フリーランスのクレジットカードの作り方・おすすめ|審査に通るコツ

織田 莉子
織田 莉子
フリーランスのクレジットカードの作り方・おすすめ|審査に通るコツ

この記事のポイント

  • フリーランスのクレジットカードの作り方を解説
  • 審査に通りやすいカード
  • 会社員のうちに準備すべき理由

フリーランスにとってクレジットカードは、経費管理と資金繰りに欠かせないツールです。ただし、独立後にカードを作ろうとすると、審査が会社員時代より厳しくなるのも事実です。

私が会計事務所で担当しているフリーランスの方の中に、「独立直後にカードを作ろうとして3社連続で審査に落ちた」という方がいらっしゃいました。年収は500万円以上あったのですが、独立1年目で確定申告書がなかったことが原因です。一方で、別のクライアントは会社員時代にカードを2枚作っておいたおかげで、独立後もスムーズに事業運営をされていました。

この差を生むのは「準備」です。

フリーランスがカードを作りにくい理由

理由 詳細
収入が不安定とみなされる 毎月の固定給がない
勤続年数がカウントされない 独立後の年数が短い
在籍確認ができない 勤務先の固定電話がない

フリーランスがカードを作る5つのコツ

コツ1: 会社員のうちに作っておく

最も確実な方法です。独立前にクレジットカードを作っておくこと。会社員の信用で作ったカードは、フリーランスになった後も継続して使えます。私が担当するフリーランスの方には、「退職前にカードを2枚は作っておいてください」と必ずお伝えしています。

コツ2: 開業届を出してから申し込む

開業届を出せば「個人事業主」として審査してもらえます。「無職」扱いよりも確実に有利になります。

コツ3: 確定申告書を用意する

独立2年目以降は確定申告書が信用の証明になります。所得が安定していることを数字で示しましょう。

コツ4: 審査が比較的通りやすいカードから始める

カードの種類 審査難易度
流通系(イオン、楽天等) 通りやすい
信販系(オリコ等) 通りやすい
銀行系(三井住友等) やや厳しい
アメックス 独自審査で通りやすい場合も

コツ5: 事業用と個人用を分ける

確定申告の経理処理を簡略化するため、事業用と個人用のカードは必ず分けてください。これ、地味ですが経理の手間が劇的に減ります。

フリーランスにおすすめのクレジットカード5選

カード名 年会費 ポイント還元 審査難易度 おすすめ度
楽天カード 無料 1% 易しい ★★★
三井住友カード(NL) 無料 0.5% 普通 ★★★
アメックスグリーン 月額1,100円 0.5% 独自基準 ★★☆
freeeカード 無料 易しい ★★☆
JCB CARD W 無料 1% 普通 ★★☆

事業用カードの賢い使い方

カードの使い分けルール

支出の種類 使うカード 理由
サーバー代、ツール費用 事業用カード 経費として自動記録
交通費(仕事関連) 事業用カード 旅費交通費として計上
書籍、セミナー費 事業用カード 研修費として計上
食費、趣味の買い物 個人用カード 経費と混ざらない
家賃、光熱費(按分あり) 個人用カード 按分計算は会計ソフトで処理

ポイント還元を最大化するコツ

事業経費でもポイントが貯まるのは見落としがちなメリットです。還元率1%のカードで年間100万円の事業経費を支払うと、年間10,000ポイント(10,000円相当)が還元されます。

さらに、@SOHOなら手数料0%なので、他社で手数料として消えていた金額がそのまま手元に残ります。年間60万円稼いで手数料20%を支払っている場合、12万円が手数料に消えている計算です。@SOHOならこの12万円がまるまる手元に残ります。

SNSでの声

フリーランスのクレジットカード活用について、Xでもリアルな声が上がっています。

67%がカードを使い分けているというデータ。これ、私が普段お伝えしている「事業用と個人用は必ず分ける」というアドバイスの裏付けになる数字です。確定申告の際、カードが分かれていれば仕訳作業が格段にラクになります。

