話し方・プレゼン指導・模擬面接の副業で稼ぐ方法

朝比奈 蒼
朝比奈 蒼
話し方・プレゼン指導・模擬面接の副業で稼ぐ方法

この記事のポイント

  • 話し方・プレゼン指導・模擬面接の副業で稼ぐ方法を解説
  • 企業研修から個人レッスンまで
  • 報酬相場や案件の獲得方法を実体験をもとに紹介します

前職は人材系の営業だった。毎月のようにプレゼンをこなし、面接対策の相談にも乗っていた。独立してフリーランスのライターになった後、「話し方を教えてほしい」と知人から頼まれたのが副業の始まりだった。

今では模擬面接、プレゼン指導、スピーチ練習をオンラインで提供している。月の副収入は5〜10万円。特別な資格がなくても、ビジネス経験さえあれば始められるのがこの副業の強みだ。

なぜ「話し方指導」の需要が高いのか

転職市場の活性化、リモートでのプレゼン機会の増加、YouTubeやSNSでの発信需要。話すスキルを求める人は確実に増えている。

しかし「話し方教室」に通うのは心理的なハードルが高い。だからこそ、個人でオンライン対応してくれる講師への需要がある。

実際に私のところに来る相談は、こんな内容が多い。

  • 「来週の役員プレゼンで失敗したくない」(緊急性が高い)
  • 「転職の最終面接を控えている」(切実なニーズ)
  • 「結婚式のスピーチを頼まれた」(一生に一度の場面)
  • 「YouTube動画のトーク力を上げたい」(継続的なニーズ)

どれも「今すぐ解決したい」という切実さがあるので、料金を提示しても即決されることが多い。

サービスの種類と料金相場

サービス内容 1回あたりの料金 時間 主な対象
プレゼン指導(個人) 3,000〜8,000円 60分 ビジネスパーソン
模擬面接(転職) 3,000〜6,000円 60分 転職希望者
模擬面接(就活) 2,000〜4,000円 45〜60分 大学生
スピーチ練習 3,000〜5,000円 60分 結婚式、式典等
企業向けグループ研修 30,000〜80,000円 2〜3時間 企業
動画・音声フィードバック 1,500〜3,000円 非同期 全般
オンライン会議の印象改善 3,000〜5,000円 45分 リモートワーカー

企業研修は単価が高いが、個人向けレッスンの方が安定して案件を確保しやすい。最近は「Zoom会議での話し方」「オンラインプレゼンのコツ」といったリモートワーク特化型のニーズも増えている。

始め方3ステップ

Step 1: 自分の強みを明確にする

「プレゼン指導」と「模擬面接」では必要なスキルが微妙に違う。

  • プレゼン指導向き:営業経験、登壇経験、資料作成スキルがある人
  • 模擬面接向き:人事・採用経験、キャリアコンサルタント経験がある人
  • スピーチ指導向き:MC、司会、アナウンサー経験がある人

私は営業+面接官の経験があったので、プレゼン指導と模擬面接を両方提供している。

ポイントは「自分の経験を棚卸しして、具体的な実績を洗い出す」こと。「営業10年で年間100件のプレゼンを経験」「面接官として500人以上を面接」のように数字にすると説得力が増す。

Step 2: レッスンの流れを設計する

模擬面接を例にすると、60分のレッスンは以下のように組み立てている。

  1. ヒアリング(10分):志望企業、想定質問、不安な点を確認
  2. 模擬面接(25分):本番と同じ形式で実施。録画する
  3. フィードバック(20分):良かった点、改善点を具体的に伝える
  4. 次回までの課題(5分):練習方法を提案

プレゼン指導の場合はこうなる:

  1. 資料の確認(10分):構成、デザイン、メッセージをチェック
  2. 通しリハーサル(15分):本番と同じ条件で発表
  3. 詳細フィードバック(25分):話し方、身振り、声のトーン、論理構成を改善
  4. 修正リハーサル(10分):フィードバックを反映して再度発表

この流れをテンプレート化しておくと、毎回の準備時間が大幅に減る。

Step 3: クラウドソーシングで案件を探す

プレゼン指導や模擬面接の案件はクラウドソーシングにも掲載されている。@SOHOなら手数料0%なので、5,000円のレッスンなら5,000円がそのまま手元に入る

また、自分から「プレゼン指導できます」とスキルを出品するのも有効だ。

稼ぐためのコツ

専門分野を絞る

「転職面接のプレゼン指導専門」「IT企業の最終面接対策に特化」など、ターゲットを絞るほど刺さる。万人向けのレッスンは競合が多い。

私は「30〜40代のキャリアチェンジ面接対策」に特化してから、月の問い合わせが2倍に増えた。ターゲットが明確だと、プロフィールの文言もSNSの発信も刺さりやすくなる。

