インスタ運用代行 法改正 注意 2026|ステマ規制など運用代行で守るべき法律

前田 壮一
前田 壮一
インスタ運用代行 法改正 注意 2026|ステマ規制など運用代行で守るべき法律

この記事のポイント

  • インスタ運用代行の法改正で注意すべき点を
  • ステマ規制・景品表示法・著作権・契約書のポイントまで網羅して解説
  • 受注側も発注側も知らないと賠償リスクがある法律を

まず、安心してください。「インスタ運用代行 法改正 注意」と検索された皆さんの中には、「運用代行って、法改正で禁止になったの?」「知らないうちに違法なことをしていたら、賠償請求されるのでは」と不安になっている方が多いと思います。結論から言うと、インスタ運用代行という仕事そのものが法律で禁止されたわけではありません。ただし、近年の法改正によって「やってはいけないこと」の線引きがはっきりし、違反すると発注側・受注側の両方にペナルティが及ぶ仕組みになりました。ここを知らずに走ると危ない、というのが正確な理解です。

私自身、43歳でメーカーを辞めてフリーランスになりました。退職前から在宅の副業でWebライティングや品質管理の仕事をしていて、その流れでSNS運用代行の現場にも関わってきました。正直に言うと、当時は「ステマって、芸能人がやるやつでしょ」くらいの認識で、自分の仕事が法律の対象になるとは思っていませんでした。この記事では、そんな過去の私のように「言葉は聞いたことがあるけれど、自分ごととして整理できていない」皆さんに向けて、何が変わって、具体的に何に注意すればいいのかを、相場や費用感もまじえて落ち着いて解説します。

インスタ運用代行を取り巻く法改正の全体像

「インスタ運用代行 法改正」というキーワードがこれだけ検索されている背景には、2023年10月施行の景品表示法に基づくステルスマーケティング規制(いわゆるステマ規制)があります。SNSのインフルエンサー投稿や運用代行による「宣伝なのに宣伝に見えない投稿」が一気に規制対象として明確化されたため、運用代行の現場が「これまで通りで本当に大丈夫なのか」とざわついたのです。

まず誤解を解いておきます。ネット上には「インスタ運用代行が法改正で禁止になりました、最悪賠償請求きます」といった刺激的な見出しの記事が出回っていますが、運用代行という業態が一括で禁止されたわけではありません。禁止されたのは「広告であることを隠して消費者を誤認させる手法」です。つまり、適切に表示し、適切に契約し、適切に投稿していれば、運用代行は今まで通り正当なビジネスです。怖がる必要はありませんが、線引きを知らずに続けるのは危険、という二段構えで理解してください。

運用代行に関わってくる主な法律は、ざっと挙げるだけでも次のように広範囲です。景品表示法(ステマ規制・優良誤認・有利誤認)、薬機法(化粧品・健康食品・医療系の表現規制)、著作権法(画像・音楽・他人の投稿の転載)、肖像権・パブリシティ権、個人情報保護法、特定商取引法、そして契約面では業務委託契約や下請法の論点まで及びます。7つ近い法分野が同時に関わるのが、SNS運用代行という仕事の難しさであり、だからこそ「知らなかった」では済まないのです。

実際、適切な注意点を知らないまま運用を始めて深刻なトラブルに見舞われた例は少なくありません。専門メディアでも次のように指摘されています。

実際に、適切な注意点を知らずにInstagram運用を始めた企業の多くが、著作権違反による投稿削除、不適切な投稿での炎上、セキュリティ設定不備によるアカウント乗っ取りなど、深刻なトラブルに見舞われています。

ここで大切なのは、これらのリスクが「発注した企業側だけの問題ではない」という点です。運用代行を請け負う側、つまりフリーランスや副業で代行業をしている個人も、実際に投稿を作って公開しているプレイヤーとして責任を問われ得ます。だからこそ、受注側の皆さんにとっても法改正は他人事ではないのです。

