簿記とFPどっちを先に取る?副業・フリーランスでの活用シーン比較

高橋 慎太郎
高橋 慎太郎
簿記とFPどっちを先に取る?副業・フリーランスでの活用シーン比較

この記事のポイント

  • 簿記とFPはどちらを先に取るべきか?副業・フリーランスでの活用シーン
  • 学習の相乗効果を比較して
  • あなたに最適な取得順序を提案します

お金に関する資格として人気の高い簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)。副業やフリーランスで活用するなら、どちらを先に取るべきでしょうか?両方の資格を持つ筆者が、活用シーンの違いと最適な取得順序を解説します。

簿記とFPの根本的な違い

一言でまとめると、**簿記は「企業のお金を記録・管理する力」、FPは「個人のお金を計画・アドバイスする力」**です。

項目 簿記2級 FP2級
対象 企業の会計 個人の家計・資産
主な知識 仕訳、決算、原価計算 保険、税金、投資、不動産
合格率 20〜25% 40〜50%
学習時間目安 300〜400時間 150〜300時間
受験料 4,720円 11,700円

簿記は財務諸表(貸借対照表や損益計算書)を「作成する」スキルであり、企業の健康状態を把握する能力を証明します。一方、FPはライフプランニング、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継という6つの分野から「個人の生活を最適化する」提案能力を養います。

副業での活用シーン比較

簿記が活きる副業

簿記2級は以下の副業で直接的に役立ちます。

簿記を活かせる仕事の具体的な年収相場や、フリーランスとしての報酬水準は職種によって大きく異なります。適正な単価設定を行うために、以下の年収データベースで相場を確認しておきましょう。 → 経理・会計の年収相場を見る

記帳代行・経理アウトソーシング

小規模事業者の記帳を代行する案件は、クラウドソーシングで安定的に募集されています。月次の仕訳入力、試算表の作成、決算整理など、簿記の知識がそのまま業務に直結します。

  • 平均単価:月額3〜8万円/社
  • 案件の継続性:高(月次契約が多い)
  • 案件のコツ:正確性はもちろん、納期の厳守が信頼に繋がります。

会計ソフト導入サポート

freeeマネーフォワードなどの会計ソフト導入を支援する案件も増えています。経理案件の中でもIT寄りの領域で、簿記の知識とITリテラシーの両方が求められます。クラウド環境に不慣れな小規模事業者に対し、データの連携方法や効率的な入力をアドバイスするコンサルティング的な側面もあります。

確定申告代行

毎年1〜3月に需要が爆発する季節案件です。フリーランスや個人事業主の確定申告書類を作成する仕事で、簿記2級の知識が必須です。この期間は非常に単価が高く、集中して稼ぎたい方には最適です。

FPが活きる副業

FP2級は以下の副業で強みを発揮します。

FP資格を武器にライターとして活躍するには、SEOの知識や専門性の高い記事構成の作り方を学ぶことが近道です。具体的な仕事内容や必要なスキルについては、以下のお仕事ガイドが参考になります。 → Webライターのお仕事ガイドを見る

金融系Webライティング

FP資格者による監修記事や執筆記事の需要は右肩上がりです。保険の比較記事、住宅ローンの解説、NISA・iDeCoの入門記事など、Webライティング案件の中でも高単価な領域です。

  • 平均単価:文字単価3〜6円
  • 一般的なライティング単価(文字単価1〜2円)と比べて2〜3倍

金融知識がないライターには書けない専門領域であるため、継続案件を獲得しやすいのが特徴です。

家計相談・ライフプラン作成

ココナラやストアカなどで個人向けの家計相談サービスを提供するパターンです。1回60分5,000〜15,000円が相場です。対面だけでなく、Zoomなどのオンラインツールを使った相談ニーズが増えています。

保険・金融商品の比較コンテンツ作成

企業メディア向けに、保険や投資商品の比較コンテンツを作成する案件です。YMYL(Your Money or Your Life)領域ではFP資格が執筆者の信頼性を担保する重要な要素になります。記事の正確性が強く求められるため、情報の裏付けを行うスキルが重要です。

単価比較

両資格の副業における平均的な収入を比較します。

副業の種類 月収目安 必要資格
記帳代行(3社) 9〜24万円 簿記2級
確定申告代行(繁忙期) 15〜30万円 簿記2級
金融ライティング(月10本) 10〜20万円 FP2級
家計相談(週末のみ) 3〜8万円 FP2級
金融系記事監修 5〜10万円 FP2級

記帳代行は安定的に月額で稼げる一方、FP系の副業は案件単位で変動しやすい傾向があります。長期的に安定した収入を目指すなら簿記、個人の発信力を高めたいならFPという住み分けが一般的です。

