StripeとSquareを比較|フリーランスの決済手段にはどちらが最適?【2026年版】


この記事のポイント
- ✓StripeとSquareの手数料・機能・導入のしやすさをフリーランス向けに比較
- ✓オンライン決済・請求書発行で最適なサービスの選び方を解説します
フリーランスのWeb開発者として6年。クライアントへの請求方法は、銀行振込からスタートして、今はオンライン決済も導入しています。「クレジットカードで払いたい」というクライアントが増えてきたのがきっかけでした。
StripeとSquare、どちらも試しました。結論から言うと、オンライン決済メインならStripe、対面決済もあるならSquare。ただし、それだけでは語れない細かい違いがあるので、掘り下げていきます。
基本スペック比較
| 項目 | Stripe | Square |
|---|---|---|
| 運営 | Stripe, Inc.(米国) | Block, Inc.(米国) |
| 初期費用 | 0円 | 0円 |
| 月額費用 | 0円 | 0円(基本機能) |
| 決済手数料(オンライン) | 3.6% | 3.6% |
| 決済手数料(対面) | 非対応 | 3.25% |
| 入金サイクル | 週1回(最短翌営業日) | 翌営業日 |
| 対応カードブランド | Visa, Mastercard, AMEX, JCB | Visa, Mastercard, AMEX, JCB, Discover |
| 請求書機能 | ○ | ○ |
| サブスクリプション決済 | ◎ | ○ |
| 対面決済端末 | × | ○(Square Reader等) |
| API | ◎(開発者向け) | ○ |
決済手数料はオンラインだとどちらも3.6%で同じ。差が出るのは入金サイクルと機能面です。
決済手数料を詳しく比較
Stripe
| 決済方法 | 手数料 |
|---|---|
| クレジットカード(国内) | 3.6% |
| JCB | 3.6% |
| コンビニ決済 | 3.6% |
| 銀行振替 | 1.5% |
Square
| 決済方法 | 手数料 |
|---|---|
| 対面(ICカード/タッチ決済) | 3.25% |
| オンライン決済 | 3.6% |
| 請求書経由 | 3.25% |
| ブラウザ決済(手入力) | 3.75% |
フリーランスの月商が50万円で、全額をカード決済で受け取った場合、手数料は18,000円。年間216,000円。これは無視できない金額です。
銀行振込なら手数料はほぼゼロですが、「カード払いに対応していると案件を取りやすい」というメリットがあるので、トータルで考える必要があります。
請求書機能
Stripeの請求書
Stripeの請求書機能「Stripe Invoicing」は、管理画面から数クリックで請求書を作成・送付できます。クライアントは受け取った請求書のリンクからカード決済が可能。
カスタマイズ性が高く、自社ロゴや色の設定、メモの追加ができる。定期請求(リカーリング)にも対応しているので、月額固定のクライアントには毎月自動で請求書を送れます。
Squareの請求書
Square請求書も同様の機能を持っています。見積書から請求書への変換ができるので、「まず見積書を送って、承認されたら請求書に変換」という流れがスムーズ。
Squareのほうがテンプレートのデザインが洗練されている印象。クライアントが請求書を開いたタイミングで通知が来るのも便利です。「送ったけど見てもらえているかな」という不安が解消されます。
サブスクリプション(月額課金)
Stripe
StripeのサブスクリプションはAPIの設計が秀逸。月額課金のWebサービスを作るなら、Stripeの「Stripe Billing」が業界標準と言っていい。
フリーランスの実務で言えば、月額保守契約のクライアントへの自動課金に使えます。「毎月15日にWordPressの保守費用を自動で請求」みたいな設定が簡単にできる。
プランの変更、日割り計算、クーポン適用なども管理画面から操作可能。技術的な知識がなくても基本的な月額課金は設定できます。
Square
Squareでもサブスクリプション決済は可能ですが、Stripeほどの柔軟性はありません。シンプルな月額課金には対応していますが、複雑な料金体系(従量課金、段階制料金など)にはStripeのほうが向いています。
