外注の契約書テンプレート無料ダウンロード|必須項目と注意点【2026年版】

久世 誠一郎
久世 誠一郎
外注の契約書テンプレート無料ダウンロード|必須項目と注意点【2026年版】

この記事のポイント

  • 外注の契約書テンプレートを無料で使える形で紹介
  • 業務委託契約書に必須の条項
  • 損害賠償や秘密保持条項のポイントを実務経験から解説します

外注先とやり取りを始めるとき、「契約書ってどう作ればいいの?」と悩む方は多いです。私自身、IT企業で法務寄りの仕事を15年やってきましたが、外注のトラブルの大半は契約書の不備から始まっていました。

この記事では、発注する側が自社で用意して外注先に提示できる業務委託契約書の条文サンプルを、第1条から最後まで丸ごと掲載します。あわせて発注書(依頼書)の記載サンプル、必須項目の考え方、印紙税、フリーランス保護法への対応まで、実務目線で解説します。コピーして自社の事情に合わせて書き換えれば、そのまま使える形にしてあります。

外注の業務委託契約書テンプレート(全文サンプル)

まずは条文そのものを掲載します。以下は、発注者が個人事業主や小規模事業者へ制作物・成果物を依頼する場面を想定した、請負型の業務委託契約書のひな形です。角カッコの部分を自社の内容に置き換えてください。

業務委託契約書

[発注者名](以下「甲」という。)と[受注者名](以下「乙」という。)とは、
甲が乙に委託する業務に関し、以下のとおり業務委託契約(以下「本契約」という。)を締結する。


第1条(目的および委託業務の内容)
1. 甲は、乙に対し、次の各号に定める業務(以下「本業務」という。)を委託し、
   乙はこれを受託する。
   (1) [例:コーポレートサイトのデザイン制作およびコーディング(全10ページ)]
   (2) [例:上記に付随する画像加工および表示確認]
2. 本業務の詳細な仕様、範囲、数量、および前項に含まれない事項は、
   別紙「業務仕様書」に定めるとおりとする。
3. 別紙「業務仕様書」に記載のない作業は本業務に含まれないものとし、
   これを追加する場合は第14条に定める手続によるものとする。


第2条(契約の性質)
1. 本契約は、乙が本業務を完成させ、甲がその成果に対して報酬を支払うことを
   内容とする請負契約とする。
2. 本契約は、甲乙間に雇用関係、労働者派遣関係または代理関係を生じさせるものではない。
3. 乙は、本業務の遂行方法、作業時間および作業場所を自らの裁量により決定する。
   甲は、乙に対し本業務の遂行方法について具体的な指揮命令を行わない。


第3条(納期および納入方法)
1. 乙は、次の各号に定める期日までに、それぞれの成果物を甲に納入する。
   (1) [例:デザイン案の提出] 2026年[ ]月[ ]日
   (2) [例:全ページのコーディング完了] 2026年[ ]月[ ]日
   (3) [例:最終成果物一式の納入] 2026年[ ]月[ ]日
2. 納入は、甲が指定する方法(電子データの送付、指定ストレージへの格納等)により行う。
3. 乙は、天災その他自己の責めに帰することができない事由により納期に
   遅延するおそれが生じたときは、直ちに甲に通知し、甲乙協議のうえ納期を変更できる。


第4条(検収)
1. 甲は、成果物の納入を受けた日から[7]日以内に、これが別紙「業務仕様書」に
   適合するか否かを検査する(以下「検収」という。)。
2. 甲は、前項の検査に合格したときは、乙に対し書面または電磁的方法により
   合格の旨を通知する。
3. 甲が前項の期間内に合格または不合格のいずれの通知も行わないときは、
   当該期間の満了をもって検収に合格したものとみなす。
4. 検査に不合格となったときは、甲は理由を明示して乙に修補を求めることができ、
   乙は甲乙協議のうえ定めた期日までに無償でこれを修補する。


第5条(修正回数)
1. 前条の検収に至るまでの修正対応は、成果物1件につき[2]回までを
   本契約の報酬に含むものとする。
2. 前項の回数を超える修正、および甲の要望による仕様の変更に伴う修正については、
   1回あたり金[  ]円(消費税別)を追加報酬として甲が乙に支払う。
3. 乙の責めに帰すべき不備の修補は、前2項の回数に算入しない。


第6条(報酬および支払期日)
1. 甲は、乙に対し、本業務の対価として金[  ]円(消費税別)を支払う。
2. 甲は、前条の検収に合格した日が属する月の末日までに乙が発行する請求書に基づき、
   検収に合格した日から起算して60日以内である[ ]月[ ]日までに、
   乙の指定する銀行口座に振り込む方法により報酬を支払う。
3. 振込手数料は甲の負担とする。
4. 本業務の遂行に通常必要な費用は報酬に含まれる。
   ただし、甲の依頼による出張旅費、有償素材の購入費その他の実費については、
   事前に甲の承諾を得たうえで甲が負担する。


