税務調査 個人事業主 何年|遡及調査の年数と帳簿保存義務の対応


この記事のポイント
- ✓「税務調査 個人事業主 何年分まで遡られる?」の答えを実例と数字で解説
- ✓通常3年・修正5年・不正7年のルール
- ✓対象になりやすい事業主の特徴
確定申告を提出したあと、ふと「もし税務調査が来たら、何年分まで遡って調べられるんだろう?」と検索した方も多いはずです。アパレルEC運営代行をフリーランスで請け負っていると、年商が 1,000万円 を超えたあたりから周囲が「そろそろ調査来るんじゃない?」とざわつき始めます。私自身、独立3年目で売上が立ち始めた頃、税理士の友人から「個人事業主なら通常 3年分 、悪質なら 7年分 まで遡られるよ」と聞かされて青ざめた記憶があります。
結論から書きます。「税務調査 個人事業主 何年」の答えは、原則 3年分 、申告漏れが見つかれば 5年分 、仮装隠蔽など悪質な脱税と判断されれば 7年分 。そして帳簿・領収書の保存義務は 7年間 です。この記事ではその根拠と、実際に税務調査の通知が届いた時にどう動くか、対象になりやすい事業主の特徴、税理士に依頼する場合の費用相場まで、データと実務の両面から解説します。
個人事業主が税務調査の対象になる確率と件数の現状
まずマクロ視点で押さえておきたいのが、そもそも個人事業主が税務調査の対象になる確率です。「うちなんて売上小さいから関係ない」と思っている人ほど、現状を知らずに帳簿をザルにしているケースが多い。
個人事業主やフリーランスが税務調査の対象となる確率は、およそ1%といわれています。さらに、コロナ禍の影響によって税務調査の実施件数は減少しています。実際に、令和1事務年度と令和2事務年度に国税庁が行った税務調査の件数は以下のとおりです。
確率約 1% と聞いて「意外と低い」と感じる人と、「100人に1人なら他人事じゃない」と感じる人で反応が分かれるところです。ただし注意したいのは、この1%は全個人事業主の平均値であり、「売上規模」「業種」「申告内容の整合性」によって実際の調査率は大きく変動するという点です。年商1,000万円以下の小規模事業主であれば確率はもっと下がる一方、年商3,000万円を超える事業主、現金商売、急成長中のEC事業者などは平均より 2〜3倍 高い確率で調査対象になるとされています。
国税庁の公表データを見ても、令和2事務年度以降はコロナ禍の影響で実地調査の件数自体は減少傾向でしたが、令和4事務年度からは段階的に回復し、令和5事務年度の個人課税部門の実地調査件数は復活基調にあります。さらに最近は「実地調査」だけでなく、書面や電話で済ませる「簡易な接触」が積極的に活用されており、こちらを含めれば実質的に「税務署からの接触」を受ける個人事業主は1%どころではありません。実地調査と簡易接触の合計件数は年間 60万件 規模に達した年もあり、ここ数年の運用を見る限り、「個人事業主だから来ない」という時代は確実に終わりつつあります。詳しい統計は国税庁が公表する「税務行政の現状と課題」資料で確認できます。
税務調査で遡られる年数のルール【3年・5年・7年】
ここからが本題です。「税務調査 個人事業主 何年」の核心、つまり遡及期間のルールを整理します。
1. 原則は過去3年分
最もよくあるパターンが過去 3年分 の調査です。事前通知の電話や書面で「直近3年分の帳簿をご用意ください」と告げられるのが一般的。具体的には、2026年に調査が入る場合は2022年・2023年・2024年(場合によっては2025年)の確定申告に対応する帳簿・領収書・請求書・通帳が対象になります。
なぜ3年かというと、税務署の調査リソースには限りがあり、まずは直近3年で全体感をチェックして、問題がなければそこで終了するという運用が定着しているためです。逆に言えば、直近3年が完璧であれば、それ以上遡るインセンティブが税務署側にもありません。3年で終わらせたければ、直近3年の帳簿を盤石にしておくことが第一歩です。
2. 申告漏れが見つかれば5年分
調査で過少申告や経費の付け過ぎが発覚すると、遡及期間は 5年分 に拡大されます。国税通則法第70条で定められている「更正・決定の期間制限」が原則5年であるためです。
3年で見つかった問題と同種のミスがそれ以前にもないかを確認するという論理で、4年目・5年目の帳簿提出を求められるイメージです。この段階で追加の修正申告となれば、本税に加えて過少申告加算税(原則 10% )と延滞税が発生します。延滞税は日割りで膨らむため、5年分まとめての請求は数百万円規模になることも珍しくありません。
3. 仮装隠蔽の悪質ケースは7年分
