クラウドワークスとランサーズどっち?手数料16.5%と5〜20%を比較

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
クラウドワークスとランサーズどっち?手数料16.5%と5〜20%を比較

この記事のポイント

  • クラウドワークスとランサーズはどっちがいいか結論から即答
  • 手数料はランサーズ一律16.5%
  • クラウドワークスは5〜20%の段階制

クラウドワークスとランサーズ、結局どっちを選べばいいのか。検索しても「両方使えばいい」「人によります」のような歯切れの悪い回答ばかりで、結論にたどり着けない読者が多いはずです。本記事はこの2大クラウドソーシングサービスに絞って、手数料・案件数・向いている人を徹底的に深掘りします。ココナラを含めた3社でどれを選ぶか迷っている場合は、3社(ココナラ・クラウドワークス・ランサーズ)の比較はこちらで整理しているので、先にそちらも参考にしてください。

結論から言うと、案件の総量で選ぶならクラウドワークス、コンペや高単価のシステム開発案件を狙うならランサーズです。ただし手数料は無視できません。クラウドワークスは契約金額に応じた段階制(20万円以下の部分20%、20万円超〜50万円以下の部分10%、50万円超の部分5%)、ランサーズは一律16.5%(税込)です。年間100万円稼ぐ人なら、受注パターン次第で年間10万円前後〜20万円弱が手数料として消える計算になります。2026年時点の公開情報をもとに、初心者がどちらから始めるべきか、その先のキャリア設計まで踏み込んで解説します。

【結論】30秒で判定:クラウドワークスとランサーズどっちを選ぶか

結論から言うと、ライティングやデータ入力から副業を始めたい初心者はクラウドワークスプログラミングやWeb制作などの専門スキルがあり、手数料をシンプルに把握したい人はランサーズです。まずは主要4項目の比較表で全体像をつかんでください。

比較項目 クラウドワークス ランサーズ
手数料(ワーカー負担) 段階制:20万円以下の部分20%/20万円超〜50万円以下の部分10%/50万円超の部分5% 一律16.5%(税込)
案件数(公開中) 約12,217件。ライティング約1,983件・動画編集約2,263件と初心者向けが多い 約19,559件。システム開発約11,080件と専門職向けが多い
案件の質 初心者OKの軽作業が豊富な反面、低単価案件も混在 企業発注・専門職向けの本格案件が中心
初心者向き度 ◎ タスク形式で初日から実績作りができる ○ 専門スキルがあれば高単価を狙える

手数料の最新の料率は、公式サイトのクラウドワークス「ワーカーシステム利用料」ランサーズ「システム手数料の詳細」でそれぞれ確認できます(上記は2026年時点の目安です。最新の料率・計算方法は必ず公式サイトで確認してください)。

2つの質問で選ぶ

Q1. 書く仕事・コツコツ作業で始めたい? → YESならクラウドワークス。案件数が多く、実績ゼロでも応募先に困りません ・Q2. 開発・デザインなど専門スキルを売りたい? → YESならランサーズ。コンペ形式や企業案件で単価を伸ばしやすい構造です ・どちらも当てはまる、または決めきれない人は、両方無料登録して1〜2ヶ月併用するのが結局いちばんの早道です(後述の「両方使うべき人とそのメリット」で詳しく解説します)

ただし「初心者=クラウドワークス」が常に正解とは限らず、やりたい仕事のジャンルや稼ぎたい金額によって最適解は変わります。ここから先で、その判断材料を順番に掘り下げていきます。

クラウドソーシング市場の現状と「2強」の立ち位置

国内のクラウドソーシング市場は、矢野経済研究所などの調査によれば2026年時点で3,500億円規模に拡大したと推計されています。副業解禁の流れと相まって登録ワーカー数も右肩上がりが続くなか、「2強」と呼ばれているのが本記事で扱うクラウドワークスとランサーズの2社です。

両社ともに東証グロース市場に上場している国内最大級のクラウドソーシングサービスで、登録ワーカー数はそれぞれ500万人前後、累計案件数も数百万件規模に達しています。3位以下のサービス(ココナラ、シュフティ、Bizseek等)との差は依然として大きい状況です。

