EC・D2Cコンサル 始め方|売上より離脱率を読むのが最初の一歩


この記事のポイント
- ✓EC・D2Cコンサルの始め方を
- ✓売上ではなく離脱率という切り口から解説します
- ✓案件の探し方までを客観的なデータとともに整理しました
「EC・D2Cコンサル 始め方」と検索した人の多くは、すでに何かしらのECサイトに関わった経験があるか、あるいは自分でネットショップを運営した経験を持っている人だと思います。結論から言うと、EC運営コンサルの入口は売上の数字ではありません。離脱率やカゴ落ち率といった、途中で離れていく人の数字を読めるかどうかが最初の関門です。売上は結果であり、離脱率は原因に近い数字だからです。
EC・D2Cコンサルという仕事の現在地
EC・D2C市場は、モールに依存しない自社ECの立ち上げが増えたことで、運営を外部から支援する需要が広がっています。楽天やAmazonのようなモール型ECと違い、自社ECは集客からサイト設計、決済、リピート施策まで全部を自前で組み立てる必要があります。だからこそ、外部の目線で数字を整理し、優先順位を付けてくれる人を求める発注者が増えているのが今の状況です。
こうした支援会社の中には、運営代行まで一括で請け負う体制を組んでいるところもあります。
■EC・D2Cコンサル・運営代行サービス楽天・Amazon・ヤフーショッピングなどのECモール運営代行から自社EC支援まで、D2C事業全体をサポートしてくれるようです。費用:18万円〜 出典: venture-ocean.com
月額18万円からという価格帯は、法人向けの本格的な運営代行の相場感を示しています。個人が副業や独立の入口として関わる場合は、この価格帯より小さい範囲、たとえば「LP改善だけ」「カゴ落ち対策だけ」といった単発の切り出し業務から始めるのが現実的です。全部を一人で背負う必要はなく、得意な工程だけを切り出して提案する方が、未経験からの入口としては通りやすくなります。
一方で、地方の中小企業にとっては、コンサルへの依頼そのものがハードルの高い選択肢であるという指摘もあります。
20年以上の地方の中小企業さまのご支援をしてきている弊社だからわかる実情があります。D2C、EC、DXといっても地方企業にとってはそう簡単ではないということ。理由はさまざまありますが、まず、弊社のようなコンサル・システム会社・制作企業の初期コストが高すぎてリスクがありすぎること。さらに、余裕のある人員体制ではなく、かつ、目的とする事業参入の知識と経験のある人員がいないこと。採用するとしても、年収500〜600万円くらいが相場であり、間接部門の若い社員を駆り出すのが関の山です。 出典: top1-consulting.com
この指摘は個人でEC運営コンサルを始めたい人にとって、実はチャンスの裏返しでもあります。正社員を年収500万円台で雇う体力がない中小企業ほど、月数万円から数十万円の範囲で「困っているところだけ」相談できる相手を求めています。大手コンサルティングファームが取りに行かない小さな案件こそ、未経験に近い立場からでも入りやすい入口になります。
離脱率から入る理由
多くの入門者が最初につまずくのは、「売上を上げる方法」から考えてしまうことです。しかし売上は、集客数×コンバージョン率×客単価というかけ算の結果でしかありません。どこに問題があるかを特定できなければ、施策は当てずっぽうになります。
離脱率は、このかけ算のどこにボトルネックがあるかを教えてくれる数字です。たとえば商品ページから離脱している割合が高ければ、商品説明や写真、価格表示に問題がある可能性が高いと分かります。カート投入後に離脱している割合が高ければ、送料の表示タイミングや決済方法の少なさが原因かもしれません。売上という一つの数字だけを見ていては、この違いに気づけません。
見るべき離脱の種類
EC運営コンサルの入口として押さえておきたい離脱の種類は主に三つあります。
一つ目は商品一覧ページから商品詳細ページへ進む前の離脱です。ここが高い場合、サムネイル画像や価格帯、商品名の分かりやすさに課題がある可能性が高いです。二つ目は商品詳細ページからカート投入前の離脱です。ここでは商品説明の情報量、レビューの有無、在庫表示の信頼感が影響します。三つ目はカート投入後、決済完了までの離脱、いわゆるカゴ落ちです。送料や配送日数の表示タイミング、会員登録の必須化、決済手段の少なさが主な原因として挙げられます。