JCBからもフリーランス向けのカードが登場しています。 JCB Biz ONEは年会費無料で、会計ソフトとの連携も充実しています。カード選びに迷ったら、年会費無料で会計連携ができるカードから始めるのが賢明です。

Workship MAGAZINEのFP監修記事でも、フリーランスのカード作りのコツが解説されています。

フリーランス500人の調査では、81.4%が独立前にカードを発行しています。独立後の審査は厳しくなるため、会社員のうちに事業用カードを作っておくことが最も確実な対策です。

— 出典: フリーランスにおすすめのクレジットカード8選!審査通過のコツも解説(Workship MAGAZINE)

81.4%が独立前に作成。この数字は、「会社員のうちに作る」がいかに常識的な対策かを物語っています。

カード審査のNG行為

NG行為 理由
同時に複数社に申し込む 「多重申込」として審査に悪影響
申込書に嘘を書く 発覚すると即審査落ち
短期間に何度も申し込む 信用情報に記録が残る
他のカードの支払いを延滞 信用情報にキズがつく

※申込情報は信用情報機関に6ヶ月間記録されます。審査に落ちた場合は、6ヶ月以上間を空けてから再申込するのが賢明です。

まとめ

フリーランスでも正しい準備をすればクレジットカードは作れます。最も確実なのは会社員のうちに作っておくこと。独立後は審査が通りやすいカードから始めて、実績を積んでいきましょう。

@SOHOなら手数料0%。安定した収入を確保して、カード審査も有利に進めましょう。

法人成り後に必須となる「ビジネスカード」の選び方

フリーランスから法人化した場合、個人事業主時代のクレジットカードとは別に、法人専用のビジネスカード(コーポレートカード)を作るべきタイミングが訪れる。法人カードは個人カードと審査基準・サービス内容・税務上の扱いが大きく異なるため、独立後3〜5年で法人成りを検討している方は、早めに知識を仕込んでおきたい。

法人カードの最大のメリットは「会社の経費を経営者個人と完全分離できる」こと。個人事業主時代の事業用カードでも経費管理はできるが、税務調査時に「個人利用と事業利用の切り分け」を厳密に求められる場面がある。法人カードなら、引落口座も法人名義の銀行口座にできるため、会計処理が圧倒的にスマートになる。

個人事業主から法人成りする場合、事業用の銀行口座・クレジットカード・税務申告などを個人名義から法人名義に切り替える必要があり、税務上の取扱いも個人事業主とは異なる規定が適用される。 出典: nta.go.jp(国税庁)

法人カード選定で見るべき項目は5つ。第一に「年会費と利用上限」。年会費は無料〜13万円までレンジが広く、利用上限も月50万円〜数千万円まで企業規模に応じて設定される。設立直後の法人は、まずは年会費無料〜2万円程度のカードから始め、利用実績を3〜6ヶ月積んでから利用上限の引き上げ申請をするのが定石。

第二に「追加カード発行可否」。社員や役員にも追加カードを発行できるかどうか、追加カード1枚あたりの年会費はいくらか。複数人体制の法人では、追加カード発行が必須になります。第三に「会計ソフト連携」。マネーフォワードクラウド・freee・弥生会計などとAPI連携してカード明細を自動仕訳できるかどうか。これがあると経理工数が劇的に減ります。

第四に「付帯保険・付帯サービス」。海外旅行傷害保険、ショッピング保険、空港ラウンジ利用、ホテル優待、ゴルフ場予約、出張サポートなど。法人カードのプラチナグレード以上では、コンシェルジュサービスが付帯することもあり、社長の時間を節約する効果が大きい。第五に「ポイント・マイル還元率」。年間数百万円〜数千万円の支出をカードで決済する法人では、還元率1%の差が年間数十万〜数百万円のポイント獲得差を生みます。

