動画編集におすすめのパソコンスペック|用途別の選び方ガイド【2026年版】

榊原 隼人
榊原 隼人
動画編集におすすめのパソコンスペック|用途別の選び方ガイド【2026年版】

この記事のポイント

  • 動画編集に必要なパソコンスペックを用途別に解説
  • CPU・GPU・メモリの要件
  • Mac vs Windowsの比較

動画編集を始めようとしたとき、最初にぶつかる壁が「パソコン選び」です。スペックが足りないと編集中にカクつく、プレビューが重い、書き出しに何時間もかかる。こうなると作業効率が大幅に落ちて、モチベーションも下がります。

私自身、最初にCore i5・メモリ8GBのノートPCでPremiere Proを動かそうとして、タイムラインの再生すらまともにできなかった苦い経験があります。結局そのPCは動画編集には使えず、買い替える羽目になりました。

この記事では、動画編集に必要なパソコンスペックを、用途別・予算別に具体的な数値を示しながら解説します。

動画編集に必要なスペックの全体像

各パーツの役割

動画編集でパソコンの性能に影響を与えるパーツは、主に以下の4つです。

パーツ 役割 動画編集での重要度
CPU 編集処理、エフェクト演算、エンコード ★★★★★
GPU(グラフィックボード) プレビュー再生、GPUアクセラレーション ★★★★☆
メモリ(RAM) 作業データの一時保管 ★★★★★
ストレージ(SSD/HDD) ファイルの読み書き速度 ★★★★☆

CPU:動画編集の心臓部

推奨CPUスペック

CPUは動画編集で最も重要なパーツです。エフェクトの演算、エンコード(書き出し)処理のほとんどをCPUが担います。

用途 推奨CPU(Intel) 推奨CPU(AMD) コア/スレッド目安
フルHD基本編集 Core i5-14400 Ryzen 5 7600 6コア/12スレッド以上
フルHD + エフェクト多用 Core i7-14700 Ryzen 7 7700X 8コア/16スレッド以上
4K編集 Core i7-14700K以上 Ryzen 7 9700X以上 8コア/16スレッド以上
4K + After Effects Core i9-14900K Ryzen 9 9900X 16コア/32スレッド以上

動画編集では「コア数」と「クロック周波数」の両方が重要です。マルチコアが効く処理(エンコード)と、シングルコアの性能が効く処理(タイムラインのプレビュー)があるため、バランスの取れたCPUを選びましょう。

Intel vs AMD

比較項目 Intel(第14世代) AMD(Ryzen 9000シリーズ)
シングルコア性能 やや有利 僅差
マルチコア性能 同等 やや有利
エンコード速度 ほぼ同等 ほぼ同等
消費電力 高め 低め
コストパフォーマンス 普通 やや高い

2026年現在、性能面ではIntelとAMDに大きな差はありません。どちらを選んでも問題なく動画編集ができます。コスパ重視ならAMD Ryzen、安定性重視ならIntel Coreという選び方で大丈夫です。

GPU:プレビューの快適さを左右する

推奨GPUスペック

GPUはタイムラインのリアルタイムプレビューや、一部のエフェクト処理(Premiere ProのGPUアクセラレーション、After EffectsのGPUレンダリング)で使われます。

用途 推奨GPU(NVIDIA) VRAM
フルHD基本編集 RTX 4060 8GB
フルHD + エフェクト多用 RTX 4060 Ti 8GB
4K編集 RTX 4070以上 12GB以上
4K + DaVinci Resolve(カラグレ) RTX 4070 Ti Super以上 16GB以上
3Dモーショングラフィックス RTX 4080以上 16GB以上

特筆すべきはDaVinci Resolveを使う場合はGPUの重要度が跳ね上がること。DaVinci ResolveはGPUベースの処理が多く、GPUの性能がそのまま編集の快適さに直結します。Premiere Proの場合はCPU寄りの処理が多いので、ミドルクラスのGPUでも十分です。

