アイコン素材 販売 副業 在宅 2026|UI/Webアイコンを売って稼ぐ始め方と相場

長谷川 奈津
長谷川 奈津
アイコン素材 販売 副業 在宅 2026|UI/Webアイコンを売って稼ぐ始め方と相場

この記事のポイント

  • アイコン素材の販売で副業・在宅収入を得る方法を2026年最新情報で解説
  • 販売プラットフォームの選び方
  • 初心者が陥りがちなトラブル事例まで網羅しています

先日、あるUIデザイナーさんから興味深い相談を受けました。「自分が趣味で作ったアイコンセットを販売サイトに登録したら、知らない間に数千件ダウンロードされていて、気づいたら毎月それなりの収入が入ってくるようになった」という話でした。アイコン素材の販売は、一度作ったものが繰り返し売れる「ストック型収入」を生み出せる副業として、在宅ワークを探している人にとって注目度が増しています。

本記事では、アイコン素材を販売して在宅副業収入を得るための具体的な始め方、報酬相場、注意すべき法的ポイントまで、実務的な視点で解説します。

アイコン素材販売副業の市場規模と現状

ストック素材市場の成長背景

デジタルコンテンツ需要の拡大に伴い、アイコン素材を含むストック素材市場は年々拡大を続けています。国内外のWebサービス開発やアプリ開発の増加、SNS運用の普及により、質の高いアイコン素材へのニーズは高まる一方です。

特に2024年以降、フリーランス・副業市場全体が制度的にも後押しされるようになりました。2024年11月施行のフリーランス・事業者間取引適正化等に関する法律(いわゆる「フリーランス保護新法」)により、業務委託を受ける側の権利保護が強化されています。つまり、アイコン素材のカスタム制作を受注するフリーランスも、この法律の対象となり得るということです。これ、知らない人が本当に多いんです。

素材販売の形式には大きく2種類あります。一つは、自分でプラットフォームに素材をアップロードして不特定多数に販売する「ストック型」。もう一つは、クライアントから依頼を受けてアイコンを制作する「受注型」です。どちらも在宅で完結できますが、収益構造やリスクが異なるため、自分のスタイルに合った選択が重要です。

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アイコン素材の需要層と用途

アイコン素材の主な購入者層を把握しておくことは、売れる素材を作る上で重要な視点です。主な需要層としては以下が挙げられます。

Webデザイナーやアプリ開発者は、UI設計の際にアイコンセットをまとめて購入することが多く、一貫したスタイルのセット商品は特に人気があります。スタートアップや中小企業のマーケティング担当者は、SNS投稿やプレゼン資料に使うアイコンをストックサイトで調達するケースが増えています。個人ブロガーやコンテンツクリエイターも、記事の視覚的品質を高めるためにアイコン素材を活用しています。

需要が高いジャンルとしては、ビジネス・オフィス系アイコン、テクノロジー・IT系アイコン、医療・ヘルスケア系アイコン、教育・学習系アイコン、環境・サステナビリティ系アイコンなどがあります。2026年現在では、AI・機械学習に関連したアイコン素材の需要が特に急増しており、このジャンルは競合が少ない一方でニーズが高い状況です。

アイコン素材販売の主要プラットフォームと特徴

ストック素材販売サイト(国内・海外)

アイコン素材を販売できるプラットフォームは複数ありますが、それぞれに特徴と収益構造が異なります。自分の制作スタイルや目標に合ったプラットフォームを選ぶことが、副業成功への近道です。

**PIXTA(ピクスタ)**は国内最大級のストック素材販売プラットフォームです。日本語でのサポートが充実しており、初めてストック素材販売を始める方にとって参入障壁が低い環境が整っています。アイコン素材の販売も可能で、1点あたりの単価は素材の品質や購入プランによって異なります。クリエイターの取り分は販売価格の20〜45%程度が一般的で、累積販売数に応じてロイヤリティ率が上がる仕組みです。

Adobe StockはAdobe製品との親和性が高く、Illustratorで制作したアイコンをそのまま出品できる点が魅力です。世界中のAdobe製品ユーザーがターゲットとなるため、海外販売にも強みがあります。クリエイターの取り分は33%固定となっており、安定した報酬体系が特徴です。

