元経理 記帳代行 在宅 副業 2026|帳簿付け案件を受注する始め方と相場


この記事のポイント
- ✓元経理が在宅副業として記帳代行を始める方法を客観データで解説
- ✓案件相場・報酬体系・使う会計ソフト・受注経路・つまずきやすい注意点まで
- ✓帳簿付けの実務経験を在宅収入に変える手順を網羅した2026年版ガイドです
「元経理 記帳代行 在宅 副業」と検索してこのページにたどり着いたあなたは、おそらく経理や会計事務所での実務経験を持ちながら、いまは出社せずに在宅で、空いた時間を使って収入を得たいと考えているのではないでしょうか。結論から言います。経理経験者にとって記帳代行は、在宅副業のなかでも最も「経験がそのまま値段になる」分野です。簿記の知識、仕訳の判断、月次決算の段取り。これらは未経験者には半年がかりで身につくスキルで、あなたはすでにそれを持っています。本記事では、記帳代行の在宅副業がいまどういう市場になっているのか、案件の相場はいくらか、どこで仕事を受けるのか、そして元経理が陥りやすい落とし穴までを、求人データと市場動向に基づいて冷静に整理します。
記帳代行の在宅副業市場はいま、どういう状況なのか
まず全体像を押さえます。記帳代行とは、企業や個人事業主に代わって日々の取引を会計ソフトに入力し、帳簿を整える業務です。請求書・領収書・通帳のデータを受け取り、勘定科目を判断して仕訳を起こす。月次で試算表を出すところまでを請け負うこともあります。これは経理経験者にとって、日常的にやってきた作業そのものです。
この市場がいま在宅副業として注目されている背景には、はっきりとした構造的理由があります。1つ目は、クラウド会計ソフトの普及です。freeeやマネーフォワードといったクラウド会計が中小企業・個人事業主に広く浸透し、銀行口座やクレジットカードのデータが自動で取り込まれるようになりました。これにより、記帳作業は「会計事務所に出向かないとできない仕事」から「ネット環境さえあればどこでもできる仕事」へと変わりました。クラウド上のデータを遠隔で操作できるため、在宅で完結する案件が一気に増えたのです。
2つ目は、中小企業・個人事業主の慢性的な経理人材不足です。経理担当者を1人正社員で雇うほどの業務量はないが、社長や事務員が片手間でやるには負担が大きい。この「正社員と無人の間」の需要が、外部の記帳代行サービスや個人の業務委託に流れています。求人検索エンジンの求人ボックスを見ても、記帳代行の在宅案件は継続的に掲載されており、需要が一過性のものではないことがわかります。
記帳代行の仕事・案件一覧ページです。クラウドソーシング・アウトソーシングに強いランサーズでは、記帳代行の仕事情報の検索から納品、報酬の受け取りまで、すべて完結します。時間や場所にとらわれず、在宅や副業などさまざまな働き方を実現可能です。24時間365日のサポート体制をご用意しています。仕事、業務委託/副業案件、求人をお探しのフリーランスの方はまず会員登録がおすすめです。
3つ目に、働き方の変化があります。出産・育児・介護でフルタイム勤務を離れた経理経験者、定年退職後も会計の知識を活かしたいシニア層、本業を持ちながら副収入を得たい現役経理。こうした層が、在宅で時間を選んで働ける記帳代行に流れ込んでいます。実際、求人情報を見ると「週2日×4〜5h」「週3日×3h」「扶養内勤務可」「全国どこでも在宅ワークのみ」といった、副業・時短前提の募集が目立ちます。正社員一本だった時代とは、明らかに需要の形が変わっているのです。
正直なところ、記帳代行は「誰でもできる単純作業」と紹介されることもありますが、それはどうかと思います。勘定科目の判断、消費税の課税区分、固定資産の扱い。これらは知識がないと一つひとつで手が止まります。だからこそ、経理経験者の参入障壁が低く、未経験者との差がつきやすい分野なのです。
元経理が記帳代行の在宅副業を選ぶべき理由とメリット
