Web・業務システム開発の案件獲得術|単価を上げる3つのポイント

久世 誠一郎
久世 誠一郎
Web・業務システム開発の案件獲得術|単価を上げる3つのポイント

この記事のポイント

  • Web・業務システム開発のフリーランス案件を獲得する方法と
  • 単価を上げるための3つのポイントを解説
  • SI出身エンジニアがフリーランスとして月単価90万円を実現した経験をもとに

SI企業で8年間、業務システムの設計・開発に携わった後にフリーランスになりました。独立前の年収は550万円。それが今では月単価90万円、年収にして1,000万円を超えています。ここでは、システム開発のフリーランスとして案件を安定的に獲得し、単価を上げるための具体的な方法をお話しします。

Web・業務システム開発のフリーランス市場

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、業務システムの刷新・クラウド移行の需要は爆発的に増えています。特に以下の領域で案件が豊富です。

  • SaaS開発:BtoBのクラウドサービス構築
  • 基幹システム刷新:レガシーシステムのモダナイゼーション
  • 業務効率化ツール:社内向けの管理画面、ダッシュボード開発
  • API開発:外部サービス連携、マイクロサービス化

人材不足は深刻で、経済産業省の試算では2030年にIT人材が最大79万人不足すると言われています。つまり、スキルがあればフリーランスとして案件に困ることはまずありません。

案件の種類と単価相場

案件タイプ 月額単価 主な技術スタック
Webアプリケーション開発 60万〜100万円 React/Vue + Node.js/Go(ソフトウェア開発者の年収も参照)
基幹システム開発 70万〜110万円 Java/C# + DB設計
SaaS開発 65万〜100万円 TypeScript + AWS/GCP
API設計・開発 60万〜95万円 Go/Python + REST/GraphQL
PM/PL兼務 80万〜130万円 上流工程 + マネジメント

私が受注しているのは主にWebアプリケーション開発と業務システムの刷新案件で、月単価は85万〜95万円のレンジです。

案件獲得の具体的な方法

方法1:クラウドソーシングで直接契約

@SOHOのようなクラウドソーシングサイトを使って、クライアントと直接契約する方法です。エージェントを通さないため中間マージンがなく、報酬が全額手元に残ります。

特にスタートアップやベンチャー企業は、エージェントを通さずに直接フリーランスを探すケースが多い。@SOHOは手数料0%なので、月単価が高いシステム開発案件ほどメリットが大きくなります。

方法2:エージェント活用

レバテックフリーランス、フォスターフリーランスなどのエージェントに登録する方法。大手企業の案件を安定して紹介してもらえますが、マージンが10〜20%引かれます。

方法3:直接営業・紹介

以前の職場の同僚やクライアントから紹介を受ける方法。人脈がものを言うため、会社員時代からの関係構築が重要です。

方法4:技術ブログ・登壇からの引き合い

技術記事の発信やカンファレンスでの登壇を通じて認知度を高め、案件の引き合いにつなげる方法。時間はかかりますが、最も高単価な案件が来やすいです。

単価を上げる3つのポイント

ポイント1:上流工程のスキルを身につける

コーディングだけでなく、要件定義・基本設計・DB設計までできるエンジニアは単価が跳ね上がります。

私がSI時代に学んだことで最も価値があったのは、クライアントの業務要件をシステム要件に落とし込む力です。これができると、月単価は20万〜30万円プラスになります。

「手を動かすだけ」のエンジニアは代替可能ですが、「何を作るべきかを定義できる」エンジニアは替えが効きません。

ポイント2:クラウドインフラのスキルを持つ

AWS、GCP、Azureなどのクラウドインフラの知識は、今やシステム開発には必須です。特に以下のスキルがあると強いです。

  • コンテナ(Docker/Kubernetes)
  • CI/CDパイプラインの構築
  • Infrastructure as Code(Terraform/CloudFormation)
  • サーバーレスアーキテクチャ(Lambda/Cloud Functions)

「アプリケーション開発もインフラもわかる」フルスタックエンジニアは引く手あまた。私もAWS認定ソリューションアーキテクトの資格を取得してから、案件の選択肢が一気に広がりました。

ポイント3:特定ドメインの業務知識を深める

金融、医療、物流、製造——特定の業界の業務知識を持っていると、その業界のシステム案件で圧倒的に有利です。

たとえば、金融系のシステムでは「勘定系の仕組み」「規制対応」「セキュリティ要件」など、技術だけでは対応できない知識が求められます。この業務知識がある人材は希少なため、単価も高くなります。

フリーランスシステムエンジニアのリアル

安定感は?

正直に言うと、最初の1年は不安定でした。契約期間が3ヶ月〜6ヶ月の案件が多く、次の案件が決まるまでのブランク期間が怖い。しかし2年目以降は、過去のクライアントからの継続依頼や紹介が増え、今では案件が途切れたことはありません。

リモートワークの割合

コロナ以降、システム開発案件のリモート率は大幅に上がりました。私の場合、過去2年間で受けた案件の80%以上がフルリモートまたは週1出社です。地方在住のエンジニアにとっても、フリーランスは現実的な選択肢になっています。

孤独感への対策

フリーランスの課題として「孤独感」はよく挙げられます。私はオンラインのエンジニアコミュニティに複数参加し、月に1回はオフラインの勉強会にも顔を出すようにしています。技術的な相談ができる仲間がいるのは、精神的に大きな支えです。

よくある質問

Q. SIer出身でないと厳しい?

そんなことはありません。Web系企業やスタートアップ出身のエンジニアも多く活躍しています。ただし、業務システム案件では「要件定義」「設計書作成」の経験が評価されやすいのは事実です。

Q. 年齢の壁はある?

システム開発は経験がものを言う世界なので、むしろ30代・40代がボリュームゾーンです。50代でも現役で活躍しているフリーランスは珍しくありません。

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久世 誠一郎

この記事を書いた人

久世 誠一郎

元人材コンサル・中小企業支援歴25年

大手人材会社でコンサルティング部門を率いた後、中小企業の業務改善・外注戦略の支援に転身。発注者目線でのクラウドソーシング活用術を発信しています。

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