RPAエンジニアの副業案件|UiPath・Power Automateスキルの需要

榊原 隼人
榊原 隼人
RPAエンジニアの副業案件|UiPath・Power Automateスキルの需要

この記事のポイント

  • RPAエンジニアの副業案件を解説
  • UiPath・Power Automate・Automation Anywhereのスキル別需要
  • 始め方のステップを現役エンジニアが紹介します

RPAは地味だ。AIみたいにバズることはないし、最新技術でもない。でも副業としての稼ぎやすさで言えば、かなり優秀な選択肢だと思っている。

前職の同僚ユウトが「RPA副業ってどうなの」と聞いてきたとき、「地味だけど手堅い」と答えた。需要が安定していて、参入障壁が低い。プログラミング未経験でも始められるツールが多く、企業の「この作業を自動化してくれ」は尽きることがない。

RPAエンジニアの副業市場

ツール別の案件数と単価

ツール 案件数 副業案件の単価 学習難易度
UiPath 多い 1件10〜50万円 ★★★
Power Automate 非常に多い 1件5〜30万円 ★★
Automation Anywhere やや少ない 1件15〜60万円 ★★★
WinActor 減少傾向 1件8〜30万円 ★★

2026年現在、最も案件が多いのはMicrosoft Power Automate。Microsoft 365を導入済みの企業が多いため、追加コストなしでRPAを始めたいという需要が強い。

一方、大規模な業務自動化ではUiPathが依然として主流。単価も高い。Automation Anywhereは案件数こそ少ないが、エンタープライズ向けの高単価案件が多い傾向にある。

この案件のように、UiPath経験者は金融系の高単価案件にアクセスできる。「35日サイト」の好条件で長期安定、というのは副業よりフリーランス向きだが、UiPathのスキルがあれば選択肢が広がることは間違いない。

副業でよくあるRPA案件の例

定型業務の自動化

案件例 単価 作業期間
経理の請求書処理を自動化 15〜30万円 2〜4週間
営業データの集計レポート自動生成 10〜20万円 1〜2週間
ECサイトの在庫データ連携 20〜40万円 2〜3週間
勤怠データの集計・転記 8〜15万円 1〜2週間
Webスクレイピング + Excel集計 5〜15万円 数日〜1週間

僕が実際に副業として受けたのは、Excelベースの受発注データを基幹システムに転記するRPAの構築。作業自体は3日で終わったが、報酬は12万円。クライアントにとっては、毎月20時間の手作業がゼロになるので、十分にペイする投資だった。

ただ、最初のRPA案件では見積もりを失敗した。業務フローの洗い出しに2日かかることを想定しておらず、結果的に作業時間が当初見積もりの1.5倍になった。時給換算で2,500円程度まで下がってしまった。教訓として、RPA案件では「ヒアリング・業務フロー整理」の工数を必ず見積もりに含めるようにしている。

RPAエンジニアに必要なスキル

技術スキル

  • RPAツールの操作:最低1つのツールを実務レベルで使えること
  • Excel VBA:RPAと組み合わせるケースが多い
  • SQLの基礎:データベース連携の案件で必要
  • API連携の知識:SaaSツール間の連携に使う

ビジネススキル

  • 業務フロー分析:クライアントの業務を理解して、自動化ポイントを見つける
  • 要件定義:「何を自動化するか」を明確にする力
  • ドキュメント作成:運用マニュアルの整備

技術的にはそこまで高度なものは求められない。むしろ「クライアントの業務を理解して、最適な自動化を提案できるか」のほうが重要。

始め方のステップ

Step 1:ツールを選ぶ

副業で始めるなら、まずPower Automateを推奨する。理由は3つ。

  1. Microsoft 365のライセンスがあれば無料で使える
  2. ノーコード/ローコードで学習コストが低い
  3. 案件数が最も多い

すでにプログラミング経験があるなら、UiPathも並行して学ぶとよい。単価が高い案件にアクセスできる。

Step 2:無料の学習リソースで基礎を固める

リソース コスト 内容
UiPath Academy 無料 UiPathの公式トレーニング
Microsoft Learn 無料 Power Automateの公式コース
YouTube 無料 実践的なチュートリアル

UiPath Academyは完成度が非常に高い。無料でここまで学べるのは正直すごい。40〜60時間程度で基礎は身につく。

Step 3:自分の業務を自動化してみる

学んだら、まず自分自身の作業を自動化してみる。日報の作成、メールの仕分け、データの集計など。実務で使った経験は、そのまま案件獲得時のアピール材料になる。

Step 4:案件に応募する

@SOHOの年収データベースによると、RPAエンジニアの副業収入は月5〜30万円が中央値。フルタイムのフリーランスに移行した場合は月50〜80万円が期待できる水準だ。

→ RPAエンジニアの年収データを見る

案件応募時のNG例とOK例

❌ NG例
「RPA開発ができます。UiPathとPower Automateの両方を使えます。」
→ 何ができるか具体性がない
✅ OK例
「Power Automateを使用し、Excel→基幹システムへの転記を自動化した
実績があります。月20時間の手作業をゼロにし、年間240時間の削減を
実現しました。」
→ ツール名、具体的な成果、削減効果を数字で示す