最も重いのが、売上の意図的な除外、架空経費の計上、二重帳簿の作成といった「仮装隠蔽」と認定された場合です。この場合は遡及期間が 7年分 まで拡大します。
さらに通常の過少申告加算税ではなく、重加算税(税率 35〜40% )が課されます。7年分の本税+重加算税+延滞税となれば、フリーランス1人の生活が破綻するレベルの金額になることもあります。一度悪質判定を受けると、その後数年間は「重点管理対象」として継続的にマークされる点も見逃せません。
帳簿保存義務はなぜ「7年」なのか
「3年で済むなら帳簿も3年だけ取っておけばいい」と思いがちですが、これは間違いです。所得税法・法人税法では、青色申告者の場合、帳簿書類の保存義務は 7年間 と定められています(白色申告でも一定の帳簿は5年保存が義務)。
理由はシンプルで、税務調査の遡及期間が最大7年だから。7年遡られて「ありません」では話になりません。電子帳簿保存法の改正で、2024年1月以降は電子取引データ(メール添付のPDF請求書など)の電子保存が義務化されており、紙のファイリングだけでは不十分という実務上のハードルも上がっています。具体的なルールは国税庁の電子帳簿保存法に関するページで必ず確認してください。
税務調査が来やすい個人事業主の特徴
確率1%の壁を「自分は上1%側に入りやすいタイプか?」という視点で見直すと、対策の優先順位が見えてきます。実務で税理士から繰り返し指摘されるのは、以下のような事業主です。
1. 売上が急増した事業主
前年比1.5倍、2倍と売上が伸びている事業主は、税務署のスクリーニングに引っかかりやすい。アパレルECで言えば、SNSバズや有名インフルエンサーへのギフティングが当たり一気に売上が跳ねた年。私自身、クライアントブランドの売上が前年の3倍になった年があり、「これは絶対に税務署が気になるパターンだから、帳簿は石橋を叩く勢いで作りましょう」と税理士から釘を刺されました。
2. 売上が毎年同じ金額で頭打ちの事業主
逆に毎年売上が 990万円 、 999万円 など、消費税の課税事業者ライン1,000万円を絶妙に下回り続けている事業主も要注意。「売上調整(=売上除外)」を疑われる典型パターンです。インボイス制度導入後はこの傾向がより厳しく見られるようになりました。
3. 経費率が業種平均より極端に高い事業主
業種ごとに「同業他社の経費率」のベンチマークを税務署は持っています。アパレル系個人事業主の平均経費率が 40% なのに、ある事業主だけ 75% となっていれば、自動的にフラグが立ちます。特に「外注費」「交際費」「旅費交通費」が突出している場合は実地調査の対象になりやすい。
4. 現金商売・現金支払いが多い事業主
飲食、美容、小売、リサイクル業など現金売上が多い業種は、痕跡が残りにくいために調査優先度が高い。EC・SaaS系のように「ほぼ全てのキャッシュフローが銀行口座と決済代行を通る」業種は相対的に調査リスクが低いと言われています。
5. 開業から3〜5年経過した事業主
「開業して間もない人」より「ある程度安定して儲かり始めた人」のほうがターゲットになりやすい。 3〜5年 経過後がひとつの目安です。逆に開業初年度はほぼ調査対象になりません(税務署の手が空いていない限り)。
6. 副業から専業化した事業主
税務調査の流れと事前通知
税務調査は「ある日突然税務署員が踏み込んでくる」ものではありません。99%以上のケースで事前通知があります。よく聞かれる「無予告調査」は、現金商売や脱税が強く疑われるケースに限られた例外運用です。
1. 事前通知の電話または書面
通常は実地調査の2〜3週間前に税務署から電話が入ります。通知される内容は法律で決まっており、以下の項目が伝えられます。
- 調査開始日時と場所
- 調査対象の税目(所得税、消費税、源泉所得税など)
- 調査対象期間(原則 3年分 )
- 調査の目的
- 調査担当者の氏名と所属
この時点で「日程が合わない」「税理士に立ち会ってもらうので調整したい」と伝えれば、リスケジュール可能です。仕事の繁忙期にぶつかった場合は遠慮なく交渉しましょう。
2. 当日の実地調査(1〜3日)
調査当日は税務署員1〜2名が自宅兼事務所(または事務所)を訪問します。1日目の午前は事業概要のヒアリング、午後から帳簿・通帳・領収書のチェックという流れが一般的。フリーランスの場合、半日〜1日で終わるケースもあれば、論点が多くて2〜3日に及ぶこともあります。
ヒアリングで聞かれる定番質問は「事業を始めた経緯」「主な取引先」「業務の流れ」「家族の関与」「事業に使っているクレジットカード」など。ここで矛盾した回答をすると、帳簿のチェックがより細かくなります。
