楽器演奏・BGM制作の在宅ワーク|音楽家のオンライン副業

藤沢 ひなた
藤沢 ひなた
楽器演奏・BGM制作の在宅ワーク|音楽家のオンライン副業

この記事のポイント

  • 楽器演奏やBGM制作を在宅で副業にする方法を解説
  • ギターやピアノなどの演奏スキルを活かせるオンライン案件の種類
  • 始め方を実体験を交えて紹介します

「ピアノやギターが弾けるけど、仕事に活かせていない」――そんな方にこそ知ってほしいのが、楽器演奏やBGM制作の在宅ワークです。私はクラシックピアノを10年以上続けてきましたが、演奏そのもので収入を得たのは、実は大人になってからのオンライン副業が初めてでした。

この記事では、楽器演奏やBGM制作で在宅ワークを始めたい方に向けて、案件の種類や報酬の実態、始め方のステップをお伝えします。

楽器演奏・BGM制作の在宅ワークとは

楽器演奏の副業と聞くと、ライブやスタジオ仕事を想像するかもしれません。しかし今は、自宅でレコーディングした演奏データをオンラインで納品する仕事が増えています。

案件の種類 内容 報酬目安
楽器レコーディング 楽曲に生楽器の演奏を追加 1曲 5,000〜30,000円
BGM制作 動画・ゲーム・配信向けBGM 1曲 5,000〜25,000円
結婚式・イベント用BGM 式場で流すオリジナル曲 1曲 10,000〜50,000円
ギター・ピアノアレンジ 既存曲のアコースティックアレンジ 1曲 5,000〜20,000円
ジングル・SE制作 短い音楽フレーズの制作 1本 3,000〜10,000円
オンラインレッスン 楽器の個人指導 1時間 2,000〜5,000円

特に需要が高いのは、YouTuberやVTuber向けのBGM制作と、楽曲に生楽器を「足す」レコーディングの仕事です。動画編集と組み合わせて受注する方もいます。打ち込みだけでは出せない生楽器の温かみを求めるクリエイターは多く、ギタリストやピアニストの需要は根強くあります。

私のBGM制作副業ストーリー

ピアノの練習は子供の頃から続けていましたが、音大には進まず普通の企業に就職しました。社会人になってからもピアノは弾いていたものの、「趣味」の域を出ないまま数年が経過。

あるとき、同僚が個人で運営しているYouTubeチャンネルのBGMを頼まれました。「ピアノの即興でいいから何か作ってほしい」と。LogicProにピアノ演奏を録音し、軽く編集して渡したところ、「プロみたい!」と大喜びされて。

その経験から「これは仕事になるかも」と思い、@SOHOでBGM制作の案件を探し始めました。最初に受けたのは、カフェの紹介動画用のピアノBGM。報酬は8,000円でしたが、自分の演奏がコンテンツの一部になる喜びは格別でした。

今では月に4〜6件のBGM制作案件を受け、月3〜8万円の副収入を得ています。

自宅録音に必要な機材

楽器演奏の在宅ワークを始めるにあたって、自宅での録音環境が必要です。楽器別に紹介します。

ピアノ・キーボード

  • 電子ピアノ(MIDI出力対応のもの)があればDAWに直接入力可能
  • アコースティックピアノならコンデンサーマイクで集音
  • 初期投資:電子ピアノ所有の場合、1〜2万円(インターフェース+DAW)

ギター

  • エレキギターならDI接続でオーディオインターフェースに入力
  • アコースティックギターならコンデンサーマイクで集音
  • アンプシミュレーター(プラグイン)があると音作りの幅が広がる
  • 初期投資:2〜3万円

管楽器・弦楽器

  • コンデンサーマイクでの集音が基本
  • 部屋の反響対策(吸音パネルやカーテン)が重要
  • 初期投資:2〜4万円

共通して必要なもの

  • DAWソフト(GarageBand〈無料〉、Logic Pro、Cubaseなど)
  • オーディオインターフェース
  • モニターヘッドホン

BGM制作の基本的な流れ

自宅でBGMを制作して納品するまでの流れを紹介します。

  1. クライアントのイメージをヒアリング

「落ち着いた雰囲気」「テンポは速め」「参考曲はこれ」など、クライアントの要望を詳しく聞きます。この段階で齟齬があると、後の作業が全部やり直しになります。

  1. コード進行とメロディのスケッチ

まずはシンプルなコード進行とメロディを作ります。私の場合、ピアノで即興的にフレーズを弾きながら、良いと思ったものを録音していくスタイルです。

  1. アレンジと録音

メインのメロディが決まったら、他の楽器パートを追加していきます。ピアノソロのBGMなら1〜2時間で完成することもありますし、複数楽器のアレンジなら半日以上かかることもあります。