これらの数字は、Googleアナリティクスのような無料の解析ツールでも十分に確認できます。EC運営コンサルとしての第一歩は、高額なツールを揃えることではなく、既にある無料のデータを正しく読み解く訓練から始まります。
数字の読み方を学ぶ順序
実務未経験の状態から数字を読めるようになるには、順序立てた学習が近道です。まずは自分自身が普段利用しているネットショップで、どのページで離脱しそうになったかを言語化する練習から始めるのが有効です。「送料が最後まで分からなくて不安になった」「レビューが少なくて信頼できなかった」といった主観的な感覚を、後から数字と結びつけて考える癖をつけます。
次に、公開されているECサイトの構造を分析する練習に移ります。同じ商品カテゴリの複数のサイトを見比べ、商品ページの情報量やレイアウトの違いを比較することで、業界における「標準的な作り」がどこにあるかの感覚がついてきます。この段階では実際の解析データにアクセスできなくても、構造そのものから仮説を立てる訓練は十分に可能です。
EC運営コンサルの始め方(実践ステップ)
ここからは、具体的にEC・D2Cコンサルとして活動を始めるまでの手順を整理します。
ステップ1:自分の店で数字を回した記録を作る
実務経験がゼロの状態で「EC運営コンサルです」と名乗っても、発注者からの信頼は得られません。まずは自分自身で小規模なネットショップやハンドメイド販売のような形で、実際に数字を動かした経験を作ることが近道です。ハンドメイド販売のようなごく小さな規模のECでも、離脱率やコンバージョン率の変化を記録しておけば、それが立派な実績になります。この考え方はハンドメイド販売EC副業の始め方|初心者でも月5万円稼ぐコツと注意点でも詳しく触れていますが、小さな運営経験の積み重ねが、コンサルとしての説得力に直結します。
ステップ2:改善提案を「Before/After」で記録する
自分の店やモニター先の店舗で何かしらの改善を行ったら、必ず改善前と改善後の数字を記録しておきます。「商品説明を書き直したら詳細ページの滞在時間が伸びた」「送料表示を早めたらカゴ落ち率が下がった」といった具体的な事例を積み重ねることが、未経験から実績を作る唯一の方法です。この記録は後にポートフォリオとして使えるだけでなく、自分自身の分析力を鍛える練習にもなります。
ステップ3:小さな案件から実績を積む
いきなり月額固定の大型契約を狙うのではなく、「LP診断だけ」「商品ページ1枚だけ」といった小さな単位の案件から始めるのが現実的です。こうした業務の切り出し方はEC運用代行・商品登録のお仕事やECサイト制作・運用・画像制作のお仕事にも近い領域として整理されており、運営代行の実務経験を積みながらコンサル的な視点を養う道筋としても有効です。本格的なコンサル契約はEC/D2C・店舗運営コンサルのお仕事で紹介されているような形に段階的に近づけていくイメージを持つと、始め方の全体像がつかみやすくなります。
ステップ4:発注者に見せる資料を整える
EC運営コンサルの提案は、口頭ではなく資料で伝わる必要があります。離脱率のグラフ、改善前後の比較表、想定される施策の優先順位を1枚の資料にまとめる練習をしておくと、初回の商談で信頼を得やすくなります。難解な専門用語を並べるより、「ここで30%の人が離脱しています。理由はおそらく送料表示です」という具合に、原因と数字をセットで示す方が伝わります。
未経験から信頼を得るために大切な考え方
EC運営コンサルという肩書きは、経歴の長さよりも「どれだけ具体的な数字の変化を語れるか」で信頼されるかどうかが決まります。大企業のコンサルティングファームに所属していた経歴がなくても、自分の手で小さなショップを回し、離脱率を下げた経験を持っている人の方が、中小企業の発注者にとっては話が通じやすい相手になることが多いです。
運営者として長くこの市場を見てきた立場から言えば、発注者が本当に求めているのは華やかな肩書きではなく、「一緒に数字を見て、次に何をすべきか判断してくれる人」です。長く継続して依頼される人ほど、一度きりの改善提案で終わらず、数字の変化を追い続けて次の提案につなげる姿勢を持っています。単発の作業として案件をこなすのではなく、「この人に任せておけば数字を見ておいてくれる」という関係を作れるかどうかが、継続案件につながる分かれ目になります。