副業RPAエンジニアの収入モデル

10〜15時間の稼働で、月にどれくらい稼げるか。

月の案件数 案件単価 月収
小型案件 × 2件 5〜10万円/件 10〜20万円
中型案件 × 1件 15〜30万円/件 15〜30万円
保守契約 × 2〜3件 3〜5万円/件 6〜15万円

狙うべきは「保守契約」。一度構築したRPAの保守運用を月額で契約すると、毎月安定した収入が入る。構築案件だけだと収入の波が大きいが、保守契約を積み上げればベースラインが安定する。 この方が言うように、エンジニア副業は時給2,500円以上が堅い。RPAエンジニアも同様で、本業の業務知識があればむしろそれ以上の時給が見込める。

注意点

RPA × AI の融合が進んでいる

2026年のトレンドとして、RPAとAIを組み合わせた「インテリジェントオートメーション」の需要が増えている。OCRでの書類読み取り、自然言語処理での問い合わせ分類など、AI機能を組み込んだRPAの構築ができると差別化になる。

ツールのバージョンアップへの対応

RPAツールは頻繁にアップデートされる。特にPower AutomateはMicrosoftの方針でUI や機能が変わることがある。継続的な学習は必須。

RPAエンジニアにもSEとしての役割は求められる。ツールを使いこなすだけでなく、業務分析から要件定義、運用設計までカバーできるエンジニアが市場では高く評価されている。

業界別に見るRPA副業案件の傾向

RPA案件は業界によって特性が大きく異なる。同じ「請求書処理の自動化」でも、業界が違えば工数も単価も別物になる。前職の同僚ユウトから「金融系のRPA案件って未経験でも入れる?」と聞かれたとき、「業界知識が無いと正直キツい」と答えた。逆に言えば、本業で培った業界知識があれば、その業界のRPA案件は大きな武器になる。

業界別の案件特性

業界 主なツール 単価レンジ 業界知識の重要度
金融・保険 UiPath / Automation Anywhere 30〜80万円 ★★★★★
製造業 UiPath / WinActor 20〜50万円 ★★★★
EC・小売 Power Automate / UiPath 10〜30万円 ★★★
医療・介護 WinActor / Power Automate 15〜35万円 ★★★★
士業・会計事務所 Power Automate / UiPath 10〜25万円 ★★★★
人材・派遣 Power Automate 8〜20万円 ★★

金融系が高単価なのは、扱うデータの機密性が高く、業務フローが複雑で、規制対応が必要だから。一方、EC・小売は案件数が多く参入しやすいが、単価競争になりやすい。製造業は基幹システムとの連携が多く、SAPやOracleの知識があると一気に高単価帯にアクセスできる。

僕が受けた中で印象的だったのは、医療系クリニックのレセプト関連業務の補助RPA。診療報酬の計算ロジックは触らず、付随する転記作業だけを自動化する案件だった。医療事務の経験者と組んで進めたが、業界用語の理解だけで初週は終わった。報酬は28万円、稼働時間は約45時間、時給換算で6,200円。業界知識がある人と組むだけで、案件単価は跳ね上がる。

我が国の労働生産性はOECD加盟38カ国中30位(2022年)であり、特に中小企業における業務効率化が喫緊の課題となっている。RPA等のデジタルツールの活用による定型業務の自動化は、人手不足対策としても有効である。 出典: www.chusho.meti.go.jp

中小企業庁のデータが示す通り、生産性向上は国家レベルの課題になっている。RPA副業は単なる「技術案件」ではなく、社会的ニーズに直結している。中小企業向けの案件は単価こそ控えめだが、案件数の絶対量が圧倒的に多い。継続的に受注しやすいというメリットがある。

失敗しないための案件選定基準

RPA副業で稼げるかどうかは、技術力よりも「どの案件を受けるか」で決まる。僕は過去に3つの案件で大きく時給を下げた経験がある。どれも案件選定の段階でNGサインを見落としていた。

受けるべきでない案件のNGサイン

  • 「現状の業務フロー資料がない」
  • 「担当者が忙しくてヒアリングは週1回30分のみ」
  • 「対象業務の関係者が5人以上いて、意思決定者が不明」
  • 「成果報酬」「自動化された時間で報酬計算」などの不透明な契約形態
  • 「PoCだから安く」と言いつつ、本番運用まで求めてくる
  • セキュリティ要件が不明なまま、本番データへのアクセスを求める

特に注意すべきは「業務フロー資料がない」案件。これに該当すると、ヒアリング工数が予想の2〜3倍に膨らむ。前述の通り、僕も最初のRPA案件で見積もり工数の1.5倍かかったが、原因はまさにこれだった。

受けるべき案件の特徴

特徴 理由
業務マニュアルが整備されている ヒアリング工数を圧縮できる
担当者が業務を理解している 仕様確認がスムーズ
自動化対象が1機能に絞られている スコープが膨らみにくい
テスト環境が提供される 本番影響なしで開発できる
月次の保守契約に発展可能 ストック型の収入になる