NVIDIAのCUDAとNVENC

動画編集においてNVIDIA GPUが推奨される理由は以下の通り。

  • CUDA:Premiere Pro、After Effects、DaVinci ResolveのGPUアクセラレーションに対応
  • NVENC:ハードウェアエンコーダー。H.264/H.265の書き出しがCPUの3〜5倍高速

AMD RadeonでもOpenCLベースの処理は可能ですが、ソフトウェアの最適化はNVIDIA向けが進んでいるのが実情です。

メモリ(RAM):足りないと致命的

推奨メモリ容量

用途 推奨容量
フルHD基本編集 16GB(最低限)
フルHD + Photoshop併用 32GB
4K編集 32GB以上
After Effects + 4K 64GB以上

8GBでは動画編集は実用に耐えません。OSとブラウザだけで4〜6GBを消費するため、Premiere Proに割り当てられるメモリが足りず、プレビューがカクつきます。

After Effectsはメモリを大量に消費するソフトの代表格。RAMプレビュー(プレビューをメモリに展開する機能)を活用するために、64GBあると作業効率が大幅に向上します。

私がAfter Effectsの仕事を始めた頃は32GBで作業していましたが、複雑なコンポジションでRAMプレビューが途中で止まることが頻繁にあり、64GBに増設してからは快適になりました。

ストレージ:SSDは必須

推奨ストレージ構成

用途 システム用 データ用 バックアップ
基本構成 NVMe SSD 512GB SATA SSD 1TB 外付けHDD 2TB
推奨構成 NVMe SSD 1TB NVMe SSD 2TB 外付けHDD 4TB
プロ構成 NVMe SSD 1TB NVMe SSD 2TB × 2 NAS 8TB

HDDをメインストレージにするのはNG。動画ファイルの読み書き速度がボトルネックとなり、タイムラインの再生がカクつきます。NVMe SSDなら読み書き速度が3,000〜7,000MB/sあるので、4K素材もストレスなく扱えます。

ストレージの運用方法

  • Cドライブ(システム用SSD):OS、編集ソフト、キャッシュを格納
  • Dドライブ(データ用SSD):プロジェクトファイル、素材データを格納
  • 外付けHDD/NAS:完了プロジェクトのアーカイブ

素材データとキャッシュは別のドライブに分けるのが理想。同じドライブに入れると読み書きが競合して速度が落ちます。

Mac vs Windows

比較表

比較項目 Mac Windows
初期費用 高い 同スペックなら安い
Final Cut Pro ○ 使える × 使えない
Premiere Pro
DaVinci Resolve
GPU選択肢 Apple Silicon固定 NVIDIA/AMD選択可能
カスタマイズ性 低い 高い
安定性 高い やや劣る
持ち運び(ノート) MacBook Pro推奨 重量級になりがち

Apple Silicon(M3/M4チップ)の実力

Apple SiliconはGPU・CPUが統合されたSoCアーキテクチャで、動画編集においては電力効率が非常に優れています。

チップ 適切な用途 価格帯(MacBook Pro)
M3 フルHD編集、軽い4K 約248,800円〜
M3 Pro 4K編集、After Effects 約298,800円〜
M4 Pro 4K編集、モーショングラフィックス 約328,800円〜
M4 Max 8K編集、3DCG、プロ向け 約498,800円〜

MacBook Pro M3 Proは動画編集のコスパが非常に高い選択肢。バッテリー駆動でも安定したパフォーマンスが出るため、カフェや出先での編集作業にも対応できます。

一方、同じ予算でスペックを最大化したいならWindows一択。30万円あれば、Core i7 + RTX 4070 + 32GBメモリのデスクトップPCが組めます。Macでは同等スペックに40万円以上かかります。

予算別おすすめ構成

10万円台:入門構成

パーツ 推奨
CPU Ryzen 5 7600
GPU RTX 4060
メモリ 16GB
ストレージ NVMe SSD 500GB
用途 フルHD YouTube編集