中間マージンが乗らない直接取引の形で仕事を受けられれば、同じ予算でも発注者はより多くの改善提案を依頼でき、受ける側は手取りが厚くなります。この構造は、報酬額そのものよりも「同じ働きに対して受け取れる金額の質」が変わるという点で、双方にとって意味のある選択肢になります。
D2Cコンサルとして押さえておきたい選び方の視点
発注者側の視点を理解しておくことも、始め方を考えるうえで欠かせません。D2Cコンサルティング会社を選ぶ際、発注者は費用だけでなく、支援範囲や実績を重視する傾向があります。
元船井総合研究所のWEBグループのトップとして、立ち上げ&拡大を行い、個人でもトップコンサルタントとして社内No.1の実績を持つ。業界No.1、海外チャネルで勝てるEC・通販ビジネスに成長させたクライアント企業数は、70社以上あり、累計1,000件以上の通販・EC案件を経験している。現在は越境ECを含めた海外WEBマーケティングに集中し、日系&クライアントの実績を拡大させている。 出典: top1-consulting.com
このような大規模な実績を持つコンサルタントは、大手企業やある程度の規模を持つD2Cブランドを主な対象としています。個人が始める場合は、こうした大手と競合するのではなく、大手が対応しきれない小規模事業者の隙間を埋める立ち位置を意識すると、案件を獲得しやすくなります。比較・選び方の視点で見れば、発注者は「費用の妥当性」「支援範囲の明確さ」「過去の改善実績の具体性」の三つを重視する傾向が強く、これは個人がコンサルとして提案書を作るときにも参考になる基準です。
始めるうえで注意しておきたい失敗パターン
EC運営コンサルの始め方でよくある失敗は、最初から幅広い業務を請け負おうとしてしまうことです。広告運用、サイト制作、在庫管理、カスタマーサポートまで一人で全部見ようとすると、どれも中途半端になりがちです。最初は「離脱率の分析と改善提案」という一点に絞り、そこで信頼を得てから徐々に対応範囲を広げていく方が、結果的に長く続く仕事につながります。
もう一つの失敗パターンは、成果報酬型の契約を安易に受けてしまうことです。売上の増減にはEC運営コンサルだけでは制御できない要因が多く関わります。広告予算の増減、季節要因、競合の値下げなど、コンサル側の努力とは無関係な変動要素が多いため、成果報酬だけの契約は不利な条件になりやすい点は覚えておく必要があります。報酬形態については案件ごとに条件が大きく異なるため、契約前に支払い条件や評価基準を書面で確認しておくことをおすすめします。
EC・D2Cコンサルの学び方に関する独自データ考察
在宅ワーク・副業案件を長く見てきた運営者の立場から見ると、EC運営コンサルという職種は、他の副業と比べて「経験の証明方法」が独特です。ライティングやデザインのようにポートフォリオを見せれば実力が伝わる職種と違い、コンサルティングは数字の分析力そのものが商品です。そのため、実際の改善事例を数字とともに提示できる人が、未経験からでも評価されやすい傾向があります。
一方で、資格の有無よりも実績の具体性を重視する発注者が多いという傾向も見られます。マーケティング関連の資格を取得すること自体は知識の証明にはなりますが、それだけでは案件獲得には直結しにくく、実際に数字を動かした経験の記録の方が説得材料として強く働きます。
副業として関わる場合は、本業のスキルとの掛け合わせも意識すると始めやすくなります。たとえばライティングや編集の経験があれば商品説明文の改善という切り口から、デザインの経験があれば商品ページのレイアウト改善という切り口から、それぞれEC運営コンサルの領域に入っていくことができます。関連分野の年収相場を知っておくことも参考になり、著述家,記者,編集者の年収・単価相場のようなデータベースは、コンテンツ改善の側面からEC運営に関わる際の報酬感覚をつかむ手がかりになります。
始め方に迷ったときは、大きな成功事例を追いかけるより、まず自分の手で小さな数字を動かす経験を一つ作ることが、遠回りに見えて実は最短の道になります。
学習の順番をもう一段具体化する
数字を読む練習を始めても、何から手をつければ良いか分からず止まってしまう人は少なくありません。ここでは、実際に着手しやすい順番をさらに細かく分解しておきます。
まず最初の一週間は、自分がよく使うネットショップを五つほど選び、商品一覧ページから商品詳細ページ、カート、決済完了画面までの流れをスクリーンショットで記録します。この段階では分析ツールは使わず、画面遷移そのものを観察するだけで構いません。「送料が表示されるタイミングが遅い」「レビュー件数が極端に少ない」といった気づきを、ページごとにメモしていきます。