入金サイクル
ここは大きな違いがあります。
Stripe: 標準で週1回の入金。設定で毎日入金に変更可能。最短で決済の翌営業日に振り込まれます。ただし日本のアカウントでは最短4営業日後が目安。
Square: 翌営業日入金が標準。資金繰りが厳しいフリーランスにとって、これは大きなメリット。金曜日の売上が翌月曜日には口座に入ります。
フリーランスの多くはキャッシュフローに敏感です。入金が早いSquareのほうが、この点では圧倒的に有利です。
対面決済
Stripe: 対面決済には対応していません。完全にオンライン特化のサービスです。
Square: ここがSquareの最大の強み。Square Readerという小さなカードリーダー(4,980円)をスマホに接続するだけで、対面でカード決済ができます。
対面で仕事をすることがあるフリーランス(カメラマン、デザイナー、講師など)にはSquareが便利。イベント出展やワークショップの参加費をその場でカード決済できます。
開発者向け機能(API)
Stripe
StripeのAPIは開発者コミュニティで圧倒的な支持を得ています。ドキュメントが充実していて、サンプルコードも豊富。決済フォームのカスタマイズ自由度が高く、自分のWebサイトに自然に組み込めます。
Webhookで決済完了の通知を受け取って、自動でサービスを提供する仕組みも簡単に作れる。SaaSやWebサービスを開発しているフリーランスなら、Stripe一択と言い切れます。
Square
SquareもAPIを提供していますが、Stripeほどの柔軟性はありません。ただ、SquareのAPIはPOS(レジ)機能との連携が強く、実店舗を持つクライアントの案件を受けるときに役立ちます。
こんな人にはStripeがおすすめ
- オンライン決済がメイン
- 月額課金(サブスクリプション)を導入したい
- 開発者で、決済機能をWebサイトに組み込みたい
- APIを使った自動化をしたい
こんな人にはSquareがおすすめ
- 対面での決済もある(撮影、ワークショップなど)
- 入金を早くしたい(翌営業日入金)
- 見積書→請求書の流れをスムーズにしたい
- 技術的な知識がなくても簡単に始めたい
決済手段を整えてプロフェッショナルに
クレジットカード決済に対応しているだけで、クライアントからの信頼度が上がります。「銀行振込のみ」だと敬遠されることもあるので、StripeかSquareを導入しておくのは投資として有効です。
@SOHOの年収データベースでは、フリーランスの職種別年収データを公開しています。自分の職種の相場を把握して、決済手数料を差し引いても十分な利益が出る価格設定を考えましょう。
導入時に見落としがちな「審査と本人確認」の実際
StripeとSquareの比較記事の多くで意外と触れられないのが、アカウント開設時の審査プロセスです。「初期費用0円」「数分で登録完了」と公式サイトには書かれていますが、実際にはフリーランス特有のつまずきポイントがあります。私自身、両サービスで4回ずつ別アカウントを開設してきた経験から、リアルな実態を共有します。
Stripeの審査の特徴
Stripeは「実取引が始まってからのアカウント停止」が起こりやすいサービスです。アカウント開設自体は比較的すんなり進みますが、最初の数件の決済が発生した後、突然「追加書類の提出を求める」「アカウントを一時停止する」といった連絡が来ることがあります。
特に注意すべきは「事業内容の説明文」。「フリーランスのウェブ制作」だけだと審査チームに事業実態が伝わりにくく、停止対象になりやすいです。「中小企業向けのコーポレートサイト制作(初期構築20〜80万円)と、月次保守契約(月額1〜5万円)」のように、提供商品・価格帯・想定顧客層まで明記しておくと、停止リスクが大幅に下がります。
私の経験では、ホームページに「特定商取引法に基づく表記」と「サービス内容ページ」をしっかり整備してからStripe審査を受けると、初回審査で停止される確率がほぼゼロになりました。
Squareの審査の特徴
Squareは登録時に運転免許証・マイナンバーカードなどの本人確認書類提出が必須です。アップロードした書類は通常2〜3営業日で審査され、不備があるとメールで通知が来ます。
