ココナラ 手数料 引かれすぎ|販売価格の決め方で手取りを守るコツ


この記事のポイント
- ✓「ココナラ 手数料 引かれすぎ」と感じる原因を販売手数料22%の仕組みから解説
- ✓手取りを守る販売価格の決め方
- ✓振込手数料を無料にするコツ
ココナラで案件を納品して、いざ売上を確認したら「あれ、思ったより少ない…」と感じたことはありませんか。「ココナラ 手数料 引かれすぎ」と検索しているあなたは、おそらく報酬画面の金額に納得がいかず、何にいくら引かれているのかをはっきり知りたいはずです。結論から言うと、ココナラの販売手数料は22%(税込)で、これはクラウドソーシング業界の中でも高めの水準です。ただし「引かれすぎ」と感じる金額の大部分は、販売価格の決め方と振込のタイミングを見直すだけで取り戻せます。この記事では、手数料が引かれる仕組みを1円単位で分解し、手取りを最大化する販売価格の設計方法、そして手数料負担を根本的に減らす選択肢まで、現場でEC運営代行をしている私の視点で具体的に解説します。
ココナラの手数料はなぜ「引かれすぎ」と感じるのか
「引かれすぎ」という感覚の正体は、ほとんどの場合「想定していた手数料率と実際の差」です。多くの出品者は、なんとなく「1割くらい引かれるんだろう」と思っています。ところが実際にはサービス価格の22%が引かれます。たとえば10,000円のサービスを販売すると、手元に残るのは7,800円。差額の2,200円が手数料です。1割だと思っていた人にとっては、想定の倍以上が引かれている計算になります。この「思っていた額との乖離」が、引かれすぎという体感を生む一番の原因です。
さらに厄介なのは、手数料が「販売手数料」だけではない点です。売上金を銀行口座に移すときの「振込手数料」、購入者がコンビニ払いをしたときの「決済手数料」など、複数の手数料が別々のタイミングで差し引かれます。報酬画面を見て「あれ、また減ってる」と感じるのは、これらの手数料が分散して引かれているからです。何が・いつ・いくら引かれるのかを一度きちんと整理しないと、いつまでも「なんとなく損している感」が消えません。
私自身、アパレルブランドのEC運営を代行していて、デザイン素材やバナー制作をスポットでスキルマーケットに発注することがあります。発注側として見ていても「この価格設定だと、出品者さんはほとんど利益が残らないのでは」と感じる出品を頻繁に見かけます。出品者が手数料を価格に織り込めていないと、結局は自分の時給を削ることになります。だからこそ「引かれすぎ」の不満を解消する第一歩は、感情ではなく数字で手数料の全体像を把握することです。
手数料率22%は業界の中でどの位置にあるか
クラウドソーシングやスキルマーケットの手数料は、サービスによって幅があります。大手クラウドソーシングサイトでは、契約金額に応じて手数料率が段階的に変わる仕組みを採用しているところが多く、低額案件では20%前後、高額案件になると5%程度まで下がる方式が一般的です。一方でスキルマーケット型のサービスは、金額にかかわらず一律の手数料率を設定していることが多く、ココナラの22%は一律方式の中では高い部類に入ります。
ただし、手数料率の数字だけを見て「高い・安い」を判断するのは早計です。プラットフォームには集客力、決済代行、トラブル時の運営サポート、評価システムによる信頼の可視化といった価値があります。自分で営業して、自分で請求書を発行して、入金管理をして、未払いリスクを背負う手間と比べれば、手数料はその代行コストとも言えます。次の章で、この「手数料に見合う価値があるのか」という論点を客観的に掘り下げます。
「引かれすぎ」の不満は価格設計で大半が解決する
ここで先に結論を言っておくと、手数料率そのものは出品者側では変えられませんが、「手取り額」はコントロールできます。なぜなら手数料は販売価格に対して掛かるので、販売価格を手取りベースで逆算して設定すれば、欲しい金額をきちんと残せるからです。後半の章で、手取りから逆算する価格設定の具体的な計算式を紹介します。「引かれすぎてつらい」を「織り込み済みだから気にならない」に変えることが、この記事のゴールです。
ココナラの手数料の内訳を1円単位で分解する
手数料への不満を解消するには、まず内訳を完全に把握する必要があります。ここではココナラで発生する手数料を種類ごとに整理し、どのタイミングで・いくら引かれるのかを明確にします。なんとなく引かれている、という状態を脱するための土台になる章です。
出品者にかかる販売手数料は22%
