で決まるからです。「コミュニケーション能力が高い人」という曖昧な基準では、代行者は判断できません。「顧客からのクレーム対応を想定した質問に、感情的にならず論理的に答えられるか」というレベルまで具体化して初めて、あなたの求める人物像に沿った面接ができます。この工程を面倒がって省くと、「代行してもらったけど、うちが欲しい人材とズレていた」という失敗につながります。

依頼先を探し、複数から見積もりを取る

業務範囲が固まったら、依頼先を探します。代理店を使うなら数社に問い合わせ、フリーランスに直接依頼するならマッチングサービスなどで候補を探します。

ここで必ずやってほしいのが、複数社・複数人からの見積もり比較です。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのか判断できません。最低でも3社(人)から見積もりを取り、業務範囲・料金体系・月額・追加費用の有無を横並びで比較してください。

実は、私自身も発注する側として失敗したことがあります。以前、事務作業の外注先を探していたとき、最初に問い合わせた1社の見積もりが「まあこんなものか」と思える金額だったので、比較せずに契約してしまいました。ところが後から別の候補に相談したら、ほぼ同じ業務内容が3割ほど安く、しかもレスポンスも速かった。安さだけで選ぶのも危険ですが、比較をしないのはもっと危険です。「相場を知るための比較」だと割り切って、必ず複数から話を聞くべきだと痛感しました。

契約内容を書面で固める

依頼先が決まったら、契約書を交わします。ここは法務相談を受ける立場として、特に丁寧にお伝えしたい部分です。業務委託契約では、以下の項目を必ず書面に明記してください。

委託する業務の範囲、報酬額と支払条件、契約期間、成果物や報告の形式、秘密保持(応募者の個人情報を扱うため特に重要)、そして契約解除の条件です。特に応募者の個人情報を扱う面接代行では、秘密保持契約(NDA)を必ず結んでください。応募者の履歴書や面接での発言は、極めてセンシティブな個人情報です。ここが曖昧なまま外注すると、情報漏洩のリスクを負うことになります。

なお、フリーランスへ直接業務委託する場合、2024年に施行されたフリーランス保護新法(正式には特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の対象になります。つまり、発注者には書面での取引条件の明示義務や、原則60日以内の報酬支払い義務が課されます。「口約束で頼んで、支払いを後回しにする」といった対応は、法律違反になり得ます。※具体的な契約書の作成や、トラブルが起きた際の対応は、行政書士や弁護士に相談することをおすすめします。

運用開始と改善サイクル

契約後は、いよいよ運用開始です。最初の数回の面接は、代行者の評価と自社の評価をすり合わせる「チューニング期間」と考えてください。代行者が下した合否判断と、あなたが実際に会ってみた印象がズレていないかを確認し、評価基準を微調整していきます。

この初期のフィードバックを怠ると、ズレたまま面接が量産されてしまいます。逆に、最初の1〜2週間でしっかりすり合わせておけば、その後は安心して任せられるようになります。外注は「契約したら終わり」ではなく、「育てていく」ものだと考えると、うまくいきやすいです。

面接代行のメリットとデメリット|発注前に知っておくべきこと

費用と流れを理解したところで、面接代行を導入するメリットとデメリットを整理します。発注の意思決定には、コストだけでなく、この効果とリスクの両面を天秤にかける視点が欠かせません。

面接代行を利用するメリット

最大のメリットは、採用担当者の工数削減です。一次面接という件数の多い定型業務を外に出すことで、採用担当者は評価の最終判断や、採用戦略の立案といった、より付加価値の高い業務に集中できます。特に、採用担当者が一人しかいない中小企業や、専任の採用担当を置けないスタートアップにとって、この効果は大きい。

2つ目のメリットは、面接品質の標準化と向上です。採用のプロが面接を担当することで、面接官によるバラつきが減り、評価の一貫性が高まります。自社の担当者が面接に不慣れな場合、プロの面接手法から学べる副次的な効果もあります。

3つ目は、採用スピードの向上です。日程調整や応募者対応を専任者が回すことで、応募から面接までのリードタイムが短くなります。採用競争が激しい職種では、この対応スピードが内定承諾率を左右することもあります。応募者を待たせている間に、他社に決まってしまうケースは少なくありません。