次の一週間では、無料で使える解析ツールの基本的な指標に触れます。訪問者数、直帰率、平均滞在時間、コンバージョン率といった基礎用語の意味を、実際の数字と結びつけながら覚えていきます。専門書を最初から通読するより、実際の画面を見ながら「この数字はどこから来ているのか」を確認する方が理解が定着しやすいという声もよく聞かれます。
三週目以降は、モニターとして小規模事業者のサイトを一つ選び、実際に改善提案書を作ってみる段階に進みます。有償でなくても構いません。知人が運営する小さなネットショップや、自分自身の副業ショップを対象に、離脱率の仮説と改善案を1枚の資料にまとめる練習を重ねることで、実際の商談で使える資料の型が身についていきます。
提案書に入れるべき要素
発注者に見せる提案書は、専門用語を並べるよりも、シンプルな構成の方が伝わりやすい傾向があります。基本的な型としては、現状の数字の提示、想定される原因、具体的な改善案、改善によって期待できる効果の四つのブロックで構成すると分かりやすくなります。
現状の数字の提示では、離脱率やコンバージョン率をグラフや表で見せます。数字だけを並べるのではなく、「業界平均と比べてどうか」という比較の視点を添えると説得力が増します。想定される原因のブロックでは、なぜその数字になっているのかを、実際の画面のスクリーンショットとともに説明します。改善案のブロックでは、優先順位をつけて提示することが重要です。すべてを一度に変えるのではなく、「まずこの一点だけ直しましょう」という提案の方が、発注者にとって着手のハードルが低くなります。
期待できる効果のブロックでは、断定的な数字を約束するのではなく、「同様の改善で一般的に見られる傾向」として幅を持たせた表現を使うことが望ましいです。EC運営の成果は季節要因や広告費の増減など、コンサル側だけでは制御できない変数が多く関わるため、確約するような書き方は避け、あくまで傾向として伝える姿勢が信頼につながります。
継続案件につなげるためのコミュニケーション
一度きりの改善提案で終わらせず、継続的な関係に発展させるためには、定期的な報告のリズムを作ることが効果的です。週に一度、もしくは月に一度、簡単なレポートを送るだけでも、発注者側は「見てもらえている」という安心感を持ちやすくなります。
レポートの内容は複雑である必要はありません。前回からの数字の変化、実施した施策、次に取り組む予定の項目という三点だけでも十分です。むしろ情報量を絞り、読むのに時間がかからない形にする方が、忙しい発注者には歓迎される傾向があります。
打ち合わせの頻度についても、最初から高頻度を提案するのではなく、まずは月1回程度から始め、必要に応じて調整していく形が現実的です。頻繁な打ち合わせを求めすぎると、発注者側の負担になり、かえって継続を敬遠される原因になることもあります。
関連する働き方との比較
EC運営コンサルという働き方を検討する際、近い領域の副業と比較しておくことも参考になります。たとえばiDeCoのような資産形成の知識は、フリーランスとして活動する上での土台になる情報であり、iDeCo(イデコ)の始め方と節税メリットを徹底解説!効率的な資産形成術のような記事は、コンサル業務そのものとは別軸ですが、フリーランスとして働くうえでの生活設計を考える材料になります。EC運営コンサルとして安定した収入を得るまでには一定の時間がかかるため、資産形成や税金の知識をあわせて持っておくことは、長期的に活動を続けるうえで役立ちます。
同じEC・D2C領域でも、コンサルティングという立場ではなく、実務としての運営代行やサイト制作から関わる道もあります。自分の得意分野がどちらに近いかを見極めることも、始め方を考えるうえで重要な判断材料になります。数字の分析や提案が得意な人はコンサル的な立場を、手を動かして実装するのが得意な人は運営代行やサイト制作の立場を、それぞれ入口として選ぶことで、無理なく実績を積み上げていくことができます。
使うべきツールとその選び方
始め方を具体的に考える段階で、多くの人がツール選びに時間を使いすぎてしまいます。結論から言えば、最初の半年ほどは無料ツールだけで十分です。アクセス解析はGoogleアナリティクス、ヒートマップは無料枠のあるサービス、資料作成は一般的なスライド作成ソフトがあれば、提案書の作成から改善提案までを一通りこなせます。