なぜ今「注意」が必要なのか、市場の背景から

SNS運用代行の市場そのものは拡大が続いています。企業のマーケティング予算がテレビ・紙からデジタルへ移り、その中でもInstagramやその他SNSの比重が年々高まっているためです。中小企業や個人店でも「自社でアカウントを回す時間がない」「映える写真を撮るノウハウがない」というニーズがあり、月額で運用を外注するケースが一般化しました。

需要が増えれば、参入する代行業者・個人も増えます。すると当然、知識が浅いまま「とりあえず投稿を回します」という事業者も混ざってきます。規制当局が問題視したのは、まさにこの「知識が浅いまま、誤認を生む投稿を量産する」状態でした。市場が成熟する過程で、ルールを明確化して健全化しよう、というのがステマ規制をはじめとする一連の流れだと捉えると、全体像が見えやすくなります。

費用相場の観点でも触れておきます。Instagram運用代行の月額費用は、投稿作成のみのライトなプランで3万円前後、撮影・分析・広告運用まで含むフルサポートだと10万円から30万円程度が一般的な相場です。受注側として見れば、月額数万円から十数万円の継続案件になり得る魅力的な分野ですが、その対価には「法的なリスクも引き受ける」という責任が含まれている、という前提を忘れないでください。

ステマ規制の核心|運用代行で最も注意すべき法律

数ある法律の中で、運用代行に最も直接的に効いてくるのがステマ規制です。ここを外すと「最悪賠償請求」という見出しが現実味を帯びてきます。順を追って整理します。

ステマ規制とは何が禁止されたのか

ステマ規制は、景品表示法の「不当表示」の一類型として、2023年10月1日から施行されました。ポイントは一つで、「事業者の広告であるにもかかわらず、それを隠して、第三者の自主的な感想であるかのように見せる表示」が禁止された、ということです。

たとえば、ある化粧品ブランドから報酬をもらって運用代行をしている人が、ブランドのアカウントとは別に、いかにも一般ユーザーのような口ぶりで「これ本当に良かった!」と投稿する。これは典型的なステマです。投稿の主体が誰で、その背後に広告主との利害関係があるかどうかを消費者が判断できない状態こそが問題視されます。

重要なのは、表示が「事実かどうか」は関係ない点です。本当に良い商品であっても、広告であることを隠せばアウトです。逆に言えば、「広告です」「PRです」「○○社からの依頼で投稿しています」と明示していれば、内容が宣伝的であっても問題ありません。運用代行の現場で守るべきことは、突き詰めれば「隠さない」この一点に集約されます。

「PR表記」を入れる位置とルール

実務で頻発するミスが、PR表記の入れ方です。形式的に「#PR」を入れていても、それが投稿の末尾の大量のハッシュタグの中に埋もれていて、消費者が一見して気づけない場合は不十分と判断されるおそれがあります。

運用代行で投稿を作る際は、次のような点に注意してください。第一に、PRや広告であることを示す表記は、投稿の冒頭付近や、誰が見てもすぐ目に入る位置に置くこと。第二に、「#PR」だけでなく「これは○○社の商品プロモーションです」のように、日本語で誰の依頼かが分かる表現を添えること。第三に、ストーリーズやリールなど形式が変わっても、毎回もれなく表記すること。1投稿でも抜けると、その投稿だけ規制対象になり得ます。

私が現場で見てきた限りでは、運用代行の担当者が複数アカウントを掛け持ちしているとき、テンプレートのコピペでPR表記を入れ忘れるミスが起きがちです。仕組みとして、投稿前チェックリストに「PR表記の有無と位置」を必ず入れておくことを強くおすすめします。属人的な注意力に頼ると、忙しい時期に必ず抜けます。