第7条(成果物の知的財産権)
1. 本業務により生じた成果物に関する著作権
   (著作権法第27条および第28条に定める権利を含む。)は、
   甲が乙に対し前条の報酬全額を支払った時をもって、乙から甲に移転する。
2. 乙は、甲および甲の指定する第三者に対し、著作者人格権を行使しない。
3. 前2項にかかわらず、乙が本契約締結前から保有していた素材、ライブラリ、
   ソースコードその他の汎用的な技術資産に関する権利は乙に留保される。
   乙は甲に対し、当該資産を成果物の利用に必要な範囲で
   無償かつ非独占的に利用することを許諾する。
4. 乙は、成果物が第三者の知的財産権を侵害していないことを保証する。


第8条(秘密保持)
1. 甲および乙は、本契約に関連して相手方から開示された技術上、営業上その他一切の
   情報(以下「秘密情報」という。)を、本業務の遂行の目的以外に使用してはならず、
   相手方の事前の書面による承諾なく第三者に開示または漏洩してはならない。
2. 次の各号のいずれかに該当する情報は、秘密情報に含まれない。
   (1) 開示の時点で既に公知であった情報
   (2) 開示後に自己の責めによらず公知となった情報
   (3) 正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく取得した情報
   (4) 相手方の秘密情報によらず独自に開発した情報
3. 本条の義務は、本契約終了後[3]年間存続する。
4. 甲乙は、本契約終了後、相手方の指示に従い、秘密情報を返還または破棄する。


第9条(個人情報の取扱い)
1. 乙は、本業務の遂行にあたり甲から提供を受けた個人情報について、
   個人情報の保護に関する法律その他の法令を遵守し、
   本業務の目的の範囲内でのみ取り扱う。
2. 乙は、個人情報の漏洩、滅失または毀損を防止するために必要かつ適切な
   安全管理措置を講じる。
3. 乙は、個人情報の漏洩等の事故が発生し、またはそのおそれが生じたときは、
   直ちに甲に報告し、甲の指示に従って対応する。


第10条(再委託)
1. 乙は、甲の事前の書面による承諾を得た場合に限り、
   本業務の全部または一部を第三者に再委託することができる。
2. 乙は、再委託先に対し本契約に基づき乙が負うのと同等の義務を課し、
   再委託先の行為について甲に対し自ら行った場合と同様の責任を負う。


第11条(契約不適合責任)
1. 検収合格後[6ヶ月]以内に、成果物が別紙「業務仕様書」の内容に
   適合しないことが判明したときは、甲は乙に対し、
   修補、報酬の減額または損害の賠償を請求することができる。
2. 前項の不適合が甲の提供した資料または甲の指示に起因する場合は、この限りでない。


第12条(損害賠償)
1. 甲または乙は、本契約に違反して相手方に損害を与えたときは、
   その損害を賠償する責任を負う。
2. 前項に基づく賠償額は、故意または重大な過失による場合を除き、
   本契約に基づき甲が乙に支払った報酬の総額を上限とする。
3. 甲乙は、逸失利益および間接損害について責任を負わない。


第13条(契約の解除)
1. 甲または乙は、相手方が次の各号のいずれかに該当したときは、
   何らの催告を要せず直ちに本契約の全部または一部を解除することができる。
   (1) 本契約に違反し、相当の期間を定めた催告後も是正されないとき
   (2) 支払停止もしくは支払不能に陥り、または手形交換所の取引停止処分を受けたとき
   (3) 差押え、仮差押え、仮処分または競売の申立てを受けたとき
   (4) 破産手続開始、民事再生手続開始その他の倒産手続の申立てがあったとき
   (5) 解散または事業の全部もしくは重要な一部を譲渡する決議をしたとき
2. 前項により本契約が解除された場合、解除の時点における出来高に相当する
   報酬の取扱いは、甲乙協議のうえ定める。
3. 解除により相手方に損害が生じたときは、解除された当事者はその損害を賠償する。


第14条(契約内容の変更)
本業務の内容、納期または報酬を変更する必要が生じたときは、
甲乙協議のうえ、書面または電磁的方法による合意によりこれを変更する。
口頭による変更の申し入れは、その効力を有しない。


第15条(反社会的勢力の排除)
1. 甲および乙は、自己ならびに自己の役員および実質的に経営を支配する者が、
   暴力団、暴力団員、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋その他これらに準ずる者
   (以下「反社会的勢力」という。)に該当しないことを表明し、保証する。
2. 甲および乙は、自らまたは第三者を利用して、
   暴力的な要求行為、法的な責任を超えた不当な要求行為、
   風説の流布または偽計もしくは威力を用いて相手方の信用を毀損する行為を行わない。
3. 甲または乙は、相手方が前2項に違反したときは、
   何らの催告を要せず直ちに本契約を解除することができ、
   これにより相手方に生じた損害を賠償する責任を負わない。


第16条(有効期間)
本契約の有効期間は、[2026]年[ ]月[ ]日から
[2026]年[ ]月[ ]日までとする。
ただし、第7条、第8条、第9条、第11条および第12条の規定は、
本契約終了後もなお有効に存続する。