ここで、数ある在宅副業のなかで、なぜ元経理にとって記帳代行が合理的な選択肢なのかをメリットの観点から整理します。
経験がそのまま即戦力になり、学習コストがほぼゼロ
最大のメリットは、新しいスキルを学び直す必要がないことです。Webライティングやデザイン、プログラミングといった在宅副業の定番は、未経験から始めると数ヶ月の学習期間が必要で、その間は収入になりません。一方、経理経験者の記帳代行は、いままで会社でやってきたことの延長です。仕訳の起票、月次の締め、試算表の確認。これらの業務フローが頭に入っているため、案件を受けたその日から作業に取りかかれます。
特に強みになるのが「迷わない速さ」です。交際費か会議費か、消耗品費か工具器具備品か。こうした判断は未経験者だと毎回調べることになりますが、経理経験者は瞬時に処理できます。記帳代行の報酬は基本的に作業量に対して支払われるため、判断が速いほど時間あたりの収入は上がります。経験値が直接、時給に反映される構造です。
在宅で完結し、時間と場所の自由度が高い
クラウド会計の普及により、記帳代行は在宅で完結しやすい仕事の代表格になりました。資料の受け渡しはクラウドストレージやチャットツールで行い、入力はクラウド会計ソフト上で完了します。郵送で領収書をやり取りするアナログな案件も残ってはいますが、データ完結型の案件を選べば通勤も対面もありません。
作業時間も柔軟です。記帳代行は「いつまでに月次を締める」という締め切りはありますが、その日の何時にやるかは問われません。子どもが寝た後の深夜でも、早朝でも、自分のペースで進められます。この点は、決まった時間に拘束される時給アルバイトとは決定的に違う在宅副業のメリットです。
継続案件になりやすく、収入が安定する
記帳代行は、一度受注すると毎月発生する「ストック型」の仕事です。Webライティングのように毎回新しい案件を探す必要がなく、1社のクライアントと契約すれば、その会社が続く限り毎月仕事が来ます。複数のクライアントを抱えれば、月初に各社の前月分をまとめて処理する、というルーティンが組めます。
この継続性は、副業として収入を読みやすいという大きな利点です。単発案件中心の副業は、忙しい月と暇な月の波が激しくなりますが、記帳代行は契約社数に応じて毎月の収入がほぼ一定になります。クライアントとの信頼関係を築けば長期契約につながりやすく、新規営業のコストも下がっていきます。
記帳代行の在宅副業の年収・報酬相場はいくらか
読者が最も知りたいのは、結局いくらになるのか、という点でしょう。ここを客観的に整理します。記帳代行の報酬体系には、大きく分けて2つのパターンがあります。
仕訳件数による従量制の相場
最も一般的なのが、仕訳の件数に応じた従量課金です。記帳代行サービスの一般的な料金体系を見ると、1仕訳あたり50円〜100円程度が相場です。クラウドソーシング経由の個人案件だと、もう少し低く30円〜80円あたりに落ち着くことが多くなります。
これを月次の収入に換算してみます。小規模な個人事業主だと月の取引が50〜100仕訳程度。これを1社請け負って単価50円とすると、月に2,500円〜5,000円です。一見少なく感じますが、記帳代行は1社あたりの作業時間が短いため、慣れれば1社1〜2時間で終わります。これを5社、10社と積み上げていくのがこの仕事の収入の作り方です。仮に月100仕訳の案件を5社抱えれば、月2万5,000円前後。10社で5万円規模になります。
月額固定制・時給制の相場
もう1つが、月額固定または時給での契約です。月次の記帳一式を「月額1万円〜3万円」で請け負う形が中小企業向けでは一般的です。取引量が安定している会社なら、件数を数えるより月額固定のほうがお互いに管理が楽になります。
時給制の在宅求人を見ると、相場感がよりはっきりします。求人情報には「在宅勤務OK 時給2050円」「経理・会計/高時給1700円」といった募集が並びます。会計事務所の在宅補助や記帳入力スタッフの時給は、1,300円〜2,100円程度がボリュームゾーンです。週20〜40時間で働けば、月収にして10万円〜20万円規模になります。