  1. ミックスと仕上げ

各トラックのバランスを整え、BGMとして使いやすい音量・音質に仕上げます。ループ再生に対応する場合は、繋ぎ目が自然になるよう調整します。

  1. 納品

WAVとMP3で納品するのが一般的です。ループ版と通常版の両方を用意すると喜ばれます。

収入を伸ばすためのヒント

ストック音源サービスに登録する

AudiostockやArtlistなどのストック音源サービスに楽曲を登録すれば、ダウンロードされるたびに報酬が入ります。一度アップロードすれば継続的に収益が発生する仕組みです。

季節やテーマ別のBGMセットを作る

「春のカフェBGM 5曲セット」「クリスマス向けBGM 3曲セット」など、テーマで括ったセット販売は単価が上がります。

演奏動画をSNSに投稿する

自分の演奏をYouTubeやInstagramで公開すると、それを見たクライアントから直接依頼が来ることがあります。私の場合、Instagram経由の問い合わせが全体の3割を占めています。

オンラインレッスンも視野に

楽器演奏のスキルがあるなら、BGM制作だけでなくオンラインレッスンも並行すると収入が安定します。ストアカやココナラでレッスンを出品している方も多いです。

楽器別の需要と単価の傾向

楽器によって需要や単価に違いがあります。自分の楽器がどのポジションにあるか把握しておくと、戦略を立てやすいです。

楽器 需要 単価傾向 備考
ギター(エレキ) 高い 中〜高 ロック・ポップス系の需要が安定
ギター(アコースティック) 高い 弾き語り系、カフェBGMに需要
ピアノ・キーボード 非常に高い 中〜高 ジャンルを問わず需要あり
ベース 中程度 バンドサウンドの案件で需要
バイオリン やや低い 高い 希少性があるため単価は高め
サックス・管楽器 やや低い 高い ジャズ系・CM系で重宝される
ドラム 低い(自宅録音が困難) 高い 電子ドラムで対応する方も

ニッチな楽器ほど競合が少なく、単価が高くなる傾向があります。バイオリンやサックスなど、DTMの打ち込みでは再現しにくい楽器は特に重宝されます。

注意点

著作権と使用範囲

制作したBGMの著作権をクライアントに譲渡するか、使用許諾のみにするかは案件ごとに異なります。譲渡の場合は相応の報酬を設定しましょう。

騒音対策

生楽器の場合、近隣への騒音配慮が必要です。電子楽器やサイレント楽器を使う、録音時間帯を日中に限定するなど、トラブル防止の工夫をしましょう。

スケジュール管理

音楽制作は「あと少し良くしたい」という欲が出やすく、時間がかかりがちです。あらかじめ作業時間の上限を決めておくと、効率的に副業を続けられます。

音楽系在宅ワークの市場規模と将来性

楽器演奏やBGM制作の在宅ワークを検討する際、「この市場は本当に伸びているのか」という疑問を持つ方は多いと思います。結論から言うと、音楽コンテンツの需要は過去10年で大きく拡大しており、特に個人クリエイター向けのBGM需要は今も右肩上がりです。

経済産業省が公表しているコンテンツ産業の動向データを見ると、音楽コンテンツのデジタル配信市場は年々拡大していることが分かります。

我が国のコンテンツ産業は、米国に次ぐ世界第2位の市場規模を有しており、日本経済を牽引する重要な産業の一つとなっている。特にデジタル配信を中心とした音楽分野は、ストリーミングサービスの普及により持続的な成長を続けている。 出典: meti.go.jp

音楽配信の拡大は、楽曲そのものの市場だけでなく、その周辺市場にも波及しています。具体的には、YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォーム向けBGM、ポッドキャストのジングル、企業のオウンドメディア用音楽など、「短尺で使いやすい音源」の需要が爆発的に増えています。

私が実感している市場の変化は次の3点です。

ひとつめは、依頼単価の二極化です。AI生成音楽の登場により、汎用的なBGMの単価は下がる傾向にあります。一方、生楽器の温かみや人間味のある演奏は、むしろ価値が高まっています。「AIには出せない揺らぎ」を求めるクライアントは確実に増えており、生演奏ができる人材の希少性は今後さらに高まると感じています。