おすすめの法人カードは目的別に分かれます。設立直後で年会費を抑えたいなら「freeeセゾンプラチナビジネスカード」「マネーフォワードビジネスカード」「三井住友カード ビジネスオーナーズ」など。中堅以上の法人で接待・出張が多いなら「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード」「JCB CARD Bizプラチナ」「ダイナースクラブ ビジネスカード」など。

クレジットカードを「節税ツール」として活用する3つのテクニック

クレジットカードは単なる決済手段ではなく、フリーランス・経営者にとって「節税の戦略ツール」として機能します。会計事務所の現場で実際に効果が出ているテクニックを3つ紹介します。

第一のテクニックが「期末駆け込み経費の現金フロー最適化」。たとえば12月決算の個人事業主が、12月末に来年1月以降に必要な備品(PC、机、書籍、セミナー受講料など)を駆け込みで購入したい場合、現金払いだと12月末の現金が一気に減ります。クレジットカードで購入すれば、実際の口座引落は翌年1月末〜2月末になるため、12月時点では「経費計上は完了、現金は翌年の収入で支払う」という資金繰り上の余裕が生まれます。

経費計上のタイミングは「発生主義」(物の引渡しまたはサービスの提供を受けた日)であり、支払いタイミングではありません。この原則を活用することで、年末調整時の節税と資金繰り改善を両立できます。

個人事業主の青色申告における経費計上は、原則として発生主義(債務確定基準)に基づき、その費用が発生した事業年度に計上する必要がある。クレジットカード利用日が経費計上日となり、引落日とは一致しない。 出典: nta.go.jp

第二のテクニックが「ポイントによる事業経費の軽減」。年間500万円の事業経費をクレジットカードで決済し、還元率1.0%のカードを使えば、年間50,000ポイント(50,000円相当)が獲得できます。このポイントを事業用品の購入に充てれば、実質的に5万円の経費削減と同等の効果があります。

ポイントの会計処理については、原則として「雑収入」として計上する考え方と、「経費の値引き」として処理する考え方の両方があります。継続性の観点から、自社のルールを決めて毎年同じ処理を行うことが重要です。年間獲得ポイントが少額(年間1〜2万円程度)であれば、ポイント使用時に「該当経費の取り消し」として処理する簡便法が実務的にはよく使われます。

第三のテクニックが「為替差益・差損の戦略的活用」。海外サービス(AWS、Google Workspace、Microsoft 365、各種SaaS、海外仕入れなど)の決済で、米ドル建てカードと円建てカードを使い分けることで、為替変動の影響を最適化できます。円安局面では米ドル決済を優先し、円高局面では円決済を優先するなどの戦略的な使い分けが可能です。

ただし、為替差益・差損の処理は税務上の論点が複雑で、年間取引額が大きい場合は税理士と必ず相談してください。簡易な対応としては、取引時の為替レートを国税庁の月平均TTMレートで処理する方法が一般的です。

クレジットカードの利用記録を「事業の意思決定」に活かす

最後に、クレジットカードの利用データを、単なる経費記録ではなく「事業の意思決定の根拠データ」として活用するノウハウを共有します。

第一の活用法が「収益性分析」。事業用カードの月次明細を、案件別・顧客別・サービス別に集計すると、「どの案件が本当に利益を生んでいるか」が可視化されます。たとえば、月100万円の売上を上げる顧客Aに対して、月25万円の経費(出張費・接待費・外注費・サブスク料金など)が発生している場合、実質粗利は75万円。一方、月60万円の売上の顧客Bに対して、月8万円の経費しか発生していなければ、実質粗利は52万円。粗利率では顧客Bのほうが高い、という事実が見えてきます。

このデータをもとに、低粗利顧客との価格交渉、契約見直し、または取引縮小の判断ができます。これは中小企業診断士が提唱する「ABC分析」と同じアプローチで、限られたリソースを高粗利顧客に集中投下する経営判断の根拠になります。