違反した場合のペナルティと「誰が責任を負うか」

ステマ規制に違反した場合、措置命令の対象になり、従わなければ罰則もあり得ます。ここで皆さんが一番気にしているであろう「誰が責任を負うのか」を整理します。

景品表示法上、措置命令の主たる対象は「表示をした事業者」、つまり広告主である発注企業です。これは「自分は雇われて投稿しただけだから無関係」と運用代行側が安心していい、という意味ではありません。発注企業が措置命令を受ければ、契約内容によっては「適切に運用しなかった代行業者の責任だ」として損害賠償を請求される可能性があります。これが「最悪賠償請求きます」の正体です。

つまり構図はこうです。消費者庁は発注企業を直接取り締まる。発注企業は契約に基づいて運用代行に賠償を求める。だから受注側は、契約書で「自分が負う責任の範囲」を明確にしておかないと、青天井のリスクを抱えることになります。逆に、発注側から見れば、代行業者がきちんと法令を理解しているかは死活問題です。双方にとって、契約と法令理解は身を守る盾なのです。

運用代行に関わるその他の重要な法律

ステマ規制が花形ですが、運用代行で炎上やトラブルにつながるのはむしろ周辺の法律であることも多いです。ここを網羅しておきましょう。

著作権・肖像権|画像と素材の扱い

Instagramは画像が主役のメディアです。だからこそ著作権のリスクが高い。ネット上で見つけた「いい感じの写真」をそのまま投稿に使う、他人の投稿をスクリーンショットして転載する、好きな楽曲をリールのBGMに勝手に使う。これらはすべて著作権侵害になり得ます。

運用代行として安全に進めるには、使う素材を「自分で撮影したもの」「クライアントから提供された権利のあるもの」「商用利用が許諾された有料・無料の素材サイトのもの」「適切なライセンスのもの」に限定するのが鉄則です。フリー素材を使う場合も、利用規約で商用利用やSNS投稿が許可されているかを一件ずつ確認してください。「フリー」と書いてあっても、クレジット表記が必須だったり、改変が禁止だったりするケースは珍しくありません。

肖像権・パブリシティ権も忘れがちです。撮影に写り込んだ通行人、店舗のお客様、従業員の顔。これらを無断で公開するとトラブルになります。人物が特定できる写真を使うときは、必ず本人の同意を取る運用フローを作っておきましょう。

薬機法|美容・健康・食品ジャンルの表現規制

化粧品、健康食品、サプリ、美容サービスなどを扱うアカウントの運用代行では、薬機法(医薬品医療機器等法)の表現規制が大きな壁になります。「シミが消える」「飲むだけで痩せる」「これを使えば病気が治る」といった、医薬品的・医療的な効果効能をうたう表現は、化粧品や食品では使えません。

運用代行の担当者が薬機法を知らずに「映えるキャッチコピー」として効果を断定的に書いてしまい、後から問題になる例は本当に多いです。美容・健康系のアカウントを請け負う場合は、表現の言い換え(「うるおいを与える」など許容範囲の表現に置き換える)の知識が必須になります。自信がないジャンルは、薬機法チェックができる体制がないなら無理に受けない、という判断も立派なリスク管理です。

個人情報保護法・特定商取引法

キャンペーンやプレゼント企画でフォロワーから住所・氏名・連絡先を集める場合、個人情報保護法の対象になります。取得目的の明示、安全な管理、目的外利用の禁止といった基本ルールを守る必要があります。運用代行が代わりにDMで個人情報を受け取るような運用をするなら、その情報の扱いを契約で明確にしておくべきです。

また、Instagram経由で商品を販売する(いわゆるInstagram運用とECの連携)場合、特定商取引法に基づく表記の義務が発生することがあります。プロフィールやリンク先に必要な事業者情報・返品条件などが明示されているか、運用代行としてもチェックの視点を持っておくと、クライアントを守れる頼れる存在になれます。

法的トラブルを防ぐ契約書のポイント

ここまで読んで「法律が多すぎて、自分が全部の責任を負わされたら破産する」と不安になった皆さん。安心してください。リスクを適切に分配する道具が、契約書です。むしろ契約書こそが、受注側・発注側の双方を守る最大の防御策です。