第17条(協議事項)
本契約に定めのない事項または本契約の条項の解釈に疑義が生じた事項については、
甲乙は信義誠実の原則に従い協議のうえ、これを解決する。


第18条(合意管轄)
本契約に関する一切の紛争については、
[東京地方裁判所]を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。


本契約の成立を証するため、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各1通を保有する。


   [西暦]年[ ]月[ ]日


  甲(発注者) 住所 [           ]
         名称 [           ]
         代表 [           ]  印


  乙(受注者) 住所 [           ]
         氏名 [           ]  印

このひな形は請負型です。運用保守やコンサルティングのように成果物の完成を約束しない業務を委託する場合は、第2条と第4条、第11条を準委任型に置き換えます。置き換え方は後述します。

準委任型に切り替えるときの差し替え条文

成果物の完成ではなく業務の遂行そのものに報酬を払う契約にする場合、以下の条文に差し替えてください。

第2条(契約の性質)
1. 本契約は、乙が善良な管理者の注意をもって本業務を遂行し、
   甲がその遂行に対して報酬を支払うことを内容とする準委任契約とする。
   乙は本業務の結果について完成義務を負わない。
2. 本契約は、甲乙間に雇用関係、労働者派遣関係または代理関係を
   生じさせるものではない。


第4条(業務報告)
1. 乙は、毎月末日までに、当該月における本業務の遂行状況を
   書面または電磁的方法により甲に報告する。
2. 甲は、前項の報告を受けた日から[7]日以内に、
   その内容について確認を行う。


第6条(報酬および支払期日)
1. 甲は、乙に対し、本業務の対価として月額金[  ]円(消費税別)を支払う。
2. 稼働時間が月間[  ]時間を下回った場合または上回った場合の
   精算方法は、次のとおりとする。
   [例:下限  時間、上限  時間とし、超過分は1時間あたり金  円を加算する。]
3. 甲は、前条の業務報告を確認した日が属する月の翌月[ ]日までに、
   乙の指定する銀行口座に振り込む方法により報酬を支払う。

準委任契約書は印紙税の課税文書に該当しません。この点は後述の印紙税の節で詳しく触れます。

秘密保持契約(NDA)を別途結ぶ場合の条文

社内の未公開情報や顧客データを渡す案件では、業務委託契約とは別にNDAを先に締結し、商談段階から情報を守るのが実務の定石です。単独のNDAとして使える条文は次のとおりです。

秘密保持契約書

第1条(秘密情報の定義)
本契約において「秘密情報」とは、開示者が受領者に対し、書面、口頭、電磁的記録
その他方法のいかんを問わず開示した一切の情報をいう。
口頭により開示した情報については、開示後[14]日以内に
その概要を書面により特定した場合に限り秘密情報として取り扱う。

第2条(秘密保持義務)
受領者は、秘密情報を本目的以外に使用せず、開示者の事前の書面による承諾なく
第三者に開示または漏洩してはならない。

第3条(複製の制限)
受領者は、本目的の達成に必要な範囲を超えて秘密情報を複製してはならない。

第4条(役職員等への開示)
受領者は、本目的の達成に必要な範囲で自己の役職員および専門家に限り
秘密情報を開示できる。この場合、受領者は当該開示先に対し
本契約と同等の義務を課し、その行為につき自ら責任を負う。

第5条(返還および破棄)
受領者は、本契約が終了したとき、または開示者の請求があったときは、
遅滞なく秘密情報および その複製物を返還または破棄する。

第6条(有効期間)
本契約の有効期間は締結日から[1]年間とする。
ただし、第2条の義務は本契約終了後[3]年間存続する。

第7条(合意管轄)
本契約に関する紛争については、[東京地方裁判所]を
第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

口頭開示の扱いを決めておくのがポイントです。ここを書かないと、打ち合わせで話した内容が秘密情報に含まれるのかどうかで後から揉めます。

外注の発注書(依頼書)テンプレート

契約書は取引全体の枠組みを定めるものです。個別の案件ごとに「今回はこれを、いつまでに、いくらで」と示すのが発注書(依頼書)です。フリーランス保護法により、業務を委託したら直ちに一定事項を書面または電磁的方法で明示することが義務になりました。以下はその義務項目を織り込んだ発注書のサンプルです。

発注書(業務委託)

発注番号:[YYYYMMDD-001]
発注日 :[西暦]年[ ]月[ ]日


【発注者】
 名称  :[株式会社     ]
 所在地 :[         ]
 担当部署:[     ]
 担当者 :[     ]
 連絡先 :[メールアドレス/電話番号]


【受注者】
 氏名または名称:[       ]
 所在地    :[       ]


【1.業務の内容(給付の内容)】
 件名 :[例:自社ブログ記事の執筆]
 仕様 :[例:テーマ「在宅ワークの始め方」、5,000文字以上、
     見出し構成案の提出を含む、画像の選定は含まない]
 数量 :[例:3本]
 納品形式:[例:Googleドキュメント共有リンク]