ふたつめは、納期の短縮化です。動画コンテンツの制作サイクルが速くなり、「明日までに15秒のジングルが欲しい」といった短納期案件が増えました。逆に言えば、スピード対応できる人は単価交渉でも有利になります。

みっつめは、配信プラットフォーム経由の継続収益化です。サブスクリプション型のストック音源サービスでは、一度登録した楽曲が継続的にダウンロードされ、長期的な不労所得につながります。私の知人で、3年前にアップロードした楽曲が今でも月3万円ほど稼いでくれているという方もいます。

これから音楽系在宅ワークを始める方は、「単発案件」と「ストック収益」の両輪で考えるのが現実的な戦略です。単発案件で実績と現金を作り、その合間にストック音源を蓄積していくと、3年後には収入の柱が複数できあがります。

クライアントに選ばれる音楽家の共通点

BGM制作や楽器レコーディングの案件を継続的に受注している人と、単発で終わってしまう人には明確な違いがあります。私自身が発注側の立場で他の音楽家にお願いした経験と、@SOHOで案件を受けるなかで気づいた「選ばれる音楽家の共通点」を整理しておきます。

レスポンスが早い

これは音楽スキル以前の話ですが、極めて重要です。BGM制作の依頼は「動画の納期に間に合わせたい」という時間制約を抱えているケースがほとんど。問い合わせから24時間以内に返信があるかどうかで、依頼するかどうかの判断が大きく変わります。私は寝る前にスマホで@SOHOの通知を確認する習慣をつけており、深夜の問い合わせにも翌朝一番で返信するようにしています。

サンプル音源が整理されている

ポートフォリオが整理されている人は、それだけで仕事の整理整頓ができる人だと判断されます。具体的には次のような構成が理想です。

・ジャンル別(ピアノソロ、アコギ、ポップス系、シネマティック系など) ・尺別(15秒、30秒、60秒、フル尺) ・ムード別(明るい、切ない、緊張感、エネルギッシュなど)

クライアントが「こういう雰囲気が欲しい」と思ったときに、そのイメージに近いサンプルがすぐ見つかる状態にしておくと、商談のスピードが圧倒的に速くなります。

修正対応に柔軟である

BGM制作で最もトラブルになりやすいのが「イメージと違う」というフィードバックです。このとき、感情的にならず「具体的にどの部分でしょうか」「テンポを5%遅くしてみますか」と建設的に対話できる人は、長く取引が続きます。逆に「これがプロの作品だ」と頑なになる人は、一回限りで終わってしまいます。

私の場合、初回の依頼では「2回までの修正は無料、3回目以降は1回5,000円」と最初に伝えています。これにより、クライアントも修正回数を意識して具体的な指示を出してくれるようになり、結果的にスムーズに進行します。

クライアントの業界に合わせた提案ができる

たとえばカフェ向けBGMなら「テンポは70〜90BPMが落ち着きます」、ジム向けBGMなら「サビは120BPM以上で盛り上がりを作りましょう」といった具体的な提案ができると、クライアントは安心して任せられます。これは音楽理論の知識だけでなく、各業界での「使われ方」を理解しているかどうかにかかっています。

価格設定が明確である

「ご相談ください」だけだと、クライアントは依頼するハードルが高くなります。「30秒BGM:8,000円〜」「フル尺(2分前後):18,000円〜」のように、目安価格を明示しておく方が問い合わせの数は確実に増えます。安く見られたくない気持ちは分かりますが、まず接点を作ることが先決です。

トラブルを避けるための契約と税務のポイント

楽器演奏やBGM制作の在宅ワークを継続的に行うなら、契約と税務の基礎知識は必ず身につけておきたいところです。音楽は著作権が絡む分野なので、口約束だけで進めると後でトラブルになりやすい領域でもあります。

著作権と原盤権を分けて考える

音楽制作で混乱しがちなのが、「著作権」と「原盤権(レコード製作者の権利)」の違いです。

・著作権:楽曲(メロディ、コード進行、構成)に関する権利 ・原盤権:録音された音源そのものに関する権利

たとえば、自分が作ったピアノ曲を録音してクライアントに納品する場合、「楽曲は自分の著作物として残しつつ、この音源データの使用権のみを譲渡する」という契約も可能です。すべての権利を譲渡すると、自分のポートフォリオやストック音源として再利用できなくなるため、慎重に判断する必要があります。