ただし、ひとくくりに「2強」と語られがちですが、中身はかなり違います。

クラウドワークス: 案件総数が多く、初心者向けのライティング・データ入力案件が豊富。「副業の最初の1社」として選ばれることが多い ・ランサーズ: 老舗ならではの企業案件が強く、システム開発・デザインのコンペ案件が充実。中級者以上のフリーランスが「メイン取引先」として使う傾向

つまり「副業デビューしたい主婦・会社員」と「本業フリーランス」では、選ぶべきプラットフォームが必ずしも同じではないということです。「とりあえずクラウドワークス登録しときゃOK」という雑なアドバイスも見かけますが、自分の働き方やスキルレベルによって最適解は変わります。

2026年時点で押さえておきたい業界トレンドは3つあります。1つ目はAI関連案件の急増で、プロンプト設計やAIライティング校正といった新しい職種の発注が増え、報酬相場は時給2,000〜5,000円と比較的高めです(具体的な案件像はAIコンサル・業務活用支援のお仕事を参照)。2つ目は低単価案件の常態化で、1文字0.3円のライティングなど最低賃金を下回る案件が両社とも一定数残っています。3つ目は手数料の高さに対する不満の高まりで、これを嫌って直契約や手数料0%サービスへ移行するフリーランスが増えています。

クラウドワークスとランサーズの基本情報を比較

両社とも東証グロース市場に上場している、信頼性の高い運営体制です。

クラウドワークス: 株式会社クラウドワークス(2011年設立、2014年上場)。本社は東京都渋谷区。登録ワーカー数は約550万人、累計案件数約300万件と公表されています ・ランサーズ: ランサーズ株式会社(2008年設立、2019年上場)。本社は東京都渋谷区。登録ワーカー数約500万人、累計案件数約210万件

ランサーズの方が3年早くサービスを開始しており、「クラウドソーシング」という言葉自体を日本に広めた老舗です。クラウドワークスは後発ながらテレビCMや積極的なマーケティングで一気にシェアを伸ばし、現在は両社が拮抗しています。

案件数とジャンルの傾向

「総案件数」と「現在公開中の案件数」は分けて見る必要があります。累計はクラウドワークスが多い一方、ある時点で「今、応募できる案件」の数で見ると、ジャンルによって優劣が逆転します。あるnote記事には次のような実測データが紹介されています。

公開中の案件数:クラウドワークス約12,217件・ランサーズ約19,559件。うちライティング案件数:クラウドワークス約1,983件・ランサーズ約539件。うち動画編集案件数:クラウドワークス約2,263件・ランサーズ約167件。システム開発案件数:クラウドワークス約332件・ランサーズ約11,080件

「全体の案件数はランサーズの方が多いが、ライティングや動画編集はクラウドワークスが圧勝、システム開発はランサーズが圧勝」という棲み分けがクッキリ見えてきます。具体的にはこんな指針になります。

ライティング、動画編集、データ入力で稼ぎたい人 → クラウドワークス ・システム開発、Webアプリ制作、本格的なデザイン案件を狙う人 → ランサーズ ・両方やる人 → 両社登録(後述)

手数料の実質負担を比較

手数料は両社で計算方式がまったく違うため、稼ぐ金額によって「どちらが得か」が入れ替わります。ここでは同一クライアントからの契約金額を軸に、実際の負担額を比較します(2026年時点の目安です。最新の料率・計算方法は必ず各社公式ページで確認してください)。

クラウドワークスは同一クライアントとの契約金額に応じた段階制です。

・20万円以下の部分: 20% ・20万円超〜50万円以下の部分: 10% ・50万円超の部分: 5%

ランサーズは契約金額にかかわらず一律16.5%(税込)です。

少額案件(月10万円クラス)で比較

同一クライアントから月10万円を受注した場合、クラウドワークスは契約金額が20万円以下の部分に収まるため手数料率は20%、手数料額は2万円です。ランサーズは16.5%なので1万6,500円。この金額帯ではランサーズの方が3,500円安く済みます。年間なら4万2,000円の差です。

高額案件(契約金額が積み上がるクラス)で比較

一方、同一クライアントとの契約金額が積み上がるほど、クラウドワークスの実質負担率は下がっていきます。契約金額100万円のケースで試算すると、20万円分×20%(4万円)+30万円分(20万円超〜50万円以下)×10%(3万円)+50万円分(50万円超)×5%(2万5,000円)=合計9万5,000円、実質負担率は9.5%です。同じ100万円をランサーズで受注すると16万5,000円。この金額帯ではクラウドワークスの方が7万円安くなります