**iStock(Getty Images)**は法人顧客が多く、一点あたりの単価が高い傾向があります。ただし、クオリティ基準が高く、審査が厳しいため、ある程度の制作経験を積んでから挑戦するのが現実的です。

Shutterstockは世界最大規模のストック素材サイトで、販売本数が増えるほどロイヤリティ率が上がるシステムです。英語対応が必要ですが、グローバルな販路として大きなポテンシャルを持っています。

BOOTHはpixiv系列の素材販売プラットフォームで、クリエイター寄りの設計が特徴です。商用・非商用を問わず様々な形式で素材を販売でき、手数料も比較的低めに設定されています。

クラウドソーシングでの受注型販売

ストック型と異なり、クライアントから直接依頼を受けるスタイルもあります。クラウドソーシングサービスを活用した受注型の販売では、1案件あたりの単価が比較的高く設定されることが多いのが特徴です。

受注型のアイコン制作案件の相場は、規模や要求品質によって大きく異なります。シンプルなSNSアイコン(似顔絵・ロゴ系)は3,000円〜1万5,000円程度、UIアイコンセット(10〜30点)は1万5,000円〜8万円程度、アプリ用の大規模アイコンパッケージは10万円以上の案件も存在します。

キャリア・副業・人生相談のお仕事のページでは、デザイン系の在宅副業全般に関する情報も掲載されており、自分のスキルレベルに合ったスタート地点を見つける参考になります。

また、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事でも、AIを活用したデザイン案件が増えており、アイコン制作と組み合わせることで収益の幅が広がります。

アイコン素材販売の始め方:ステップ別解説

ステップ1:使用するツールと制作環境を整える

アイコン素材の制作に必要なツールは、目指すクオリティや制作スタイルによって異なります。プロフェッショナルなベクター形式のアイコン制作に最も広く使われているのはAdobe Illustratorです。ベクターデータで制作することで、どんなサイズにも対応できる拡張性の高い素材が作れます。Illustratorの月額料金は単体プランで3,280円(税込)程度です。

コストを抑えたい初心者にはFigmaInkscapeという選択肢もあります。Figmaは無料プランでもアイコン制作に十分な機能を持ち、近年のUI/UXデザイン業界での標準ツールとしての地位を確立しています。Inkscapeは完全無料のオープンソースのベクターグラフィックツールで、Illustratorに似た操作感で学習できます。

Adobe認定プロフェッショナル Adobe Expressの資格を持っていると、Adobe製品の活用度を証明できるほか、Adobeのエコシステムとの連携がしやすくなります。素材販売を本格化したい方には取得を検討する価値があります。

制作環境として重要なのは、ディスプレイの色再現性です。アイコンデザインはカラーマネジメントが重要なため、sRGBカバー率が高いモニターの使用を推奨します。また、ペンタブレットがあると細かい作業の精度が上がりますが、マウスでも十分に制作可能です。

ステップ2:販売する素材のコンセプトを決める

「とりあえずアイコンを作って出品する」という無計画なアプローチでは、競合の多いストック素材市場で存在感を示すことが難しいです。成功しているクリエイターに共通しているのは、明確なコンセプトやスタイルの統一感です。

テーマの絞り込みが重要です。例えば「ミニマルなビジネスアイコンセット」「アウトドア・レジャー系アイコン」「医療・介護現場で使えるアイコン」など、特定ジャンルに特化することで、そのジャンルを探しているユーザーに見つかりやすくなります。

スタイルの統一も不可欠です。線幅、角丸の程度、使用カラーパレット、全体的なトーンを統一したセット商品は、単品販売よりも購入されやすい傾向があります。30〜50点以上をセットにして販売することで、購入者が一度にまとめて使えるという付加価値を提供できます。

ステップ3:プラットフォームへの登録と出品設定

プラットフォームを選んだら、クリエイターとして登録し、素材の出品設定を行います。ここで多くの初心者が見落としがちなのが、利用規約と著作権の設定です。

販売プラットフォームによって、素材の利用範囲(商用・非商用の区別、印刷物への使用可否、再配布の可否など)や、クリエイターが素材の著作権を保持するかどうかの条件が異なります。必ず各プラットフォームの規約を読み込んで理解した上で登録してください。

出品時のメタデータ設定も重要です。適切なキーワードタグを設定することで、検索結果に表示されやすくなります。英語と日本語の両方でタグ設定できるプラットフォームでは、両言語でのタグ付けを心がけることをお勧めします。