【2.納期(給付を受領する期日)】
 [西暦]年[ ]月[ ]日 [ ]時まで


【3.納品場所(給付を受領する場所)】
 [例:発注者が指定するGoogleドライブの共有フォルダ]


【4.検査を完了する期日】
 納品日から[7]日以内(この期日までに合否の連絡がない場合は合格とする)


【5.報酬の額】
 金[    ]円(消費税別)
 消費税額 金[   ]円
 合計   金[   ]円
 (源泉徴収の要否:[要/不要] 源泉徴収税額 金[   ]円)


【6.支払期日】
 [西暦]年[ ]月[ ]日
 (検査完了日から起算して60日以内、かつ可能な限り短い期間内に設定)


【7.支払方法】
 銀行振込(振込手数料は発注者負担)


【8.修正回数】
 [2]回まで発注金額に含む。以降1回あたり金[  ]円を加算。


【9.知的財産権の取扱い】
 報酬の支払完了をもって、成果物の著作権
 (著作権法第27条および第28条の権利を含む)は発注者に移転する。
 受注者は著作者人格権を行使しない。


【10.その他の条件】
 [例:本発注は、両者間で締結済みの業務委託基本契約書に基づく個別契約とする。
    本発注書の内容と基本契約書の内容が矛盾する場合は本発注書を優先する。]


 上記のとおり発注いたします。
 内容に相違がない場合は、注文請書のご返送または
 メールでのご承諾をもって個別契約成立といたします。

発注書と契約書の関係で迷う方が多いので整理します。継続的に同じ相手へ発注するなら、業務委託基本契約書を1回だけ結び、案件ごとに発注書を出す形が最も運用が軽くなります。単発で終わる取引なら、業務委託契約書1本に案件の中身まで書き込んでしまう形で構いません。

取引の形 使う書面 メリット
単発の依頼 業務委託契約書1通 1通で完結する
同じ相手に継続発注 基本契約書+案件ごとの発注書 都度の押印が不要で速い
少額・短納期の反復発注 基本契約書+メールでの発注 明示義務を満たしつつ最速
機密性の高い案件 NDA+基本契約書+発注書 商談段階から情報を守れる

メールで発注する場合も、上の発注書と同じ項目をメール本文に書いておけば明示義務は満たせます。「いつもの感じでお願いします」で済ませるのが一番危険です。

外注契約書が必要な理由

「信頼できる人だから口約束でいい」。これは本当に危ない考え方です。

契約内容の認識の相違は、外注トラブルの原因として常に上位に挙がります。契約書は信頼関係を壊すものではなく、お互いを守るためのものです。

契約書がないと具体的にどうなるか。

  • 納品物の範囲で揉める(「これも含まれてると思ってました」)
  • 修正回数の上限がなく、延々と修正対応を求められる
  • 報酬の支払い時期が曖昧で、キャッシュフローが読めない
  • 情報漏洩が起きても責任の所在が不明

逆に言えば、契約書でこれらを明確にしておけば、トラブルの大半は防げます。

請負契約と準委任契約の違い

外注の契約書を作る前に、まず「請負」と「準委任」の違いを理解しておく必要があります。ここを間違えると、契約書全体の方向性がズレます。

項目 請負契約 準委任契約
成果物の有無 あり(完成義務) なし(善管注意義務)
報酬の発生条件 成果物の完成・引渡し 業務の遂行
契約不適合責任 あり なし
向いている業務 Webサイト制作、ロゴ制作、記事執筆 コンサルティング、運用保守、テスト
リスクの所在 受注者が負う 発注者が負う
印紙税 課税(第2号文書) 非課税

たとえばWebサイトの制作を依頼するなら請負契約が適しています。「○月○日までにWebサイトを完成させて納品する」という成果物ベースの契約です。一方、システムの運用保守を月額で委託するなら準委任契約です。

私が実務で経験した失敗例を一つ。あるスタートアップが、アプリ開発を「準委任契約」で発注してしまいました。結果、3ヶ月間で200万円支払ったのに成果物が完成しなかった。準委任は業務の遂行に対して報酬を払う契約なので、完成義務がないんです。「開発」なら請負契約にすべきでした。

判断に迷ったときは、「納品されたものが仕様どおりでなかったとき、直させたいか」と自問してください。直させたいなら請負です。プロセスに対価を払っているなら準委任です。

業務委託契約書の必須項目10選

上のテンプレートの各条文が何のために置かれているかを、発注者の視点で解説します。自社用に書き換えるときのチェックポイントとして使ってください。

1. 業務内容の定義(第1条)

契約書で最も重要な条項です。「Webサイト制作」だけでは曖昧すぎます。

具体的に書くべき内容:

  • 作業範囲(デザイン、コーディング、テスト、サーバー設定など)
  • ページ数や画面数
  • 対応ブラウザ・デバイス
  • 作業に含まれないもの(「○○は本契約の範囲外とする」)

「含まれないもの」を明記するのがポイントです。ここが曖昧だと、受注者側から「それは別料金です」と言われたときに揉めます。テンプレートで別紙「業務仕様書」に切り出しているのは、この部分だけを案件ごとに差し替えられるようにするためです。