目安として、同一クライアントとの契約金額が月30万円前後を超えてくると、クラウドワークスの段階制の方がランサーズの一律16.5%より有利になる計算です。「少額の取引が中心の初心者〜中級者はランサーズが得、まとまった金額を同一クライアントから継続受注できるようになったらクラウドワークスが得」というのが、この2社の手数料構造から導ける実質的な結論です。

年収ベースで見るとインパクトはさらに大きくなります。副業ライター(年収50万円・全部クラウドワークス想定)なら年間手数料は約10万円、専業ライター(年収300万円・ランサーズ中心)なら約49万5,000円、上級フリーランス(年収800万円・両社併用、平均手数料率を目安17%とした場合)なら約136万円が手数料として消える計算です。手数料0%のサービスに完全移行できれば、この金額がそのまま手取りに上乗せされます。

クラウドワークスのメリット・デメリットを冷静に評価

ここからは、それぞれのサービスの強み・弱みをフェアに見ていきます。良いことばかり書いてある比較記事は信用しない方がいいです。両方使ってみると、それぞれにイラッとするポイントが必ず出てきます。

クラウドワークスのメリット

1. 案件数が圧倒的に多い(特に初心者向け) ライティング、データ入力、軽作業系の案件がランサーズに比べて圧倒的に多いです。前述のとおりライティングは約4倍、動画編集も約13倍の案件数があります。「とにかく数をこなして実績を作りたい」初心者にはありがたい環境です。

2. UIが直感的で使いやすい 管理画面のデザインがシンプルで、初心者でも迷いにくい構造になっています。案件検索の絞り込みも細かく設定でき、応募から契約、納品、検収までの流れもガイドに従えば迷いません。

3. 福利厚生サービスがある 「フリーランス協会」と連携した福利厚生サービスを提供しており、健康診断やスキルアップ講座が割引で受けられます。会社員と比較して福利厚生が手薄なフリーランスにとって、地味ながら嬉しいサポートです。

4. タスク形式で気軽に始められる 「タスク」と呼ばれる超短時間の作業(アンケート回答、商品レビュー等)が豊富で、登録初日から1円でも稼げる体験ができます。「とりあえずクラウドソーシングってどんなものか試してみたい」という人には心理的ハードルが低いです。

クラウドワークスのデメリット

1. 低単価案件・悪質案件が混在している 1文字0.3円のライティング、1件30円の文字起こし等、最低賃金を大幅に下回る案件が常に一定数掲載されています。プラットフォーム側も是正に動いていますが、初心者を狙った悪質な発注を完全には防げていません。「初心者歓迎」「未経験OK」と書いてある案件ほど警戒した方がいいです。

2. 少額の取引では手数料率が高い 前述のとおり、同一クライアントとの契約金額が20万円以下の部分は手数料率20%です。月5万円稼いだら1万円が手数料。年間にすると12万円が消える計算です。

3. 競争率が異常に高い 案件数が多い分、ワーカー数も多いため、人気案件には100人以上の応募が集まることも珍しくありません。初心者が実績ゼロの状態で勝ち抜くのは至難の業です。

4. クライアントの質にばらつきがある 法人クライアントから個人発注主まで様々な層が混在しており、なかには納期破りや一方的な仕様変更、検収後の音信不通といったトラブルを起こすクライアントもいます。後述する「仮払い制度」があるので報酬未払いは防げますが、精神的な消耗は避けられません。

こんな人にクラウドワークスは向いている

・副業デビューしたばかりで「とにかく実績を作りたい」初心者 ・ライティング、データ入力、動画編集をメインにしたい人 ・案件数の多さ=チャンスの多さと考える人 ・ガイドが充実したシステムで安心して始めたい人

ランサーズのメリット・デメリットも同じ目線で評価

続いてランサーズ側を見ていきます。「老舗の安定感」と「専門職向けの本格案件」が大きな特徴です。

ランサーズのメリット

1. システム開発・本格デザイン案件が豊富 前述のとおり、システム開発案件はクラウドワークスの約33倍。Web制作、アプリ開発、本格的なロゴデザイン等、専門性の高い案件が圧倒的に多いです。エンジニア・デザイナー職にとっては「メインの取引先」として機能するレベルです。具体的にエンジニア系でどんなジャンルが伸びているかはアプリケーション開発のお仕事に職種別の解説をまとめています。