契約書に必ず入れたい項目

運用代行の業務委託契約書で、トラブル回避のために押さえておきたい主な項目を挙げます。

第一に、業務範囲の明確化です。「何をどこまでやるのか」「投稿作成は含むが、写真撮影は別料金か」「広告運用は範囲外か」をはっきりさせます。曖昧だと「これもやってくれると思っていた」という認識ズレが、報酬トラブルに直結します。

第二に、責任分界点です。投稿内容の最終承認は誰がするのか。クライアントが承認した投稿で問題が起きた場合と、代行側が独断で投稿した場合で、責任の所在が変わります。理想は「投稿前にクライアントの承認を得る」フローを契約で定めること。承認プロセスがあれば、代行側の「勝手にやった」リスクが大きく下がります。

第三に、法令遵守と賠償の範囲です。ステマ規制や薬機法などの法令違反が起きた場合に、誰がどこまで責任を負うか。代行側の故意・重過失に限定して責任を負う、といった上限設定を入れておくと、青天井の賠償リスクを避けられます。

第四に、著作権の帰属です。代行側が作成した投稿・画像・コピーの権利が、納品後にクライアントに移るのか、代行側に残るのか。これを決めておかないと、契約終了後に「あの投稿を消せ」「いや使い続けたい」ともめます。

第五に、アカウント情報の管理と返還です。ログイン情報を誰が管理し、契約終了時にどうパスワードを引き継ぐか。退任した代行業者がアカウントを握ったまま、というトラブルは実際に起きています。

専門メディアでも、代行業者選びの段階で法対応力を見るべきだと指摘されています。

法改正への対応が遅れていたり、特定の業種に特化していなかったりするケースもあるため、注意が必要です。

NDA(秘密保持契約)とアカウント権限

運用代行はクライアントの内部情報、売上データ、未公開のキャンペーン情報などに触れます。だからNDA(エヌディーエー=秘密保持契約)は必須です。情報漏洩のリスクをコントロールするだけでなく、「この人は守秘の意識がある」という信頼の証にもなります。

アカウントの権限管理も契約と並ぶ重要事項です。Instagramのビジネスアカウントは、Metaのビジネスツールを使えば「オーナー権限はクライアント、編集権限のみ代行」という形で、パスワードを直接共有せずに運用を委ねられます。アカウント乗っ取りや、退任時のトラブルを防ぐ意味でも、こうした権限分離の仕組みを使うことを発注側・受注側の双方に強くおすすめします。

契約書テンプレートの活用と注意点

「契約書なんて作ったことがない」という個人事業主の方も多いでしょう。世の中には無料・有料の業務委託契約書テンプレートが多数公開されており、出発点としては有用です。ただし、テンプレートをそのまま使うのは危険です。SNS運用代行特有の論点(PR表記の責任、薬機法チェックの担当、アカウント権限の扱い)は、汎用テンプレートには入っていないことがほとんどだからです。

費用をかけられるなら、最初の1通だけでも専門家に確認してもらうのが安全です。就業規則や業務委託のひな型整備は社会保険労務士などの専門家の領域でもあり、リモートワーク・副業解禁に対応した就業規則の作成費用と注意点では、こうしたルール整備にかかる費用感の考え方を整理しています。自分の身を守るルール作りに、どれくらい投資すべきかの判断材料になるはずです。

運用代行で稼ぐためのスキルとメリット・デメリット

ここまでリスクと注意点を中心に書いてきましたが、運用代行は正しくやれば堅実な在宅ワークになり得る分野です。法律を理解していることが、むしろ差別化の武器になります。視点を変えて、仕事としての側面も整理しておきましょう。