最も大きな手数料が販売手数料です。これはサービスが購入されて取引が成立したときに、販売価格に対して22%(税込)が差し引かれます。たとえば販売価格が5,000円なら手数料は1,100円、手元に残るのは3,900円です。販売価格が30,000円なら手数料は6,600円、手取りは23,400円になります。
ポイントは「販売価格=購入者が支払う額」に対して手数料がかかることです。つまり購入者が支払った金額のうち、約2割強がプラットフォームの取り分、残りの約8割弱が出品者の取り分という構図です。この比率を体に染み込ませておくと、価格をつけるたびに「これだと手取りはいくらだな」と即座に計算できるようになります。手数料を意識せずに価格をつけると、いつまでも「引かれすぎ」の感覚から抜け出せません。
なお、過去には販売価格帯によって手数料率が変動する方式が採用されていた時期もありましたが、現在は一律22%に統一されています。古い情報を載せたブログ記事も残っているため、手数料率を確認するときは必ず公式の最新情報を見るようにしてください。
購入者にかかる購入時手数料は5.5%
意外と知られていないのが、購入者側にも手数料がかかる点です。購入者がサービスを買うとき、サービス価格に加えて5.5%(税込)の購入時手数料が上乗せされます。たとえば10,000円のサービスを買う場合、購入者の実際の支払い総額は10,550円です。
これは出品者の手取りには直接影響しませんが、知っておくと価格戦略に役立ちます。購入者は「表示価格+手数料」を支払う前提で見ているため、出品者が販売価格を上げると、購入者の体感負担はそれ以上に大きくなります。価格を上げるときは、購入者側の手数料込みの総額がいくらになるかも意識すると、購入率を落とさずに価格を調整できます。発注側の立場で見ると、この上乗せ分を含めて「予算内に収まるか」を判断しているので、出品者が思う以上に購入者は総額にシビアです。
振込手数料は条件次第で無料にできる
3つ目が振込手数料です。これは売上金を自分の銀行口座に振り込むときにかかります。ここが「引かれすぎ」と感じる人にとって、最も改善しやすいポイントです。振込手数料は、1回の振込金額が一定額以上であれば無料になる仕組みになっています。少額をこまめに振り込むと、その都度手数料が引かれて損をします。
たとえば毎月2,000円ずつ振り込んでいると、振込のたびに手数料が引かれ、年間では無視できない金額になります。逆に、ある程度の金額をまとめてから振り込めば、振込手数料を無料にできます。後の章で「振込手数料を無料にするコツ」を詳しく解説しますが、まずは「少額をこまめに振り込むのは損」という原則を覚えておいてください。売上を口座にプールしておき、まとまった段階で一括で引き出すのが鉄則です。
コンビニ決済・キャリア決済の手数料にも注意
購入者がコンビニ決済やキャリア決済を選んだ場合、別途決済手数料が発生することがあります。これは主に購入者が負担する手数料ですが、決済方法によって購入者の総支払額が変わるため、リピート購入につながりにくくなる可能性があります。出品者としては直接コントロールできない部分ですが、リピーターを増やしたいなら、購入者にとって負担の少ない決済方法を案内するのも一つの工夫です。手数料の存在を知っているだけで、こうした細かい配慮ができるようになります。
手数料の全体像をシミュレーションで確認する
手数料の内訳が分かったら、次は実際の取引でいくら手取りが残るのかをシミュレーションしてみましょう。頭の中で「22%引かれる」と分かっていても、具体的な金額に落とし込まないと価格設定には活かせません。ここでは販売価格別の手取り額を表で示し、感覚を数字で固定します。
| 販売価格 | 販売手数料(22%) | 出品者の手取り | 手取り率 |
|---|---|---|---|
| 1,000円 | 220円 | 780円 | 78% |
| 3,000円 | 660円 | 2,340円 | 78% |
| 5,000円 | 1,100円 | 3,900円 | 78% |
| 10,000円 | 2,200円 | 7,800円 | 78% |
| 30,000円 | 6,600円 | 23,400円 | 78% |
| 50,000円 | 11,000円 | 39,000円 | 78% |
| 100,000円 | 22,000円 | 78,000円 | 78% |
表を見れば一目瞭然で、手取り率は販売価格にかかわらず一律78%です。つまり「販売価格 × 0.78」が、振込手数料を考慮する前の手取り額になります。この計算式を覚えておけば、価格をつける瞬間に手取りが計算できます。逆に、欲しい手取り額が決まっているなら「希望手取り ÷ 0.78」で必要な販売価格が出ます。たとえば手取りで30,000円欲しいなら、38,462円以上の価格をつける必要がある、という具合です。