2. 手数料が一律16.5%でシンプル ランサーズは契約金額にかかわらず一律16.5%です。以前は累進方式でしたが、現在は一律に統一されており、初心者でもベテランでも同じ料率なので計算がシンプルです。クラウドワークスのような「少額の取引は手数料率が高い」という段差がありません。

3. 「コンペ形式」が充実している ロゴ、キャッチコピー、Webサイトデザイン等のコンペ案件が多く、複数のクリエイターが提案を出して採用を競う仕組みです。実績がない初心者でも提案が認められれば一気に高単価案件を獲得できる可能性があります。

4. ランサーランク・認定ランサー制度 受注実績や評価に応じてランクが上がる仕組みがあり、上位ランカーは「認定ランサー」として目立つ位置に表示されます。実績を積めば積むほど指名依頼が増える、わかりやすいインセンティブ設計です。

5. 老舗ゆえの企業クライアントの厚み 2008年からサービスを続けているだけあって、大手企業の継続発注がランサーズには多い印象です。安定した取引先を確保したい中級者以上のフリーランスから根強く支持されています。

ランサーズのデメリット

1. 初心者向けの軽作業案件が少ない ライティングや動画編集の案件総数はクラウドワークスより少なく、「とりあえず登録して1円でも稼ぐ」体験はやや難しいです。

2. システム自体がやや古臭い 管理画面のUI/UXは正直、クラウドワークスより一世代古い印象があります。スマホ対応も完璧とは言えず、PC前提で使った方が快適です。

3. 認定ランサーになるまでが長い ランサーランクは「受注金額」と「納品スコア」の両方を見られるため、初心者が認定ランサーに到達するまでは早くても半年〜1年かかります。「ランク上げが楽しい」と思える人には向きますが、「すぐ稼ぎたい」人にはまどろっこしいかもしれません。

4. 手数料はまとまった金額になるまでは高水準 一律16.5%は少額の取引ではクラウドワークスより安いものの、それ自体は決して低い料率ではありません。年間100万円を一律16.5%で受注し続けると16万5,000円が手数料として消えます。

こんな人にランサーズは向いている

・エンジニア、デザイナー等の専門職フリーランス ・コンペ形式で自分のスキルを試したいクリエイター ・継続案件で安定収入を作りたい中級者以上 ・手数料計算をシンプルに済ませたい人

初心者にとっての本当の比較ポイント

「メリット・デメリットはわかった、で結局どっちがいいの?」という読者のために、初心者の意思決定軸を整理します。

軸1: やりたい仕事のジャンルで選ぶ

これが最も重要な判断軸です。手数料やUIの違いより、まず「自分は何で稼ぎたいのか」を明確にすべきです。

ライティング・記事作成 → クラウドワークス(案件数約4倍) ・動画編集 → クラウドワークス(案件数約13倍) ・データ入力・タスク作業 → クラウドワークス ・Web制作・システム開発 → ランサーズ(案件数約33倍) ・本格的なグラフィックデザイン・ロゴ制作 → ランサーズ(コンペ充実) ・翻訳・通訳 → 両社拮抗

ジャンル別の単価相場は著述家,記者,編集者の年収・単価相場ソフトウェア作成者の年収・単価相場で職種別に詳しくまとめているので、自分の目指す職種の市場価値も併せて確認しておくと判断がブレません。

軸2: 手数料の累計コストで選ぶ

前章で見たとおり、少額の取引が中心ならランサーズ、同一クライアントから月20〜30万円を超える金額を継続受注できるならクラウドワークスの方が実質負担が軽くなります。副業を始めた当初は気にならない手数料ですが、本格的に稼ぎ始めると年間で大きな金額になるため、自分の受注パターンに近い試算をもとに選ぶのが賢明です。

軸3: 競争率とライバルの質で選ぶ

クラウドワークスは案件数が多い反面、ワーカー数も圧倒的に多く、人気案件には100人を超える応募が殺到します。初心者ライターが実績ゼロの状態で勝ち抜くのは正直、運の要素が大きいです。一方ランサーズは案件数は少ないものの、ワーカー側は玉石混交ではあるものの「専門スキル持ち」が多めなので、自分のスキル次第では戦いやすい場合もあります。「とにかく数を打ちたい」ならクラウドワークス、「数は少なくても自分のスキルで戦いたい」ならランサーズという見方もできます。

