フリーランスの生命保険・医療保険の選び方|必要な保障と保険料の目安

織田 莉子
織田 莉子
フリーランスの生命保険・医療保険の選び方|必要な保障と保険料の目安

この記事のポイント

  • フリーランスに必要な生命保険・医療保険の選び方を解説
  • 必要な保障額の計算方法
  • おすすめの保険の種類と保険料の目安を紹介します

フリーランスの保険、「何に入ればいいかわからない」という方が本当に多いです。

会社員時代は会社の団体保険や福利厚生があったので深く考えなくてよかった。でもフリーランスになった瞬間、会社が提供していたセーフティネットが全部なくなります。傷病手当金もない、退職金もない、団体割引もない。

私は会計事務所時代にFP2級を取得し、フリーランスの方の保険相談を何十件も受けてきました。そこで気づいたのは、フリーランスの多くが「入りすぎ」か「入らなすぎ」のどちらかに偏っているということ。この記事では、必要十分な保障を、適正な保険料で確保するための考え方をお伝えします。

フリーランスと会社員の保障の違い

まず、フリーランスと会社員でどれだけ保障に差があるかを整理します。

保障 会社員 フリーランス
健康保険 協会けんぽ or 組合健保 国民健康保険
傷病手当金 あり(給与の2/3、最長1.5年) なし
障害年金 障害基礎年金+障害厚生年金 障害基礎年金のみ
遺族年金 遺族基礎年金+遺族厚生年金 遺族基礎年金のみ
退職金 あり(会社による) なし
団体生命保険 あり(会社が保険料負担) なし
労災保険 あり なし(特別加入を除く)

この表を見ると、フリーランスの保障がいかに薄いかがわかります。特に深刻なのが傷病手当金がないこと。病気やケガで働けなくなったら、翌月から収入ゼロです。会社員なら給与の2/3が最長1年6ヶ月支給されるのに、フリーランスにはこのセーフティネットがありません。

フリーランスに必要な保険の優先順位

「全部入る」必要はありません。優先順位をつけて、本当に必要な保障から順に加入しましょう。

優先度 保険の種類 目的 月額保険料の目安
★★★★★ 就業不能保険(所得補償保険) 病気・ケガで働けない時の収入を補償 3,000〜8,000円
★★★★☆ 医療保険 入院・手術の費用を補償 2,000〜5,000円
★★★★☆ 生命保険(収入保障型) 死亡時の家族の生活費を保障 2,000〜4,000円
★★★☆☆ がん保険 がん治療の高額費用に備える 1,500〜3,000円
★★☆☆☆ 個人賠償責任保険 業務上の事故・損害に備える 500〜1,500円

最優先は就業不能保険

会社員にある傷病手当金の代わりになるのが就業不能保険(所得補償保険)です。フリーランスにとって、これが最も優先度の高い保険だと私は考えています。

就業不能保険の仕組み:

  • 病気やケガで一定期間(60日〜180日)以上働けない場合に保険金が支払われる
  • 毎月の受取額を10万〜50万円の間で設定できる
  • 保険料は月3,000〜8,000円程度(30代の場合)

会計事務所時代、あるイラストレーターのクライアントさんが手を骨折して3ヶ月間まったく仕事ができなくなったことがありました。就業不能保険に加入していたおかげで、月20万円の保険金が支給され、生活を維持できました。もし加入していなかったら、貯金を切り崩すしかなかった。この体験を聞いて以来、私はフリーランスの方に就業不能保険を最優先で勧めています。

Xでの反応

フリーランスの保険選びについて、X上でも関心が高まっています。 健康保険だけでなく、生命保険や医療保険もフリーランスにとっては重要な保障です。フリーナンスのような専門サービスも活用しながら、トータルで自分に必要な保障を組み立てていきましょう。

生命保険料控除で節税しつつ、小規模企業共済やiDeCoも活用する。フリーランスの保障と節税は、これらを組み合わせることで最大化できます。

必要な保障額の計算方法

死亡保障の計算

家族がいるフリーランスの場合、死亡保障の必要額は以下の計算で求められます。

必要保障額 = 遺族の年間生活費 × 必要年数 − 公的年金 − 貯蓄

計算例(35歳・子ども2人・配偶者あり):

項目 金額
遺族の年間生活費 300万円
必要年数(末子独立まで) 20年
総必要額 6,000万円
遺族基礎年金(年間) 約130万円×15年=1,950万円
貯蓄 500万円
必要保障額 約3,550万円

※会社員なら遺族厚生年金が加算されるため、必要保障額はさらに少なくなります。フリーランスは遺族基礎年金しかないため、民間の生命保険で手厚くカバーする必要があります。

医療保障の考え方

日本の公的医療保険(高額療養費制度)はかなり充実しています。一般的な所得の方なら、1ヶ月の医療費の自己負担上限は約8万円です。

したがって、医療保険の主な役割は以下の2つです。

  1. 入院中の収入減少を補う(差額ベッド代や食事代も含む)
  2. 先進医療の費用に備える(全額自己負担)

