Bubble.io入門ガイド|ノーコードでWebアプリを作る使い方を徹底解説


この記事のポイント
- ✓Bubble.ioの使い方を初心者向けに徹底解説
- ✓アカウント作成からデータベース設計
- ✓Webアプリ開発の全工程をステップバイステップで紹介
「コードを一切書かずにWebアプリが作れる」と聞いて、最初は信じられませんでした。Bubble.ioを触り始めたのは2024年の春。当時の私はWebデザイナーとしてHTML/CSSは書けるけど、バックエンドはさっぱりという状態でした。
それが今では、Bubbleで予約管理システムやマッチングサイトのMVPを作って、クライアントに納品できるレベルに。学習期間は約2ヶ月。この記事では、私がゼロからBubbleを習得するまでに学んだことを、整理してお伝えします。
Bubble.ioとは
Bubble.ioは、ニューヨーク発のノーコードプラットフォーム。ビジュアルエディタでUIを組み立て、ワークフロー(プログラムの代わり)でロジックを定義し、データベースまで全てブラウザ上で完結します。
Bubbleで作れるものの例
- 予約管理システム
- マッチングサービス
- タスク管理ツール
- ECサイト
- SNS風アプリ
- CRM(顧客管理)
逆に、向いていないものもあります。リアルタイム性の高いゲーム、大量の計算処理が必要なもの、ネイティブアプリ(iOS/Android)は、Bubbleの得意分野ではありません。
Bubbleの料金プラン(2026年時点)
| プラン | 月額 | 特徴 |
|---|---|---|
| Free | $0 | テスト・学習用。独自ドメイン不可 |
| Starter | $32 | 独自ドメイン対応。商用利用可 |
| Growth | $134 | 本格運用向け。サーバー能力アップ |
| Team | $349 | チーム開発向け。バージョン管理強化 |
学習段階ではFreeプランで十分。クライアントに納品するときにStarterかGrowthに上げればOKです。
基本操作:画面の構成を理解する
Bubbleのエディタは4つの主要タブで構成されています。
Design(デザイン)タブ
UIを組み立てる画面。ドラッグ&ドロップで要素を配置します。
主な要素:
- Text: テキスト表示
- Input: テキスト入力フォーム
- Button: ボタン
- Group: 要素をまとめるコンテナ
- Repeating Group: データ一覧を繰り返し表示(これが超重要)
- Image: 画像表示
- Popup: ポップアップ
Workflow(ワークフロー)タブ
プログラムのロジックに相当する部分。「ボタンがクリックされたら○○する」という処理を定義します。
例:
When Button "登録" is clicked
→ Step 1: Create a new thing (User)
→ Step 2: Navigate to page "dashboard"
→ Step 3: Show message "登録が完了しました"
Data(データ)タブ
データベースの設計と管理。テーブル(Bubbleでは「Type」と呼ぶ)とカラム(「Field」と呼ぶ)を定義します。
Styles(スタイル)タブ
共通のデザイン設定。CSSの変数のようなもので、一括でフォントや色を変更できます。
実践:簡単なタスク管理アプリを作ってみる
ここからは、実際にシンプルなタスク管理アプリを作る流れを説明します。
Step 1: データベース設計
Dataタブで「Task」というTypeを作成し、以下のFieldを追加:
| Field名 | Type | 説明 |
|---|---|---|
| title | text | タスク名 |
| description | text | 詳細 |
| is_completed | yes/no | 完了フラグ |
| due_date | date | 期限 |
| created_by | User | 作成者 |
Step 2: 入力フォームを作る
Designタブで新しいページを作り、以下の要素を配置:
- Input(タスク名用)
- Multiline Input(詳細用)
- Date/Time Picker(期限用)
- Button(「追加」ボタン)
Step 3: ワークフローを設定
「追加」ボタンのクリック時のワークフロー:
When Button "追加" is clicked
→ Create a new thing
Type: Task
title = Input タスク名's value
description = Multiline Input 詳細's value
due_date = DatePicker 期限's value
created_by = Current User
→ Reset relevant inputs(フォームをクリア)
Step 4: タスク一覧を表示
Repeating Groupを配置して、Data sourceに「Search for Tasks」を設定。各セルにTextやCheckboxを配置して、タスクの情報を表示します。
ここまでで、基本的なCRUD(作成・読み取り・更新・削除)の「CR」が完成。慣れれば30分もかかりません。
Bubbleで案件を受注するためのステップ
1. ポートフォリオを3つ作る
学習がてら、以下の3種類を作ってポートフォリオにしましょう:
- タスク管理アプリ(基本操作の証明)