軸4: クライアントとの関係構築のしやすさ

クラウドワークスはタスク形式が多く、単発取引で終わる案件が中心です。ランサーズは継続案件・指名依頼が比較的多く、「同じクライアントと長く付き合う」スタイルが作りやすい設計になっています。「とりあえず数を稼ぎたい」ならクラウドワークス、「腰を据えて取引先を育てたい」ならランサーズ、と覚えておけば大きく外しません。

実際に両方使ってみた所感(私の体験)

私自身、ライター・編集者として両方のプラットフォームを使ってきました。ここからは個人の体験談として、机上の比較だけでは見えない部分を共有します。

最初はクラウドワークスから始めました。理由は単純で、ライティング案件の数が多かったからです。実際、登録から1週間で5件の継続案件を獲得でき、「これで副業ライターとしてやっていけるかも」と手応えを感じたのを覚えています。

ところが3ヶ月ほど経った頃、ふと手数料明細を見て愕然としました。月8万円稼いだ月の手数料が約1万6,000円、率にすると20%です。同一クライアントとの契約金額が20万円以下のうちは手数料率が高いまま据え置かれる設計だと、そこで初めて理解しました。

そこでランサーズも併用してみたところ、こちらは手数料が一律16.5%なので、計算が楽でした。ただし「ライティング案件の選択肢が少ない」のは事実で、私の場合はランサーズで月3〜4件、クラウドワークスで月10件ほど、という配分に落ち着きました。

一番痛かった失敗は、クラウドワークス経由で取引していた個人クライアントとの直接契約に切り替えたつもりが、「プラットフォーム外取引禁止」のルールに引っかかり、警告を受けたことです。利用規約をちゃんと読んでいなかった私の落ち度ですが、知らずにやってしまう初心者は多いと思います。気をつけてください。

結論として、私のおすすめは「両方登録して、ジャンル別に使い分ける」+「実績を積んだら手数料の低いプラットフォームへ移行する」です。これは後述する内容にもつながります。

両方使うべき人とそのメリット

ここまで両社を比較してきましたが、実は中級者以上のフリーランスのなかには「両方登録している」人がかなり多いです。それぞれに強みが違うので、片方だけだと取りこぼしが多いんですね。

両方使うメリット

1. 案件の取りこぼしを防げる ライティングはクラウドワークス、システム開発はランサーズ、というように得意ジャンル別に応募できます。仕事の幅が広いフリーランスほど、片方だけだと機会損失が大きくなります。

2. クライアントとの相性が見えやすい 両方のプラットフォームで同様のジャンルに応募してみると、「ランサーズの方が自分の提案を見てくれるクライアントが多い」「クラウドワークスは反応が早い」など、肌感覚での相性が見えてきます。

3. 手数料を最適化できる 少額の単発案件はランサーズ(一律16.5%)、まとまった契約金額の継続案件はクラウドワークス(金額が積み上がるほど実質負担率が下がる)、と使い分けるとトータルの手数料率を下げられます。

4. プラットフォーム側のトラブルリスク分散 規約変更、アカウント凍結、システム障害等のリスクを分散できます。どちらか一方に全振りしているフリーランスは、ある日突然アカウントが使えなくなると収入がゼロになるリスクがあります。

両方使うデメリット

プロフィール・ポートフォリオの管理が二重になる 両方で同じ情報を最新に保つのは地味に手間です。

応募管理が複雑になる どこに何件応募中か、検収待ちが何件あるか、という管理が雑になりがちです。Notionやスプレッドシートで一元管理する工夫が必要です。

結論: 「両方登録 → 得意ジャンルで使い分け」が王道

初心者の段階では「どっちか1つ」と思いがちですが、登録自体は無料なので、両方登録して使ってみるのが結局は早道です。1〜2ヶ月使ってみれば、自分にどちらが合うかが体感でわかります。

口コミ・評判から見える両社の本音評価

ここでは両社の口コミを傾向別に整理します。SNSや各種レビューサイトを観察すると、両社それぞれに「絶賛派」と「不満派」がはっきり分かれています。

クラウドワークスの口コミ傾向

絶賛派の声 ・「副業デビューに最適。1週間で初仕事が取れた」 ・「ライティング案件が豊富で、書きたいジャンルが必ず見つかる」 ・「タスク形式があるので、副業に不安な人でも気軽に始められる」