手数料計算が面倒だと感じる人のために、自動で計算してくれるシミュレーションツールを個人で作って公開している方もいます。
ココナラを利用し早数年・・・見積もり相談や公開依頼の提案時にわざわざココナラの手数料や報酬金額を計算するのが面倒に感じたからです。
このように、現役のヘビーユーザーですら手計算を面倒に感じてツールを自作するほど、手数料計算は意外と神経を使う作業です。だからこそ「販売価格 × 0.78」という単純な式を頭に入れておくと、見積もりのたびにストレスがなくなります。私もスポット発注の予算を組むときは、出品者がいくら受け取るのかを逆算してから価格交渉をします。手数料の構造を理解している発注者と取引すると、お互いに無理のない価格に落ち着きやすいものです。
手取りを守る販売価格の決め方
ここからが本題です。「引かれすぎ」の不満を解消する最大のレバーは、販売価格の設計にあります。手数料率は変えられませんが、手取りは価格設計で守れます。具体的な方法を順に解説します。
手取りから逆算して価格を設定する
最も基本的かつ効果的なのが、手取りから逆算する方法です。多くの出品者は「相場が3,000円くらいだから3,000円にしよう」と相場ベースで価格を決めます。しかしこの方法だと、手取りは2,340円になり、作業にかかった時間で割ると時給がいくらになるのか分からないまま値付けすることになります。
正しい手順はこうです。まず「この作業に何時間かかるか」を見積もります。次に「自分の最低希望時給」を決めます。たとえば時給2,000円で、作業に3時間かかるなら、欲しい手取りは6,000円です。これを手取り率0.78で割ると、必要な販売価格は7,693円。キリよく7,800円に設定すれば、手数料を引かれても希望時給を確保できます。この「時間 × 希望時給 ÷ 0.78」の流れで価格を決めるだけで、手数料に手取りを侵食される事態を防げます。
価格を決めるときは、修正対応や打ち合わせの時間も作業時間に含めるのを忘れないでください。実際の現場では、納品物そのものの制作時間より、要件すり合わせや修正のやりとりに時間を取られることが多いものです。見えない作業時間を価格に織り込まないと、結局は安売りになってしまいます。
価格帯ごとに手数料負担の重みは違う
同じ22%でも、低価格帯と高価格帯では手数料の重みの感じ方が違います。1,000円のサービスでは手数料は220円で、金額としては小さく見えます。しかし、低価格サービスは数をこなさないと収益にならず、1件あたりにかかる打ち合わせや事務作業の負担は価格と無関係に発生します。結果として、低単価サービスほど時給換算で手数料の重みが効いてきます。
逆に高価格帯のサービスは、1件あたりの手数料の絶対額は大きくなりますが、1件で得られる手取りも大きいため、効率という面では有利です。「引かれすぎ」を本気で改善したいなら、低単価で数を売るモデルから、高単価で少数を丁寧に売るモデルへ移行するのが王道です。実績を積んで評価が貯まってきたら、思い切って単価を上げる勇気を持ちましょう。単価を上げると購入数は減りますが、対応件数が減る分、1件あたりに使える時間が増え、品質も上がるという好循環が生まれます。
パッケージ化・オプション設計で客単価を上げる
価格を上げたいけれど、いきなり基本料金を上げると売れなくなりそうで怖い、という人にはオプション設計がおすすめです。基本サービスは控えめな価格に設定しつつ、追加要望に応じたオプションを用意することで、結果的に客単価を引き上げる方法です。
たとえばバナー制作なら、基本料金は1点の制作にとどめ、「追加バリエーション」「短納期対応」「商用利用範囲の拡大」などをオプションとして設定します。購入者は自分に必要な分だけ選べるので満足度が高く、出品者は1件あたりの取引額を自然に増やせます。手数料率は変わりませんが、取引単価が上がれば手取りの絶対額が増え、低単価で数をこなす消耗戦から抜け出せます。アパレルのEC運営でも、商品単体ではなくセット販売や付随サービスで客単価を上げるのは定石です。スキルマーケットの値付けもこれと同じ発想が使えます。
相場を調べてから戦略的に価格をつける
価格を決める前に、同じカテゴリーの出品者がどんな価格をつけているかを必ずリサーチしてください。相場より極端に安いと「安かろう悪かろう」と思われて避けられることもありますし、相場より高いなら、その価格に見合う差別化要素を打ち出す必要があります。Webライティングなら文字単価の相場、デザインなら制作単価の相場を知っておくと、自分の価格が市場でどの位置にあるか客観的に判断できます。