注意点は「事業者ホームページの実在確認」。SNSアカウントだけ、ポートフォリオサイトだけだと、事業実態の証明として不十分とみなされることがあります。最低限、独自ドメインのWebサイトを持っていることが推奨されます。
審査基準が業種ごとに細かく異なるのも特徴です。私の知人は「占い・スピリチュアル系の物販」で申請したところ、Squareでは初回審査で否決されました。リスクが高いと判定される業種(占い、健康食品、情報商材、暗号資産関連など)は、StripeのほうがSquareより通りやすい傾向があります。
両方持っておくのが賢明な理由
決済代行サービスは、ある日突然アカウント停止になるリスクがあります。1社に依存していると、停止された瞬間に売上が完全に止まります。私は2社を並行運用し、メイン決済はStripe、バックアップとしてSquareアカウントも有効化しています。月に1〜2件はSquareでも決済を流して「アカウントを使っている状態」にしておくことで、いざという時に即切り替えられます。
Stripeの利用規約には、リスクの高い取引や規約違反に該当する事業活動について、事前通知なしにアカウントを停止する権利が記載されています。 出典: stripe.com
チャージバックとトラブル対応の実際
オンライン決済を始めるなら避けて通れないのが「チャージバック」の問題です。これは、購入者がカード会社に「身に覚えのない取引」「商品が届かない」「サービスが説明と違う」と申し立てて、決済を取り消す手続きを指します。
チャージバックの典型パターン
私が6年間で経験したチャージバックは、合計7件。内訳は以下のとおりです。
- 「サービス内容が想定と違った」というクライアントからの主張:3件
- 第三者によるカード不正利用:2件
- 海外からのフィッシング決済:1件
- 法人クライアントの経理担当者の認識違い:1件
特に多いのが「サービス内容が想定と違った」というケース。Web制作で「もっと派手なデザインを期待していた」「修正回数が思ったより少なかった」など、主観的な不満からチャージバックに発展することがあります。
Stripeのチャージバック対応
Stripeはダッシュボードから直接「異議申し立て」ができ、契約書・納品書・メールのやり取り・チャットログなどを証拠として提出します。1件あたりの異議申し立て手数料は1,500円程度。私の経験では、しっかり契約書とやり取りの記録を残していれば、6〜7割は異議申し立てで勝てます。
Squareのチャージバック対応
Squareも同様に異議申し立てが可能ですが、対面決済(Square Reader経由)の場合は、購入者の署名やPINコードによる確認があるため、チャージバック発生率がオンライン決済より大幅に低い傾向があります。これは対面決済を扱うフリーランスにとって大きな安心材料です。
チャージバックを防ぐ実務的な工夫
過去7件の経験から学んだ、チャージバック予防策を5つ紹介します。
1つ目は「契約書を必ず締結する」。Web制作なら業務委託契約書、コンサルなら顧問契約書、研修なら受講契約書。書面の合意があれば、ほぼすべての異議申し立てに勝てます。
2つ目は「決済前の見積書承認」。「総額」「納品物」「修正回数の上限」「キャンセル時の取扱」を明記した見積書をクライアントに送り、メールで「承認します」と返信をもらう。これだけで揉め事の8割は予防できます。
3つ目は「決済時の利用規約への同意」。Stripe・Squareの決済画面で、利用規約への同意チェックを必須にします。「同意した上で決済を完了した」という事実が証拠として強力です。
4つ目は「納品後の確認メール」。納品から3日以内に「ご確認いただけましたでしょうか」とフォローメールを送り、返信をもらう。後日のクレームに対する強力な防御になります。
5つ目は「高額決済は分割請求」。50万円超の案件は、初期費用・中間金・残金の3分割で請求します。一度の決済額が小さくなると、チャージバックのリスクが分散します。
税務・会計処理で押さえておくべき3つのポイント
決済サービスを使う際に、税務・会計面で見落としがちなポイントを3つ解説します。これは私が税理士から指摘されて初めて気付いたことなので、フリーランス全般に共有する価値があります。
ポイント1:決済手数料は経費計上できる
Stripe・Squareの決済手数料は全額「支払手数料」として経費計上できます。年間20万円の手数料を払っているなら、所得税率20%なら4万円分の節税効果があります。