フィードバックを「見える化」する

模擬面接後、チェックシート形式で評価を渡す。「論理構成 ★★★☆☆」「アイコンタクト ★★★★☆」のように数値化すると、生徒の成長が可視化されてリピートにつながる。

私が使っている評価項目は以下の通り:

評価項目 内容
第一印象 表情、姿勢、身だしなみ
声の大きさ・滑舌 聞き取りやすさ
論理構成 PREP法、結論ファースト
具体性 エピソードの深さ
質問対応力 想定外の質問への対応
熱意・人柄 自然体で伝わるか

実績をSNSで発信する

「面接指導を受けた方が○○社に内定」「プレゼン大会で優勝」などの成功事例を(許可を得て)Xで発信する。これが最も強い集客方法だ。

注意すべきポイント

「絶対受かります」と言わない

模擬面接で「この調子なら大丈夫」と安易に太鼓判を押すのはリスクが高い。不合格だった場合にトラブルになる。あくまで「改善点を一緒に見つける」スタンスでいることが大切だ。

録画・録音の扱い

レッスンの録画を分析に使う場合は、事前に同意を取る。特に模擬面接は個人情報の塊なので、取り扱いには注意が必要だ。私はレッスン前に「録画は指導目的のみに使用し、第三者に共有しません」という文言を送っている。

メンタルへの配慮

転職や就活で悩んでいる人は精神的に追い詰められていることがある。フィードバックは改善点だけでなく、必ず「良かった点」も伝えること。ダメ出しだけだとクライアントのモチベーションが下がる。

月収モデル

パターン 週の回数 単価 月収
副業ライト 週2回 4,000円 約32,000円
副業しっかり 週4回 5,000円 約80,000円
企業研修込み 週2回+月1研修 - 約120,000円〜
就活シーズン集中 週6回 3,500円 約84,000円

企業研修が入ると一気に収入が跳ね上がる。最初は個人向けで実績を作り、徐々に法人案件にシフトしていくのが王道ルートだ。

就活シーズン(12月〜3月)は大学生からの依頼が急増するため、この時期に集中的に稼ぐ戦略もある。

オンラインツールの選び方と環境整備

話し方指導の品質は、使うツールと環境で大きく変わる。私が3年間試行錯誤して落ち着いた構成を共有する。

ビデオ会議ツールの使い分け

Zoomが定番だが、用途によって使い分けると満足度が上がる。

ツール 強み 弱み 私の使い方
Zoom 録画機能が安定、無料版でも40分使える 無料版は時間制限あり 模擬面接、プレゼン指導
Google Meet URLを送るだけで参加可能 録画は有料プランのみ スポット相談、初回面談
Microsoft Teams 企業クライアントが指定することが多い UIが複雑 法人研修
Discord 音質が良い、画面共有も軽い ビジネス感が薄い 若年層向けスピーチ練習

私は基本Zoomで、有料プラン(月額2,200円)に課金している。録画が自動でクラウド保存されるので、生徒に共有しやすい。

録画・分析の環境

模擬面接やプレゼン指導では、録画して見返すことが上達の近道だ。「自分の話し方を客観視する」体験が、生徒に最も衝撃を与える

実際、初回レッスンで録画を見せると「えっ、自分こんなに早口だったんですか」「無意識に髪を触っていました」と気づきが生まれる。この瞬間が指導の起点になる。

具体的な機材としては、以下を揃えると印象が格段に良くなる。

  • 外付けマイク(5,000〜15,000円):音質が良いと指導者としての信頼感が増す
  • リングライト(3,000〜8,000円):顔が明るく映ると話の説得力も上がる
  • 外付けカメラ(10,000〜25,000円):内蔵カメラより画質が良い
  • 背景パネルまたはバーチャル背景:生活感を排除する

初期投資は3〜5万円程度。月3回のレッスンで回収できる金額なので、最初に揃えてしまった方が良い。

スライド・資料共有ツール

プレゼン指導では、生徒の資料を一緒に見ながら添削することが多い。Google スライドで共同編集すると、リアルタイムで修正案を入れられる。これは紙やPDFでのフィードバックでは絶対にできない体験で、リピート率が大きく変わるポイントだ。

トラブル事例と対処法

3年間で300人以上を指導してきた中で、いくつかのトラブルに遭遇した。事前に知っておけば回避できるものばかりだ。

ドタキャン・無断キャンセル

最も多いトラブルがこれだ。特に転職活動中の生徒は、急な面接日程で予約をキャンセルすることがある。

対策として私はキャンセルポリシーを明文化している。

  • 前日まで:無料でリスケ可能
  • 当日キャンセル:レッスン料の50%
  • 無断欠席:レッスン料の100%

申し込み時に必ず同意してもらう。明文化してから無断キャンセルはほぼゼロになった。

期待値とのギャップ

「3回のレッスンで絶対内定したい」など、過剰な期待を持つ生徒もいる。これは事前のヒアリングで防げる。

私は初回の30分を無料カウンセリングにして、生徒の状況と目標を確認してから本契約に進む。ここで「ご希望は理解しましたが、内定を保証することはできません。改善点を一緒に見つけて、合格確率を上げるお手伝いをします」と明確に伝える。

