個人事業主 廃業届 確定申告|廃業年度の申告と未収金・在庫の処理方法

丸山 桃子
丸山 桃子
個人事業主 廃業届 確定申告|廃業年度の申告と未収金・在庫の処理方法

この記事のポイント

  • 個人事業主の廃業届と確定申告について
  • 未収金・在庫・固定資産の処理方法
  • 法人成りや再開の選択肢まで実務目線で網羅解説します

個人事業主として活動していたけれど、事業をたたむことになった。そんなとき、頭をよぎるのが「廃業届はどう出すの?」「廃業した年の確定申告って必要?」という疑問です。実際にアパレル系のEC運営代行で独立して数年が経つ私の周囲でも、コロナ禍以降、廃業を選ぶ人と法人化を選ぶ人がはっきり分かれてきました。本記事では「個人事業主 廃業届 確定申告」というキーワードで検索する読者が本当に知りたいこと、つまり廃業年度の申告ルール・未収金や在庫の処理・赤字廃業のメリット・必要書類の出し方までを、現場目線で整理します。

個人事業主の廃業を取り巻く現状とマクロ視点

中小企業庁や国税庁の統計を見ると、個人事業主の開業件数と廃業件数は毎年それぞれ数十万件規模で推移しています。コロナ禍以降は飲食・小売を中心に廃業が増えた一方、ITやクリエイティブ職での新規開業も増え、業種ごとに事情がまったく違うのが実態です。中小企業庁の中小企業白書では、個人事業主の廃業理由として「経営者の高齢化」「後継者不在」「市場縮小」「採算悪化」が上位を占めており、決して赤字だけが理由ではない構造が見えてきます。詳細は中小企業庁の公開資料で確認できます。

私自身、副業時代から付き合いのあった小さなアパレルブランドが「在庫を持つビジネスの限界」を理由に廃業に踏み切るのを見てきました。粗利が高くても在庫リスクと販管費に押されて赤字に転落する。そこで「いっそ廃業して受託業に転向する」という選択をする方が珍しくありません。廃業は失敗ではなく、ビジネスモデルの転換点として捉える経営者が増えている印象です。

廃業を考える際にまず押さえたいのは、廃業届の提出と確定申告は別物だという点です。廃業届は税務署に対する「事業をやめます」という形式的な届け出、確定申告は「廃業した年の所得」を計算して納税する手続きです。両方とも期限と書式が決まっており、知らずに放置すると延滞税や加算税が発生します。所得が出ていれば当然申告が必要ですし、赤字でも申告することで翌年以降にメリットが生まれるケースがあります。

なお、廃業後にもう一度フリーランスとして再開したいという方は、案件探しの選択肢を事前に知っておくと安心です。たとえばITやマーケティング寄りの仕事に転向するならAIコンサル・業務活用支援のお仕事のような分野が成長領域として注目されています。事業形態を変えても、自分のスキルを活かせる受注口は広く確保しておきたいところです。

廃業届の提出は税務署+都道府県の2段階

個人事業主が事業をやめるとき、最初に提出するのが「個人事業の開業・廃業等届出書」、いわゆる廃業届です。提出先は納税地を所轄する税務署で、廃業日から1か月以内に出すのが原則です。様式は国税庁サイトからダウンロードでき、提出は窓口持参・郵送・e-Tax のいずれでも構いません。e-Taxを利用する場合はe-Taxから電子申請が可能です。

意外と忘れられがちなのが、都道府県税事務所への「事業廃止届」です。地方税法上、個人事業税の納税義務者だった人は事業の廃止を都道府県にも届け出る必要があります。様式や提出期限は自治体ごとに異なり、廃業から10日〜1か月以内とされているケースが多いです。東京都の場合は都税事務所、その他の道府県は県税事務所が提出先になります。税務署の廃業届だけで完結したと思い込み、後から個人事業税の納付書が届いて慌てる方が一定数いるので注意してください。

廃業届と合わせて検討すべき書類は他にもあります。青色申告を選択していた人は「所得税の青色申告の取りやめ届出書」を、消費税の課税事業者だった人は「事業廃止届出書(消費税)」を、給与を支払っていた人は「給与支払事務所等の廃止届出書」を提出します。従業員を雇っていた場合は、最後の給与に対する源泉所得税の納付や年末調整も必要になり、廃業日から数か月かけて段階的に手続きが完了するイメージです。

