フリーランスが賃貸審査に通るコツ|落ちる理由と対策


この記事のポイント
- ✓フリーランスが賃貸審査に通るためのコツを解説
- ✓おすすめの物件探しのポイントを紹介します
「フリーランスだから賃貸の審査が通らないかも」。この不安、よくわかります。私が確定申告を担当しているフリーランスの方からも、「引っ越したいけど審査が不安で動けない」という相談をよく受けます。
結論から申しますと、フリーランスでも正しい準備をすれば、賃貸審査は十分に通ります。ただし、会社員と同じ感覚で臨むと落ちることがあるのも事実です。ここでは、審査に通るための具体的な対策をお伝えします。
フリーランスが賃貸審査で不利な理由
| 理由 | 詳細 |
|---|---|
| 収入が不安定とみなされる | 毎月の給与がないため |
| 勤務先がない | 「勤務先」欄に書く会社がない |
| 社会的信用が低いとされる | 会社の後ろ盾がない |
| 確定申告書が必要 | 独立1年未満は確定申告書がない |
私のクライアントで、年収800万円のフリーランスエンジニアが審査に落ちたケースがあります。年収400万円の会社員なら通る物件でも、「フリーランス」というだけで不利になることがあるのが現実です。
賃貸審査に通るための7つの対策
対策1: 確定申告書(収入証明)を準備する
| 書類 | いつ用意できるか |
|---|---|
| 確定申告書の控え | 独立2年目以降 |
| 納税証明書 | 確定申告後に取得可能 |
| 銀行口座の残高証明書 | いつでも |
| 取引先との契約書 | 継続契約がある場合 |
※独立1年未満の場合は、銀行口座の残高証明書が頼りになります。家賃2年分以上の貯金があれば、預貯金審査で通るケースがあります。
対策2: 家賃は収入の25%以内に抑える
| 月収 | 家賃の目安(25%以内) |
|---|---|
| 300,000円 | 75,000円以内 |
| 400,000円 | 100,000円以内 |
| 500,000円 | 125,000円以内 |
ここ、意外と見落としがちなんです。会社員時代と同じ感覚で家賃30%の物件を選ぶと、フリーランスの場合は審査が厳しくなります。25%以内に抑えることで、審査の通過率が上がります。
対策3: 預貯金審査が可能な物件を選ぶ
一部の物件では、月収ではなく預貯金額で審査してもらえます。目安は家賃の2年分(24ヶ月分)です。例えば家賃8万円の物件なら、192万円の貯金があれば審査対象になります。
対策4: 保証会社を活用する
連帯保証人がいない場合でも、保証会社を利用すれば審査に通りやすくなります。
対策5: 会社員のうちに引っ越す
最も確実な方法です。会社員の信用で契約してから、フリーランスに転身する。これが理想的なタイミングです。
対策6: フリーランスに理解のある不動産会社を選ぶ
「個人事業主 歓迎」と記載のある不動産会社は、フリーランスの審査に慣れています。1社で断られても、別の会社では通ることもありますので、複数社に相談してみてください。
対策7: 屋号付き口座を持っておく
「○○事務所」など屋号付きの銀行口座を提示すると、事業の実態があることの証明になります。
審査に必要な書類一覧
| 書類 | 必須/任意 |
|---|---|
| 身分証明書(免許証等) | ★★★必須 |
| 確定申告書の控え(直近2年分) | ★★★必須 |
| 納税証明書 | ★★☆推奨 |
| 銀行口座の通帳コピー(残高確認) | ★★☆推奨 |
| 開業届の控え | ★☆☆あると良い |
| 取引先との契約書 | ★☆☆あると良い |
フリーランス歴と審査のしやすさ
| フリーランス歴 | 審査のしやすさ | アドバイス |
|---|---|---|
| 1年未満 | 厳しい | 預貯金審査を活用、保証会社を利用 |
| 1〜2年 | やや厳しい | 確定申告書1年分+預貯金で勝負 |
| 3年以上 | 通りやすい | 確定申告書2〜3年分を提出 |
| 5年以上 | 有利 | 安定した事業実績として評価される |