有料の高度な分析ツールは、案件が増えて手作業では追いつかなくなってから検討すれば十分です。最初から高額な月額ツールを契約してしまうと、案件がまだ少ない段階では固定費だけがかさみ、収支のバランスを崩す原因になります。学習コストという意味でも、まずは無料ツールの基本操作に習熟することを優先した方が、結果的に早く実務レベルに到達できます。
会計や経費管理についても、freeeやマネーフォワードのようなクラウド会計サービスを使えば、副業で得た報酬の管理や確定申告の準備を効率化できます。ただし、税務上の具体的な取り扱いは個人の状況によって異なるため、判断に迷う場合は税務署や自治体の窓口に確認するのが確実です。
よくある勘違いを整理する
EC運営コンサルという肩書きに対して、実際とは異なるイメージを持っている人も少なくありません。よくある勘違いの一つは、「広告運用ができないとコンサルにはなれない」というものです。広告運用は重要なスキルの一つではありますが、EC運営コンサルの本質は数字を読み解いて優先順位をつけることであり、広告運用そのものは外部の専門家と連携する形でも成立します。
もう一つの勘違いは、「大手企業の案件でなければ実績にならない」というものです。実際には、中小規模の事業者を相手にした小さな改善提案の積み重ねの方が、未経験からの入口としては現実的で、かつ発注者との距離も近く、丁寧なやり取りがしやすい傾向があります。大手企業の案件は競争が激しく、実績のない状態からいきなり獲得するのは難しいため、まずは規模の小さな案件で経験を積み、少しずつ対応できる範囲を広げていくのが現実的な道筋です。
始める前に確認しておきたい心構え
最後に、EC運営コンサルとして継続的に活動していくために持っておきたい心構えを整理しておきます。まず大切なのは、一つの案件で劇的な成果を約束しないことです。EC運営の数字は複数の要因が絡み合って動くため、単一の施策だけで大きな変化が起きるとは限りません。誠実に「試してみて、数字を見て、次の一手を考える」という姿勢を積み重ねる方が、長期的な信頼につながります。
また、発注者とのコミュニケーションでは、専門用語を多用しすぎないことも重要です。EC運営に詳しくない発注者も多いため、離脱率やコンバージョン率といった言葉を使う際には、必ず一言添えて分かりやすく説明する配慮が求められます。専門性を誇示するのではなく、相手が理解できる言葉で伝える力が、結果としてコンサルとしての評価を高めます。
最後に、自分自身の学習を止めないことも欠かせません。EC・D2C市場は決済手段や物流、広告のルールが変化し続ける領域です。定期的に業界の動向をチェックし、知識をアップデートし続ける姿勢が、長く仕事を続けるための土台になります。売上という結果だけを追いかけるのではなく、その手前にある離脱の数字から丁寧に読み解いていく姿勢こそが、EC運営コンサルという仕事の入口であり、同時に長く続けるための基礎にもなります。焦らず、一つ一つの数字と向き合うところから始めてみてください。
よくある質問
Q. EC・D2Cコンサルは未経験でも本当に始められますか?
自分自身のネットショップやモニター先の店舗で離脱率の改善記録を作れば、実務未経験でも小さな案件から始めやすくなります。まずは自分の手で数字を動かした経験を一つ作ることが大切です。
Q. 資格は必要ですか?
必須の資格はありません。マーケティング関連の資格は知識の証明にはなりますが、発注者は資格よりも改善事例の具体性を重視する傾向が強いです。
Q. 最初にどの数字から見ればいいですか?
売上ではなく、商品一覧からの離脱、商品詳細からの離脱、カート投入後の離脱という三種類の離脱率から確認すると、問題の所在を特定しやすくなります。
Q. 成果報酬型の契約は受けるべきですか?
売上増減にはコンサル側の努力以外の要因も多く関わるため、成果報酬だけの契約は不利になりやすいです。契約前に支払い条件や評価基準を確認することをおすすめします。
この記事について
編集部
監修:@SOHO編集部
2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

この記事を書いた人
朝比奈 蒼@SOHO編集部
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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