書類の入手や記入方法に迷ったら、国税庁のホームページに様式と記入例が用意されています。最近は会計ソフトのfreeeマネーフォワードも廃業時の書類作成機能を持っており、確定申告と一緒に処理できるようになっています。紙で書くより圧倒的に楽なので、現役の事業主でソフトを使っているなら最後までソフトに頼るのが現実的です。

提出時に押さえておきたいポイントとして、廃業届の控えは必ず保管してください。屋号付き口座の解約、各種補助金の精算、後述する事業再開時の手続きなどで、廃業日を証明する書類として求められることがあります。e-Taxで申請した場合は受信通知をPDFで保存しておくと安心です。

廃業した年の確定申告は所得次第で要否が変わる

ここから本題の確定申告です。結論を先に書くと、廃業した年であっても通常の事業年と同じく、所得が一定額を超えるなら申告義務があります。所得とは「収入から必要経費と各種控除を引いた金額」のことで、いわゆる売上ではありません。

個人事業主が廃業した場合、その年の所得額に応じて確定申告すべきかが決まります。所得48万円超なら必要、赤字廃業なら不要です。

申告期限は通常の確定申告と同じで、廃業した翌年の2月16日から3月15日までです。年の途中で廃業しても、申告期限が早まることはありません。「廃業=即申告」ではないので、廃業届を出してから半年〜1年近く先に申告するケースもよくあります。

注意点は4つあります。1つ目は、所得が基礎控除以下でも住民税・国民健康保険料・年金免除申請のために申告した方が有利なケースが多いこと。2つ目は、青色申告を選んでいたなら廃業年も帳簿付けを続けて青色申告のメリットを最後まで使い切ること。3つ目は、消費税の課税事業者だった場合は所得税とは別に消費税の確定申告も必要なこと。4つ目は、廃業日後に発生した経費も一定の範囲で経費計上できることです。

特に4つ目は実務で見落とされがちで、廃業日以降に届いた請求書(事業に関わる電気代の最終分、廃棄費用、最終月の通信費など)も廃業した年の経費として処理できます。逆に、廃業日以前に発生したが未払いだった経費も同様に計上対象になります。発生主義で帳簿を付けてきた人なら自然に処理できますが、現金主義に近い管理をしていた人は最後の決算で見直しが必要です。

法人成りで廃業するケースも基本ルールは同じで、個人としての所得は最後まで確定申告する必要があります。法人成りの場合、個人事業の在庫や資産を法人に引き継ぐので、その評価額の計算と帳簿処理が論点になります。詳しくは後述します。

未収金・売掛金・前受金・前払費用の処理が一番面倒

廃業時の確定申告で最もつまずきやすいのが、廃業日時点で残っている未収金・売掛金・前受金・前払費用の扱いです。原則として、廃業日までに役務提供や納品が完了している取引については、入金が翌期にずれ込んでも廃業年度の収入として計上します。

具体例で説明します。私のEC運営代行の現場でいえば、12月末に納品したInstagram運用代行の報酬20万円が、相手先の支払いサイトの都合で翌年1月末に入金されるとします。この20万円は廃業日が12月31日でも、廃業した年の売上として確定申告に含めます。逆に、廃業後に着手して提供する作業の報酬を前もって受け取っていた場合(前受金)は、提供が完了していない部分は売上に計上しません。

売掛金が回収不能になりそうな場合は、貸倒れ処理を検討します。取引先の倒産や所在不明など、回収できない事実が客観的に認められれば貸倒損失として経費計上でき、その分の所得を減らせます。ただし、単なる「払ってくれない」では税務上の貸倒れと認められないので、内容証明郵便での催告履歴や、取引先の登記簿変更などの記録を残しておくと後々の説明に役立ちます。

在庫を持つビジネスだった人は、棚卸も大きな論点です。廃業日時点で残っている商品在庫は「家事消費」「他者への売却」「廃棄」のいずれかで処理します。家事消費(自分や家族で使う)に切り替える場合は、その時点の通常販売価格のおおむね70%以上で売上計上する必要があります。私の知っている小さなアパレルブランドでも、廃業時に残ったサンプル商品を家族用に転用したケースで「販売価格の70%でいいんですか?」と質問が出ました。仕入価格と販売価格に大きな差がある業種ほど、ここの計上ルールはきちんと押さえておくべきです。

