１ページレポートサンプル・歴史上の人物の生涯

大学教授の論文用の基礎資料編集サンプルです

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桓武天皇
（かんむてんのう、天平9年（737年） - 延暦25年3月17日（806年4月9日））

職業：皇族、天皇

皇族の一員ではあるが、その出自により当初は政治に直接かかわることより官吏としての生き方を求められていた。しかし、皇室内および貴族社会の権力闘争の混乱の中で、継承権を持つものが次々と排斥され、最終的に皇位を継承するにいたる。
皇位継承後、皇族のかねてからの野望であった東国の侵略征服を行うため、当時閑職へ追いやられていた大伴家持を陸奥按察使の征東将軍として派遣するも家持が逝去。その後紀古佐美を征東大将軍として東北に送るがアテルイ等の反撃に遭い壊走。結果紀古佐美を左遷する。
尚も侵略をあきらめきれない桓武帝は最終的に元征東副将軍で武功の名高かった坂上田村麻呂を征夷大将軍に抜擢、結果アテルイらの投降を導き、最終的にはこれらを処刑殺害。東方の反発は収まりつつあったが引き続き掃討を試みるも費用の増大により当面の凍結を決める。軍団制を廃し健児の制に改めたのも資金不足によるものが大きいと考えられる。

自らの出自が天智帝系のことあり、壬申の乱の強権で皇統を継承した天武帝の子孫のことを快く思っていない。そもそも桓武帝が即位できたのは父、光仁帝の代にその皇后である天武帝系の井上内親王と皇太子の他部親王が光仁帝を呪詛したとの理由で廃后、廃太子となり、その二人が幽閉の上客死したこと、それに続き同じく天武帝系である聖武帝の孫、氷上川継が謀反を起こしたとの言われにより母である聖武帝の娘、不破内親王とともに配流されたため天武帝の血統は一掃され、皇位継承権を得ることとなったことも大きい。

即位後は実子が幼すぎるという周囲の意見もあったため、当初、実弟の早良皇子を皇太弟となし皇位継承権の第一位に据え、同時に平城京の遷都を画策する。理由は平城京の地の利の悪さや天武帝系の奈良仏教への嫌悪など、さらに渡来人を同じく先祖に持つ側近の藤原種継からの推挙もあり山背の長岡への遷都を決意。ところが長岡京の造成を始めるも、その長岡の地を推挙した種継が暗殺される。実行首謀者として皇太弟の早良皇子を幽閉するが、皇子は無罪を主張してハンスト、結果命を落とす。遷都後も疫病の流行、実子の病気、実母や皇后、夫人の相次ぐ病死などで結局長岡京から平城京へ逃げ帰る。その後卜占にてこれらの災いは早良皇子らの祟りと云われたため生涯これを病的に恐れ、和気清麻呂の建議により長岡京を廃し新たな都として平安京の造築と再遷都を承諾する。

在任中に国史の編纂を命じ、これが続日本紀の編纂の端緒となる。また財源不足から長い間休止していた念願の遣唐使を一度だけ派遣するも心神病み衰えた末期の事で直後に薨去。