- 予約システム(日時処理・メール通知の証明)
- マッチングサイト(検索・フィルター・ユーザー認証の証明)
2. 案件を探す
@SOHOのお仕事ガイドでは、ホームページ・ブログ制作やECサイト運営など、ノーコードツールが活用しやすい分野のスキル要件が詳しく紹介されています。自分の対応可能範囲を明確にして案件に応募しましょう。
3. 提案時のポイント
「Bubbleで作ります」と言っても、クライアントはBubbleを知らないことが多い。提案書では「ノーコードプラットフォームを活用して、通常の1/3の期間・1/2のコストで開発できます」と、クライアントのメリットを伝えましょう。
Bubbleの注意点・デメリット
パフォーマンス
Bubbleで作ったアプリは、ネイティブコードで書いたものと比べると動作が遅い。特にデータ量が多くなると顕著。数万件以上のデータを扱う場合は注意が必要です。
ベンダーロックイン
Bubbleで作ったアプリのコードはエクスポートできません。将来的に他のプラットフォームに移行したくなった場合、ゼロから作り直しになります。これはBubbleの最大のリスク。
MVPやプロトタイプとして割り切って使い、スケールする段階でコードに書き換える、という戦略が現実的です。
英語のみ
UIもドキュメントも英語。日本語コミュニティは成長中ですが、つまったときの情報検索は英語が基本になります。
学習ロードマップ
| 期間 | やること | 目標 |
|---|---|---|
| 1週目 | 公式チュートリアルを完走 | 基本操作を理解する |
| 2〜3週目 | タスク管理アプリを自作 | CRUD操作をマスター |
| 4〜6週目 | 予約システムを自作 | 日時処理・メール送信を習得 |
| 7〜8週目 | マッチングサイトを自作 | 検索・フィルター・認証を習得 |
| 9週目以降 | 案件に応募 | 実案件で経験を積む |
2ヶ月あれば、案件を受注できるレベルに到達可能です。
まとめ
Bubble.ioは、ノーコードツールの中で最も自由度が高いプラットフォームです。その分、学習コストはかかりますが、一度身につけてしまえば「Webアプリを作れるスキル」として長く使えます。
プログラミング経験がない人がWebアプリ開発を始めるのに、今一番現実的な選択肢がBubble。まずは無料プランでアカウントを作って、公式チュートリアルから始めてみてください。
実案件で評価される「Bubbleならではの設計力」
Bubble.ioで案件を受注できるレベルと、リピート発注をもらえるレベルの間には、はっきりとした壁があります。その壁を越える鍵は「Bubbleならではの設計力」です。コードを書かない代わりに、Bubble特有の制約を理解した上で設計しないと、後から拡張できないアプリになってしまいます。
Privacy Rules(プライバシールール)の設計
Bubbleで最も見落とされがちなのが、Privacy Rulesの設定です。これはDataタブで設定する「誰がどのデータを見られるか」のルール。デフォルトのままだと、ブラウザの開発者ツールで他人のデータが丸見えになる致命的な脆弱性が残ります。
例えばタスク管理アプリなら、「Taskは作成者本人のみ閲覧可能(created_by is Current User)」というルールを必ず設定します。私が初めて納品したアプリでも、納品直前にこれに気づいて冷や汗をかきました。クライアントの個人情報を扱う場合は、リリース前に必ずPrivacy Rulesのチェックリストを作成して確認しましょう。
Option Sets を活用する
ステータス管理(「未着手」「進行中」「完了」など)を、データベースのTypeとして作ってしまう人が多いですが、これは非効率。BubbleにはOption Setsという、固定値を管理する専用機能があります。
Option Setsを使うと、データベースを呼び出すよりも処理が速く、サーバー容量も消費しません。ステータス、カテゴリ、都道府県といった「値が固定されている選択肢」は、すべてOption Setsで定義するのがBubble流のベストプラクティス。これを知っているかどうかで、アプリのパフォーマンスは大きく変わります。
Reusable Element でメンテナンス性を上げる
ヘッダー、フッター、ログインモーダルなど、複数ページで使う要素はReusable Element(再利用可能要素)として定義します。一度定義すれば、修正は一箇所だけで済む。修正漏れによるバグを防ぐ、地味だが重要なテクニックです。
フリーランスがBubble案件で稼ぐための単価戦略
Bubbleで案件を受注しても「思ったより稼げない」と感じるフリーランスは多い。理由は単価設定の失敗です。コードを書かない=安く受注すべきという思い込みが、まずもったいない。
Bubble案件の相場感(2026年時点)
私が実際に受注した案件と、@SOHO上で見かける募集案件をもとに整理すると、以下が現実的な相場です。
| 案件規模 | 開発期間 | 単価相場 |
|---|---|---|
| 簡易LP+問い合わせフォーム | 1〜2週間 | 10〜20万円 |
| 予約管理システム | 1ヶ月 | 30〜60万円 |
| マッチングサイトMVP | 2〜3ヶ月 | 80〜200万円 |
| 業務管理SaaS | 3〜6ヶ月 | 200〜500万円 |
スクラッチ開発と比べると半額〜1/3程度ですが、開発期間も同じく1/3になるため、月単価で見ると遜色ありません。