クラウドソーシングで継続的に稼いでいる実績は、確定申告書に反映されます。早めに安定した収入源を確保しておくことが、将来の賃貸審査を有利に進める鍵となります。
SNSでの声
フリーランスの契約書まわりの整備について、フリーランス協会がこんなサービスを提供しています。 契約書があると、賃貸審査でも「継続的な取引先がある」ことの証明として提出できます。フリーランス協会のこのサービスは無料なので、まだ使っていない方はぜひ活用してください。きちんとした契約書を交わしている取引先があることは、不動産管理会社に対しても信頼の材料になります。
また、フリーランスの権利を守る制度面の整備も進んでいます。
2024年11月に施行されたフリーランス新法により、報酬の不払いなどのトラブルに対する相談窓口が整備されました。安定した収入を得るためには、こうした制度面の知識も持っておくことが大切です。
不動産情報サイト「レバテック」でも、フリーランスの賃貸契約のコツが紹介されています。
フリーランスが入居審査に通りやすくなるためには、家賃を月収の20〜25%以内にすること、確定申告書や納税証明書を複数年分用意すること、預貯金の残高証明を準備することが重要です。
— 出典: フリーランスが賃貸契約の審査に通るには?(レバテックフリーランス)
「月収の20〜25%以内」という基準は、会社員の「手取りの30%以内」よりもかなり厳しめです。でも、手数料0%のプラットフォームで受注することで手取りを最大化すれば、同じ案件でも家賃に対する収入比率が有利になります。
収入を安定させて審査を有利にする
@SOHOで継続案件を獲得して、安定した収入実績を作ることが最も確実な方法です。手数料0%のため、他社と同じ仕事をしても手取りが15〜25%多くなるので、家賃に対する収入比率も有利になります。
まとめ
フリーランスでも、正しい準備と対策をすれば賃貸審査は通ります。確定申告書、預貯金、継続的な収入実績を揃えて、堂々と審査に臨みましょう。
@SOHOなら手数料0%。安定した収入実績を作り、賃貸審査も有利に進めましょう。
賃貸審査で見られる「3つのチェックポイント」を理解する
フリーランスの賃貸審査では、不動産管理会社と保証会社が以下の3つのポイントを重点的にチェックしています。この構造を理解しておくことで、対策の優先順位が明確になります。
チェックポイント1: 支払い能力(収入の安定性)
不動産管理会社が最も重視するのは「家賃を毎月滞りなく支払えるか」という点です。会社員の場合は給与明細1〜2ヶ月分で判断されますが、フリーランスの場合は最低でも直近1年分の収入推移が見られます。月によって収入の波が大きい場合は、年収を12で割った月平均が判断基準になります。
私のクライアントで月収が30万円〜80万円と波があるWebデザイナーがいましたが、年間平均で月収50万円を確保していたため、家賃12万円の物件にスムーズに通過しました。重要なのは「ピーク収入」ではなく「平均収入」で見られるという点です。
チェックポイント2: 信用情報(過去の支払い実績)
家賃保証会社の多くは、信用情報機関(CIC、JICC等)と提携しており、クレジットカードや携帯電話料金、各種ローンの支払い履歴を照会します。過去5年以内に61日以上の延滞や債務整理の記録があると、フリーランスかどうか以前の問題として審査落ちの可能性が高まります。
審査申込前に、自分の信用情報を一度確認しておくことをおすすめします。CICでは1,500円でインターネット開示が可能です。意外と忘れている携帯電話の機種代金の延滞などが記録に残っていることもありますので、要チェックです。
チェックポイント3: 人物像(コミュニケーション・身なり)
意外に思われるかもしれませんが、不動産会社の担当者は内見時や申込時の対応で「この人にこの物件を貸して大丈夫か」を判断しています。フリーランスの場合は特に「どんな仕事をしているか」「取引先はどこか」を口頭で説明できるよう準備しておきましょう。
