Slack代替ツール比較2026|中小企業のコスト削減ならChatwork・Google Chat?


この記事のポイント
- ✓2026年のSlack値上げを受け
- ✓中小企業で「Slack代替」への移行検討が加速しています
- ✓ChatworkやGoogle Chatなど主要5ツールを徹底比較
人事を15年やってきて断言できるのは、「ITツールのコスト削減は、単なる経費節減ではなく、採用や教育に回せる原資を作る投資である」ということです。
2026年に入り、Slackの価格改定やプラン内容の変更が話題になっています。「なんとなく便利だから」とSlackを使い続けてきた中小企業の経営者や人事担当者の方から、「年間で数十万円の差が出るが、本当にこのままでいいのか?」という相談を受ける機会が急増しました。
今回は、元人事マネージャーとしての実務経験と、現在の採用コンサルタントとしての知見を総動員して、Slackの代替となるビジネスチャットツールを徹底比較します。コストだけでなく、採用現場での「応募者対応のしやすさ」という視点も交えて、2026年最新の最適解をお伝えします。
1. 2026年にSlack代替を検討すべき中小企業の共通点
「うちはSlackで満足している」という企業も多いでしょう。しかし、私がコンサルティングに入っている企業の中には、Slackを使い続けることが「隠れた機会損失」になっているケースが少なくありません。
Slackのコスト増が経営を圧迫し始めている
2025年末からの円安継続と、Slack社による全世界的な価格体系の見直しにより、1ユーザーあたりの月額コストは数年前の1.5倍近くになっています。社員数が30名を超えてくると、年間で100万円近いコスト差が生まれることも。
SNSでも、Slackの価格改定やプラン変更に伴うコスト増を懸念する声が多く見られます。
中小企業がITツールを導入する主な目的として、「業務効率化・コスト削減」を挙げる企業の割合が最も高く、全体の約7割に達しています。
出典: 中小企業庁「2024年版 中小企業白書」
この「100万円」があれば、@SOHOで質の高い求人票を出し続け、優秀なフリーランスを数名確保できる金額です。詳細は中小企業庁の公式ページでも確認できますが、限られたリソースをどこに配分するかは経営の根幹に関わります。
全社員が「高機能すぎる」状態にある
エンジニア中心のスタートアップならSlack一択ですが、営業、事務、製造現場などが混在する一般的な中小企業では、Slackの多機能さが逆に「使いにくい」という声に繋がることがあります。元人事の目線で言えば、ITリテラシーにバラつきがある組織で高機能すぎるツールを導入すると、結局「ツールを使いこなすための教育コスト」が発生してしまうのです。
外部連携(採用・外注)のハードル
Slackは外部共有(Slack Connect)が便利ですが、相手側もSlackを使っている必要があります。一方、日本の中小企業やフリーランスの間では、まだ別のツールが主流であるケースも多い。ここでの「ツールの壁」が、採用のスピード感を削いでいることに気づいている企業は意外と少ないのが現状です。
2. Slack代替ツールの最有力候補5選:2026年最新比較
現在、日本国内でSlackの代替として検討すべきは、以下の5つのツールです。それぞれの特徴と、どのような企業に向いているかを整理しました。
ビジネスチャットの導入効果として、「意思決定の迅速化」を挙げる企業が約5割、「社内コミュニケーションの活性化」を挙げる企業が約4割に達しています。
出典: 総務省「令和5年版 情報通信白書」
① Chatwork(チャットワーク):国内中小企業のスタンダード
日本発のツールであり、最大の特徴は「ITに詳しくない人でも直感的に使える」ことです。
- メリット: タスク管理機能が標準搭載されており、指示出しが漏れない。外部の社外ユーザーとも繋がりやすい。
- 人事目線の評価: 現場の社員から「使いにくい」という不満が出にくいのが最大のメリット。また、多くの日本企業が導入しているため、社外とのやり取りが非常にスムーズです。
② Google Chat:Google Workspaceユーザーなら「実質無料」