3. 指摘事項の伝達と修正申告
調査終了後、後日「ここが問題でした」という指摘が伝えられます。指摘に納得すれば修正申告を提出し、本税+加算税+延滞税を納付して終了。納得できない場合は「更正処分」を待ち、不服申立てや審査請求で争うことも可能です。
4. 税務調査の時期と頻度
個人事業主の場合、確定申告期(2月16日〜3月15日)を避けた 4〜5月 、または 7〜11月 に調査が集中する傾向があります。法人税の繁忙期である1〜3月や、人事異動のある7月直前を避けたスケジューリングになりやすい。
税理士に立ち会いを依頼する場合の費用と効果
税務調査の通知が来た時点で、税理士なしで独力で対応するのはおすすめしません。経験上、税理士の有無で着地点が 数十万円〜数百万円 単位で変わることが珍しくないからです。
税理士への税務調査立ち会い依頼には、30万円〜の費用がかかります。しかし実際には、それを上回る節税効果を得られるケースも珍しくありません。
立ち会い費用の相場は 30万円〜50万円 程度。修正申告書の作成料が別途 5〜15万円 加算されるケースが多いです。「結構な出費」と感じるかもしれませんが、税務署員との論点交渉、グレーゾーンの主張、加算税の減免交渉などはプロでないと不可能。重加算税( 35% )を過少申告加算税( 10% )にダウングレードできれば、それだけで税理士費用の数倍のリターンが出ます。
顧問契約があれば立ち会いは割安
普段から顧問税理士と契約しているフリーランスの場合、立ち会い費用は 10〜20万円 程度に抑えられるのが一般的。スポット契約より圧倒的に安い。年商1,000万円を超えた段階で月額 2〜3万円 程度の顧問契約を結んでおくと、調査が来てから慌てて探す事態を避けられます。税理士費用は経費計上できる点もメリット。
税務調査の対象にならないために普段からやるべきこと
「調査が来てから対策」では遅すぎます。普段から以下の運用ができていれば、仮に調査が入っても3年で終わり、追徴課税ゼロで切り抜けることは十分可能です。
1. 会計ソフトでリアルタイム記帳
freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトを使い、銀行口座とクレジットカードを連携してリアルタイムで記帳する運用を徹底すること。月末・期末にまとめて1年分を入力するという従来型運用は、ミスと漏れの温床です。会計ソフト代は年間1〜2万円、税理士から見れば「絶対に投資すべき先」の一つ。
2. 領収書・請求書の電子保存
電子帳簿保存法に対応した形で、領収書はスキャナ保存または電子取引データ保存を徹底する。紙の領収書を箱に放り込んでおくスタイルは、調査時に「どこに何があるかわからない」状態を生み出します。タイムスタンプ付きで保存できるサービスを使うか、会計ソフトのレシート読み取り機能を活用するのが現実的。
3. 家事按分の根拠を残す
自宅兼事務所の家賃、通信費、水道光熱費を家事按分(プライベートと事業の按分)している場合、按分比率の根拠を明文化しておく。「事業使用面積/総面積」「事業使用時間/総使用時間」など、第三者が見て納得できる計算式と記録が必要です。「なんとなく50%」では税務調査で否認されます。
4. 売上の計上時期に注意
「入金されたタイミング」ではなく「役務提供が完了したタイミング」で売上を計上するのが原則(発生主義)。 12月 末に納品して翌年1月入金の案件は、当年の売上として計上しなければなりません。これを翌年に回す処理は売上除外と見なされやすい。
5. プラットフォーム経由案件の証拠を残す
業種別に見る税務調査リスクと売上規模の目安
Webライター・編集者
報酬の支払い側(クライアント)が源泉徴収して支払調書を税務署に提出するため、売上の漏れが起きにくい業種。ただし「支払調書の金額」と「自分が計上した売上」が合っていない場合は即座にフラグが立ちます。年商規模としては著述家,記者,編集者の年収・単価相場が示すように、フリーランスの中央値はそこまで大きくないため、調査優先度は相対的に低めです。
ソフトウェア開発・エンジニア
単価が高く、年商1,000万円〜3,000万円規模になりやすいので、税務署のスクリーニングに引っかかりやすい層。経費としてPC、サーバー代、書籍、勉強会参加費などが計上されることが多く、私的利用との切り分けが論点になります。ソフトウェア作成者の年収・単価相場を参考に、自分の売上規模が業界平均からどの程度の位置にあるかを把握しておきましょう。年収レンジが高い職種だけに、開業3〜5年の安定期に入った頃が要注意ゾーンです。
EC運営・SNSコンサル(私の主戦場)