ファイル形式については、SVG(スケーラブルベクターグラフィクス)、AI(Adobe Illustratorファイル)、EPS、PNGの複数形式を用意することで、購入者の利便性が高まり、購入につながりやすくなります。

ステップ4:継続的な出品とポートフォリオの構築

ストック型の素材販売で安定した収入を得るためには、継続的な出品が欠かせません。プラットフォームのアルゴリズムは、定期的に新しいコンテンツをアップロードしているクリエイターを優遇する傾向があるためです。

目安として、週に5〜10点以上のペースで継続的に出品することで、検索露出が高まりやすくなります。最初の数ヶ月は収益よりも出品数の蓄積を優先し、ポートフォリオを充実させることに集中するのが現実的なアプローチです。

アイコン素材販売の報酬相場と収益モデル

ストック型販売の収益シミュレーション

ストック型の素材販売は、初期は収益がほとんど発生しないことが多く、ある程度の出品数と時間の経過が必要です。一般的な目安として、以下のような収益の推移が報告されています。

出品数が100点程度の段階では、月の収益は数百円〜数千円程度にとどまることが多いです。500点を超えてくると、月に1万円〜3万円程度の安定収入が期待できるようになるクリエイターが増えてきます。1,000点以上の充実したポートフォリオを持つクリエイターは、月に5万円〜10万円以上の収益を得ているケースもあります。

ただし、これらはあくまでも参考値であり、素材のクオリティや市場のニーズとのマッチング、プラットフォームの選択などによって大きく変わります。過度な期待を持たず、長期的な視点でコツコツと取り組むことが重要です。

受注型制作の単価設定

クラウドソーシングでの受注型制作では、自分で価格を設定できる場合が多いため、適切な単価設定が収益を大きく左右します。

私が実際に相談を受けるケースで多いのが、「安すぎる単価を設定してしまい、時給換算すると最低賃金を下回っていた」というパターンです。アイコン制作には、クライアントとのヒアリング、デザインの検討、修正対応、ファイル納品作業など、実制作以外の時間も含まれます。制作にかかる総時間を正確に見積もり、それに見合った単価を設定することが健全な副業経営の基本です。

単価設定の際に参考になるのは、販売店員の年収・単価相場営業・販売事務従事者の年収・単価相場といった関連職種の市場データです。デザイン職種の相場感を把握した上で、自分のスキルレベルに応じた適切な価格帯を設定しましょう。

複合型収益戦略

経験を積んできたら、ストック型と受注型を組み合わせた複合型の収益戦略を取ることが理想的です。ストック型で継続的な受動収入の基盤を作りながら、並行して受注型の案件を受けることで、収益の安定化と向上が図れます。

さらに発展した形として、自分のアイコンセットをWebサイトやSNSでブランディングし、直接販売(Gumroad、BOOTHなど)や教材販売(アイコン制作の解説動画・講座)に展開するクリエイターも増えています。

法的知識:著作権・契約・税務の基本

アイコン素材と著作権の基礎知識

アイコン素材の販売において、著作権の理解は絶対に避けて通れないテーマです。これ、知らない人が本当に多いんです。

アイコンを含むグラフィックデザインには著作権が発生します。自分が一から創造した素材であれば、その著作権は制作者に帰属します。しかし問題が生じやすいのは、他のアイコン素材を参考にして制作した場合です。「参考にしただけ」のつもりでも、元の素材と著しく類似している場合は著作権侵害となる可能性があります。

特に注意が必要なのは、実在する企業ロゴやキャラクターを模倣したアイコンです。これらは商標権や著作権の問題が複合的に絡んでくるため、絶対に避けなければなりません。

また、フォントを使用してアイコンを作成する場合、そのフォントのライセンスがアイコン販売(商用利用)を許可しているかどうかを必ず確認してください。フォントライセンスの確認を怠ると、後から著作権侵害の指摘を受けるリスクがあります。

※著作権侵害の具体的なケースや、権利侵害の可能性を感じた場合は、弁護士や専門家への相談をお勧めします。

プラットフォームの利用規約と独占・非独占ライセンス

ストック素材を販売するプラットフォームには、それぞれ独自の利用規約があります。特に重要なのが「独占販売(エクスクルーシブ)」と「非独占販売(ノンエクスクルーシブ)」の違いです。

独占販売を選択した場合、そのプラットフォーム以外では同じ素材を販売できなくなりますが、代わりに高いロイヤリティ率が設定されることが多いです。非独占販売では、複数のプラットフォームで同じ素材を販売できるため、収益の最大化を図りやすいですが、ロイヤリティ率は独占販売より低めに設定されます。