職種別の単価相場を体系的に把握したい場合は、年収・単価データを職種ごとにまとめた資料を参照すると効率的です。たとえばライティング系の仕事を考えているなら、執筆・編集職の報酬水準をまとめた著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。エンジニア系のスキルを売るなら、ソフトウェア作成者の年収・単価相場で開発職の単価レンジを確認しておくと、安売りを避けられます。相場観を持って価格をつけることが、長期的に「引かれすぎ」を感じない値付けの基礎になります。
振込手数料を無料にする具体的なコツ
販売手数料は変えられませんが、振込手数料は完全に無料にできます。ここは「引かれすぎ」を感じている人が今すぐ実践できる、最も即効性のある対策です。
まとめて振り込んで振込回数を減らす
振込手数料は1回の振込ごとに発生するため、振込回数を減らすことが最大の節約になります。売上が発生するたびに少額を引き出すのではなく、口座に売上をプールしておき、一定額が貯まってからまとめて振り込むのが基本戦略です。振込金額が基準額以上になれば手数料は無料になる仕組みなので、こまめな引き出しは手数料を払うだけ損です。
たとえば毎週3,000円ずつ引き出していた人が、月に1回まとめて引き出すように変えるだけで、振込回数が月4回から1回に減り、手数料を大幅に削減できます。「すぐに現金が必要」という事情がない限り、振込はまとめるのが鉄則です。資金繰りに余裕を持たせておけば、振込手数料はゼロにできます。
売上金の有効期限に注意する
売上金をプールするときに注意したいのが、売上金には有効期限がある点です。一定期間引き出さずに放置すると、せっかくの売上金が失効してしまう可能性があります。「まとめて引き出すのがお得」だからといって何ヶ月も放置すると、今度は失効リスクに直面します。手数料を無料にするためのプールと、失効を防ぐための定期的な引き出しのバランスを取ることが大切です。
実務的には、月に1回など定期的なタイミングを決めて、その時点で振込基準額に達していればまとめて引き出す、という運用がおすすめです。カレンダーに「振込日」を設定しておくと、失効も手数料も両方避けられます。売上管理は、案件をこなすのと同じくらい大事な仕事だと考えてください。
フリーランス向けの口座を活用する
振込先の銀行口座を、手数料や使い勝手の良いものに最適化するのも有効です。フリーランスや副業の入金を受ける口座は、振込手数料の安さや事業用とプライベートの分離のしやすさで選ぶと、後々の確定申告も楽になります。事業用とプライベートの入出金を分けておくと、いくら稼いでいくら経費がかかったのかが一目で分かり、税務処理が圧倒的に楽になります。
口座選びの観点を整理したい場合は、フリーランス目線で各行を比較したフリーランスにおすすめのネット銀行|手数料・振込回数で比較が参考になります。事業専用の口座を持つメリットや選定基準については、フリーランスのための事業用口座選び|手数料・API連携・税理士アクセスで比較で詳しく解説されています。スキルマーケットの売上を受け取る口座を最適化するだけで、振込のたびに感じていた小さな損失を積み重なる前に断てます。
手数料を「払う価値」として捉え直す視点
ここまで手数料を減らす方法を解説してきましたが、視点を変えれば、手数料は「売れる仕組み」を借りるためのコストとも言えます。手数料を一方的に悪者にするのではなく、何にお金を払っているのかを理解すると、ストレスが減ります。
プラットフォームが代行している価値
スキルマーケットの手数料には、いくつもの価値が含まれています。まず集客です。自分で広告を出したり、SNSで認知を広げたりするには時間とコストがかかりますが、プラットフォームには日々多くの購入希望者が訪れます。次に決済代行です。クレジットカードや各種決済手段への対応、入金の保証、未払いリスクの肩代わりを担ってくれます。さらに、トラブル時の運営サポートや、評価システムによる信頼の可視化も大きな価値です。
これらをすべて自前で用意しようとすると、手数料の22%では到底足りないコストがかかります。実際、独立して直接取引に移行した人の多くが、集客と入金管理の大変さに直面します。手数料は「面倒な作業を肩代わりしてもらう外注費」と捉えると、納得感が増します。実際にこの視点を持つ実務者の声を紹介します。
この記事では、ココナラの手数料は実は“払う価値アリ”な理由を、ココナラで実績1,000件以上を積み上げ、プラチナランクを継続。さらにPRO認定を受け、公式講師としても活動している mavshine(まぶしゃいん)が、具体例とともにわかりやすくお伝えしていきます。