固定資産(パソコン、撮影機材、車両など)も同様に、家事用転用なら時価相当額で売上計上、廃棄なら帳簿価額を除却損として経費計上します。10万円以上の資産で減価償却中だったものは、廃業日までの月割で減価償却費を計上した上で残存簿価を処理する流れになります。クリエイティブ職や撮影系の機材を多く持っていた人ほど、この処理を丁寧にやらないと損が出ます。

赤字廃業でも確定申告するメリットは大きい

「廃業する年は赤字だから、申告しなくていいよね?」と聞かれることが多いのですが、所得税法上は基礎控除以下なら申告義務はないものの、申告した方が有利なケースが大半です。

廃業しても所得金額が基礎控除額以上なら確定申告が必要

廃業した年の税務上の所得金額が95万円(2024年分までは48万円)を超えている場合は、所得税の確定申告をしなければなりません。税務上の所得金額とは、その年の収入から経費を引いた金額です。所得金額が95万円(2024年分までは48万円)以下であれば、基礎控除によって課税所得となる所得金額が0円になるため、確定申告は不要になります。

赤字廃業でも確定申告するメリットは大きく分けて4つあります。

1つ目は、青色申告の純損失の繰越控除です。青色申告者なら、廃業した年の赤字を翌年以降最大3年間繰り越し、給与所得など他の所得と相殺できます。廃業後に会社員に戻った場合、給与から天引きされた所得税が還付される可能性があります。3年間で数十万円単位の節税につながることもあるので、青色申告者は必ず申告した方がいいです。

2つ目は、廃業前年度に黒字だった場合の純損失の繰戻し還付です。これは青色申告者限定で、前年に納めた所得税を還付してもらえる制度です。前年が大きく黒字、今年が大きく赤字というパターンで効果を発揮します。所得税の還付請求書を確定申告と同時に提出する必要があります。

3つ目は、源泉徴収された所得税の還付です。報酬から源泉徴収されていた所得税(業務委託案件の10.21%など)は、年間所得が一定額以下なら申告することで還付されます。赤字廃業の年は所得税の計算結果がゼロになるため、源泉徴収分がほぼ全額戻ってくるケースが多いです。

4つ目は、住民税・国民健康保険料・各種証明書の正確な算定です。所得証明が必要な場面(賃貸契約、保育園、就職時の年収確認など)で「無申告」だと前年所得が証明できず不利になります。逆に申告しておけば「所得ゼロ」の証明が公的に取れるため、各種減免申請や審査で有利に働きます。

私の周りで廃業を選んだフリーランス仲間も、ほぼ全員「赤字でも確定申告した方が結局得だった」と振り返っています。申告書1枚で還付金が戻ってくる可能性があるなら、やらない理由はありません。

廃業に必要な書類と提出スケジュール一覧

廃業時に提出する書類を時系列で整理します。期限を逃すと延滞税や手続きの遅れにつながるので、廃業日が決まったらカレンダーに落とし込むのが安全です。

廃業日から1週間以内に着手するもの。事業用口座から個人口座への入出金整理、取引先への廃業通知、未払い経費の精算、納品中の案件のクロージング。これは税務手続きというより取引整理ですが、後の確定申告作業を楽にするため早めに着手するのがおすすめです。

廃業日から1か月以内に出すもの。「個人事業の開業・廃業等届出書」(税務署)、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」(青色申告者の場合・税務署)、「事業廃止届出書」(消費税の課税事業者の場合・税務署)、「給与支払事務所等の廃止届出書」(従業員を雇っていた場合・税務署、廃止から1か月以内)。

廃業日から10日〜1か月以内(自治体により異なる)。「事業廃止届」(都道府県税事務所)。

廃業日後の任意のタイミング。屋号付き銀行口座の解約、事業用クレジットカードの解約、商工会議所や業界団体からの退会、各種サブスクリプションの解約。

翌年2月16日〜3月15日。所得税の確定申告(廃業年度分)、消費税の確定申告(課税事業者だった場合)、個人事業税の確定申告(都道府県、地域により様式異なる)。

国民健康保険・国民年金についても忘れずに対応します。廃業後にすぐ就職する場合は会社の社会保険に切り替わるため、市区町村の窓口で資格喪失の手続きを行います。すぐに就職しない場合は、国民健康保険料の減免申請や国民年金の免除申請が可能なケースがあります。所得が下がる年は日本年金機構に保険料免除・納付猶予の相談をしておくと負担が軽くなります。