どちらを選ぶかは、自分の制作スピードや目標とするプラットフォームの規模によって判断が変わります。初心者のうちは非独占販売で複数のプラットフォームにチャレンジしながら、どのプラットフォームが自分の素材と相性が良いかを見極めるのが現実的な戦略です。

副業収入の税務処理と確定申告

副業でアイコン素材販売の収入を得た場合、税務処理が必要になります。年間の副業所得(収入から経費を引いた額)が20万円を超える場合は、確定申告が義務となります。

経費として計上できる主なものには、素材制作に使用するソフトウェアの費用(Adobe Illustratorなどのサブスクリプション料金)、画像素材や参考資料の購入費用、ペンタブレットやディスプレイなどの機材費用(業務使用割合に応じた按分額)、プラットフォームへの登録費用などがあります。

国税庁のWebサイト(https://www.nta.go.jp/)では、副業収入の申告方法について詳しい情報が公開されています。初めての確定申告に不安がある場合は、税理士への相談も検討してください。

なお、本業の会社員が副業収入を得た場合、住民税の納付方法として「普通徴収」を選択することで、副業収入が会社に知られるリスクを下げることができます。確定申告の際に住民税の徴収方法として「普通徴収」を選択するよう注意してください。

フリーランス保護新法とアイコン制作の受注

受注型のアイコン制作をクラウドソーシングや直接契約で請け負う場合、2024年11月施行のフリーランス保護新法が関係してきます。

この法律では、発注者がフリーランス(業務委託契約の受託者)に対して行ってはいけない行為が明記されています。例えば、報酬の不当な減額、正当な理由のない受領拒否、著しく低い単価の強制などが禁止行為として規定されています。つまり、アイコンを納品したにもかかわらず「イメージと違う」「クオリティが低い」などの理由で支払いを拒否されても、それは法律違反になり得るということです。

発注者は受領日から60日以内に報酬を支払う義務があります。法律を知っておくことが、自分を守る最大の武器になります。

※具体的なトラブルが発生した場合は、公正取引委員会(https://www.jftc.go.jp/)や厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/)の相談窓口を活用するか、弁護士にご相談ください。

在宅でアイコン素材販売を成功させるためのポイント

継続のコツ:ルーティンと進捗管理

在宅副業として続けていく上で最も難しいのが「継続」です。特にストック型の素材販売は、効果が出るまでに時間がかかるため、途中で諦めてしまう人が少なくありません。

効果的な継続の仕組みとして、週次の制作目標を設定することをお勧めします。「今週は新しいアイコンを8点制作してアップロードする」といった具体的な数値目標があることで、進捗を管理しやすくなります。また、制作した素材の点数、ダウンロード数、収益を月次でスプレッドシートなどに記録することで、自分の成長と変化を可視化できます。

私自身も業務の傍らでコンテンツ制作に取り組んでいますが、最初は効果が見えにくい時期が必ずあります。その時期に数字を記録しておくと、後から振り返ったときに成長の軌跡が見えて、モチベーション維持に役立つと感じています。

クオリティ向上のための学習リソース

アイコンデザインのスキルを向上させるための学習リソースは豊富にあります。YouTube上には、Illustratorを使ったアイコン制作チュートリアルが多数公開されており、無料で高品質な学習ができます。Udemyなどのオンライン学習プラットフォームでも、UIデザインやアイコンデザインの有料コースが充実しています。

また、Dribbble(ドリブル)やBehance(ビハンス)といったデザイナー向けポートフォリオサイトを定期的に閲覧することで、世界レベルのアイコンデザインのトレンドを把握できます。「こういうスタイルのアイコンが最近多い」「このカラーパレットが流行している」といった感覚を養うことが、売れる素材制作につながります。

資格取得でスキルの客観的証明を

アイコン制作のスキルを客観的に証明したい場合、関連する資格の取得も選択肢の一つです。行政書士は直接デザインに関係するわけではありませんが、副業としてアイコン制作をビジネス化する際の契約書作成や法務知識として役立ちます。