副業フリーランスの活用は政府も後押し
厚生労働省は副業・兼業の促進に関するガイドラインを公開しており、本業を持ちながらノーコード開発を副業にする働き方は、制度面でも整備が進んでいます。
副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方について、労働者の自己申告制を基本としつつ、原則的な労働時間管理の方法を簡便にする方法(以下「管理モデル」という。)として示すことが、労働者の保護に資すると考えられる。 出典: mhlw.go.jp
副業から始めて、月10万円の安定収入が得られるようになったら独立を検討、という段階的なキャリア設計が、Bubbleエンジニアとして最もリスクが低い選択肢です。
保守契約を取り付ける
Bubbleアプリは納品して終わりではありません。クライアントの要望変更、Bubble本体のバージョンアップ対応、プラグインの更新など、継続的なメンテナンスが必要です。
私の場合、納品時に必ず「月額3〜5万円の保守契約」を提案しています。5社と契約できれば、それだけで月15〜25万円の安定収入。新規案件の受注がない月でも、生活が回る体制を作れます。
Bubbleと相性の良い外部サービス連携
Bubble単体では実現できない機能も、APIで外部サービスと連携することで、ほぼ何でも実装できます。フリーランスとして案件を取れる幅が一気に広がるので、最低限以下のサービスは押さえておきましょう。
決済:Stripe連携
サブスクリプション課金、単発決済、決済リンクの発行まで、StripeのプラグインがBubble公式から提供されています。設定は30分程度で完了し、本番決済まで動かせるレベル。ECサイトや有料SaaSの案件では必須スキルです。
経済産業省のキャッシュレス決済の動向に関する資料でも、事業者のキャッシュレス対応の遅れが指摘されており、小規模事業者向けの決済システム構築は今後も需要が伸びる分野です。
メール送信:SendGrid連携
会員登録時の認証メール、予約完了通知、リマインダーメールなど、業務アプリにメール機能は欠かせません。SendGrid(無料プラン:1日100通)とBubbleのAPI Connectorを組み合わせれば、HTMLメールの送信もテンプレート管理も可能です。
データ連携:Google Sheets / Airtable
クライアントが「既存のスプレッドシートで管理しているデータをアプリ化したい」というケースは非常に多い。Google Sheetsプラグインを使えば、スプレッドシートを実質的にデータベースとして扱うことも可能です。
ただし、データ量が増えてくると同期速度が遅くなるため、最終的にはBubbleのDataタブに完全移行することを推奨します。クライアントへの説明時に「最初はスプレッドシート連携、規模が拡大したら完全DB化」という移行プランをセットで提示できると、提案の説得力が増します。
AI連携:OpenAI API
2024年以降、Bubble案件で急増しているのがAI機能の組み込みです。チャットボット、文章自動生成、画像解析など、OpenAI APIをBubbleから呼び出す案件は、相場が通常案件の1.5倍程度。AI関連の実装経験を1件作っておくと、ポートフォリオの強力な差別化になります。
よくある質問
Q. プログラミング未経験でもBubbleを習得できますか?
可能です。しかし、Bubbleは「コードを書かない」だけであり、変数の概念、データベースのリレーション、条件分岐といった「プログラミング的思考」は完全に要求されます。未経験から始める場合は、ツール操作の前に論理的思考のトレーニングを並行して行うことを推奨します。
Q. Bubbleの学習にはどれくらいの期間が必要ですか?
基礎的なCRUDアプリ(Todoリスト等)を作るレベルであれば、約40時間から50時間の学習で到達可能です。ただし、外部API連携や複雑なデータベース設計を含む実務レベルに達するには、200時間から300時間以上の実践的なアウトプットが必要になります。
Q. Bubbleで作ったアプリの動作は遅くないですか?
データベースの設計(インデックスの活用や検索範囲の最適化)と、フロントエンドでの描画処理の工夫次第で、実用的な速度を保つことは十分に可能です。パフォーマンスの問題の9割は、ツールの限界ではなく開発者の設計不良に起因しています。
Q. STUDIO以外のノーコードツール(WordPressやNoCode、Bubbleなど)も覚えるべきですか?
最初は一つに絞ることをお勧めします。STUDIOはデザインに特化しており、日本企業のニーズに非常にマッチしています。一つのツールを極めて実績を作ってから、必要に応じて他のツールへ横展開するのが効率的です。
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学んだスキルを実案件で試すことで、市場価値はさらに高まります。@SOHOなら対象講座の検索から案件獲得まで一気通貫で支援します。
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この記事を書いた人
山口 彩花
デザイナー兼イラストレーター
美大卒業後、広告代理店でグラフィックデザイナーとして6年間勤務。色彩検定1級、DTP検定を取得。現在はフリーランスとしてブランディングデザインとイラスト制作を手がけています。
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