職業欄に「フリーランス」とだけ書くのではなく、「Webデザイナー(個人事業主)/主要取引先: ○○株式会社、△△合同会社」のように具体的に書くことで、信頼度が大きく変わります。私が見てきた限り、この一手間で審査の通過率が体感30%ほど変わります。
保証会社の種類と通りやすさを把握する
フリーランスの賃貸審査で最大の関門となるのが「保証会社の審査」です。保証会社には大きく3つのタイプがあり、それぞれ審査の厳しさが異なります。
保証会社の3タイプ
| タイプ | 主な保証会社 | 審査の厳しさ | フリーランスへの態度 |
|---|---|---|---|
| 信販系 | オリコフォレントインシュア、アプラス、ジャックス等 | 厳しい | 信用情報重視、独立1〜2年は不利 |
| LICC系(協会系) | 全保連、近畿保証、JID等 | 中程度 | 業界内で延滞情報を共有 |
| 独立系 | フォーシーズ、Casa、日本セーフティ等 | 比較的緩い | 預貯金や事業実態を重視 |
信販系の保証会社はクレジットカードと同じ仕組みで信用情報を厳しくチェックするため、フリーランスにとってはハードルが高くなります。一方、独立系の保証会社は独自の審査基準で判断するため、預貯金や事業実態をしっかり示せれば通過しやすい傾向にあります。
物件を選ぶ際に「使用する保証会社」を事前に確認することで、無駄な審査落ちを防げます。仲介業者に「フリーランスでも通りやすい保証会社を使っている物件はありますか?」と聞いてみるのが効率的です。
中小企業庁データに見るフリーランスの実態
我が国のフリーランスは推計462万人存在し、本業フリーランス(209万人)と副業フリーランス(253万人)に大別される。フリーランスを選んだ理由として最も多いのは「自分の都合のよい時間に働きたい」(57.8%)であり、収入よりも働き方の自由度を重視する傾向がある。 出典: chusho.meti.go.jp
462万人というのは日本の労働力人口の約7%に相当します。これだけのフリーランスが存在するにもかかわらず、賃貸市場の慣行は依然として会社員前提で組まれているのが現状です。だからこそ、フリーランスの賃貸事情に理解のある不動産会社・保証会社を選ぶことが重要になります。
審査に落ちた後のリカバリー戦略
もし不運にも審査に落ちてしまった場合、諦める必要はありません。適切なリカバリー戦略を取ることで、希望の物件、もしくは同等の物件に住むことは十分可能です。
落ちた直後にやるべき3つの確認
- 落ちた理由を仲介業者に確認する: 保証会社は「審査NG」とだけ通知することが多いですが、仲介業者経由で「収入面か、信用情報面か」のヒントをもらえることがあります。
- 同じ保証会社の物件を避ける: 一度落ちた保証会社のデータは業界内で共有されることがあるため、別系統の保証会社を使う物件を狙います。
- 2週間以上の間隔を空ける: 短期間に複数の審査を申し込むと「申込ブラック」と判断されるリスクがあります。
段階的アプローチで確実に通す
希望物件で落ちた場合、いきなり同条件の物件を狙うのではなく、以下の段階を踏むと成功率が上がります。
| 段階 | 戦略 | 効果 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 家賃を希望額の80%に下げて通過実績を作る | 賃貸契約履歴ができる |
| 第2段階 | 2年契約を満了し、滞納なしの実績を作る | 信用力が大幅に向上 |
| 第3段階 | 希望条件の物件に再チャレンジ | 既存契約の継続実績が後押し |
賃貸契約の更新を1〜2回乗り切れば、「家賃をきちんと払えるフリーランス」という実績が証明されます。これは数字に表れない大きな信用資産です。
連帯保証人を立てられる場合の特例
両親や兄弟など、安定収入のある連帯保証人を立てられる場合は、フリーランスでも審査通過率が大幅に上がります。連帯保証人の条件は一般的に以下の通りです。
| 項目 | 一般的な条件 |
|---|---|
| 続柄 | 三親等以内の親族 |
| 年齢 | 65歳以下(年金受給者は不可の場合あり) |
| 年収 | 入居者の家賃の36倍以上 |