個人情報の扱い

模擬面接では履歴書、職務経歴書、志望動機書を事前に送ってもらう。これらは個人情報の塊だ。フリーランスでも個人情報保護法の対象になることを忘れてはいけない。

個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人情報を扱う事業者の責務が明示されている。

個人情報取扱事業者には、利用目的の特定、利用目的の通知・公表、適正な取得、安全管理措置などの義務が課せられています。これは個人事業主であっても、業務として個人情報を継続的に取得・利用する場合は対象となります。 出典: 個人情報保護委員会

私は以下のルールを徹底している。

  • 受け取った書類はパスワード付きZIPで保管
  • レッスン終了から30日後に全データ削除
  • クラウドストレージは2段階認証必須
  • 第三者には絶対共有しない(事例として話す場合も完全に匿名化)

副業としての税務と契約

月5〜10万円の副業収入を継続するなら、税務面の整備も忘れてはいけない。

確定申告のライン

副業の所得が年間20万円を超えると、確定申告が必要になる。国税庁のサイトに明確な記載がある。

給与所得者で、給与を1か所から受けていて、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く)の合計額が20万円を超える人は、所得税の確定申告書を提出する必要があります。 出典: 国税庁

月5万円なら年間60万円。確定申告は確実に必要になる。

経費として計上できるものは思った以上に多い。

経費項目 具体例
通信費 Wi-Fi代、スマホ代の業務利用分
機材費 カメラ、マイク、ライト
ソフトウェア Zoom有料プラン、編集ソフト
書籍代 話し方、面接対策の専門書
研修費 自己研鑽のセミナー受講料
家賃の按分 自宅で仕事をする場合の作業スペース分

きちんと経費計上すれば、実質的な税負担はかなり抑えられる。

契約書を交わすべきか

個人向けレッスンでは契約書まで作成しなくても、メールやLINEで以下を明文化しておけば十分だ。

  • レッスン内容と回数
  • 料金と支払い方法
  • キャンセルポリシー
  • 個人情報の取り扱い
  • 録画データの利用範囲

ただし企業研修の場合は必ず書面契約を結ぶ。10万円を超える取引は口約束だとリスクが大きい。@SOHO経由で受注した案件は、プラットフォーム上でやり取りが記録されるので、これも証拠として機能する。

インボイス制度への対応

2023年10月から始まったインボイス制度の影響も無視できない。法人クライアント(企業研修先)から「適格請求書発行事業者の登録番号を教えてください」と聞かれることが増えた。

個人事業主でも年商1,000万円以下なら免税事業者のままでも構わないが、法人取引が中心になるなら登録を検討した方が良い。私は年商500万円程度だが、企業研修の比率が上がってきたタイミングで登録した。仕入税額控除を求める法人クライアントから選ばれやすくなるメリットがある。

よくある質問

Q. オンライン講師の副業で月いくらくらい稼げますか?

初心者の場合は月1万〜5万円程度からスタートするのが一般的ですが、集客が安定すれば月10万〜30万円以上を目指すことも可能です。時給制のレッスンだけでなく、動画教材の販売や継続的なコーチングプランを組み合わせることで、稼働時間を抑えながら収益を伸ばすことができます。

Q. 副業禁止の会社にバレずに活動することは可能ですか?

多くのプラットフォームでは顔出しなしやニックネームでの活動が可能ですが、完全に秘匿することは困難です。また、副業による所得(売上から経費を差し引いた利益)が年間20万円を超える場合は確定申告が必要となり、住民税の通知などを通じて会社に知られる可能性があるため、基本的には就業規則を確認し、許可を得て活動するのが最も安全です。

Q. 初案件でもリピーターになってもらえますか?

可能だ。初案件で期待を超える品質を納品し、丁寧なコミュニケーションを心がければ、高確率でリピートにつながる。

Q. 案件獲得のために、実績を少し盛って話しても大丈夫ですか?

絶対にやめてください。嘘はプロジェクトが始まってから必ず露呈します。実績が少ない場合は、正直に伝えた上で「その分、誰よりもリサーチに時間をかけます」「不明点は即座に学習してキャッチアップします」といった熱意と学習能力でカバーしましょう。信頼を失うのが一番のコストです。

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朝比奈 蒼

この記事を書いた人

朝比奈 蒼

ITメディア編集者

IT系メディアで編集・ライティングを担当。クラウドソーシング業界の動向やサービス比較など、客観的な視点での記事を執筆しています。

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