映像翻訳・字幕制作の在宅ワーク|Netflix時代の需要と始め方

河野 あかり
河野 あかり
映像翻訳・字幕制作の在宅ワーク|Netflix時代の需要と始め方

この記事のポイント

  • 映像翻訳・字幕制作の在宅ワークを徹底解説
  • Netflix等の動画配信サービスの普及で需要が急増する映像翻訳の仕事内容

映画やドラマの字幕を見るとき、「この翻訳、うまいな」と思ったことはないだろうか。その字幕を作っているのが、映像翻訳者だ。

私は英語の映像翻訳者として5年目になる。最初はYouTube動画の字幕制作から始めて、今ではVOD(動画配信サービス)向けのドキュメンタリーやドラマの字幕も手がけている。

Netflix、Amazon Prime Video、Disney+の普及で、映像翻訳の需要は過去最高レベルに達している。在宅でできて、映画好きにはたまらない仕事だ。

映像翻訳と文書翻訳の違い

映像翻訳は、一般的な文書翻訳とはまったく別のスキルが求められる。

項目 文書翻訳 映像翻訳(字幕)
文字数制限 なし 1秒4文字が目安
表示時間 読者の自由 字幕の表示秒数に依存
情報量 原文と同等 大幅に圧縮が必要
口調の表現 文体で表現 キャラクターに合わせる
改行位置 自由 意味のまとまりで区切る

字幕翻訳で最も難しいのは「情報の圧縮」だ。英語で10秒間話される内容を、日本語40文字以内に収めなければならない。直訳では絶対に収まらないので、「本質的な意味」だけを抽出して訳す技術が必要になる。

案件の種類と報酬相場

映像翻訳の案件は多岐にわたる。

案件タイプ 報酬目安 難易度
YouTube動画の字幕(10分) 3,000〜8,000円 ★☆☆
企業VP(プロモーション映像) 10,000〜30,000円 ★★☆
eラーニング教材の字幕 15,000〜40,000円 ★★☆
VODドラマ(1エピソード45分) 30,000〜60,000円 ★★★
映画(90〜120分) 80,000〜200,000円 ★★★
ドキュメンタリー(60分) 40,000〜80,000円 ★★★

YouTube動画の字幕から始めて、実績を積んでVOD案件にステップアップするのが一般的なキャリアパスだ。

私が映像翻訳者になった経緯

大学で英文学を専攻し、卒業後は一般企業の事務職に就いた。英語を使う機会がほとんどなく、「せっかく学んだ英語がもったいない」と感じていた。

映画が好きだったので、「字幕翻訳ってどうやってなるんだろう」と調べたのがきっかけだ。映像翻訳の通信講座に申し込み、仕事をしながら半年間学んだ。

講座修了後、クラウドソーシングでYouTube動画の字幕案件を見つけて応募した。最初の案件は10分の料理動画で、報酬は3,000円。時給にすると800円くらいだった。でも、自分が作った字幕がYouTubeに公開されたときの感動は忘れられない。

必要なスキルとツール

語学力

英日翻訳の場合、TOEIC 850点以上が目安。ただし、映像翻訳ではリスニング力が特に重要だ。台本がない場合、聞き取りから自分でやる必要がある。スラングや早口のセリフを正確に聞き取れないと仕事にならない。

字幕制作ソフト

ソフト名 価格 特徴
Subtitle Edit 無料 オープンソース、基本機能充分
Aegisub 無料 高機能、字幕スタイル設定が細かい
EZTitles 有料(月額制) プロ用、Netflix納品対応
Ooona 有料 クラウド型、多言語対応

初心者はSubtitle EditかAegisubから始めれば十分だ。VOD案件を本格的に受けるようになったら、EZTitlesの導入を検討するといい。

日本語表現力

字幕は限られた文字数で情報を伝えなければならない。冗長な日本語は致命的だ。「〜ということになります」を「〜です」に、「〜させていただきます」を「〜します」に。短く、的確に伝える日本語力が求められる。

Netflix時代の映像翻訳事情

Netflixは翻訳者に対して厳格なスタイルガイドを設けている。1行の最大文字数、表示時間、改行ルールなどが細かく規定されている。このガイドに従えないと、納品を受け付けてもらえない。

一方で、Netflixの案件は単価が高い。ドラマ1エピソードで5万〜8万円、映画1本で15万〜25万円という報酬が期待できる。

ただし、Netflix案件を直接受けるには、Hermes(Netflixの翻訳者テスト)に合格する必要がある。合格率は低いが、挑戦する価値は十分にある。

在宅で始める3ステップ

ステップ1:映像翻訳の基礎を学ぶ

通信講座や書籍で字幕翻訳の基本ルールを学ぶ。独学でも始められるが、基礎がないまま案件を受けると、納品物の品質が低くてリピートにつながらない。

ステップ2:字幕制作ソフトを使いこなす

無料のSubtitle Editをインストールして、好きな映画やドラマの字幕を自分で作ってみる。タイムコードの打ち方、改行のコツなど、実践で覚えるのが一番早い。

ステップ3:クラウドソーシングで案件を受ける

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河野 あかり

この記事を書いた人

河野 あかり

AIツール研究家・元UI/UXデザイナー

UI/UXデザイン会社を経て、AIとデザインの融合に注力。Figma AI、Midjourney、GitHub Copilotなど最新AIツールの実践的な活用法を発信しています。

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