源泉徴収の扱いに注意

法人クライアントから音楽制作の報酬を受け取る場合、源泉徴収の対象になることがあります。国税庁の資料に明確な記載があります。

居住者に対し国内において次に掲げる報酬・料金等を支払う者は、その支払の際、所得税及び復興特別所得税を源泉徴収しなければなりません。原稿料、デザイン料、放送謝金、著作権の使用料、講演料などの報酬・料金については源泉徴収の対象となります。 出典: nta.go.jp

実務的には、報酬から10.21%(100万円超部分は20.42%)が源泉徴収され、確定申告で精算する形になります。クライアントから「源泉徴収しますか」と聞かれることがあるので、ある程度の知識は持っておきたいところです。

業務委託契約書の最低限の項目

長く取引するクライアントとは、業務委託契約書を交わしておくと安心です。最低限おさえるべき項目は次の通りです。

・業務内容(楽曲制作の範囲、納品形式、修正回数) ・報酬と支払条件(金額、支払時期、振込手数料の負担) ・著作権の取り扱い(譲渡か使用許諾か、二次利用の可否) ・納期と遅延時の対応 ・契約解除の条件

ひな形は中小企業庁のサイトでも提供されています。最初は完璧でなくても、トラブルが起きた時に立ち返れる書面があるだけで状況は大きく変わります。

確定申告と経費の考え方

年間の所得(売上から経費を引いた額)が20万円を超える場合、副業でも確定申告が必要です。音楽制作で経費として認められやすいものを挙げておきます。

・楽器の購入費(10万円未満なら一括経費、それ以上は減価償却) ・DAWソフト、プラグインの購入費・サブスク料 ・オーディオインターフェース、マイク、ヘッドホンなどの機材 ・防音工事や吸音材の購入費(自宅録音用) ・電気代、通信費(按分計算) ・参考音源のサブスク料(SpotifyやApple Musicも業務上の参考なら按分可能)

レコーディング機材は単価が高いため、適切に経費計上するだけで節税効果が大きくなります。レシートや領収書は必ず保管し、freeeや弥生会計などの会計ソフトで日々記帳する習慣をつけておきましょう。

報酬未払い時の対応

万が一クライアントから報酬が支払われない場合は、まず内容証明郵便で請求書を送付するのが第一歩です。それでも応じない場合は、少額訴訟(60万円以下の請求なら1日で結審)という制度もあります。法務省のサイトに少額訴訟の手続き解説があるので、いざという時のために存在を知っておくと心強いです。音楽家は一人で活動しているケースが多く、こうした制度を知っているかどうかで泣き寝入りを避けられます。

よくある質問

Q. 会社に副業としてバレるリスクはありますか?

本名や顔出しで活動すれば、会社の同僚が講座を見つけた際にバレる可能性は当然あります。ペンネーム(ビジネスネーム)の使用や、顔を出さずにスライド資料と音声のみで進行するスタイルを採用することで、身バレのリスクを最小限に抑えることは可能です。

Q. オンラインで確定申告をするために必要なものは何ですか?

マイナンバーカード(署名用および利用者証明用の暗証番号)と、カードを読み取るためのスマートフォン、またはICカードリーダーのいずれかが必要になります。現在ではスマートフォンの活用が主流でおすすめです。

Q. 在宅ワークの場合、パソコンや機材は自分で用意する必要がありますか?

多くのオンライン薬局では、専用のセキュリティが施されたPCを貸与してくれます。ただし、安定したインターネット回線環境(光回線推奨)は個人で用意するのが一般的です。

Q. オンライン講師の副業で月いくらくらい稼げますか?

初心者の場合は月1万〜5万円程度からスタートするのが一般的ですが、集客が安定すれば月10万〜30万円以上を目指すことも可能です。時給制のレッスンだけでなく、動画教材の販売や継続的なコーチングプランを組み合わせることで、稼働時間を抑えながら収益を伸ばすことができます。

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藤沢 ひなた

この記事を書いた人

藤沢 ひなた

新卒1年で退職→フリーランスライター

大手人材会社を新卒1年で退職し、フリーランスに転身。退職後8ヶ月で前職の手取りを超える月収25万円を達成。「普通のレール」を降りた20代のリアルを発信しています。

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