動画編集者の年収・収入|副業とフリーランスの違いを解説


この記事のポイント
- ✓動画編集者の年収を副業・フリーランス・会社員で比較
- ✓収入を上げる方法をデータに基づいて解説します
動画編集の市場は急拡大している。動画広告市場は2023年の7,209億円から2026年には1兆2,451億円に達する予測だ。ただし、市場が伸びているからといって「誰でも稼げる」わけではない。
僕は本業がエンジニアだが、フリーランスになってから動画編集者と一緒にプロジェクトを組むことが増えた。正直に言うと、「動画編集で稼ぐのは思った以上に大変」というのが率直な感想だ。単価5,000円の案件に10時間かける編集者もいれば、1本15万円でディレクション込みの案件を回している編集者もいる。この差がどこから来るのか、データと実例で解説する。
動画編集者の平均年収
雇用形態別の年収
| 雇用形態 | 平均年収 | 備考 |
|---|---|---|
| 正社員(映像制作会社) | 380〜480万円 | 求人ボックス平均425万円 |
| 正社員(テレビ局系列) | 450〜650万円 | 大手は高め |
| フリーランス(専業) | 300〜500万円 | スキルで大きく変動 |
| 副業 | 60〜180万円 | 月5〜15万円が中心 |
求人ボックスの2025年データによると、動画編集の正社員の平均年収は約425万円。日本の平均年収と比較するとやや低めの水準だ。
案件単価の相場
| 案件の種類 | 単価相場 | 作業時間の目安 |
|---|---|---|
| YouTube動画(カット編集のみ) | 3,000〜8,000円 | 3〜6時間 |
| YouTube動画(テロップ・SE込み) | 8,000〜20,000円 | 5〜10時間 |
| ショート動画(TikTok・Reels) | 3,000〜10,000円 | 2〜5時間 |
| 企業VP(プロモーション) | 50,000〜200,000円 | 20〜40時間 |
| Web CM・広告動画 | 100,000〜500,000円 | 30〜80時間 |
| ウェディング映像 | 50,000〜150,000円 | 15〜30時間 |
この投稿にあるように、初期段階では単価5,000円の案件に10時間以上かかるケースは珍しくない。時給換算で500円以下。これが動画編集の厳しい現実だ。
副業とフリーランスの収入の違い
副業動画編集者の収入
副業の場合、平日夜と週末で稼働できる時間は月40〜60時間程度。
| 月間稼働時間 | YouTube編集の場合 | 年収換算 |
|---|---|---|
| 40時間(週10h) | 月4〜8本 / 月収2〜8万円 | 24〜96万円 |
| 60時間(週15h) | 月6〜12本 / 月収3〜12万円 | 36〜144万円 |
副業で月10万円を超えるのは、単価が1本1万円以上で月10本以上のペースが必要。本業との両立を考えると、月5〜8万円が現実的なラインだ。
フリーランス動画編集者の収入
専業フリーランスの場合、稼働時間は月160〜200時間。
| レベル | 月収の目安 | 年収換算 |
|---|---|---|
| 駆け出し(半年未満) | 10〜20万円 | 120〜240万円 |
| 中級(1〜3年) | 20〜40万円 | 240〜480万円 |
| 上級(3年以上) | 40〜80万円 | 480〜960万円 |
| ディレクター級 | 60〜120万円 | 720〜1,440万円 |
フリーランスの場合、ここから経費(機材、ソフトウェア月額)と税金・社会保険料が引かれる。Premiere ProとAfter Effectsの月額だけで約6,600円。年間で8万円近い出費になる。
動画編集者が年収を上げる方法
1. YouTube切り抜きから企業VP・広告動画へシフトする
YouTube動画の編集は参入障壁が低い分、単価も低い。企業VP(プロモーション動画)やWeb CM制作にシフトすれば、1本10〜50万円の案件が狙える。
僕が一緒に仕事をした動画編集者は、最初はYouTuber向けの編集を月15本やっていた(月収15万円)。そこからポートフォリオを整えて企業案件に移行し、月3本で月収45万円まで上げた。単価が3倍、本数は5分の1だ。
2. 撮影・企画まで巻き取る
「編集だけ」の人と「企画・撮影・編集・納品」まで一貫対応できる人では、受注できる案件の幅が全く違う。特に中小企業は、動画制作の全工程をワンストップで依頼したい。
3. After Effectsでモーショングラフィックスを覚える