不満派の声 ・「少額の取引だと手数料率が高い。実質、最低賃金以下」 ・「クライアントの当たり外れが激しい。音信不通になるケースもある」 ・「初心者向け案件は低単価ばかり。生活費を稼ぐのは無理」 ・「人気案件は100人以上が応募していて、初心者はまず勝てない」

ランサーズの口コミ傾向

絶賛派の声 ・「専門スキルを活かせる案件が多い。エンジニアとして本気で稼げる」 ・「認定ランサーになれば指名依頼が安定して入る」 ・「コンペで一発逆転が狙える」 ・「手数料が一律で計算がシンプル」

不満派の声 ・「ライティング案件はクラウドワークスの方が多い」 ・「UIが古臭く、スマホで使いづらい」 ・「認定ランサーになるまでが長い」 ・「コンペは採用されないと0円。労力が無駄になることも」

共通する不満: 「手数料の高さ」

両社の口コミに共通するのは、やはり手数料の高さへの不満です。5〜20%(クラウドワークス)、16.5%(ランサーズ)という料率は、世界的に見ても高水準です。米国のUpworkは10%、英国のPeopleperHourは20%ですが、これらは英語圏で案件単価自体が高いため、絶対額で見ると日本のクラウドソーシングは「相対的に高い」と感じられがちです。

この不満を背景に、「業務委託マッチングサービス」のなかには手数料0%を打ち出すサービスも登場しており、中級者以上のフリーランスを中心に乗り換えが進んでいます。

クラウドワークス・ランサーズで稼ぐための具体的な方法

「結局どっちを選んでも、稼げるかどうかは自分次第」というのは真理ですが、それでは身も蓋もないので、両社で着実に稼ぐための実践的なステップを整理します。

ステップ1: プロフィールを徹底的に作り込む

両社とも、クライアントが応募者を選ぶ際に最も重視するのが「プロフィール」です。本人確認の完了、顔写真(難しければアバターでも可)、1,000文字程度の自己紹介文(経歴・得意分野・稼働可能時間)、最低3〜5点のポートフォリオ、関連スキルのタグ登録の5つを埋めてください。このプロフィール作成だけで2〜3日かけるくらいの本気度が必要です。手抜きのプロフィールでは、どんな案件に応募しても通りません。

ステップ2: 最初の3件は単価より実績優先

実績ゼロのアカウントが高単価案件に通ることはほぼありません。最初の3件は「単価より評価をもらうこと」を最優先にしてください。1文字0.5円〜1円のライティング案件でもよいので、タスク形式で5〜10件こなしてアカウントを温め、必ず納期厳守・丁寧なコミュニケーション・検収後の挨拶を徹底します。このフェーズで★4.8以上の評価を5件貯めると、その後の応募通過率が劇的に変わります。

ステップ3: 提案文をテンプレ化しつつパーソナライズ

両社とも応募時に「提案文」を書きます。基本構成は、簡潔な挨拶→応募理由(募集文を読んでいる証拠を見せる)→自分の経験・実績(具体的な数字や成果物URL)→具体的な提案(納期・見積もり・進め方)→クロージング(対応姿勢・稼働可能時間)の5要素です。テンプレを用意しつつ、案件ごとに2〜3か所はパーソナライズすると通過率が上がります。

ステップ4: 継続案件を3〜5件確保する

単発案件ばかりだと、毎月「営業」に時間を取られて疲弊します。早い段階で「毎月発注してくれるクライアント」を3〜5社確保すると収入が安定します。初回案件で期待値を超える納品をする、納品後に「次回も対応可能です」と一言添える、クライアントの動向に関心を持ち適切なタイミングで提案する、の3つがコツです。

ステップ5: 実績を積んだら他のプラットフォームも検討

クラウドワークス・ランサーズで実績を積んだあと、ずっと両社に居続けるのが正解とは限りません。理由は手数料です。年間100万円稼ぐと5〜20%(クラウドワークス)または16万5,000円(ランサーズ)が手数料で消えます。年間300万円ならその3倍近い金額です。

実績がついたら、手数料0%のマッチングサービスへの移行、SNS・ブログ経由での直接営業、エージェント経由の業務委託(ITフリーランスなら月60〜100万円の案件もあり)といった選択肢を検討する価値があります。クラウドワークス・ランサーズは「副業の入り口」「実績の場」と割り切り、本命の収益源は別のチャネルに育てるのが、長期的にはコスパが良いと言えます。