特に最後の「保守契約への発展性」は重要。一度作ったRPAは、業務変更やシステム更新のたびに改修が必要になる。構築時に「保守契約も含めての提案」をしておくと、毎月3〜5万円の安定収入が積み上がる。10件の保守契約があれば、それだけで月30〜50万円のベースができる。

見積もり時に必ず含めるべき工数

  • ヒアリング・業務フロー整理:全体の20〜30%
  • 要件定義書・設計書作成:全体の10〜15%
  • 開発・実装:全体の30〜40%
  • テスト・例外処理対応:全体の15〜20%
  • 運用マニュアル作成:全体の5〜10%
  • 引き渡し・教育:全体の5%

開発以外の工数が全体の60〜70%を占める。ここを軽く見積もると確実に赤字になる。RPA副業で時給を維持するには、開発以外の工数を正確に見積もり、その分の報酬を上乗せ請求することが必須だ。

RPA案件で差別化する3つの戦略

RPAツールの操作だけなら、UiPath AcademyやMicrosoft Learnで誰でも習得できる。だからこそ、副業で安定して稼ぐには「ツールが使える人」から一歩抜け出す必要がある。

戦略1:特定業務領域のスペシャリスト化

「経理RPA専門」「人事・労務RPA専門」「ECサイト連携RPA専門」など、業務領域を絞る。クライアントは「自社業界に詳しい人」を強く求めるため、汎用エンジニアより高単価で受注できる。本業で経理経験があるなら、経理RPAに特化するのが王道。

戦略2:AI・OCRとの組み合わせスキル

2026年現在、純粋なRPA案件は単価が下がりつつある一方、AI/OCRと組み合わせた「インテリジェントオートメーション」の単価は上昇している。Azure AI Document Intelligence、Google Cloud Document AI、UiPath Document Understandingなどを使った帳票読み取りができると、案件単価が1.5〜2倍になる。

戦略3:内製化支援・教育サポート

クライアントの社内に「RPA人材を育てる」役割を担う。構築だけでなく、社内勉強会の講師、運用マニュアル作成、トラブルシューティングの体制構築までカバーする。これは時給換算で7,000〜10,000円のレンジに入る、最も単価の高い働き方だ。

副業・兼業の促進に関するガイドラインにおいて、労働者の自律的なキャリア形成を促進する観点から、企業は副業・兼業を認める方向で就業規則の見直しを行うことが望ましいとされている。 出典: www.mhlw.go.jp

厚生労働省のガイドライン改定以降、副業を認める企業は年々増えている。RPAは「本業の業務知識を直接活かせる副業」として、本業との相乗効果が大きい。本業で見つけた非効率業務をRPAで解決する経験は、副業案件の獲得材料になると同時に、本業での評価にも直結する。副業を通じて本業のキャリアも加速させる、という二重の効果を狙えるのがRPA副業の隠れたメリットだ。

よくある質問

Q. 未経験から高単価エンジニアになれますか?

結論から言うと、可能ですがステップが必要です。未経験時はまず基礎能力を証明するために30〜40万円の案件で実務経験を積み、そこからモダンな技術スタックに移行し、シニア層を目指すのが定石です。最短でも2〜3年の継続的な学習と実務が必要です。

Q. フリーランスか正社員か、どちらが稼げますか?

単価の額面だけで見ればフリーランスの方が高い場合が多いですが、社会保険や福利厚生を考慮すると、正社員のほうが手元に残る金額が大きいケースもあります。高単価を目指すならフリーランスが最短距離ですが、ライフプランに合わせて選択することが重要です。

Q. 副業で準委任契約を結ぶことは可能ですか?

可能です。最近では「週1〜2日」や「夕方以降」といった働き方を許容する準委任案件も増えています。例えばWebマーケターのフリーランスの始め方 (/blog/web-marketer-hajimekata)などの記事を参考に、自身のサブスキルを活かした複業展開を検討してみてください。

まとめ

2026年のフリーランス市場において、常駐型の準委任契約は、安定した収入と高度なスキル獲得を両立させるための「盤石な基盤」となります。

最新の単価相場を把握し、契約の法的側面を正しく理解し、そして税務知識で手元に残るお金を守る。この3つのサイクルを回すことで、あなたのフリーランス人生はより確実なものになります。

特に、直接契約のチャンスが多い環境を選ぶことは、エンジニアとしての「自由」と「富」を最大化する近道です。

Q. 案件獲得のために、まず何をすれば良いですか?

ノーコードエンジニアは、2026年のWeb業界において最も効率的に高収入を目指せる職種の一つです。「コードを書かない」という選択は、技術的な障壁を取り払い、よりクリエイティブで本質的な「価値提供」に集中することを意味します。

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榊原 隼人

この記事を書いた人

榊原 隼人

フルスタックエンジニア・テックライター

SIerで8年間システム開発に携わった後、フリーランスエンジニアに転身。React/Next.js/Pythonを中心に開発案件をこなしながら、技術系の記事を執筆しています。

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