2. 納期・スケジュール(第3条)

最終納期だけでなく、マイルストーンを設定するのが実務上のコツです。

  • デザインカンプ提出: ○月○日
  • コーディング完了: ○月○日
  • テスト完了・最終納品: ○月○日

各マイルストーンに3〜5営業日の確認期間を設けておくと、双方にとって余裕が生まれます。発注者側のフィードバックが遅れて納期が押すケースは非常に多いので、自社の確認日数も契約書に書き込んでおくと公平です。

3. 報酬と支払い条件(第6条)

金額、支払い時期、支払い方法を明記します。

  • 報酬総額(税込・税別の明記)
  • 支払い時期(納品後○日以内、毎月○日締め○日払い)
  • 支払い方法(銀行振込、振込手数料の負担者)
  • 分割払いの場合はその条件

フリーランスへの発注では「納品月の翌月末払い」が一般的ですが、60日を超える支払いサイトはフリーランス保護法に抵触する可能性があります。個人へ発注する場合は源泉徴収の要否も確認しておいてください。原稿料、デザイン料、講演料などは源泉徴収の対象になります。

4. 検収と修正回数の上限(第4条・第5条)

これを書かないと地獄を見ます。「修正は○回まで。それ以降は1回あたり○円」と明確にしてください。

実務での目安:

  • デザイン: 2〜3回
  • ライティング: 2回
  • プログラム(バグ修正除く仕様変更): 1〜2回

あわせて検収の期限も決めます。テンプレートの第4条で「期間内に連絡がなければ合格とみなす」としているのは、発注者側の確認漏れで支払いが宙に浮く事態を防ぐためです。受注者にとっても安心材料になり、条件交渉がスムーズになります。

5. 知的財産権の帰属(第7条)

納品物の著作権を誰が持つか。これは必ず書いてください。

一般的なパターンは「報酬の支払い完了をもって、納品物の著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)は発注者に移転する」です。この2つの条文番号を書き落とすと、翻案や二次利用の権利が移転しないと解釈される余地が残ります。

ソースコードの場合は、汎用的なライブラリやフレームワーク部分は受注者に残し、案件固有の部分のみ発注者に移転するケースも多いです。テンプレート第7条第3項がその書き方です。

6. 秘密保持条項(NDA)(第8条)

外注先に社内情報を共有する以上、秘密保持は必須です。別途NDAを締結してもいいですが、業務委託契約書に秘密保持条項を盛り込むのが手軽です。

定義すべき内容:

  • 秘密情報の範囲
  • 使用目的の限定
  • 第三者への開示禁止
  • 契約終了後の情報の取扱い(返還 or 破棄)
  • 秘密保持義務の存続期間(通常2〜3年

7. 損害賠償(第12条)

損害が発生した場合の責任範囲を定めます。上限を設けるのが一般的です。

「損害賠償の上限は、本契約に基づき発注者が受注者に支払った報酬総額を上限とする」。フリーランスに億単位の損害賠償を求めるのは現実的ではないので、報酬額を上限にするのが妥当です。上限がまったくない契約書を提示すると、腕のいい相手ほど受けてくれません。

8. 契約解除条件(第13条)

どのような場合に契約を解除できるか。たとえば:

  • 相手方が契約に重大な違反をした場合
  • 納期に○日以上遅延した場合
  • 破産手続きの開始決定を受けた場合

解除時の精算方法(出来高払い、全額返金など)も定めておきましょう。テンプレートでは「出来高相当は協議」としていますが、あらかじめ「着手金は返還しない」「工程ごとに何割」と決めておくとさらに揉めにくくなります。

9. 再委託の可否(第10条)

受注者が作業の一部を別の人に再委託してよいかどうか。全面禁止すると受注者が動きにくくなるため、「事前承諾があれば可、ただし再委託先の行為の責任は受注者が負う」という形が実務では扱いやすいです。個人情報を扱う案件では、再委託先まで含めて安全管理措置を課してください。

10. 裁判管轄と反社条項(第15条・第18条)

トラブルが訴訟に発展した場合の管轄裁判所。「東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする」のように記載します。遠方の相手と結ぶときにここを空欄にすると、いざというとき相手の住所地で争うことになります。

反社会的勢力の排除条項は、上場企業や金融機関との取引がある会社なら必須です。自社が元請けとして提出する契約書に入っていないと、監査で指摘されます。

契約書チェックリスト(発注前の最終確認)