中小企業の収益性向上には、顧客別・商品別の収益貢献度分析と、それに基づく経営資源配分の最適化が極めて重要である。 出典: chusho.meti.go.jp

第二の活用法が「キャッシュフロー予測」。カード利用額の月次推移を3年分蓄積すると、季節変動・業務繁閑のパターンが見えてきます。たとえば「毎年4月と10月にサーバ更新で30万円の支出が発生する」「毎年12月にセミナー参加費で15万円使う」などのパターンを把握すれば、年間のキャッシュフロー予測精度が大幅に向上します。

これにより、資金不足が予想される月の3ヶ月前に売上を確保するための営業活動を強化したり、余剰資金が予想される月にiDeCoや小規模企業共済の掛金増額を検討したりと、戦略的な資金管理が可能になります。

第三の活用法が「業務効率化の指標化」。カード利用の中で「自動化可能な業務」を特定します。たとえば毎月発生するサブスク料金(メールツール、CRM、会計ソフト、ストレージなど)が30種類以上ある場合、利用頻度と業務貢献度を見直し、不要なサービスを解約することで月数万円の固定費削減が可能です。SaaS時代の経営は「契約しているがほとんど使っていないサブスクの定期棚卸し」が、年間数十万〜数百万円のコスト削減につながります。

第四の活用法が「税務調査対応の証拠保全」。クレジットカード明細は、税務調査時の経費の証拠として極めて強力です。明細の保管期間は7年間(法人は10年間)が原則ですが、クラウド型の明細管理サービスを併用することで、紙書類の保管負担を軽減できます。マネーフォワードクラウド・freeeなどの会計ソフトと連携すれば、明細の自動取込から仕訳・帳簿作成まで一気通貫で処理できるため、調査対応の準備時間が劇的に短縮されます。

クレジットカードは、フリーランス・経営者にとって「決済ツール」「資金繰りツール」「節税ツール」「経営分析ツール」の4つの顔を持つ多機能インフラです。単に「ポイント還元率が高いカード」を選ぶのではなく、自社の事業構造・成長フェーズ・資金繰りニーズに合わせて、戦略的に選定・活用することが、長期的な事業成長の差につながります。

よくある質問

Q. 個人事業主になってすぐでも、ビジネスカードは作れますか?

はい、作成可能です。最近では、事業実績(確定申告書)の提出を求めず、個人の信用情報のみで審査するカードが増えています。大手銀行系よりも、流通系やIT系のカード会社が発行するビジネスカードの方が、開業直後でも通りやすい傾向があります。

Q. 年会費は経費として落とせますか?

全額「諸会費」などの勘定科目で経費として計上できます。個人用カードの年会費は事業割合で按分する必要がありますが、ビジネスカードは事業専用であるため、処理が非常にシンプルになります。

Q. 個人用のクレジットカードを事業用に使ってもいいですか?

個人用カードの規約上「事業用決済への利用」を禁止しているカード会社が多く、最悪の場合はカードを強制解約されるリスクがあります。また、会計ソフトへの連携時に、生活費(スーパーの買い物など)が混ざってしまい、経理の手間が爆発するため、絶対に分けるべきです。

Q. 独立初年度で事業用クレジットカードの審査に通るか不安です。?

開業届の控えや具体的な事業計画書を提出することで、起業直後でも審査に通りやすくなるビジネスカードが存在します。また、保証金をあらかじめ預ける「デポジット型」のクレジットカードであれば、ほぼ確実に作成できるため最初の1枚として最適です。

Q. 個人のクレジットカードをそのまま事業用として使っても、税務調査などで問題になりませんか?

法律や税務上、個人名義のクレジットカードを事業の支払いに利用すること自体に問題 はありません。ただし、プライベートの買い物と事業経費が混ざっていると、確定申告 の際の仕分け作業が非常に煩雑になり、税務調査時にも説明が難しくなります。経理の 透明性と効率化のために、専用のカードを1枚用意することを強くおすすめします。

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織田 莉子

この記事を書いた人

織田 莉子

FP2級・フリーランス経理サポーター

会計事務所で10年間の実務経験を経て独立。フリーランスの確定申告・節税・資金管理を専門に、お金にまつわる記事を執筆しています。

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