すでにGmailやGoogleカレンダーを有料(Google Workspace)で利用しているなら、追加料金なしで利用可能です。
- メリット: 圧倒的なコストパフォーマンス。Googleドキュメントやスプレッドシートとの親和性が抜群。
- 人事目線の評価: 「新しくツールを契約する」という社内稟議が不要。共有設定がGoogleのアカウント管理と連動しているため、退職時のアカウント削除漏れなどのセキュリティリスクも低いです。
③ Microsoft Teams:Office 365環境の企業には最強
ExcelやWordを多用する企業であれば、すでにライセンスに含まれていることが多いです。
- メリット: Web会議(Teams会議)との連携がシームレス。大規模組織での管理機能が充実。
- 人事目線の評価: 動作が少し重いという弱点がありますが、セキュリティ基準が厳格な大手メーカーとの取引が多い企業には、信頼性の面でおすすめです。
④ LINE WORKS(ラインワークス):現場・店舗との相性No.1
プライベートのLINEと同じ感覚で使えるため、導入障壁が最も低いです。
- メリット: 教育がほぼ不要。既読確認ができるため、現場への周知確認が確実。
- 人事目線の評価: アルバイトやパート採用が多い業態では、応募者とのやり取りをLINEで行うことが多いため、そのまま管理に移行できる強みがあります。
④ Discord(ディスコード):IT・クリエイティブ特化ならあり
もともとゲーマー向けでしたが、近年はビジネス利用も増えています。
- メリット: 音声通話(ボイスチャンネル)が常時接続しやすく、リモートワークでも「隣にいる感覚」が作れる。
- 人事目線の評価: 非常に安価、もしくは無料で運用可能。ただし、ビジネス向けのフォーマルな管理機能やサポートは他より弱いため、リテラシーの高い少数精鋭チーム向けです。
3. 【徹底比較表】Slack vs 主要代替ツール(2026年度版)
人事部長の私が、経営会議に出すならこの表を作ります。コストと「使い勝手」のバランスに注目してください。
| ツール名 | 月額コスト(1名/年払) | 主なターゲット | 採用現場での利点 | 操作難易度 |
|---|---|---|---|---|
| Slack | 約1,200円〜 | IT・ベンチャー | 外部アプリ連携が豊富 | 中〜高 |
| Chatwork | 約700円〜 | 中小企業・建設・士業 | 外部パートナーと繋がりやすい | 低 |
| Google Chat | 0円(Workspace込) | 全業種 | ドキュメント共有が爆速 | 中 |
| Teams | 0円(Office 365込) | 一般企業・製造業 | 社内研修・会議が統合される | 中〜高 |
| LINE WORKS | 約540円〜 | 店舗・物流・サービス | アルバイト・パートと即繋がる | 極低 |
※価格は2026年4月時点の推定・税込。プランにより変動します。
また、日本商工会議所などが発信する中小企業のIT化動向も、ツール選定の参考になります。
4. 失敗しない「Slack代替」への移行ステップ
ここだけの話ですが、ツール移行で一番失敗するのは「機能の比較」だけで決めてしまうことです。人事が実際に経験した「移行の落とし穴」を防ぐ手順を解説します。
なお、ツールの導入にあたってはIT導入補助金2024(公式サイト)などの公的支援を活用できる可能性もあるため、事前に要件を確認しておくのが賢明です。
ステップ1:過去ログの移行範囲を決める
Slackの全データを他ツールに完璧に移行するのは、実は非常に困難でコストがかかります。「過去1年分だけ移行する」「それ以前はアーカイブとして保存し、検索用のアカウントを1つだけ残す」といった割り切りが、スムーズな移行のコツです。
ステップ2:スモールスタートで「現場の抵抗」を検証する
いきなり全社で切り替えるのではなく、まずは「人事部だけ」「営業1チームだけ」で1ヶ月試行してください。ここで出る「Slackならできたのに、これではできない」という不満を、運用ルールでカバーできるか確認します。
ステップ3:社外パートナーへの告知
これが意外と漏れます。Slack Connectで繋がっている外注先やフリーランスの方に、「◯月からChatworkに移行します」と早めに通知しましょう。ここでの対応が遅れると、外部とのプロジェクトが停滞し、納期遅延などの実害が出る恐れがあります。