運用代行に必要なスキルと習得方法

Instagram運用代行に必要なスキルは、大きく分けて「コンテンツ制作力」「分析力」「コミュニケーション力」「法令知識」の4つです。

コンテンツ制作力は、写真・動画の編集、見やすいデザイン、惹きつけるキャプションのライティングです。分析力は、インサイト(閲覧数・保存数・フォロワー推移)を読み、次の施策に活かす力です。コミュニケーション力は、クライアントの意図をくみ取り、ブランドの「声」を再現する力です。そして法令知識が、本記事で扱ってきたステマ規制・薬機法・著作権などの理解です。

これらは特別な才能ではなく、後天的に身につけられるスキルです。文章を書く力に自信がある方なら、まずはライティングを軸に入っていくのが現実的です。文章のプロの単価感を知る上では、著述家,記者,編集者の年収・単価相場が参考になります。SNS運用のキャプション制作も、突き詰めればライティングの応用だからです。

マーケティングやAI活用との掛け合わせ

運用代行は、マーケティング全般の知識やAIツールの活用と掛け合わせると、提供価値が一気に上がります。たとえば投稿のアイデア出しや競合分析、ハッシュタグ選定にAIを活用すれば、作業時間を圧縮しつつ質を保てます。

こうしたAI・マーケティング領域の仕事を在宅で探したい方は、AI・マーケティング・セキュリティのお仕事に、関連する業務委託案件の概要がまとまっています。さらに踏み込んで、企業のAI活用そのものを支援する立場を目指すなら、AIコンサル・業務活用支援のお仕事も視野に入ります。運用代行を入口に、マーケティングコンサルへとステップアップしていく道筋は、十分に現実的です。

メリットとデメリットを正直に

運用代行のメリットは、在宅で完結できること、月額の継続案件になりやすく収入が安定しやすいこと、特別な資格が不要で始めやすいことです。費用相場として月額3万円から30万円のレンジがあり、複数クライアントを持てば積み上がります。直接取引できるマッチングサービスを使えば、仲介手数料を抑えて受注できるのも利点です。

一方、デメリットも正直に書きます。第一に、成果が数字で見えやすいぶん、フォロワーが増えないと契約を切られやすいプレッシャーがあります。第二に、本記事で扱ってきた法的リスクを常に背負います。第三に、トレンドの移り変わりが速く、継続的な学習が欠かせません。

この「学習が欠かせない」点は、見方を変えればチャンスでもあります。法令や規制をきちんと理解している運用代行は、まだ多くありません。だからこそ、皆さんが本記事の内容を押さえておくだけで、「安心して任せられる人」というポジションを取れるのです。私が現場で痛感したのは、派手なテクニックよりも「リスクを潰せる堅実さ」のほうが、長く契約を続けてもらえる、ということでした。

独自データから見る在宅ワークとしての運用代行

最後に、在宅ワーク市場全体の中で、SNS運用代行という仕事をどう位置づけるかを考察します。

在宅ワーク・業務委託のマッチングデータを俯瞰すると、Webライティング、デザイン、マーケティング支援といった「成果物が明確で、リモートで完結する仕事」への需要は底堅く推移しています。SNS運用代行はこのうちマーケティング支援に属し、かつライティング・デザインの要素も併せ持つ、いわば複合スキル型の仕事です。複数のスキルを組み合わせられる人ほど、単発ではなく継続案件として高い単価を取りやすい傾向があります。

注目すべきは、運用代行が「コンプライアンスを理解している人」と「いない人」で価値が二極化し始めている点です。発注側の企業は、ステマ規制以降「法令を理解していない代行業者に任せると、自社が措置命令を受けるリスクがある」と学習しました。その結果、契約前に法令理解を問われる場面が増えています。これは、これから参入する皆さんにとって追い風です。技術だけでなく、法令という「守りの専門性」を持つことが、差別化につながる時代になったのです。