このように、長く続けている実績者ほど、手数料を単なる出費ではなく「売れる仕組みへの投資」として捉えています。とはいえ、これは「だから手数料を気にするな」という意味ではありません。価値を理解した上で、減らせるコスト(振込手数料・価格設計)はきっちり減らす。この両立が、賢い使い方です。
手数料負担が重すぎるなら他の選択肢も検討する
一方で、すでに固定客やリピーターがついていて、プラットフォームの集客にあまり依存していない場合は、手数料を払い続ける合理性が薄れます。安定した取引先ができたら、手数料の低い、あるいは手数料のかからないマッチングサービスや直接契約に一部を移すことで、トータルの手数料負担を下げられます。
たとえば、業務委託案件を扱う在宅ワーク仲介サイトの中には、出品者側の手数料を手数料0%に設定しているサービスもあります。同じ仕事をしても、手数料率が違えば手取りは大きく変わります。22%引かれるサービスと手数料0%のサービスでは、10,000円の案件で手取りが2,200円も変わります。これを年間50件こなせば、差は110,000円にもなります。集客力と手数料率はトレードオフの関係にあるため、複数のプラットフォームを使い分けて、自分の状況に最適な組み合わせを作るのが、収益を最大化する現実的な戦略です。
海外取引や送金の手数料にも目を向ける
スキルが海外のクライアントにも通用するなら、海外案件に挑戦するのも収益源を増やす一手です。ただし海外取引では、為替や送金手数料が新たなコストとして発生します。せっかく高単価で受注しても、送金手数料で目減りしては意味がありません。送金コストを抑える方法を知っておくと、海外案件の手取りを守れます。送金手段ごとのコストとスピードを比較したWise vs 銀行振込比較|100万円送金した時の着金スピードとコストを読んでおくと、海外取引に踏み出すときの判断材料になります。手数料は国内のプラットフォーム内だけの話ではなく、お金が動くあらゆる場面で発生するという意識を持つと、トータルでの手取りを守れるようになります。
在宅ワーク市場全体から見た手数料の考え方
最後に、スキルマーケット単体ではなく、在宅ワーク・フリーランス市場全体の視点から手数料を捉え直します。一つのプラットフォームの手数料率に一喜一憂するより、市場全体の構造を理解する方が、長期的な収益設計に役立ちます。
スキルの掛け合わせで単価を上げる
手数料率が一定である以上、手取りを増やす王道は単価を上げることです。そして単価を上げる最も確実な方法は、希少性の高いスキルの掛け合わせです。たとえばデザインだけ、ライティングだけ、という単一スキルは競合が多く、価格競争に巻き込まれやすい領域です。しかし「デザイン × EC運営の知識」「ライティング × SEOの知識」のように複数のスキルを組み合わせると、対応できる出品者が一気に減り、相場より高い価格でも選ばれるようになります。
私の場合、アパレルのEC運営代行では、商品撮影のディレクション、商品説明文の作成、SNS運用、在庫管理をまとめて引き受けています。一つひとつは特別な作業ではありませんが、これらをパッケージで提供できる人は少ないため、結果として価格交渉でも主導権を握れます。手数料率を嘆くより、手数料を払ってでも余りある単価を実現する方が、本質的な解決になります。需要のある分野でスキルを掛け合わせる発想を持ってください。
需要が伸びている分野を選ぶ
単価を上げやすいかどうかは、その分野の需要にも左右されます。需要が伸びている分野では、出品者が不足しがちで、相場より高い価格でも仕事が取れます。近年では、AIツールの活用支援、マーケティング、情報セキュリティといった分野の需要が拡大しています。こうした成長分野のスキルを持っていると、手数料を差し引いても十分な手取りを確保しやすくなります。
成長分野でどんな仕事があるのかを知りたい場合は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事で具体的な仕事内容を確認できます。逆に、人と話すことが得意なら、メンタル・心の悩み・愚痴聞きのお仕事や恋愛・婚活・家庭・教育相談のお仕事のように、傾聴スキルを活かせる相談系の仕事も在宅で需要があります。自分の強みと市場の需要が交わる分野を選ぶことが、手数料に左右されない収益の土台になります。
資格やスキル証明で信頼性を高める