テンプレートを自社用に書き換えたら、提示する前に次の項目を上から確認してください。実務でよく抜けるものだけを並べています。

確認項目 見落としの典型
契約の型 完成を求める業務なのに準委任型のまま
業務範囲 「等」「一式」だけで具体的な数量がない
範囲外の明記 含まれない作業が1行も書かれていない
納期 最終納期のみで中間確認日がない
検収期限 期限がなく、いつまでも合否を出さない運用
修正回数 回数と超過時の単価の両方が空欄
報酬の税表示 税込か税別かの記載がない
支払期日 受領日から60日を超えている
源泉徴収 個人への原稿料・デザイン料で処理が未定
著作権 第27条・第28条の記載が抜けている
著作者人格権 不行使の合意がない
秘密保持の存続 契約終了と同時に義務が消える書き方
損害賠償の上限 上限が無く受注者が受けてくれない
再委託 承諾の要否が書かれていない
解除時の精算 出来高の扱いが未定
反社条項 そもそも条項がない
管轄裁判所 空欄のまま提示
収入印紙 請負契約なのに貼付を失念
押印・日付 日付欄が空欄のまま返送されてくる
保管 電子契約データを紙で保存している

社内で契約書を回すときは、このチェックリストをそのまま確認シートにして、担当者の押印欄を作ってしまうのが確実です。

業務種類別に追記すべき条項

テンプレートは共通部分だけを持たせてあります。業務の種類ごとに、以下の条項を第1条の別紙または特約として追記してください。

業務内容 追加すべき条項
Web制作 対応ブラウザとバージョン、サーバー環境、ドメインとSSLの管理主体、公開後の軽微修正の範囲
デザイン 使用フォントのライセンス、有償素材の費用負担、納品ファイル形式(元データの有無)、二次利用の範囲
ライティング 引用ルール、コピーチェックツールの指定と合格基準、SEO要件、公開後のリライト費用
システム開発 開発環境と本番環境の指定、テスト仕様と合格基準、契約不適合責任の期間、ソースコードの引渡し形式
動画制作 使用楽曲の権利処理、出演者の肖像権と使用期間、素材の保管期間、尺と本数の定義
撮影 撮影データの引渡し範囲(未選定カットの扱い)、レタッチ回数、使用媒体と使用期間
翻訳 原文の文字数基準、用語集の提供、ネイティブチェックの有無、機械翻訳の使用可否
運用代行 対応時間帯、報告頻度と形式、アカウント権限の管理、緊急時の連絡ルート
データ入力 精度の基準(誤入力率の上限)、個人情報の取扱い、作業環境の制限
コンサルティング 稼働時間の上限と下限、競業避止の範囲、成果物としての資料の権利

たとえばデザインの発注で最も揉めるのが「元データ(AIファイルやPSD)をもらえるか」です。契約書に書いていないと、納品はPNGのみで元データは別料金と言われても反論できません。追記の一行で防げます。

印紙税の取り扱いと電子契約の活用

外注契約書を作る際に意外と見落とされがちなのが、印紙税の取り扱いです。請負契約書には収入印紙の貼付が義務付けられており、契約金額に応じて税額が変わります。「知らなかった」では済まされず、貼り忘れると本来の印紙税額の3倍の過怠税が課されます。

国税庁の規定では、請負に関する契約書(第2号文書)の印紙税額は以下のように定められています。

契約金額 印紙税額
1万円未満 非課税
100万円以下 200円
100万円超〜200万円以下 400円
200万円超〜300万円以下 1,000円
300万円超〜500万円以下 2,000円
500万円超〜1,000万円以下 10,000円
1,000万円超〜5,000万円以下 20,000円

請負に関する契約書とは、民法第632条に規定する請負契約に係る契約書をいい、業務の完成を約し、その成果に対して報酬を支払うことを内容とする契約書が該当します。 出典: www.nta.go.jp

ここで重要なポイントは、準委任契約書には印紙税がかからないということです。請負と準委任の違いは契約書全体の方向性だけでなく、印紙税の負担にも直結します。たとえば月額50万円のコンサルティング契約を1年間結ぶ場合、請負なら年間600万円の取引で印紙税10,000円が必要ですが、準委任なら非課税です。

そして、印紙税を完全に回避する合法的な方法が電子契約の活用です。国税庁は電子契約について、印紙税法上の課税文書には該当しないとの見解を示しています。クラウドサインや電子印鑑GMOサイン、freeeサインといったサービスを使えば、契約金額にかかわらず印紙代がゼロになります。

私が支援した中小企業のケースでは、年間100件以上の外注契約を電子化したことで、印紙代だけで年間約30万円の削減になりました。さらに郵送コスト、保管スペース、契約締結までのリードタイム(従来5〜7営業日→当日〜翌日)も大幅に改善されています。

電子契約導入時の注意点は3つあります。第一に、相手方(受注者)が電子契約に対応できるか事前確認すること。年配のフリーランスや一部の士業では紙ベースを希望される場合があります。第二に、電子署名法に準拠したサービスを選ぶこと。第三に、電子帳簿保存法の要件を満たす形で保管すること(2024年1月以降は電子取引データの紙保存が原則不可)。

紙と電子のどちらで締結するかは、案件の性質で使い分けるのが現実的です。

場面 おすすめの締結方法 理由
少額・短納期の反復発注 電子契約または発注メール 速度が最優先、印紙も不要
100万円を超える請負 電子契約 印紙代の削減効果が大きい
相手が電子契約に不慣れ 紙+郵送 押印文化への配慮が信頼になる
官公庁や大企業が相手 相手の指定に合わせる 先方の社内規程が優先されることが多い