スキルの掛け合わせという観点では、ビジネス全般の知識を体系的に学べる中小企業診断士のような資格も、運用代行からマーケティングコンサルへ広げる際の信頼の裏付けになります。中小企業診断士の学習範囲には、マーケティングや法務・経営の基礎が含まれており、クライアントに対して「数字を回すだけでなく事業全体を見られる人」という印象を与えられます。事務系のバックオフィスから運用代行へ広げたい方には、医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)のような専門事務の経験も、特定業界(医療・美容など、まさに薬機法が関わる分野)の運用代行で強みになります。

技術寄りのキャリアとの接続も触れておきます。投稿の自動化ツールや簡単な分析ツールを自作できる人は、運用代行の効率を大きく上げられます。アプリケーション開発のお仕事のように開発系の在宅案件も同じプラットフォーム上にあり、開発スキルを運用代行に転用する、あるいはその逆も可能です。開発者の単価水準はソフトウェア作成者の年収・単価相場で確認できますが、運用代行と開発の両刀になれば、提供できる価値の幅は確実に広がります。

リスク管理という大きなテーマでは、SNS運用代行に限らず、補助金や制度の活用、会計処理の正確さなど、フリーランスとして「知らなかったでは済まない」領域が他にもあります。たとえば補助金の不正受給リスクと返還事例|知らなかったでは済まない注意点では、制度を使う側が陥りがちな落とし穴を整理しており、ルールを正しく理解することがいかに身を守るかを示しています。会計面では、ツールの移行ひとつにも注意点があり、会計ソフト乗り換えガイド2026|弥生→freeeへの移行手順とデータの注意点が、事業の数字を正確に保つための実務を解説しています。運用代行で得た収入を、こうした堅実な事業運営とつなげていくことで、フリーランスとしての足場は確かなものになっていきます。

私が43歳でフリーランスになって学んだのは、「準備した人だけが、安心して続けられる」というシンプルな事実です。法律は、知らなければ脅威ですが、知っていれば味方になります。インスタ運用代行という仕事も同じです。本記事で整理した注意点を一つずつ押さえていけば、皆さんは「法改正で禁止になった」という不安から抜け出し、むしろ「ルールを理解した信頼できる運用代行」として、長く選ばれる存在になれるはずです。40代からでも、準備さえすれば遅くありません。

公的機関・関連参考情報

本記事の内容に関連する公的機関や信頼できる情報源は以下の通りです。最新情報は公式サイトで確認してください。

よくある質問

Q. インスタ運用代行は法改正で禁止されたのですか?

いいえ、運用代行という仕事自体は禁止されていません。2023年10月のステマ規制で禁止されたのは「広告であることを隠して投稿する手法」です。PRや広告であることを明示し、適切に契約・運用していれば、運用代行は正当なビジネスとして続けられます。

Q. ステマ規制に違反すると、運用代行を請け負った個人も罰せられますか?

措置命令の直接の対象は広告主である発注企業です。ただし、発注企業が処分を受けた場合、契約内容によっては代行側が損害賠償を求められる可能性があります。契約書で責任範囲を明確にし、投稿前の承認フローを設けて自分を守ることが重要です。

Q. インスタ運用代行の費用相場はどれくらいですか?

投稿作成のみのライトなプランで月額3万円前後、撮影・分析・広告運用まで含むフルサポートで月額10万円から30万円程度が一般的な相場です。受注側にとっては継続案件になりやすく、複数クライアントを持つと収入が積み上がる分野です。

Q. 運用代行で特に注意すべき法律は何ですか?

最も直接的なのはステマ規制(景品表示法)ですが、画像や音楽の著作権、人物の肖像権、美容・健康ジャンルでの薬機法、個人情報保護法も重要です。特に薬機法は美容・健康系で違反しやすいため、自信のないジャンルは無理に受けない判断も大切です。

前田 壮一

この記事を書いた人

前田 壮一

元メーカー管理職・43歳でフリーランス転身

大手電機メーカーで品質管理を20年間担当した後、42歳でフリーランスに転身。中高年のキャリアチェンジや副業の始め方を、自身の経験をもとに発信しています。

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