物販を伴うECは在庫評価額の認定で論点が増えます。期末在庫の評価方法(原価法/低価法など)を一度決めたら継続して使う必要があり、年によって都合よく変えるとアウト。SNSコンサルは経費に「広告費の立替」が混ざりやすく、立替なのか自社経費なのかの整理が重要になります。
実体験として、あるアパレルブランドのEC運営を請け負った際、私が広告費を一旦立て替えてあとでクライアント請求した分を、誤って自分の経費として計上していたケースがありました。月10万円規模の Instagram広告だったため、年間120万円。これに気づかず申告していたら、税務調査で「経費過大計上」として一発で指摘されるところでした。今は「自分の経費」と「立替金」を勘定科目レベルで完全に分けて記帳しています。
アプリケーション開発・受託開発
業務委託契約か請負契約かによって税務上の扱いが変わるため、契約書ベースで証拠を残しておくことが必須です。アプリケーション開発のお仕事のように、案件の発生から納品・検収まで一気通貫でプラットフォーム上に履歴が残る環境を活用すると、調査時の説明が圧倒的に楽になります。
医療事務・専門資格系
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)のような専門資格を活かして在宅請負をしている層は、業務内容が明確で経費の幅も限定的なため、相対的に税務調査リスクは低めです。ただし、収入源が単一クライアントに偏っている場合は「実質的な雇用関係」と判定されると、源泉徴収の問題に発展することもあります。
コンサルティング業
中小企業診断士を活かしたコンサル業務など、知的サービス業は経費比率が低く、利益率が高いため、売上規模が大きくなりやすい。年商2,000万円超になれば調査確率は一段上がると考えておくべき層です。
補助金・助成金を受給した個人事業主の注意点
最近、特に注意したいのが補助金・助成金を受給した個人事業主の税務処理です。福祉や介護領域では送迎バス安全装置の設置補助金2026|介護施設の義務化対応と申請手順で解説されているような設備補助金、介護施設の改修補助金2026|個室化・バリアフリー化の費用を国が支援のような改修補助金、IT領域では福祉・介護事業所の補助金一覧2026|IT導入と処遇改善を同時に叶えるで扱われているIT導入補助金など、補助金は事業に大きく寄与する一方、税務上の扱いを誤ると追徴課税の対象になります。
具体的には以下の3点をチェック。
- 収入計上時期: 補助金は「交付決定通知が届いた日」または「入金日」のどちらで計上するか会計方針を明確に
- 圧縮記帳の適用: 設備購入に充てた補助金は圧縮記帳を選択することで一時的な税負担を平準化できる
- 消費税の課税対象外: 補助金収入は消費税の課税対象外。誤って課税売上に含めないこと
補助金の論点で重加算税を食らうケースは少ない一方、「補助金を経費でゼロにする」という誤った節税を指南するブログ記事も散見されるため、必ず専門家に確認してください。
税務調査の通知が届いた時の72時間アクションリスト
万が一、税務署から事前通知の電話が来た場合の「72時間以内にやること」を時系列で整理します。
通知当日(1時間以内)
- 通知された内容(調査日、対象期間、対象税目、担当者名、所属税務署)をすべてメモ
- 顧問税理士に即連絡。顧問契約がなければスポット税理士を検索
- 自分のカレンダーで調査予定日の予定を確認、必要ならリスケ要請
通知翌日(24時間以内)
- 直近3年分の確定申告書控え、青色申告決算書を確認
- 帳簿(総勘定元帳、仕訳帳)を会計ソフトから出力
- 通帳のコピー、クレジットカード明細を3年分用意
- 主要取引先との契約書、請求書、領収書をファイルから抽出
通知3日以内(72時間以内)
- 税理士と論点整理ミーティング。指摘される可能性のある項目を洗い出し
- 売上計上時期の確認、家事按分の根拠資料整理
- 提出を求められそうな書類のフォルダ整理
ここまで72時間で動けば、調査当日に「準備不足で慌てる」状態は避けられます。逆にこの3日間で動けないと、調査当日に「資料が見つからない」「説明できない」が連発し、税務署の心象を大きく損ねます。
1. 取引の全プロセスがログとして残る
2. 手数料0%による収益構造の透明性
3. クライアント企業の実在性
4. 副業から専業への移行記録
5. プラットフォーム横断のリスク分散
開業から1〜2年目は税務調査リスクは低い時期ですが、その間に整えた帳簿運用と取引証跡の質が、3〜5年目以降の調査局面で大きな差を生みます。「税務調査 個人事業主 何年」と検索した今この瞬間が、帳簿運用を見直す最良のタイミングです。