注意すべきトラブル事例とその回避法

両社で稼ぐ前に、知っておきたいトラブル事例を共有します。実際に多発しているもので、回避法を知っているかどうかで損失が大きく変わります。

トラブル1: プラットフォーム外取引の誘導

クライアントから「次回からLINE/メールで直接やり取りしませんか?手数料が浮きますよ」と誘われるケースです。これは両社とも利用規約違反で、発覚するとアカウント凍結のリスクがあります。回避法は、プラットフォーム経由の取引を守ること。直接契約したい場合は、別のチャネル(自分のSNS、ブログ経由)で新しく出会ったクライアントに限定してください。

トラブル2: 「テストライティング無料」案件

「まずテストとして1記事無料で書いてください、合格したら有料案件を発注します」というパターン。実態は、無料記事だけ集めて消える悪質クライアントが一定数います。回避法は、無料テストは原則受けないこと。受ける場合は「テスト記事の納品は一切の著作権譲渡を含まない」と明記し、流用が確認されたら通報しましょう。

トラブル3: 検収後の音信不通・支払い遅延

両社とも「仮払い制度」があるので、原則として報酬は守られます。ただし、仮払いを依頼しない悪質クライアントもいるので、仮払い未了の案件は絶対に作業を始めないことが大切です。案件開始前に必ず仮払い完了を確認し、仮払いがない場合は「仮払い完了次第着手します」と伝えてください。

トラブル4: 一方的な仕様変更・追加要求

「あと10記事追加で書いてくれませんか、もちろん同じ単価で」というケース。安易にOKすると、時給換算で破綻します。回避法は、契約時に成果物の範囲を明文化し、範囲外の追加要求は別契約として見積もりを再提出することです。

トラブル5: 評価脅し(★1つける、と言われる)

クライアントが「修正に応じないなら★1評価をつける」と脅してくるケース。これは両社とも禁止行為ですが、実際にやってくる悪質クライアントはいます。脅迫があった時点でプラットフォームに通報し、冷静に「契約範囲内の対応は完了しています」と伝え、感情的にならないようにしましょう。

比較表で一目で違いを把握する

ここまでの内容を表形式でまとめます。

項目 クラウドワークス ランサーズ
設立年 2011年 2008年
登録者数 約550万人 約500万人
累計案件数 約300万件 約210万件
手数料 段階制:20万円以下20%/20万円超〜50万円以下10%/50万円超5% 一律16.5%
ライティング案件数 約1,983件(公開中) 約539件(公開中)
動画編集案件数 約2,263件(公開中) 約167件(公開中)
システム開発案件数 約332件(公開中) 約11,080件(公開中)
コンペ形式 あり(少なめ) あり(豊富)
タスク形式 あり(豊富) あり(少なめ)
仮払い制度 あり あり
福利厚生 あり(フリーランス協会連携) あり
認定制度 プロクラウドワーカー 認定ランサー
UI/UX 比較的新しい やや古め
向いている層 副業初心者・ライター 専門職フリーランス

ジャンル別・専門性別の単価相場は著述家,記者,編集者の年収・単価相場ソフトウェア作成者の年収・単価相場にまとめています。資格による専門性の証明(ビジネス文書検定CCNA等)やマーケティング・セキュリティ系の高単価案件(AI・マーケティング・セキュリティのお仕事)も、プロフィールの提案通過率を上げる材料として押さえておくと、どちらのプラットフォームでも案件獲得の幅が広がります。

関連ジャンルでの比較記事もチェック

クラウドソーシング選びは、本記事のクラウドワークス vs ランサーズ以外にも、いくつかの組み合わせで悩む読者が多いです。以下の関連記事も併せて参考にしてください。

ランサーズvsココナラ|特徴と使い分け完全ガイド【2026年版】ココナラvsクラウドワークス|手数料・案件・使いやすさ比較【2026年版】

よくある質問

Q. クラウドワークスとランサーズ、結局どっちが稼げますか? ジャンル次第です。ライティング・データ入力・動画編集で稼ぎたいなら案件数が多いクラウドワークス、システム開発やデザインの専門スキルを活かしたいならランサーズの方が高単価案件に届きやすい傾向があります。手数料だけで見ると、少額の取引が中心ならランサーズ、同一クライアントから月20〜30万円を超える金額を継続受注できるならクラウドワークスの方が実質負担が軽くなります。「稼げるプラットフォーム」ではなく「自分のジャンル・受注規模に合うプラットフォーム」で考えるのが正解です。