メリットとデメリットを正直に理解する

アイコン素材販売を在宅副業として選ぶ前に、メリットとデメリットを客観的に把握することが大切です。

メリットとしては、場所と時間を選ばずに作業できる高い自由度があります。一度作った素材が繰り返し収益を生む「ストック型収入」の仕組みは、時間を売らない収益モデルとして魅力的です。デザインスキルがあれば初期投資が少なく始められる点も、副業として取り組みやすい理由の一つです。

デメリットとしては、収益が安定するまでに時間がかかる点が挙げられます。出品数が少ない段階では収益がほぼゼロに近い状態が続くため、精神的な継続力が必要です。また、市場のニーズと自分の制作スタイルが合わない場合、なかなか売れないという状況に陥ることもあります。競合が増えていくにつれ、差別化ができないとダウンロードが頭打ちになるリスクもあります。

受注型の場合は、クライアントとのコミュニケーションコストが発生する点や、修正対応に時間が取られる場合がある点も理解しておく必要があります。

初心者が陥りがちなトラブルと対策

トラブル事例:著作権侵害のリスク

実際に相談を受けた事例(匿名化した実話ベース)をご紹介します。

あるフリーランスデザイナーが、人気のアイコンセットを「参考に」制作し、ストックサイトに出品したところ、原作者から著作権侵害の申告を受けたケースがありました。本人は「参考にしただけで、一から描いた」と主張しましたが、全体的な構図と主要な要素の配置が原作と著しく類似していたため、プラットフォームからアカウントを停止されてしまいました。

このケースから学べる教訓は、「参考にする」と「真似る」の境界線は主観によって変わり、著作権侵害と判断されるリスクが常にあるということです。既存のアイコンをトレースしたり、構図をそのままコピーしたりすることは避け、あくまでも「着想を得る」程度に止めることが安全策です。

価格競争への対処法

ストック素材市場では、低価格の素材との価格競争に巻き込まれることがあります。価格だけで勝負しようとすると収益の維持が困難になるため、品質・テーマの独自性・セットの充実度で差別化することが重要です。

一つのジャンルに特化した豊富なラインナップ(例:「医療系アイコン500点セット」)は、汎用的な素材よりも高単価で販売できる可能性があります。ニッチなジャンルへの特化は、競合が少ない中で検索上位に表示されやすくなるという副次的な効果もあります。

契約トラブルの予防策

受注型のアイコン制作では、契約書や業務委託の条件を明確にすることが、後々のトラブル防止につながります。

特に注意が必要なのは「修正回数」の取り決めです。契約前に「デザインの修正は○回まで含む」と明記しておかないと、クライアントから際限なく修正を求められるリスクがあります。また、納品したデータの著作権がどちらに帰属するか(制作者保持か、クライアントへの譲渡か)も、事前に書面で合意しておくことが重要です。

著作権の譲渡を求められる場合は、それに見合った追加報酬を設定することをお勧めします。著作権譲渡は、相場として通常の制作費の30〜100%程度の追加費用が発生するケースが多いです。

契約書なしで案件を受けることは避け、少なくともメールや文書での合意内容の記録を残すことを習慣にしてください。フリーランス保護新法の観点からも、業務委託の条件を書面で明示することが発注者の義務となっています。

デジタルコンテンツ販売の広がりとキャリアパス

アイコン販売から広がる副業の選択肢

アイコン素材の販売で得たスキルと経験は、関連する副業への展開にも活用できます。

UIデザインの経験を活かして、Webサイトのデザイン制作に領域を広げるクリエイターも多いです。また、作曲・編曲・効果音・ジングルのお仕事のようなデジタルコンテンツ販売の知識は、音楽素材や効果音のストック販売にも応用できます。クリエイティブ系の副業は、一つの経験が別の分野への扉を開く可能性を持っています。

アイコンデザインの知識を体系化してオンライン講座を作成したり、noteやZennで技術記事を発信したりすることで、制作者としての認知度を高め、より高単価の案件に繋がることもあります。

副業における成功事例や失敗から学ぶ視点については、副業 おすすめ!37歳教育系講師が教える在宅で稼ぐ秘訣と成功への道も参考になります。

転職・キャリアチェンジへの活用

在宅でアイコン素材販売に取り組んだ経験は、転職活動においても強みになります。「副業として自律的にデザインスキルを磨き、実際に販売実績を積んだ」という事実は、デザイン職やUX関連職へのキャリアチェンジを目指す際に有効なポートフォリオとなります。