【仕事内容】<Excel使用 >税理士・会計事務所での経験が活かせる↑経理事務 クライアントの経理業務全般をサポート 記帳代行...時短や扶養内勤務、在宅/リモートワークなど働き方もお気軽にご相談ください
手数料が報酬を削ることを忘れない
ここで一つ、現実的な数字の話をします。クラウドソーシングサイト経由で案件を受ける場合、報酬から16.5〜20%の手数料が引かれます。たとえばランサーズやクラウドワークスで月3万円の記帳代行案件を受けても、手取りは2.4万〜2.5万円ほどです。年間100万円稼ぐ人なら、16.5万〜20万円が手数料として消える計算になります。
経理経験者なら、この数字の重さはすぐにわかるはずです。記帳代行は単価が決して高くない仕事なので、手数料20%は利益率を直撃します。だからこそ、最初はクラウドソーシングで実績と評価を積み、軌道に乗ってきたら手数料0%の業務委託マッチングサービスや、クライアントとの直接契約へ移していくのが、収入を最大化する合理的な順序です。在宅ワーク求人サイトの比較はクラウドソーシングサイトランキング2026年版のような視点で、手数料という観点も含めて評価するべきです。
なお、職種別の単価相場を体系的に知りたい場合は、年収データベースで職種ごとの相場を確認できます。記帳代行そのものではありませんが、在宅で文章を扱う仕事の相場感として著述家,記者,編集者の年収・単価相場や、システム開発系のソフトウェア作成者の年収・単価相場が、在宅副業全体の単価水準の参考になります。
記帳代行の在宅副業を始める手順とスキル
ここからは、実際にどう始めるかを手順で示します。元経理であれば、未経験者向けの記事にあるような「簿記をゼロから学ぶ」ステップは飛ばして構いません。
1つ目:使う会計ソフトを決めて操作に慣れる
最初にやるべきは、案件で使われる会計ソフトへの対応です。記帳代行の現場でいま主流なのは、クラウド会計のfreeeとマネーフォワード クラウド、そして従来から根強い弥生会計です。会社員時代に弥生や勘定奉行などインストール型を使っていた経理経験者は多いですが、在宅副業の案件はクラウド会計が中心です。
freeeとマネーフォワードは、従来の「借方・貸方」を意識する複式簿記の画面と、簿記知識がなくても使える簡易入力画面の両方を備えています。経理経験者なら複式簿記モードで効率的に処理できます。両ソフトとも無料トライアルがあるので、案件を受ける前に自分でアカウントを作り、ひととおりの仕訳・銀行連携・レポート出力を触っておくべきです。ソフトの操作でつまずくと、せっかくの経理スキルが活きません。クラウド会計の認定アドバイザー資格を取っておくと、案件獲得時のアピール材料にもなります。
2つ目:自分の専門領域とサービスメニューを言語化する
次に、自分が何を提供できるのかを整理します。記帳代行といっても、単純な仕訳入力だけを請け負うのか、月次試算表の作成まで含めるのか、給与計算や請求書発行も対応するのかで、提供できる価値も単価も変わります。
会社員時代にどの業界の経理を担当していたか、という専門性も武器になります。建設業の工事原価、飲食業の日次現金管理、ECの決済代行入金、医療機関のレセプト関連。業界特有の会計慣行を理解していれば、その業界の記帳代行で重宝されます。「経理経験あり」だけでなく「○○業界の経理を△年」と打ち出せると、競合との差別化になります。経理という枠を超えてキャリアを広げたい場合は、キャリア・副業・人生相談のお仕事のような相談・コンサル寄りの案件も視野に入ります。
3つ目:受注の入り口を作る
サービス内容が固まったら、仕事を受ける場所を用意します。最初の一歩としておすすめなのが、クラウドソーシングサイトへの登録です。ランサーズやクラウドワークスには記帳代行・経理代行のカテゴリがあり、未経験参入が難しいぶん、経理経験者の評価が相対的に高くなります。プロフィールには保有資格(日商簿記、税務関連知識)、実務年数、対応可能なソフトを明記します。