価格を上げるには、購入者に「この人なら高くても任せたい」と思わせる信頼が必要です。実績の積み上げが王道ですが、客観的なスキル証明として資格を活用するのも有効です。たとえば文章を扱う仕事なら、ビジネス文書のスキルを証明するビジネス文書検定を持っていると、ライティング案件で説得力が増します。IT系のスキルを売るなら、ネットワークの基礎を証明するCCNA(シスコ技術者認定)のような資格が、技術力の裏付けになります。
資格はあくまで信頼を補強する道具であり、資格があれば自動的に稼げるわけではありません。しかし、購入者が複数の出品者を比較しているとき、同じ価格・同じ実績なら、客観的な証明がある方が選ばれやすいのは事実です。価格を上げる根拠を一つでも多く積み上げることが、手数料を払ってもなお十分な手取りを残すための戦略になります。手数料率は固定でも、自分の市場価値は努力で引き上げられます。
複数の収益源を持ってリスクを分散する
最後に、一つのプラットフォームに依存しすぎないことの重要性に触れておきます。手数料率や運営方針は、プラットフォーム側の都合でいつ変わるか分かりません。実際、手数料体系の変更はこれまでも行われてきました。一つのサービスだけに収益を頼っていると、こうした変更に振り回され、手取りが急に減るリスクを背負うことになります。
スキルマーケットを入り口にしつつ、固定客との直接契約、別のマッチングサービス、自分のSNSやポートフォリオからの直接受注など、複数の経路を持っておくと、手数料体系の変更にも柔軟に対応できます。「引かれすぎ」という不満を、単一プラットフォームへの依存を見直すきっかけにすると、結果として収益基盤が強くなります。手数料の問題は、突き詰めれば「どこで・どう稼ぐか」という収益設計全体の問題です。目先の22%にとらわれず、自分の働き方全体を最適化する視点を持つことが、長期的に手取りを守る最良の方法です。
公的機関・関連参考情報
本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q. 最初はどのくらいの価格設定にするのが良いですか?
実績がゼロのうちは、最低出品価格からスタートして、まずは評価と実績を積むことをおすすめします。実績が5件ほど貯まった段階で、少しずつ適正価格に値上げしていくのが王道のステップです。
Q. 手数料は経費として計上できますか?
システム利用料は、事業を遂行するために必要な「支払手数料」として経費計上可能です。確定申告の際に手取り額ではなく「総売上」と「手数料」を分けて記載することで、適正な納税を行うことができます。
クラウドソーシングは素晴らしい入り口ですが、手数料を払い続けるステージをいつまでも続ける必要はありません。実績を作った後は、ワーカーとクライアントが自由に対等な取引を行える環境へ進んでください。
Q. 手数料は結局のところどちらが安いのでしょうか?
クラウドワークスのシステム手数料は報酬額に応じて5〜20%の変動制(多くの案件は20%)ですが、ココナラは一律22%(税込)です。表面的な数字だけを見るとクラウドワークスの方が安く見える場合がありますが、ココナラは自分で価格設定ができるため、手数料をあらかじめ加味した単価で出品しやすいという特徴があります。一概にどちらが安いとは言えず、案件の単価や性質によります。
Q. 案件をこなした際の手数料は、どちらのプラットフォームの方が安いですか?
基本のシステム手数料率で比較すると、ランサーズが報酬の16.5%(税込)、ココナラが販売価格の22%(税込)となっており、ランサーズの方が安く設定されています。ただし、ココナラは自分のサービスに自由に価格をつけられるため、最初から手数料が引かれることを前提に手取り額を計算し、少し高めに価格設定をするなどの工夫がしやすいメリットもあります。
Q. 両方のサービスに同時登録して併用しても問題ありませんか?
もちろん問題ありませんし、むしろ併用がおすすめです。クラウドワークスで企業からの継続案件を受注して安定的な収入の基盤を作りつつ、ココナラで自分のスキルや知識を販売して指名買いを狙うというスタイルが理想的です。両方使うことでそれぞれのプラットフォームの強みを生かし、収入源を分散させてリスクを減らすことができます。まずは両方登録して使い勝手を試してみてください。
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この記事を書いた人
丸山 桃子
アパレルEC運営支援・SNSコンサル
アパレル企業でMD・ECバイヤーとして勤務後、フリーランスに独立。アパレルブランドのEC運営支援・SNS運用を手がけ、ファッション・EC系の記事を執筆しています。
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