5. 人事目線で見る「ビジネスチャットと採用力」の関係
「なぜ、採用コンサルタントがチャットツールの比較記事を書くのか?」と疑問に思うかもしれません。実は、チャットツールの選択は、企業の「採用力」に直結するからです。
応募から24時間以内の返信が「当たり前」の時代
以前、私が人事をしていた頃、メールでのやり取りが中心だった時代は、応募から面接設定まで3日かかっていても「早い方」でした。しかし、今は違います。@SOHOのようなスピード感が求められる媒体では、応募から24時間以内にチャットで連絡が取れるかどうかが、採用の成否を分けます。
また、採用する職種の具体的な業務内容や市場価値を正しく理解しておくことも、ミスマッチを防ぐために重要です。
優秀なエンジニアを確保するためには、最新の市場相場を把握しておくことも欠かせません。 システムエンジニアの年収データを見る
外部の優秀なフリーランスを惹きつける環境
優秀なフリーランス(特に@SOHOを利用しているようなプロフェッショナル)は、複数の案件を抱えています。連絡が遅い、あるいはツールが使いにくい企業は、それだけで「仕事がしにくい」と判断され、優先順位を下げられてしまいます。
「Slackのコストが高い」と感じたら、それは単なる節約のチャンスではなく、自社のコミュニケーションインフラを「より現代の採用に最適化する」チャンスだと捉えてください。
よくある質問
Q. Slackの過去のメッセージやファイルを新しいツールへ移行するのは難しいですか?
移行の難易度はツールによって異なりますが、多くの主要ツールはSlackからのインポート機能を提供しています。ただし、無料プランの場合は履歴のエクスポートに制限がある場合も多いため注意が必要です。完全なデータ移行を目指すよりは、重要なファイルはGoogleドライブ等に退避させ、過去のやり取りは一定期間Slackの無料版で参照できるように残すなど、並行運用を前提とした移行戦略が現実的です。
Q. とにかくコストを抑えたい中小企業には、どの代替ツールが一番おすすめですか?
コスト最優先であれば、すでにGoogle Workspaceを導入している企業なら「Google Chat」が追加費用ゼロで利用できるため圧倒的におすすめです。また、ITに不慣れな社員が多い場合は「Chatwork」の無料プランや低価格プランが使いやすく、導入ハードルが下がります。自社の既存インフラや従業員のITリテラシーに合わせて、実質的な追加コストが最小になるものを選びましょう。
Q. 社外のクライアントや業務委託メンバーとのやり取りが多い場合、どのツールが適していますか?
社外とのやり取りを重視するなら「Chatwork」が適しています。国内の中小企業やフリーランスで広く普及しており、アカウントさえあれば組織の枠を超えて簡単につながれる点が最大の強みです。また、すでに取引先がGoogle WorkspaceやMicrosoft 365を使っているなら、それぞれの付帯チャットツール(Google Chat等)をゲスト招待で活用するのもスムーズな移行方法です。
Q. ツールをSlackから変更することで、採用活動に悪影響が出ることはありますか?
エンジニアやデザイナーなど、IT系職種の採用においては「Slackを使えないこと」がマイナスイメージ(DXへの遅れなど)と捉えられるリスクはゼロではありません。しかし、全社で別のツールに移行しても、開発部門だけはSlackを継続利用するなど、職種に応じた柔軟なツール運用をアピールできれば問題ありません。大切なのは「なぜそのツールを選んだのか」という合理的な理由を候補者に説明できるかどうかにあります。
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この記事を書いた人
清水 智也
採用コンサルタント・元人事部長
IT企業で人事部長として年間100名以上の採用を統括。中小企業・スタートアップの採用支援を年間30社担当し、無料採用の仕組み作りや求人戦略系の記事を執筆しています。
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