クラウドソーシングと並行して、経理・財務・帳簿・税務のお仕事のような業務委託マッチングサービスにも登録しておくと、手数料の低い直接契約型の案件に出会える可能性が広がります。また、AIツールを活用した業務効率化の流れも無視できないため、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のような周辺領域の動向も押さえておくと、サービスの幅を広げる発想が得られます。
記帳代行に必要なスキルと、あると有利な資格
記帳代行に必須のスキルは、簿記の基礎知識、会計ソフトの操作、そして勘定科目を正しく判断する実務力です。資格でいえば日商簿記3級が最低ライン、2級以上あれば求人の応募条件をほぼクリアできます。求人情報を見ると「日商簿記2級以上必須」「会計事務所経験者」を条件にする募集が多く、経理経験者であればこの土俵に立てます。
加えて、Excelのスキルは地味に効いてきます。請求書や通帳データを加工して取り込んだり、独自集計をしたりする場面が多く、関数やピボットテーブルを使えると作業効率が上がります。また、業務範囲を広げたいなら、行政書士のような士業資格との掛け合わせも一つの方向性です。記帳代行から派生して許認可申請の補助業務まで対応できれば、単価の高い仕事につながります。資格の詳細は行政書士の資格ガイドが参考になります。事務作業の効率化という観点では、ドキュメント作成ツールのスキルも有効で、Adobe認定プロフェッショナル Adobe Expressのような資格は請求書・資料作成の質を高める補助になります。
記帳代行の在宅副業で注意すべきポイント
メリットの大きい記帳代行ですが、副業として始める前に知っておくべき注意点があります。冷静に、起こりうるリスクを把握しておきましょう。
守秘義務と情報管理の責任が重い
記帳代行は、クライアントの売上・経費・取引先・口座残高といった、極めて機密性の高い情報を扱います。会社員時代は会社のセキュリティに守られていましたが、在宅副業では自分が情報管理の責任者です。資料の受け渡しに使うクラウドストレージのアクセス権限管理、パソコンのウイルス対策、家族と共有しているPCを使わないこと。こうした基本を徹底する必要があります。
契約時にはNDA(秘密保持契約)を結ぶのが通例です。経理経験者ならNDAの重要性は理解しているはずですが、副業だからと軽く考えてはいけません。情報漏洩を起こせば、損害賠償だけでなく今後の信用を完全に失います。記帳代行は信頼が商売の土台なので、ここは絶対に手を抜けません。
税理士法に抵触しないよう業務範囲を守る
これは経理経験者でも見落としがちな、極めて重要な注意点です。記帳代行そのもの(取引の入力・帳簿の作成)は、税理士資格がなくても合法的に行えます。しかし、税務相談・税務申告書の作成・税務代理は税理士の独占業務であり、無資格者が行うと税理士法違反になります。
具体的には、「この経費は損金に算入できますか」といった税務判断のアドバイスをしたり、確定申告書を作成して提出したりするのはアウトです。記帳代行はあくまで「帳簿を整える」ところまで。税務の領域に踏み込まないよう、業務範囲を明確に線引きする必要があります。クライアントから税務相談を求められたら、提携する税理士につなぐか、税理士への相談を促すのが正しい対応です。線引きの判断に迷ったときは、税の所管である国税庁(https://www.nta.go.jp/)の情報を確認し、グレーな業務には手を出さない姿勢が安全です。
副業の税務処理と会社の就業規則を確認する
皮肉な話ですが、他人の帳簿をつける記帳代行をやっていても、自分自身の副業の税務処理は別途必要です。副業所得が年間20万円を超えれば確定申告が必要になります。経理経験者なら自分でできるはずですが、本業と副業の所得区分、必要経費の計上、住民税の納付方法(普通徴収か特別徴収か)など、抜けのないように処理しましょう。