入院日額5,000〜10,000円の医療保険に加入していれば、一般的には十分です。

保険の種類と特徴

掛け捨て型 vs 貯蓄型

種類 保険料 解約返戻金 おすすめ
掛け捨て型 安い なし フリーランスにはこちらを推奨
貯蓄型 高い あり 保険料に余裕がある方向け

私がフリーランスの方におすすめしているのは、掛け捨て型です。理由は2つあります。

  1. 保険料が安いので、浮いた分をiDeCoや小規模企業共済に回せる
  2. フリーランスは収入の変動が大きいため、固定費を抑えるべき

収入保障保険(死亡保障)

一般的な定期保険(死亡保険金が一定額で支払われる)より、収入保障保険の方がフリーランスには向いています。

種類 死亡保険金 保険料
定期保険 一括で3,000万円 月額5,000〜8,000円
収入保障保険 毎月15万円×残存期間 月額2,000〜4,000円

収入保障保険は、被保険者が死亡した場合に毎月一定額が遺族に支払われる仕組みです。子どもの成長とともに必要保障額が減っていくフリーランスの家庭に合っています。

フリーランスの保険料の目安

30代・子ども2人・年収500万円の場合

保険 月額保険料 保障内容
就業不能保険 5,000円 月額20万円(60日免責)
収入保障保険 3,000円 月額15万円・60歳まで
医療保険 2,500円 入院日額5,000円
がん保険 2,000円 診断一時金100万円
合計 12,500円/月

年間15万円。「高い」と思うかもしれませんが、何も保障がない状態で万が一のことがあった場合のリスクと比較すれば、十分に合理的な投資です。

独身・子どもなしの場合

独身で扶養家族がいない場合は、死亡保障の優先度は下がります。

保険 月額保険料 保障内容
就業不能保険 4,000円 月額15万円
医療保険 2,000円 入院日額5,000円
合計 6,000円/月

保険料を節約する方法

方法1: 生命保険料控除を活用する

生命保険料控除は、所得税で最大12万円、住民税で最大7万円の控除が受けられます。

控除区分 対象 所得税控除上限
一般生命保険料控除 死亡保険、収入保障保険 4万円
介護医療保険料控除 医療保険、がん保険 4万円
個人年金保険料控除 個人年金保険 4万円

方法2: ネット保険を活用する

対面型の保険より、ネット型の保険(ライフネット生命、SBI生命等)の方が保険料が2〜3割安いことが多いです。自分で調べられる方は、ネット保険を検討してみてください。

方法3: @SOHOで手数料を節約して保険料に充てる

@SOHOなら手数料0%。他社で支払っている手数料20%を保険料に回すだけで、十分な保障を確保できます。月収30万円の場合、他社との手数料差額は月6万円。保険料の数倍です。

外部参考情報

生命保険文化センターの調査によると、フリーランス(自営業者)の生命保険加入率は約80%ですが、就業不能保険の加入率は約15%にとどまっています。傷病手当金がないにもかかわらず、働けなくなるリスクへの備えが不十分な方が多い現状です。

出典:生命保険文化センター - 生命保険に関する全国実態調査

出典・参考

項目 出典
生命保険加入率調査 生命保険文化センター
高額療養費制度 厚生労働省
遺族年金 日本年金機構
生命保険料控除 国税庁

よくある質問

Q. フリーランスになったら、まずどの保険に入ればいいですか?

まずは「賠償責任保険」です。月額1,000円程度で、個人では負いきれない数千万円〜1億円の賠償リスクをカバーできます。次に検討すべきは、病気やケガで無収入になるリスクを防ぐ「所得補償保険」です。

Q. フリーランスはがん保険に加入すべきですか?

はい、加入を強くおすすめします。会社員のような傷病手当金がないため、長期間働けなくなった際の収入減リスクが非常に大きいためです。治療費と生活費の両方をカバーできる就業不能保障を含めた設計が重要です。

Q. 会社員時代の傷病手当金は、フリーランスになった後も継続できますか?

会社員を辞めた後に任意継続被保険者になっている場合であっても、任意継続中には傷病手当金は支給されません。ただし、会社員時代にすでに受給を開始しており、受給要件を満たし続けている場合に限り、例外的に継続受給できるケースが あります。健康保険組合に確認しましょう。

Q. フリーランスになりたてでも所得補償保険に加入できますか?

はい、加入可能です。ただし、前年の所得をベースに補償額を決定する商品もあるため、独立直後で実績がない場合は、加入できる補償額に上限が設けられることがあります。初心者向けの少額プランからスタートするのがおすすめです。

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織田 莉子

この記事を書いた人

織田 莉子

FP2級・フリーランス経理サポーター

会計事務所で10年間の実務経験を経て独立。フリーランスの確定申告・節税・資金管理を専門に、お金にまつわる記事を執筆しています。

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