両方取ると何が変わるか

簿記×FPの組み合わせは、フリーランスにとって最強クラスの資格セットです。

具体的には以下のような案件にアプローチできるようになります。

  • 個人事業主向けの「記帳代行+節税アドバイス」パッケージ
  • 法人向けの「経理代行+役員報酬・退職金設計」コンサルティング
  • 「確定申告+iDeCo・NISA最適化」ワンストップサービス
  • 金融メディアの「実務者視点の記事」執筆

私自身、簿記2級だけの時期は記帳代行がメインでしたが、FP2級を追加取得してからは金融ライティングの案件も受けられるようになり、月収が約1.5倍になりました。簿記による会計実務の正確性と、FPによるライフプランニングの広範な知識の掛け合わせが、クライアントから高い評価を得る理由です。

どっちを先に取るべきか

簿記を先に取るべき人

  • すぐに副業収入を得たい人(記帳代行は即戦力になれる)
  • 自分の確定申告をまずちゃんとやりたいフリーランス
  • 数字を扱うのが好きな人
  • IT系のバックグラウンドがある人(会計ソフト案件と相性が良い)

FPを先に取るべき人

  • ライティングで副業したい人
  • 自分自身の資産運用も学びたい人
  • 人と話すのが好きな人(相談業務向き)
  • 合格率が高い方から始めてモチベーションを維持したい人

私の推奨:FP3級 → 簿記3級 → FP2級 → 簿記2級

あえて交互に取得するこのルートがおすすめです。理由は以下の通りです。

  1. FP3級は合格率80%以上で、資格取得の成功体験を得やすい
  2. 簿記3級でお金の基本的な流れを理解する(FP2級の学習にも役立つ)
  3. FP2級で副業を開始(ライティング案件から始めやすい)
  4. 簿記2級で記帳代行案件にも拡大

このルートなら、FP3級の学習開始から約1年で両方の2級を取得できます。無理なく着実にスキルを積み上げられるため、挫折しにくいのがメリットです。

学習の相乗効果

簿記とFPには重複する学習領域があり、相互に学習効率を高められます。

資格取得を目指す際、特定の条件を満たす講座であれば、受講費用の最大70%が国から支給される制度を活用できる場合があります。学習コストを抑えるために、以下の教育訓練給付金対象コースを確認してみてください。 → 教育訓練給付金対象の講座を探す

重複する分野:

  • 所得税・法人税の基礎知識
  • 減価償却の概念
  • 社会保険の仕組み
  • 決算書の読み方

FPで税金の全体像を学んでから簿記で仕訳を学ぶと、「なぜこの仕訳が必要なのか」の理解が深まります。逆に、簿記で決算書の構造を理解してからFPの財務分析を学ぶとスムーズです。知識が「点」から「面」になり、実務で応用が利くようになります。

資格試験合格のための効率的な学習戦略

短期合格を目指す学習法

忙しい社会人が効率よく学習するためには、過去問中心の学習が不可欠です。

簿記の場合、計算問題が中心です。仕訳問題は毎日15分でも良いので解き続けることで、体が反応するレベルまで反復させます。500問以上の仕訳を解くことを目標にしましょう。

FPの場合、暗記と計算の両立が必要です。特にタックスプランニング社会保険の分野は数値が頻繁に改定されるため、最新のテキストと問題集を使用することが合格への近道です。通勤時間などを活用して、動画講義やアプリで知識を定着させましょう。

実務で活用するためのインプット

資格の知識を実務に落とし込むためには、知識の習得だけでは不十分です。

簿記の実務では、実際に会計ソフトを使用して仕訳を入力してみることが最も効果的です。自分の過去の領収書やレシートを整理するだけでも、立派な実務演習になります。

FPの実務では、自分の家計の収支を可視化することから始めましょう。キャッシュフロー表を自作し、将来の資産推移をシミュレーションすることで、知識が実際の運用スキルとして昇華されます。

まとめ

簿記は「手を動かす実務系の副業」、FPは「知識を発信する専門家系の副業」に強い資格です。どちらか一つなら目指す副業に合わせて選び、最終的には両方取得することで副業の幅が大きく広がります。まずはFP3級から始めて、交互に取得していくルートが最も効率的です。

また、資格取得後は、自身のプロフィールにこれらの資格を明記することで、クラウドソーシングでの提案率が確実に上がります。専門家としての信頼を獲得し、単価アップを実現しましょう。

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高橋 慎太郎

この記事を書いた人

高橋 慎太郎

公認会計士→独立コンサルタント

大手監査法人で12年間勤務した後、フリーランスの経営コンサルタントとして独立。簿記・FP・税理士の資格を活かし、フリーランスの会計・税務・資金管理に関する記事を執筆しています。

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