フリーランス保護法を踏まえた契約書の見直し

2024年11月に施行された「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」(通称:フリーランス保護法)により、外注契約書の作成ルールが大きく変わりました。これまで「業界慣行」として許容されていた口約束や曖昧な発注が、明確に違法行為と位置付けられています。

厚生労働省と公正取引委員会が定めた義務事項を、契約書作成の観点から整理します。

業務委託事業者は、特定受託事業者に業務委託をした場合、直ちに、特定受託事業者の給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を書面又は電磁的方法により明示しなければならない。 出典: www.mhlw.go.jp

具体的に契約書(または発注書)に明記が義務付けられた事項は以下の7項目です。

  • 業務委託事業者および特定受託事業者の名称
  • 業務委託をした日
  • 給付の内容
  • 給付を受領する期日(納期)
  • 給付を受領する場所
  • 検査を完了する期日(検査を行う場合)
  • 報酬の額および支払期日

上に載せた発注書テンプレートは、この7項目をすべて含む構成にしてあります。発注書を使わずメールで済ませる場合も、この7つが本文に書かれているかだけは必ず確認してください。

特に注意すべきは支払期日の規定です。発注者が給付を受領した日から起算して60日以内、かつできる限り短い期間内に支払期日を定めなければなりません。「翌々月末払い」のような60日を超える条件は、原則として違法となります。

また、禁止行為として以下が明確化されました。違反すると公正取引委員会から勧告・公表され、企業名がさらされるリスクがあります。

  • 受領拒否(発注後に「やっぱりいらない」)
  • 報酬の減額(成果物に問題がないのに値引きを強要)
  • 返品(検収後に勝手に返品)
  • 買いたたき(著しく低い報酬での発注)
  • 物品等の購入・利用強制
  • 不当な経済上の利益提供要請
  • 不当な給付内容変更・やり直し

実務では、テンプレート契約書に「フリーランス保護法遵守条項」を追加することをおすすめします。たとえば以下のような一文です。

第 条(法令遵守)
甲は、本契約に基づく取引に関し、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する
法律その他の関係法令を遵守する。報酬の支払期日は、甲が給付を受領した日から
起算して60日以内、かつ可能な限り短い期間内に定めるものとする。

これを入れておけば、社内の経理担当者や担当者の交代時にもルールが守られやすくなります。

私が顧問契約をしている制作会社では、フリーランス保護法施行後にすべての契約書テンプレートを改訂し、発注フローも見直しました。結果として、フリーランスからの信頼度が上がり、優秀な人材が継続的に集まる好循環が生まれています。法令遵守はコストではなく、人材確保の競争力になるのです。

業務委託契約と偽装請負の境界線

外注契約で最も慎重に扱うべきなのが、「偽装請負」と判断されないようにすることです。形式的には業務委託契約を結んでいても、実態が労働者派遣や雇用に近いと判断されると、労働基準法・労働者派遣法違反となり、行政指導や刑事罰の対象になります。

厚生労働省の通達では、業務委託と労働者派遣の区分基準が明示されています。以下のいずれかに該当すると、偽装請負と判断されるリスクが高まります。

  • 発注者が受注者の業務遂行方法に対して直接指示を出している
  • 始業・終業時刻、休憩時間、休日を発注者が指定している
  • 受注者が発注者の事業所内で、発注者の従業員と同様に勤務している
  • 業務に必要な機械、設備、材料を発注者が無償提供している
  • 報酬が「時給」「日給」など労働時間ベースで設定されている

特に多いトラブルが、IT業界のSES(システムエンジニアリングサービス)契約です。準委任契約として発注しているのに、実態は発注者の事務所に常駐させて直接指示を出している、というケース。これは典型的な偽装請負です。

私が相談を受けた事例では、ある中堅IT企業が10年以上にわたりSES契約でエンジニアを受け入れていましたが、労働基準監督署の調査で偽装請負と認定され、対象期間中の社会保険料相当額として約4,800万円の追徴金を課されました。さらに企業名が公表され、新規取引にも影響が出る事態となりました。

偽装請負を避けるためのチェックリスト:

項目 業務委託として適切 偽装請負のリスク
業務指示 成果物の仕様のみ伝達 作業手順を逐次指示
勤務時間 受注者が自由に決定 始業・終業を指定
勤務場所 受注者が決定 発注者の事務所に常駐強制
報酬体系 成果物単位・月額固定 時給・日給ベース
設備・備品 受注者が自前で用意 発注者がPC等を貸与
業務範囲 契約書で明確に限定 都度新たな業務を追加

契約書の文言だけでなく、実際の運用が重要です。「業務委託契約書」というタイトルでも、実態が労働者なら労働者として保護されます。テンプレート第2条で「甲は具体的な指揮命令を行わない」と明記しているのは、この線引きを契約書の側から示すためです。逆に、契約書をしっかり整備し、実態も独立性を保てば、業務委託として安全に運用できます。