廃業のデメリットと、廃業せず別の選択肢を取る判断軸

廃業届を出すと、当然ですが事業者としての税務上の地位は失われます。具体的なデメリットを整理します。

第1に、青色申告の特典が翌年以降使えなくなります。再開時に再度青色申告承認申請書を出せば再取得は可能ですが、その間の累積メリット(純損失の繰越上限、青色申告特別控除65万円など)は途切れます。

第2に、消費税のインボイス登録番号(適格請求書発行事業者番号)が失効します。再開時に再申請が必要で、その間に取引先から仕入税額控除の関係で取引を打ち切られるリスクもあります。

第3に、屋号付き銀行口座や事業用クレジットカードが解約対象になります。屋号の信用力で得ていた取引条件(後払い、与信枠など)も失われます。

第4に、廃業後の年金・健康保険の自己負担が増えます。会社員に戻れば社会保険に切り替わりますが、無職期間中は国民年金・国保の負担が家計を圧迫することがあります。

このため、「事業の縮小」や「休業」で済むなら、廃業を急がない選択肢もあります。事業を実質ストップしていても所得ゼロで確定申告を続け、翌年以降の再活発化に備える運用もありです。私の知人で、出産・育児で1年半ほど事業を休んだ後にスムーズに再開できた人は、廃業届を出さず帳簿を最低限つけ続けていました。

逆に、法人成りで廃業するパターンもよくあります。売上規模が一定を超えてくると、税負担や社会的信用の観点から法人化が有利になります。個人事業の廃業届と新法人設立の手続きを同時並行で進めることになり、個人と法人で在庫・資産を引き継ぐ際の評価額の算定、消費税のインボイス番号の取り直しなど、論点は多いです。法人成りを検討するなら、税理士に依頼するか、最低でもfreeeマネーフォワードの法人成り対応機能を活用するのが現実的です。

廃業ではなく事業転換を選ぶなら、自分のスキルがどの分野で評価されるかを見極める段階に入ります。たとえば、これまで小売やECで培ったマーケティング経験は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事のような領域で再活用できます。プログラミング寄りに転向するならアプリケーション開発のお仕事も視野に入れたいところです。

よくある失敗例と私自身が現場で見た落とし穴

廃業実務でありがちな失敗を、現場の体感ベースでまとめます。情報商材的な煽りではなく、本当に「こういうつまずきが多い」というポイントだけ抽出しました。

1つ目は、廃業届だけ出して都道府県への届出を忘れるパターン。1年後くらいに自治体から個人事業税の催告が来て驚くケースがあります。納付書が届いた時点で慌てて事業廃止届を出すと、本来不要だった事業税分の納税義務が残る可能性もあるので、廃業届とセットで都道府県の手続きも済ませてください。

2つ目は、廃業日後の経費を計上し忘れるパターン。最終月の電気代・通信費・サブスク代の請求書が翌月以降に届き、「もう廃業したから経費にできない」と思い込む人がいますが、廃業前の事業に関連する費用なら廃業年度の経費にできます。私自身、独立当時に最終月の請求漏れで余分に税金を払いそうになった経験があります。

3つ目は、在庫の処理を簡略化しすぎて税務上の問題を残すパターン。「面倒だから全部廃棄処分」と紙の記録もせずに処分してしまうと、後から「家事消費したのではないか」と疑われた際に反証できなくなります。廃棄なら廃棄業者からの引き取り証明、家事消費なら数量と評価額の記録、売却なら売却先と金額の記録を必ず残してください。

4つ目は、源泉徴収票の収集漏れ。業務委託で報酬を受けていた取引先からの支払調書は、翌年1月以降に発行されることが多く、廃業した年の確定申告で必要になります。廃業を急ぎすぎて取引先との連絡が途絶えると、支払調書を入手しづらくなります。廃業通知を送る際に「翌年の支払調書送付先」を一緒に伝えておくとスムーズです。