4つ目は、繁忙期への柔軟な対応です。大量採用のシーズンだけ外注を厚くする、といった調整ができるため、自社で採用担当を増員するより機動的に人員を確保できます。

面接代行を利用するデメリットと対策

一方で、デメリットも正直にお伝えします。1つ目は、自社に採用ノウハウが蓄積しにくいことです。面接を外部に任せ続けると、自社の中に面接スキルが育たない。対策としては、評価基準の設計は自社で行い、定期的に代行者からフィードバックを受けて、ノウハウを社内に取り込む姿勢が大切です。

2つ目は、自社の魅力を応募者に伝えきれないリスクです。面接は「見極めの場」であると同時に「自社を売り込む場」でもあります。外部の代行者は、あなたの会社への熱量では自社の社員に及びません。対策として、二次面接以降は自社の社員が担当し、一次面接では基本的なスクリーニングに絞る、という役割分担が有効です。

3つ目は、情報漏洩のリスクです。応募者の個人情報を外部と共有するため、セキュリティ管理が甘い依頼先を選ぶと、情報漏洩につながります。前述したNDAの締結と、依頼先のセキュリティ体制の確認を必ず行ってください。

これらのデメリットは、いずれも「依頼先の選び方」と「業務範囲の設計」で大きく軽減できます。デメリットを理由に外注を諦めるのではなく、対策を打ったうえで導入する、というのが賢い判断です。

失敗しない面接代行の選び方|費用だけで決めないためのポイント

ここまで読んで、「じゃあ安いところに頼めばいいのか」と思ったかもしれません。しかし、費用の安さだけで選ぶと、かえって高くつくことがあります。ここでは、費用以外に確認すべき選び方のポイントを整理します。

業務範囲と料金の対応が明確か

まず確認すべきは、「その料金で、どこまでやってくれるのか」が明確かどうかです。見積もりに「一次面接代行 月20万円」とだけ書かれていて、面接件数の上限や、日程調整が含まれるかどうかが不明瞭なサービスは要注意です。件数が増えたら追加料金が発生するのか、レポートは別料金なのか。こうした「含まれる範囲」と「追加費用」を事前に確認しないと、請求書を見て驚くことになります。

対応職種の実績があるか

面接の質は、代行者がその職種を理解しているかで決まります。エンジニアの面接を、技術を知らない代行者が担当しても、的確な見極めはできません。あなたが採用したい職種で、代行者・代行会社に実績があるかを必ず確認してください。過去にどんな職種の面接を担当してきたか、具体的な事例を聞くのがよいでしょう。

コミュニケーションのレスポンスと相性

意外と見落とされがちですが、依頼先とのコミュニケーションの速さと質は、運用の快適さを大きく左右します。問い合わせへの返信が遅い、質問への回答が要領を得ない、といった相手は、運用が始まってからもストレスになります。契約前のやり取りの段階で、レスポンスの速さや、こちらの意図をくみ取る力を見極めてください。

セキュリティ・個人情報保護の体制

応募者の個人情報を預けるわけですから、情報管理の体制は必ず確認します。NDAの締結に応じるか、個人情報の取り扱いに関する社内規程があるか、データの保管・破棄のルールが明確か。特にフリーランスへの直接依頼では、この点を自社側でしっかり確認・取り決める必要があります。

安さだけで選んで品質で苦労する、というのは外注で最もよくある失敗です。かといって、高ければ安心というわけでもありません。「業務範囲・実績・レスポンス・セキュリティ」の4つを費用と合わせて総合評価する。この視点を持てば、コストを抑えつつ品質も担保する、バランスの取れた依頼先が見つかります。

独自データから見る|面接代行の相場とスキル単価の関係

最後に、面接代行の費用を、より広い視点で捉えてみましょう。面接代行の費用が「何で決まるのか」を理解するには、代行を担う人材のスキル単価を知ることが役立ちます。

面接代行の中心的なコストは人件費です。そして、その人件費は代行者の持つスキルと経験に比例します。採用・人事の実務経験、対象職種への理解、面接手法の習熟度。これらが高い人ほど、単価も上がります。逆に言えば、専門性の高い職種の面接を任せるほど、費用は上がる傾向にあります。

参考までに、専門職の単価相場を知る手がかりとして、職種別の年収・単価データが役立ちます。例えば、エンジニアの採用面接を代行するなら、その職種の市場価値を理解している人材が必要です。ソフトウェア作成者の年収・単価相場のような職種別データを見ると、専門職の市場単価がどの水準にあるかがつかめ、その職種の面接代行がなぜ高くなるのかが腑に落ちます。同様に、コンテンツ系の採用なら著述家,記者,編集者の年収・単価相場のデータが、その職種の相場観を養う参考になります。