Premiere Proのカット編集だけでは差別化が難しい。After Effectsでモーショングラフィックスやアニメーションを作れるようになれば、単価は1.5〜3倍になる。
4. 特定ジャンルに特化する
「不動産動画専門」「飲食店PR専門」「採用動画専門」など、特定業界に特化すると専門家として選ばれやすい。業界の知識があるから提案の質も上がり、リピート率が高くなる。
5. 手数料を最適化する
クラウドソーシング経由の案件は手数料が10〜20%かかる。月収30万円のうち3〜6万円が消える計算。@SOHOなら手数料0%で、クライアントとの直接取引が可能だ。
動画市場は拡大を続けており、2026年の動画広告市場は1兆2,451億円に達すると予測されています。ただし、「編集できる人」は増え続けているため、差別化が重要です。
動画編集に必要な初期投資
動画編集を始めるには、一定の初期投資が必要だ。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| PC(ミドルスペック以上) | 15〜30万円 |
| Adobe Creative Cloud | 月額6,480円(年約78,000円) |
| DaVinci Resolve Studio | 47,980円(買い切り) |
| 外付けSSD(2TB) | 20,000〜30,000円 |
| モニター(カラーマネジメント対応) | 30,000〜80,000円 |
| 合計(初年度) | 約25〜50万円 |
DaVinci Resolveの無料版でスタートすれば初期投資は抑えられるが、仕事として受注するならPremiere ProかDaVinci Resolve Studioは必須。僕のエンジニア仲間は「PCだけで仕事できるのがエンジニアの強み」と言うが、動画編集者も同じ。ただしPCのスペック要求は動画の方が高い。
出典・参考データ
| 出典 | 内容 |
|---|---|
| 求人ボックス 給料ナビ | 動画編集の平均年収425万円 |
| 動画編集CAMPメディア | フリーランス動画編集者の年収データ |
| VideoWorks | 副業動画編集の収入相場 |
| ITプロマガジン | フリーランス動画編集者の単価・始め方 |
よくある質問
Q. フリーランスと副業はどちらが稼げますか?
本業の収入を維持しつつ副業で稼ぐほうがリスクは少ないですが、年収の上限は限られます。副業で月10〜20万円(年間120〜240万円)を超えるのは時間的に難しいため、本格的に稼ぎたい場合はフリーランスとして独立するほうが年収の天井は高くなります。副業の確定申告については副業の確定申告完全ガイドで解説しています。
Q. フリーランスの年収は会社員より本当に高いですか?
データ上は、大半の職種でフリーランスのほうが会社員より高い年収を得ています。ただし、福利厚生(社会保険の会社負担分、退職金、有給休暇など)を含めた「総報酬」で比較すると、差は縮まります。また、フリーランスは案件がない期間のリスクも自分で負う必要があります。
Q. フリーランスの副業で確定申告が必要になる基準は?
副業による所得(売上から経費を差し引いた金額)が年間20万円を超えた場合に、所得税の確定申告が必要となります。ただし、20万円以下であっても市区町村への住民税の申告は必要です。
Q. フリーランスの手取りは会社員時代より増えますか?
売上が同じであれば、手取りは減る可能性が高いです。会社員は社会保険料の半分を企業が負担しているため、フリーランスが同じ手取りを維持するには、会社員時代の給与の1.5倍〜2倍の売上を目指すのが一般的です。ただし、節税対策や経費計上の工夫次第で、自由に使えるお金を増やすことは十分に可能です。
Q. 未経験からフリーランスになったばかりでもバリューベースの価格設定は可能ですか?
未経験の場合、過去の実績で価値を証明するのが難しいため、最初は相場に合わせた時間単価や固定報酬で案件を獲得し、信頼と実績を積むことが優先です。しかし、小さくても「クライアントの売上に貢献した」という実績ができれば、次の案件から徐々にバリューベースでの提案に移行していくことが可能です。
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この記事を書いた人
榊原 隼人
フルスタックエンジニア・テックライター
SIerで8年間システム開発に携わった後、フリーランスエンジニアに転身。React/Next.js/Pythonを中心に開発案件をこなしながら、技術系の記事を執筆しています。
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