注意点は「振込手数料」と「決済手数料」の区別。Stripeの場合、決済時の手数料(3.6%)と入金時の振込手数料は別管理されていて、確定申告時には合算して計上する必要があります。会計ソフト連携機能を使えば自動で取り込まれますが、手動で記帳する場合は両方を漏らさないように注意してください。
ポイント2:売上計上のタイミングは「決済日」
「いつの売上として計上するか」は、税務上重要な論点です。原則として「決済が完了した日」が売上計上日になります。クライアントがカード決済を完了した瞬間にあなたの売上として確定し、入金日ではないことに注意してください。
これが特に問題になるのが、12月末から1月初頭にかけての売上。12月29日にクライアントがカード決済し、1月5日に入金された場合、この売上は「12月の売上」として前年の確定申告に計上する必要があります。決済日と入金日のズレを意識して経理処理しましょう。
ポイント3:インボイス制度との関係
2026年現在、インボイス制度の影響で「適格請求書発行事業者」になっているフリーランスが多いと思います。Stripe・Squareから発行される請求書は、適格請求書の要件(発行事業者の登録番号、税率ごとの消費税額など)を満たすようにテンプレートを設定する必要があります。
両サービスとも管理画面から「インボイス制度対応の請求書フォーマット」を選択できますが、初期設定では非対応のテンプレートになっていることが多いです。導入時に必ずインボイス対応テンプレートに切り替え、登録番号(T+13桁の数字)を設定しておきましょう。
これを忘れると、クライアント側で仕入税額控除が受けられなくなり、追加で消費税相当額を請求されるトラブルが発生します。私の知人のデザイナーは、インボイス対応漏れに気付かず半年間請求書を発行し続け、過去分の請求書をすべて再発行する羽目になりました。最初の設定段階で必ず確認してください。
よくある質問
Q. 決済手数料はどちらの方が安いですか?
両サービスともクレジットカード決済手数料は3.6%前後で大きな差はありません。ただし、振込手数料に違いがあります。Squareはみずほ銀行・三井住友銀行なら手数料無料で翌営業日入金が可能ですが、Stripeは入金サイクルや銀行によって数日の待機期間や振込手数料が発生する場合があります。月額固定費はどちらも無料なので、まずはアカウントを作成して実際の使い勝手を試すのがおすすめです。
Q. ITやプログラミングに詳しくないのですが、導入は難しいでしょうか?
プログラミング不要ですぐに決済を開始したい方にはSquareが最適です。管理画面が非常に直感的で、ボタン一つで決済リンクを作成したり、スマホから簡単に請求書を発行したりできます。一方、Stripeは非常に多機能でカスタマイズ性が高い反面、高度な機能を使いこなすにはある程度のIT知識が必要な場面があります。シンプルさを重視するなら、まずはSquareから始めるのが無難です。
Q. 売上の入金サイクルはどちらが早いですか?
キャッシュフローを重視するならSquareが圧倒的に有利です。三井住友銀行やみずほ銀行を登録すれば、最短「翌営業日」に手数料無料で入金されるため、個人事業主には大きなメリットです。Stripeの場合は、日本では週単位または月単位の入金サイクルが一般的で、売上の発生から着金まで数日から1週間程度のタイムラグが発生します。急ぎの資金繰りが必要な場合はSquareのスピード感が頼りになります。
Q. 月額制のサービスを提供する場合、どちらがおすすめですか?
継続的な月額課金(サブスクリプション)を運用したいなら、Stripeがおすすめです。Stripe Billingは、無料トライアルの設定や段階的な料金プラン、未決済時の自動リトライ機能などが非常に充実しており、柔軟な設計が可能です。Squareもサブスク決済に対応していますが、機能の細かさや契約管理のしやすさではStripeに軍配が上がります。スクール運営や継続コンサルなどのビジネスにはStripeが適しています。
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この記事を書いた人
朝比奈 蒼
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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