会社員として本業がある場合は、勤務先の就業規則で副業が認められているかを必ず確認します。副業禁止規定がある会社で無断で行うと、トラブルの原因になります。住民税の通知から副業が発覚するケースもあるため、確定申告時の住民税の徴収方法にも注意が必要です。
入力ミスがクライアントの決算に直結する
記帳代行の数字は、最終的にクライアントの決算書・申告書の基礎になります。勘定科目の間違いや金額の入力ミスは、決算の数字を狂わせ、ひいては納税額にも影響します。会社の経理なら上司や顧問税理士のダブルチェックがありますが、在宅副業の記帳代行では自分の入力が最終確認になることも多いのが現実です。
ミスを防ぐには、入力後の試算表チェック、前月との比較、残高の照合といった検証作業を必ずルーティンに組み込むことです。経理経験者の強みは、まさにこの「数字の異常に気づく力」にあります。ただ入力するだけでなく、おかしな数字を見つけて指摘できることが、単なる入力代行と記帳代行のプロを分ける差になります。
在宅ワーク求人データから見る記帳代行案件の傾向
ここで、求人データから読み取れる客観的な傾向を考察します。在宅ワーク仲介サイトや求人検索エンジンに掲載される記帳代行・経理関連の案件には、いくつかの明確なパターンがあります。
第一に、勤務形態の多様化が顕著です。「週2日×4〜5h」「週3日×3h」「月30〜40h」といった、副業・時短前提の柔軟な募集が主流になっています。フルタイムを前提としない求人が増えているのは、企業側も「必要なときに必要な分だけ外部に出す」スタンスに変わってきている証拠です。これは経理経験者の副業にとって追い風です。
第二に、「フルリモート」「全国どこでも在宅ワークのみ」「残業なし」を打ち出す案件が増えています。記帳代行は成果物がデータで完結するため、リモートとの相性が極めて良い職種です。地方在住で都市部の会計事務所案件を受ける、といった働き方も現実的になっています。
第三に、応募条件として「日商簿記2級以上」「会計事務所経験者」を求める案件が多く、未経験者には参入しにくい構造です。これは裏を返せば、経理経験者にとっては競争相手が限られ、評価されやすい市場だということです。在宅副業全体ではWebライティングやデータ入力など未経験参入が容易な分野に人が集中しがちですが、記帳代行は経験という参入障壁があるぶん、経験者の希少価値が保たれています。
実際に私が在宅の経理系案件を見てきた限りでは、経理実務の年数と対応可能ソフトを具体的に書いたプロフィールは、抽象的な自己PRよりも明らかに反応が良い傾向があります。以前、知り合いの元経理の方が「経理経験5年」とだけ書いて応募してもなかなか通らなかったのが、「建設業の原価計算3年・freee認定アドバイザー」と具体化したとたんに継続案件が決まったという話を聞きました。記帳代行は専門性が値段になる仕事なので、自分の経験を細かく言語化することが、受注の確率を左右します。
第四に、業界特化型の案件が一定数あることです。「越境EC特化」「税理士法人補助」など、特定業界・特定業務に絞った募集が見られます。前述のとおり、自分の経理経験の業界と一致する案件を狙えば、即戦力として高く評価されます。
これらの傾向を総合すると、記帳代行の在宅副業市場は「経験者にとって参入しやすく、継続しやすく、評価されやすい」という、副業のなかでも稀有な条件がそろった分野だと言えます。Webライティングのような未経験者があふれてレッドオーシャン化した市場とは対照的に、簿記知識という参入障壁が経験者を守っているのです。
他の在宅専門職と比べた記帳代行の位置づけ
最後に、記帳代行を他の専門スキル型の在宅副業と比較して、その立ち位置を客観的に整理します。フェアに見て、記帳代行が万能というわけではありません。