| 居住地 | 同一県内(または近隣県)が望ましい |
最近は保証会社必須の物件が増えていますが、保証会社+連帯保証人のダブル体制にすることで、フリーランスでもほぼ確実に通過できます。
引っ越し後にやっておくべき手続き
無事に引っ越しが完了した後も、フリーランスならではの手続きがいくつかあります。これらを忘れると、税務面・事業面で不利になることがあるので注意が必要です。
必須手続きチェックリスト
| 手続き | 期限 | 提出先 |
|---|---|---|
| 転居届 | 引越後14日以内 | 新住所の市区町村役所 |
| 国民健康保険の住所変更 | 引越後14日以内 | 新住所の市区町村役所 |
| 国民年金の住所変更 | 引越後14日以内 | 年金事務所(マイナンバー連携なら自動) |
| 開業届の納税地変更 | 遅滞なく | 旧住所・新住所の税務署 |
| 事業所所在地変更届 | 遅滞なく | 都道府県税事務所 |
特に見落としがちなのが「開業届の納税地変更」です。フリーランスは原則として住所地が納税地になるため、引っ越したら税務署への届出が必要です。
個人事業主が引越し等により納税地が変更となった場合には、「所得税・消費税の納税地の異動又は変更に関する申出書」を提出する必要はありませんが、確定申告書の提出先は新しい納税地を所轄する税務署となります。 出典: nta.go.jp
2023年1月から制度が変更され、納税地異動の届出書提出は不要になりましたが、確定申告書の提出先が変わる点には注意が必要です。e-Taxを利用している場合は、住所変更を行うと自動的に管轄税務署が切り替わります。
自宅兼事務所の家賃を経費にする
フリーランスの大きなメリットの一つが、自宅兼事務所として使う場合の家賃の一部経費化です。事業に使用している割合(事業按分)に応じて、家賃・水道光熱費・通信費を経費計上できます。
| 使用形態 | 経費化できる目安 |
|---|---|
| 専用の仕事部屋がある | 部屋の面積按分(一般的に20〜40%) |
| リビングの一角で作業 | 使用時間×面積で按分(10〜25%) |
| クライアント訪問が多い | 在宅時間が短い分、按分率は低め |
例えば家賃10万円の物件で30%を事業按分する場合、月3万円・年36万円を経費計上できます。所得税率20%の人なら、年間約7万円の節税効果があります。引っ越しのタイミングで、按分計算がしやすい間取り(仕事部屋が独立している等)を選ぶことも、長期的にはお得な選択になります。
よくある質問
Q. フリーランス 賃貸 審査 事務所は、独立1年目でも通りますか?
はい、可能です。ただし確定申告の実績がないため、預金残高の証明や、前職の年収証明、事業計画書の提出を求められるケースが多いです。審査に柔軟な不動産会社を選ぶことが重要です。
Q. 法人化したほうが賃貸審査には有利ですか?
一概には言えませんが、設立直後の個人会社よりも、長く実績のある個人事業主の方が信頼される場合もあります。法人化は節税メリットだけでなく、契約主体としての社会的信用をどう構築するかという視点で検討しましょう。
Q. 審査に落ちた理由は教えてもらえますか?
残念ながら、銀行が審査落ちの理由を明かすことはありません。不備がなかったか見直し、別の銀行へアプローチを切り替えましょう。
Q. 保証人がいなくても借りられますか?
最近は保証会社の利用が必須となる物件が多いため、連帯保証人がいなくても借りられるケースが増えています。ただし、フリーランスの場合は保証会社自体の審査を通過する必要があるため、しっかりとした収入証明の準備が不可欠です。
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この記事を書いた人
織田 莉子
FP2級・フリーランス経理サポーター
会計事務所で10年間の実務経験を経て独立。フリーランスの確定申告・節税・資金管理を専門に、お金にまつわる記事を執筆しています。
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