アプリ開発で独立するには?フリーランスエンジニアの案件事情

井上 拓真
井上 拓真
アプリ開発で独立するには?フリーランスエンジニアの案件事情

この記事のポイント

  • アプリ開発のフリーランスエンジニアとして独立する方法を徹底解説
  • 独立前に準備すべきことまで
  • SES出身の筆者が自身の独立経験をもとに紹介します

SES企業で5年間サーバーサイドの開発をしていた僕が、フリーランスのアプリ開発エンジニアとして独立したのは2年前のこと。「独立したいけど、案件はあるのか」「スキル的に通用するのか」——当時の不安と、実際に独立して分かった現実をお伝えします。

アプリ開発フリーランスの市場動向

スマートフォンの普及率が90%を超えた今、アプリ開発の需要は増え続けています。特に以下の領域で案件が豊富です。

  • BtoBアプリ:業務効率化ツール、社内システムのアプリ化
  • BtoCアプリ:EC、フード、フィットネスなどの消費者向けサービス
  • SaaSプロダクト:スタートアップのMVP(最小限の製品)開発

フリーランスのアプリ開発エンジニアの数は増えていますが、即戦力として現場に入れる人材はまだまだ不足しています。「経験3年以上」のスキルセットがあれば、案件獲得に困ることはほぼありません。

アプリ開発案件の種類と単価

Webアプリケーション開発

React、Vue.js、Next.jsなどのフレームワークを使ったSPA・SSRアプリケーションの開発です。

  • 月額単価:60万〜100万円
  • 求められるスキル:JavaScript/TypeScript、React or Vue.js、API連携

ネイティブアプリ開発

Swift(iOS)やKotlin(Android)を使ったネイティブアプリの開発案件です。

  • 月額単価:70万〜120万円
  • 求められるスキル:Swift or Kotlin、UIKit/SwiftUI or Jetpack Compose

クロスプラットフォーム開発

Flutter や React Native を使って、iOS・Android両対応のアプリを開発する案件。最近急速に増えています。

  • 月額単価:65万〜110万円
  • 求められるスキル:Flutter/Dart or React Native、状態管理

バックエンド開発

アプリのサーバーサイドやAPI開発を担当する案件です。

  • 月額単価:60万〜100万円
  • 求められるスキル:Node.js/Go/Python、DB設計、API設計
案件タイプ 月額単価 リモート率
Webアプリ(React/Vue) 60万〜100万円 高い
iOSネイティブ(Swift) 70万〜120万円 やや高い
Androidネイティブ(Kotlin) 65万〜110万円 やや高い
クロスプラットフォーム(Flutter) 65万〜110万円 高い
バックエンド(Node.js/Go) 60万〜100万円 高い

独立前に準備すべき5つのこと

1. 貯金は最低6ヶ月分

フリーランスになった直後から安定して案件が入るとは限りません。僕は独立前に生活費の8ヶ月分を貯金しました。結果的には独立1ヶ月目から案件が決まりましたが、精神的な安定は大きかったです。

2. 在職中に副業で実績を作る

いきなり独立するのではなく、会社員のうちに副業で実績を積むのがベストです。僕はSES時代、土日にクラウドソーシングでReact Nativeのアプリ開発を受注し、3件の実績を作ってから退職しました。

3. ポートフォリオアプリを公開する

個人で作ったアプリをApp StoreやGoogle Playに公開しておくと、クライアントからの信頼度が格段に上がります。シンプルなToDoアプリでも、家計簿アプリでも構いません。「自分でゼロから作ってリリースした」という事実が重要です。

4. 確定申告と経費の知識を身につける

フリーランスは自分で確定申告をする必要があります。開業届の提出、青色申告の準備、経費として計上できる項目の把握は、独立前に済ませておきましょう。僕はfreeeを使って帳簿管理をしています。

5. 人脈を広げておく

エンジニアコミュニティやもくもく会に参加して、同業のフリーランスとつながっておくと、案件紹介や技術的な相談ができて心強いです。

独立して感じたリアルなメリット・デメリット

メリット

収入が大幅に増えた:SES時代の年収450万円から、フリーランス1年目で年収800万円以上に。同じスキルでも、中間マージンがなくなる分、手取りが全然違います。

案件を選べる:「この技術を使いたい」「フルリモートがいい」という希望を叶えやすい。僕はFlutter案件に絞ることで、得意分野の専門性がどんどん高まっています。

時間の自由度が高い:稼働時間や休日をある程度自分でコントロールできます。

デメリット

案件が途切れる不安:今の案件が終わったら次はあるのか——この不安はずっとあります。常に2〜3ヶ月先の案件を探す意識が必要です。

孤独感:会社員時代のように雑談する同僚がいません。僕はコワーキングスペースを利用したり、オンラインコミュニティに参加したりして対処しています。

事務作業が増える:請求書の発行、確定申告、契約書の確認。技術以外の仕事が意外と多いです。

案件獲得の具体的な方法

クラウドソーシング:@SOHOなら手数料0%なので、報酬をそのまま受け取れます。特に直接契約の案件が多いのが特徴です。

エージェント経由:レバテックフリーランスやMidworksなどのエージェントを通じて、中〜大規模の常駐案件を受注する方法。安定しますが、マージンが引かれます。

直接営業:スタートアップのCTOや事業部長に直接提案する方法。単価交渉がしやすく、長期の取引につながりやすいです。

よくある質問

Q. 何年の実務経験があれば独立できる?

目安は3年です。ただし、技術力だけでなく、要件定義やクライアントとのコミュニケーション能力も必要。「1人で0から1を作れるか」が判断基準になります。

Q. 常駐案件とリモート案件、どちらがいい?

最初は常駐案件で実績を積み、信頼関係を築いてからリモートに移行するのがおすすめです。僕も最初の半年は週3常駐でしたが、今はフルリモートで働いています。

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井上 拓真

この記事を書いた人

井上 拓真

元スタートアップCTO・技術顧問

スタートアップでCTOとして技術組織を30名に拡大した経験を持つ。現在は複数社の技術顧問として、外注戦略やエンジニア採用のコンサルティングを行っています。

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