契約書なしで外注するリスク

「テンプレートを使うのも面倒」という方に、実際に私が見聞きした契約書なしのトラブルをいくつか。

ケース1: デザインの著作権 ロゴデザインを口約束で依頼。完成後、デザイナーが同じロゴを別のクライアントにも販売。著作権の移転を書面で取り決めていなかったため、法的に争えなかった。

ケース2: 途中放棄 システム開発の途中で受注者と連絡がとれなくなった。契約書がないため、途中成果物の引き渡しも求められず、着手金50万円が丸々損失に。

ケース3: 追加費用の請求 「最初の見積もりには含まれていなかった」として、次々と追加費用を請求された。合計で当初の見積もりの2.5倍に膨れ上がった。

いずれも契約書があれば防げた事例です。ケース1は第7条、ケース2は第13条、ケース3は第1条第3項と第14条で、それぞれ回避できます。

テンプレートを自社用に仕上げる手順

最後に、この記事の条文を実際に使えるようにするまでの手順をまとめます。

第一に、請負型と準委任型のどちらを使うかを決めます。成果物の完成を求めるなら請負型のままで構いません。

第二に、角カッコの箇所をすべて埋めます。埋め残しがあるまま相手に送ってしまう事故が非常に多いので、送信前に角カッコで検索をかけて0件になることを確認してください。

第三に、業務種類別の追記条項を別紙「業務仕様書」に落とし込みます。ここが案件ごとに一番書き換わる部分なので、契約書本文とは別ファイルにしておくと運用が楽になります。

第四に、社内の法務担当や顧問弁護士に一度は目を通してもらいます。テンプレートはあくまで出発点です。取引金額が大きい案件、独占的な権利を取得したい案件、海外の相手との取引では、専門家の確認を省略しないでください。

第五に、完成した契約書を社内の共有フォルダに「自社標準版」として置き、担当者が毎回ゼロから作らないようにします。標準版があるだけで、契約書を作る心理的コストが下がり、口約束での発注が自然に減ります。

外注先をスムーズに見つける方法

契約書の準備ができたら、次は外注先を探す段階です。@SOHOの上場企業データベースには、クラウドソーシングを活用している企業も多数掲載されており、企業が外注先を探す際の参考になります。個人のフリーランスだけでなく、法人としてサービスを提供している事業者も見つかるため、プロジェクトの規模に応じた外注先選びが可能です。

→ クラウドソーシングを活用する企業一覧を見る

外注先と良好な関係を築くには、契約書で明確なルールを定め、その範囲内で自由度を尊重することが大切です。「指示」ではなく「依頼」、「管理」ではなく「協働」というスタンスを意識すれば、偽装請負のリスクを避けながら、優秀な外部人材の力を最大限に引き出せます。

よくある質問

Q. 契約書のテンプレートはどこで入手できますか?

中小企業庁、経済産業省、各種士業団体が無料ひな形を公開しています。ただし雛形はあくまで出発点であり、案件内容に合わせて調整が必要です。

Q. 契約書を作る際、「請負」と「準委任」のどちらを選べばいいですか?

「仕事の完成(成果物の納品)」に対して責任を持ち報酬が発生するWebサイト制作やシステム開発などの場合は「請負契約」を、「特定の業務を行うこと(アドバイザリーやコンサルティングなど)」に対して報酬が発生する場合は「準委任 契約」を選びます。

Q. インターネット上にある無料の契約書ひな型をそのまま使っても問題ありませんか?

そのまま使うのは避けてください。業務委託には「請負契約」と「準委任契約」があり、自身の業務がどちらに該当するかを把握した上で選ぶ必要があります。経済産業省のガイドライン添付のひな型などをベースに、自分の取引条件に合わせ て必ずカスタマイズしてください。

Q. クライアントと業務委託契約書を交わさずに口約束で仕事を進めても大丈夫ですか?

大変危険です。2024年秋施行のフリーランス新法により、発注元は業務委託の条件を書面等で明示することが義務付けられています。契約書を交わさないのは法律違反のリスクがあり、報酬の未払いや一方的な仕様変更などのトラブルを防ぐた めにも必ず締結すべきです。

Q. クライアントからの過剰な修正依頼(スコープクリープ)を防ぐには、契約書にどう書けばいいですか?

契約書の業務範囲を「別紙1に定める仕様に基づき業務を遂行する。別紙に定めのない追加機能の要望については、別途見積もりを行い、合意の上で実施するものとする」といった形で明確に定義し、「ここから先は別料金」と言える根拠を明 記することが重要です。

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監修:@SOHO編集部

2004年よりフリーランス・在宅ワーク向けサービスを20年運営。編集部が事実確認のうえ公開しています。

公開:2026年4月5日最終更新:2026年8月3日
久世 誠一郎

この記事を書いた人

久世 誠一郎@SOHO編集部

元人材コンサル・中小企業支援歴25年

大手人材会社でコンサルティング部門を率いた後、中小企業の業務改善・外注戦略の支援に転身。発注者目線でのクラウドソーシング活用術を発信しています。

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