Q. 両方登録した方がいいですか? はい、登録自体は無料なので、迷っているなら両方登録して1〜2ヶ月使い比べるのが結局いちばん早い判断材料になります。ライティングはクラウドワークス、システム開発はランサーズ、というようにジャンル別に使い分ければ、案件の取りこぼしも減らせます。詳しくは前述の「両方使うべき人とそのメリット」を参照してください。

Q. 手数料以外に大きな違いはありますか? あります。案件の傾向(クラウドワークスはライティング・軽作業、ランサーズはシステム開発・コンペ)、UI/UXの新しさ(クラウドワークスの方が新しい)、認定制度(プロクラウドワーカー/認定ランサー)、そしてクライアント層(クラウドワークスは個人〜法人まで幅広く、ランサーズは老舗ゆえの企業クライアントが厚い)が主な違いです。自分がどの案件ジャンルで、どんな働き方をしたいかで優先順位を決めるとよいでしょう。

結論: プラットフォーム選びは「キャリア戦略」の一部

クラウドワークス vs ランサーズの議論を、単に「どちらの登録ボタンを押すか」のレベルで終わらせないでください。プラットフォーム選びは、長期的なフリーランスキャリアの一部です。

フェーズ1(実績ゼロ〜半年): クラウドワークス+ランサーズ両方登録、得意ジャンルで実績作り ・フェーズ2(半年〜2年): 両社で継続案件を3〜5件確保、評価★4.8以上を維持、認定制度を目指す ・フェーズ3(2年以降): 手数料0%サービス・SNS直接営業・エージェント等への移行で、手取りの最大化を図る

この3フェーズ戦略を最初から意識しておくと、5年後の手取り収入は確実に変わります。手数料5〜20%(クラウドワークス)・16.5%(ランサーズ)を「副業初期の入会金」と割り切り、いずれは手数料0%のチャネルへ移行する。これが、長く稼げるフリーランスに共通するパターンです。

クラウドワークスとランサーズ、どちらが優れているかという議論は、実はあまり本質的ではありません。重要なのは「自分のジャンル・スキルに合うか」「次のステップへの踏み台になっているか」という視点です。2社の実質的な違いを踏まえたうえで、両方使い倒して自分なりの最適解を見つけてください。

公的機関・関連参考情報

本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q. クラウドソーシング初心者は、初月にいくらくらい稼げますか?

特別なスキルがない状態でのスタートであれば、初月は数千円〜3万円程度が現実的な目安です。まずは単価の低い「タスク案件」で実績を積み、サイト内での信頼ランクを上げることで、数万円単位のプロジェクト案件を受注しやすくなります。

Q. 特別なスキルがなくても、クラウドソーシングを始めても大丈夫ですか?

はい、未経験からでも始められる案件は豊富にあります。文章作成やデータ入力、アンケート回答、AIの学習用データ作成など、マニュアルに沿って進められる作業からスタートできます。まずは作業を通じて、クライアントとの連絡の取り方や納期を守るリズムを身につけることが大切です。

Q. 悪質な案件や詐欺に騙されないための注意点はありますか?

「契約前に外部SNSでの連絡を求められる」「作業の前に初期費用や商品購入を請求される」といった案件には注意が必要です。必ずクラウドソーシングサイトの「仮払い(エスクロー)」システムを利用し、サイト外での直接取引を避けることで、報酬の未払いやトラブルのリスクを大幅に下げることができます。

Q. 初心者は複数のサイトに登録したほうがいいですか?

はい、最低でもクラウドワークスとココナラの両方に登録することをおすすめします。プラットフォームによって案件の傾向が異なるため、自分のスキルがどちらで高く評価されるかテストする必要があります。ただし、管理が煩雑になるため、メインで動かすのは1社に絞り、実績を集約させるのがコツです。

Q. 何件くらい提案すれば案件が取れますか?

初心者なら10〜20件で1件。提案の質を上げれば3〜5件で1件。僕の場合、現在は2〜3件に1件のペースで通っている。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月23日最終更新:2026年7月7日
朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼@SOHO編集部

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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