よくある質問
Q. 税務調査で過去何年分まで遡って調べられますか?
原則として過去3年分ですが、申告漏れや誤りが指摘された場合は5年分、悪質な所得隠しや脱税の疑いがある場合は最大7年分まで遡られます。青色申告の帳簿保存期間も原則7年(一部5年)と定められているため、調査が入った際に即座に対応できるよう、日頃から領収書や請求書は正しく整理・保存しておくことが重要です。万が一の調査に備え、期間分は確実に保管しましょう。
Q. 個人事業主に税務調査が来る確率はどのくらいですか?
一般的に個人事業主への調査実施率は1%程度と言われていますが、売上の急増時や無申告の状態が続いている場合はその確率が大幅に高まります。全ての事業者に均等に来るわけではなく、申告内容の不自然さや疑義があるケースが優先的に選定される傾向にあります。
Q. 個人事業主に税務調査が来る確率やタイミングは?
調査の頻度に法的な決まりはなく、売上の急増・急減や、同業種と比較して経費率が高いなど、不自然な点がある場合に選定されやすい傾向にあります。一般的に、個人事業主への実地調査は数年に一度の割合と言われますが、無申告や過少申告が疑われる場合は急に連絡が来ることもあります。毎年適正な確定申告を行い、帳簿が整理されていれば、過度に恐れる必要はありません。
Q. 税務調査では過去何年分の帳簿を遡って確認されますか?
通常は過去3年分が対象となりますが、申告漏れなどの問題が見つかった場合は5年分、悪質な隠蔽や仮装(脱税)の疑いがある場合は最大7年分まで遡って調査されます。そのため、領収書や帳簿などの資料は法令に基づき、常に7年間は保管しておくことが重要です。
Q. 税務調査の当日に税理士に立ち会いを頼むメリットは何ですか?
税務署員との専門的なやり取りを任せられ、誤った回答による不利な追徴課税を防げるのが最大のメリットです。調査官は法律のプロですので、個人だけで対応すると回答が矛盾して不利になる場合があります。税理士が立ち会うことで、法令に基づいた正確な主張が可能になり、指摘事項に対する交渉や修正申告のサポートもスムーズに行えます。事前に相談できる安心感も非常に大きいです。
Q. 税理士をつけずに自分一人で税務調査に対応することは可能ですか?
自身で対応することは法律上可能ですが、調査官の指摘が税法的に妥当かどうかの判断が難しく、不当に重い追徴課税を受け入れてしまうリスクがあります。税理士に立ち会いを依頼すれば、専門的な見地から適切な反論や交渉を行ってくれるため、精神的な不安を軽減し、適正な納税額に抑えることができます。
Q. 税務調査の対象になりやすい個人事業主の特徴はありますか?
主に、売上高が一定規模(1,000万円超など)を超えている、売上や経費の変動が激しい、あるいは同業他社と比較して利益率が極端に低いといった事業主が挙げられます。また、多額の補助金や助成金を受け取っている場合もチェックが入りやすいです。普段から「なぜこの経費がかかったのか」を説明できる証憑書類を整え、事業の実態と帳簿の内容が整合しているかを確認しておくことが肝要です。
Q. 売上が1,000万円を超えたら必ず税務調査が来ますか?
1,000万円超えは消費税の課税事業者になるかどうかの境目であるため、税務署の注目度が上がる一つの目安にはなりますが、即座に調査が決まるわけではありません。むしろ、課税を逃れるために意図的に売上を900万円台に調整しているような不自然な動きがある場合に、調査の対象になりやすいといえます。
Q. 個人事業主が税理士に依頼する場合、費用の相場はどのくらいですか?
売上規模や依頼範囲によりますが、確定申告のみのスポット依頼で5万〜15万円、顧問契約の場合は月額1万〜3万円程度が一般的です。2026年現在はクラウド会計ソフトの利用を前提とした、データ連携による効率的な低価格プランを提示する事務所も増えています。
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この記事を書いた人
丸山 桃子
アパレルEC運営支援・SNSコンサル
アパレル企業でMD・ECバイヤーとして勤務後、フリーランスに独立。アパレルブランドのEC運営支援・SNS運用を手がけ、ファッション・EC系の記事を執筆しています。
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