YouTube動画のフルHD編集ならこの構成で十分。BTOショップで12〜15万円程度で購入可能です。

20万円台:スタンダード構成

パーツ 推奨
CPU Core i7-14700 / Ryzen 7 9700X
GPU RTX 4060 Ti
メモリ 32GB
ストレージ NVMe SSD 1TB + SATA SSD 1TB
用途 フルHD〜4K編集、After Effects入門

この価格帯が最もコスパが良い構成。フルHDはもちろん、4K素材の編集もストレスなくこなせます。

30〜40万円台:プロフェッショナル構成

パーツ 推奨
CPU Core i9-14900K / Ryzen 9 9900X
GPU RTX 4070 Ti Super
メモリ 64GB
ストレージ NVMe SSD 2TB + NVMe SSD 2TB
用途 4K編集、After Effects、モーショングラフィックス

プロとして本格的に動画編集で稼いでいくなら、この構成を目指しましょう。After Effectsでの複雑なコンポジションも、DaVinci Resolveでの4Kカラーグレーディングも快適に行えます。

ノートPC:おすすめ機種

機種 価格帯 特徴
MacBook Pro 14インチ M3 Pro 約30万円〜 バッテリー持ち◎、Final Cut Pro対応
ASUS ProArt Studiobook 16 約25万円〜 色精度の高いディスプレイ
MSI Creator Z16 約22万円〜 RTX搭載でパワフル
Razer Blade 16 約30万円〜 薄型・軽量でGPU性能が高い

4K編集対応の注意点

4K編集を快適に行うには、スペックだけでなく以下の点にも注意が必要です。

  • プロキシ編集の活用:4K素材を低解像度に変換して編集し、書き出し時に元素材で出力する手法。スペックが足りないPCでも4K編集が可能
  • モニター:4K編集をするなら4Kモニターが理想。ただし、フルHDモニターでもプロキシ編集は問題なし
  • Thunderbolt 4対応:外付けSSDの転送速度が重要。Thunderbolt 4なら40Gbpsの高速転送が可能

よくある質問

Q. 動画編集に必要なPCスペックはどれくらいですか?

4K動画の編集には、CPU: Intel i7 / Ryzen 7以上、メモリ: 32GB以上、GPU: RTX 3060以上、ストレージ: SSD 1TB以上が推奨です。初期投資として15〜25万円程度のPCが必要ですが、これも経費として計上可能です。

Q. After EffectsのAI機能を使うにはハイスペックなPCが必要ですか?

活用するAI機能の種類に大きく依存します。クラウドサーバー側で演算処理が行われる機能であれば、一般的なクリエイター向けPCでも十分に動作します。しかし、ローカル環境で重いAIプラグイン(高度なノイズ除去や深度マップ生成など)を使用する場合は、グラフィックボードのVRAM(ビデオメモリ)が最低でも8GB、推奨としては12GB以上搭載された高性能なPC環境を用意することをおすすめします。

Q. 動画編集ソフトは何を使うべきですか?

Adobe Premiere Proが業界標準ですが、最近ではDaVinci Resolveもカラーグレーディング(色調補正)の強さから人気です。 どのソフトを使うかよりも、「何ができるか」をクライアントに示しましょう。なお、スマホアプリだけで編集するのは、高単価を狙う上では卒業すべきフェーズです。

Q. タブレット(iPad等)もパソコンと同じ扱いですか?

はい、基本的にはパソコンと同じ電子計算機として扱われます。キーボード等の付属品とセットで10万円や30万円の判定を行ってください。

Q. 副業を始めるにあたって、パソコンはハイスペックなものが必要ですか?

データ入力、Webライティング、オンライン秘書などの事務系副業であれば、一般的な事務用ノートPCで十分対応可能です。ただし、動画編集やプログラミング、本格的なWebデザインを検討している場合は、メモリ16GB以上の高性能なモデルが必要になることがあります。

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榊原 隼人

この記事を書いた人

榊原 隼人

フルスタックエンジニア・テックライター

SIerで8年間システム開発に携わった後、フリーランスエンジニアに転身。React/Next.js/Pythonを中心に開発案件をこなしながら、技術系の記事を執筆しています。

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