クラウドソーシングで受注した案件の実績や、ストックサイトでのダウンロード数などを具体的な数字として示せると、面接での説得力が増します。転職のタイミングを考えている方は、今から副業として取り組み始めることで、転職活動と並行してスキルと実績を積み上げることが可能です。

また、デジタルノマドとしての働き方を目指す方にとっても、在宅でのアイコン素材販売は場所を問わない収入源として機能します。フリーランスとしての独立を見据えながら、まず副業として試してみることで、リスクを抑えながら可能性を探ることができます。

さらに副業としてのデジタルコンテンツ販売の基礎知識を広げるなら、Notionテンプレート販売で副業収入|月1万〜10万円を稼ぐ方法【2026年版】せどり副業の始め方|仕入れ・販売・利益計算の基本を解説【2026年版】も、参考として役立ちます。

在宅副業データから見るアイコン素材販売の位置付け

クリエイター系副業の市場トレンド

在宅ワーク・副業市場全体を見ると、クリエイター系の副業は堅調な成長を続けています。特に、一度コンテンツを作れば繰り返し収益が得られる「ストック型」のビジネスモデルは、働く時間と収益が正比例しないという点で、時間的な自由を求める副業希望者から支持を集めています。

2025〜2026年にかけてのトレンドとして、AI技術の活用による素材制作の効率化が進んでいます。AIを使って大量の素材を短時間で制作するクリエイターも登場していますが、一方でAIが苦手とする「特定のスタイルへのこだわり」「細部のクオリティ」「ニッチなテーマへの理解」を持つ人間のクリエイターの価値は依然として高いです。

AIツールをうまく活用しながら、自分の創造性とセンスを加えた独自性のある素材を制作することが、今後のアイコン素材販売者に求められるスキルセットになっていくでしょう。

業務委託マッチングサービスの役割

在宅でのアイコン制作の受注を始めたいと考えた時、業務委託マッチングサービスの活用は有効な選択肢です。これらのサービスは、発注者とクリエイターをつなぐ仕組みを持っており、初心者でも案件を見つけやすい環境を提供しています。

特に手数料の観点でサービスを比較することが重要です。手数料0%のマッチングサービスを活用することで、受け取れる報酬を最大化できます。プラットフォームによっては成果報酬から高額な手数料を差し引く仕組みのものもあるため、利用前に必ず料金体系を確認することが大切です。

法律を知っておくことが自分を守る最大の武器になります。アイコン素材販売という副業は、適切な知識と継続的な努力によって、着実に育てられる収入源の一つです。在宅で自分のペースで取り組めるという特性を最大限に活かしながら、長期的な視点で取り組んでいただければと思います。

よくある質問

Q. アイコン素材の販売で月に安定した収入を得るまでどのくらいかかりますか?

ストック型販売の場合、月に1万円以上の安定収入を得るまでには、一般的に6ヶ月〜1年以上かかるケースが多いです。ポートフォリオの充実度(目安として500点以上)と、市場ニーズとのマッチングが重要な要素となります。副業として焦らず継続することが成功への近道です。

Q. アイコン素材の販売に著作権の知識は必要ですか?

必須です。他の素材の模倣・トレースは著作権侵害となるリスクがあります。また、制作に使用するフォントのライセンスが商用利用を許可しているかの確認も重要です。さらに受注型の場合は、納品したデータの著作権帰属を契約で明確にしておくことで、後々のトラブルを防げます。

Q. 初心者でも販売できる素材形式はどれがおすすめですか?

SVG形式のベクターアイコンが最も汎用性が高く、購入者にとって使いやすいため需要があります。Figmaは無料プランでもSVGのエクスポートが可能なため、初期コストをかけずに始められます。単品よりも20〜50点のセット販売のほうが購入されやすく、初心者でも取り組みやすいアプローチです。

Q. 副業のアイコン販売収入は確定申告が必要ですか?

年間の副業所得(収入から経費を引いた額)が20万円を超える場合は確定申告が必要です。ソフトウェアのサブスクリプション費用や機材費用は経費計上できます。会社員の方は住民税の徴収方法を「普通徴収」にすることで、副業収入が勤務先に知られるリスクを抑えることができます。詳細は国税庁のWebサイトで確認してください。

長谷川 奈津

この記事を書いた人

長谷川 奈津

行政書士・元企業法務

企業法務で年間200件以上のフリーランス契約を処理した経験を活かし、フリーランス向けの法律・契約・権利に関する記事を執筆。「法律はあなたの味方です」がモットー。

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