また、面接代行を検討する企業は、他の採用・広報業務も外注していることが多いものです。採用マーケティングやSNSでの採用広報を外注したい場合は、SNS運用代行 おすすめ会社を徹底比較!選び方と費用相場、メリット・デメリットが、外注先選びの考え方の参考になります。SNS運用代行の相場や選び方の考え方は、面接代行の依頼先選びにもそのまま応用できます。採用広報を内製と外注でどう分けるかを検討している方は、SNS運用代行で稼ぐ!初心者から月8万円を目指す秘訣と費用相場も、外注コストの構造を理解する材料になります。

補助金を活用した採用強化を考えている企業なら、申請業務の外注コストを把握しておくとよいでしょう。補助金 申請代行 費用相場では、申請代行の相場を解説しており、採用と並行した外注戦略の全体像を描くのに役立ちます。

さらに、採用の一環でAI活用やマーケティング人材を求めるケースも増えています。そうした専門人材の業務内容や単価感を知るには、AIコンサル・業務活用支援のお仕事AI・マーケティング・セキュリティのお仕事アプリケーション開発のお仕事といった職種ガイドが、市場相場を把握する手がかりになります。採用担当者自身のスキルアップとして、ビジネス文書の作成力を高めたいならビジネス文書検定、IT人材の採用面接で技術理解を深めたいならCCNA(シスコ技術者認定)といった資格の知識も、面接の質を高める土台になります。

これらのデータを俯瞰すると、一つの結論が見えてきます。面接代行の費用は、決してブラックボックスではなく、「担う人材のスキル単価」と「仲介マージンの有無」という2つの要素でおおむね説明できるということです。だからこそ、発注者が費用を抑えるレバーは明確です。一つは、コア業務とノンコア業務を仕分けて、任せる範囲を最適化すること。もう一つは、仲介マージンの構造を理解し、必要に応じて経験豊富なフリーランスへ直接依頼する選択肢を持つことです。

法律を知り、相場を知り、費用の構造を知る。これらは、あなたの会社が採用コストをコントロールする最大の武器になります。外注は、正しい知識を持って臨めば、決して怖いものではありません。むしろ、限られたリソースを最大限に活かすための、心強い味方になってくれます。

よくある質問

Q. 面接代行の費用相場はいくらですか?

業務範囲によって変わります。日程調整や応募者管理といったノンコア業務のみなら月額5万円〜70万円、一次面接の実施を含むコア業務まで委託するなら月額15万円〜100万円が目安です。料金体系は月額固定型・従量課金型・成果報酬型の3つがあり、成果報酬型は採用1人あたり60万円〜120万円程度が相場です。

Q. 面接代行を安く依頼するにはどうすればよいですか?

2つの方法があります。1つは、面接実施などのコア業務と日程調整などのノンコア業務を仕分け、任せる範囲を最適化すること。2つ目は、代理店を通すと中間マージンが費用の20%〜40%上乗せされるため、採用経験のあるフリーランスへ直接依頼して仲介手数料を削ることです。ただし直接依頼では契約書やNDAの管理を自社で行う必要があります。

Q. 面接代行では何を任せられますか?

一次面接の実施、面接日程の調整、応募者へのリマインド連絡、面接後の評価シート作成、合否連絡のドラフト作成などを任せられます。広く委託する場合は、評価基準の設計や採用データの分析レポートまで対応するサービスもあります。一方、経営層による最終判断やカルチャーフィットの見極めは、自社に残すのが一般的です。

Q. 面接代行を依頼するときの注意点は何ですか?

最も重要なのは、応募者の個人情報を扱うため秘密保持契約(NDA)を必ず結ぶことです。また、業務範囲・料金・追加費用の有無を書面で明確にし、複数社から見積もりを取って比較してください。フリーランスへの直接依頼は2024年施行のフリーランス保護新法の対象で、発注者には取引条件の書面明示と原則60日以内の報酬支払い義務があります。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年2月18日最終更新:2026年7月9日
長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津@SOHO編集部

行政書士・元企業法務

企業法務で数多くのフリーランス契約を扱った経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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