5つ目は、屋号付き口座の解約タイミング。確定申告で還付金を受け取る口座として屋号付き口座を指定すると、解約済みで還付金が振り込めないケースが発生します。確定申告と還付金受取が終わってから口座解約するのが安全です。

6つ目は、青色申告の取りやめ届出書の出し忘れ。青色申告の取りやめ届出書を出さずに廃業届だけ出すと、税務署側のシステム上は青色申告者のままになっていることがあります。実害はあまりないですが、再開時に手続きが煩雑になる可能性があるので、青色申告者だった人は忘れずに出してください。

廃業した後に「もう一度フリーランスをやり直したい」「会社員と並行して副業ベースで小さく続けたい」と考える人は実は少なくありません。廃業届を出した人が再度個人事業を始める場合、新たに「個人事業の開業・廃業等届出書」(今度は「開業」として)を出し直し、必要に応じて青色申告承認申請書も再提出します。手続き的には初めて開業するのと同じ流れです。

スキル提供型に転向する場合の市場性を客観的に見ると、ソフトウェア作成者の年収・単価相場著述家,記者,編集者の年収・単価相場などの公的データが参考になります。これらは厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとにした単価相場で、業界平均がどの水準にあるかを把握する出発点として有用です。

資格取得を組み合わせる選択肢もあります。事業再開やキャリアチェンジに向けて、中小企業診断士のような経営知識を体系化する資格や、業種特化型の医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)などは、廃業を経験した人がもう一度ビジネスの土台を作り直す上で役立ちます。資格は「持っているだけで稼げる」ものではありませんが、再就職や案件獲得時の信用付与には確実に効果があります。

廃業を「失敗」と捉えるのか「次のフェーズへの整理」と捉えるのかは、出口戦略の作り方次第です。私自身、ファッション業界の現場で「廃業から3年後に新しい形で再開して、前よりずっと安定している」というケースを何度も見てきました。在庫を持たない・固定費を最小化する・スキルベースの受注に絞る、この3点を意識して再設計すれば、廃業経験はむしろ強みになります。

廃業時の確定申告は、過去の事業を「数字でしっかり締める」最後のステップです。ここを丁寧にやっておくと、税務上の問題を残さず、再スタートをクリーンに切ることができます。逆にここを雑にすると、数年後に税務署から問い合わせが来たり、未払い税金の延滞税が発生したり、思わぬところで足を引っ張られます。

廃業届を出す前、確定申告を進める前に、もう一度本記事の手続きスケジュールを見直して、抜け漏れがないかチェックしてみてください。事業を整理しきった先にこそ、次のキャリアの選択肢が広がっています。

よくある質問

Q. 廃業届を出し忘れるとどのようなデメリットがありますか?

税務上、事業が継続しているとみなされるため、翌年も税務署から確定申告の案内が届いたり、自治体から個人事業税の納付書が送られてきたりする可能性があります。また、インボイス登録事業者の取り消しを行わないと事業者情報が公開され続けます。無用なトラブルや無申告加算税のリスクを避けるためにも、期限内の提出が極めて重要です。

Q. 所得が非課税枠に収まっていても、確定申告をするメリットはありますか?

はい、大きなメリットがあります。取引先から源泉徴収されている場合は申告によって税金が還付されますし、青色申告であれば赤字を3年間繰り越すことも可能です。また、申告がないと非課税証明書が発行されず、公的な融資や給付金の申請に支障が出る場合があります。

Q. 個人事業主の確定申告はいつまでに行えばよいですか?

原則として、毎年2月16日から3月15日の間に行います。還付申告の場合は、1月から行うことも可能です。期限を過ぎると延滞税が発生する場合があるため、早めの準備を心がけましょう。

Q. 確定申告を忘れたり、遅れたりするとどうなりますか?

期限を過ぎると「無申告加算税」や「延滞税」といったペナルティが課されます。さらに、青色申告の場合は最大65万円の特別控除が受けられなくなる(10万円に減額される)という大きなデメリットがあるため、必ず期限内に申告しましょう。

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丸山 桃子

この記事を書いた人

丸山 桃子

アパレルEC運営支援・SNSコンサル

アパレル企業でMD・ECバイヤーとして勤務後、フリーランスに独立。アパレルブランドのEC運営支援・SNS運用を手がけ、ファッション・EC系の記事を執筆しています。

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