たとえば、出版・編集経験を持つ人なら編集・校正・リライトの在宅ワーク|出版経験を活かす副業で解説されているような校正・編集の在宅副業が、自分の経験を活かせる選択肢になります。医療事務の経験者であれば医療事務の在宅副業ガイド|レセプト業務・医療コーディングの始め方のレセプト関連業務が同様に専門性を活かせます。これらに共通するのは、「過去の職務経験がそのまま在宅収入になる」という構造です。記帳代行もまったく同じ系譜にある仕事です。
記帳代行の優位性は、需要の安定性と継続性にあります。校正・編集やライティングは単発案件が中心で収入の波が大きいのに対し、記帳代行は月次のストック型なので収入が読みやすい。一方で、記帳代行のデメリットは単価の伸びしろが限定的なことです。1仕訳いくらの世界なので、件数をこなさないと収入が増えません。ライティングやコンサル型の仕事のように「専門性で単価を10倍にする」というスケールはしにくい。ここは正直に認めるべき弱点です。
したがって、収入を伸ばしたい経理経験者の現実的な戦略は2つです。1つは、記帳代行を安定収入の土台にしつつ、給与計算・経営分析・クラウド会計導入支援といった付加価値の高い周辺業務へ範囲を広げること。もう1つは、扱う件数を増やしつつ、AIや自動化ツールで入力作業を効率化し、時間あたりの処理量を上げることです。クラウド会計のAPI連携や自動仕訳機能を使いこなせば、同じ時間でより多くのクライアントを抱えられます。
総じて、記帳代行の在宅副業は「経理経験という資産を、低リスクで安定的にお金に換える」最短ルートです。学習コストがほぼゼロで、需要が安定し、経験者の希少価値が守られている。派手に単価が跳ねる仕事ではありませんが、堅実に在宅収入の柱を作りたい元経理にとって、これほど理にかなった選択肢は他にありません。まずはクラウドソーシングで1社受注し、実務感覚を取り戻すところから始めてみてください。そこから手数料の低い経路へ移し、継続案件を積み上げていけば、在宅で安定した経理の副収入を組み立てることができます。
公的機関・関連参考情報
本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q. 簿記の資格がなくても記帳代行の案件は受注できますか?
資格が必須条件ではない案件も確かに存在しますが、クラウドソフトが自動提案した仕訳の正誤を正確に判断するためには、最低限の簿記知識が不可欠です。実務で致命的なミスを起こさないためにも、まずは日商簿記3級程度の知識を身につけることを強く推奨します。また、資格をプロフィールに記載することで、クライアントからの信頼度が格段に上がり、案件の獲得率が向上します。
Q. 実務経験がないのですが、未経験からでも始められる案件はありますか?
はい、あります。クラウドソーシングサイトなどでは「マニュアル完備」や「初心者歓 迎」として、会計事務所のアシスタント的な業務を募集しているケースがあります。ま ずはこうしたサポート体制のある小規模な案件からスタートし、クラウドソフトの操作 や実務の流れに慣れていくのが着実なステップアップの方法です。
Q. どの会計ソフトを使えるようになれば案件を獲得しやすいですか?
日本国内のシェアが非常に高い「マネーフォワード クラウド会計」と「freee(フリー)会計」の2つを押さえておけば、大半の案件に対応 できます。どちらも操作感が異なるため、まずは自分の家計簿代わりに無料プランを触 ってみて、銀行連携や領収書の自動読み込みなどの基本機能を体験しておくのがおすす めです。
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この記事を書いた人
朝比奈 蒼
ITメディア編集者
IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。
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