両立支援助成金 育休 2026


この記事のポイント
- ✓両立支援助成金 育休 2026
- ✓「男性社員から育休を取りたいと言われたが
- ✓現場が回らなくなるのが心配だ」「育休中の社員の穴埋めをする周囲のスタッフに不満が出ないか不安だ」
「男性社員から育休を取りたいと言われたが、現場が回らなくなるのが心配だ」「育休中の社員の穴埋めをする周囲のスタッフに不満が出ないか不安だ」。 私がご支援している中小企業の経営者様や人事担当者様から、ここ数年で一番多くご相談を受けるのが、この「育休・産休対応」のリアルな悩みです。
2026年現在、働き方改革はさらに進み、「育休が取れない会社」は採用市場で致命的なダメージを受ける時代になりました。しかし、中小企業にとって社員が一人数ヶ月抜けるインパクトは巨大です。 そこで国が用意している強力なサポートが、厚生労働省の「両立支援等助成金」です。この制度をうまく活用すれば、育休の取得推進や、残された周囲のスタッフへの手当として、まとまった資金を受け取ることができます。
この記事では、人材会社に25年勤務し、現在は経営コンサルタントとして中小企業の組織づくりを支援している私、久世 誠一郎(→ 経営コンサルタントの仕事内容・スキル・将来性を詳しく見る)が、「両立支援助成金 育休 2026」をキーワードに、この助成金の仕組みから、いくらもらえるのかというシミュレーション、実務のポイントまでを分かりやすく解説いたします。この記事をお読みいただければ、育休という「ピンチ」を、強い組織を作るための「チャンス」に変える方法が見えてくるはずです。
両立支援等助成金(2026年版)の基本と「そもそも論」
まずは、「なぜ国が、社員が休むことに対して会社にお金をくれるのか?」というそもそもの仕組みを理解しておきましょう。
企業の「カバーする努力」に対する国からの応援
社員が育休や介護休業を取得すると、当然その分の仕事に穴が空きます。会社は、代替要員を新しく採用したり、残された周囲の社員に業務をカバーしてもらったりしなければなりません。そこには採用コストや残業代といった金銭的負担、そして「周囲の不満」という見えないコストが発生します。 国(厚生労働省)は、「その負担を会社だけに押し付けるのではなく、国が助成金でカバーするから、どうか安心して社員を休ませてあげてほしい」という意図でこの制度を設計しています。つまり、助成金は休む社員のためというより、「休ませるために努力する会社と、周囲のスタッフを支援するためのお金」なのです。
中小企業における育児休業の取得促進は、単なる福利厚生ではなく、人材確保と定着に向けた重要な経営戦略として位置付けられています。
2026年、中小企業が狙うべき2つのメインコース
両立支援等助成金にはいくつかのコースがありますが、育休対応において中小企業が真っ先に検討すべきなのは以下の2つです。
令和5年度の男性の育児休業取得率は30.1%となり、前年度から大幅に上昇しています。政府は2025年に50%、2030年に85%という目標を掲げており、企業の積極的な支援を促しています。
— 出典: 厚生労働省「令和5年度雇用均等基本調査」
- 出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)
- ターゲット: 男性社員の育休取得を推進したい企業
- 育児休業等支援コース
- ターゲット: 男女問わず、育休取得者の業務をカバーする体制(代替要員の確保など)を整えたい企業
それぞれのコースでどれくらいのお金がもらえるのか、具体的に見ていきましょう。
コース別:いくらもらえる?助成額のシミュレーション
(※以下の金額は2026年の一般的な制度設計に基づく中小企業向けの目安です。最新の要件は厚生労働省の公式ページ等をご確認ください)
1. 男性社員に育休を取らせる(出生時両立支援コース)
男性が子の出生後8週間以内に、一定期間(例:5日以上)の育児休業を取得した場合に支給されます。
- 第1種(男性の育休取得): 対象の男性社員1人目につき、20万円。
- 第2種(育休取得率の向上): その後、社内の男性の育休取得率が一定の目標(例:30%以上)に達した場合などに、追加で数十万円が支給されます。
「男性社員から育休の申し出があったら、まずはこのコースに申請できないか調べる」のが、今や人事担当者の鉄則です。
2. 育休中の「穴埋め体制」を支援する(育児休業等支援コース)
このコースは、育休を取得する社員(男女問わず)の業務を、どのようにカバーしたかによって「2つの手当」が用意されています。
- 代替要員確保時: 育休取得者の代わりに、新しく派遣社員や契約社員を雇い入れた場合。
- 支給額:約50万円(※有期雇用から無期雇用へ転換した場合はさらに加算)
- 業務代替支援(周囲でカバー): 新しく人を雇わず、残された周囲の社員で業務を分担し、そのカバーした社員に対して会社が「応援手当(業務代替手当)」を支払った場合。
- 支給額:対象者1人あたり約5万円〜10万円(期間等による)+手当の支給額の一定割合(上限あり)
私がコンサルティングの現場で強くお勧めしているのが、後者の「業務代替支援」です。「Aさんが育休に入って大変だろうから、カバーしてくれるBさんとCさんに、毎月3万円の『育休応援手当』を出すよ。その原資は国の助成金で賄うからね」と経営者が宣言すれば、現場の不満は劇的に減り、むしろチームの結束力が高まります。また、育休期間中は日本年金機構「育児休業等期間中の社会保険料免除」などの制度により、会社負担の保険料も免除されるため、コスト面でのメリットはさらに大きくなります。
助成金を確実に受給するための「4つの壁」
まとまった金額が支給される助成金ですが、厚労省の管轄であるため、手続きは非常に厳格です。「育休に入ってから気づいた」では1円ももらえません。
壁1:就業規則(育児・介護休業規程)の整備
これがすべての出発点です。自社の就業規則の中に、最新の法律(育児・介護休業法)に則った「育児休業規程」が正しく記載され、労働基準監督署に届け出られていることが大前提となります。「古いまま放置されている」「そもそも規定がない」状態では、審査の土俵にすら立てません。
壁2:一般事業主行動計画の策定と届出
助成金を申請する前に、「次世代育成支援対策推進法」に基づく「一般事業主行動計画」を策定し、労働局へ届け出るとともに、社内外(Webサイト等)に公表しておく必要があります。詳細な策定方法は中小企業庁の公式サポートページなどの情報も参考になります。「うちは子育てを応援する会社です」という宣言を事前に行うステップです。
中小企業庁では、助成金以外にもデジタル化やAI導入など、多角的な支援策を打ち出しています。
壁3:「事前の」面談とプラン作成
育休に入る社員に対して、休業に入る前の段階で上司が面談を行い、「いつからいつまで休むか」「その間の業務の引き継ぎを誰にどうやって行うか」をまとめた「育休復帰支援プラン」を作成する必要があります。面談の記録がないと、助成金は不支給になります。
壁4:クリーンな労務環境(残業代など)
厚労省の助成金全ばんに言えることですが、審査の過程でタイムカード(出勤簿)と賃金台帳が厳しくチェックされます。未払い残業代がある、最低賃金を下回っているといった「労働関係法令の違反」(厚生労働省「労働基準法」参照)が発覚した場合は、一発で不支給となります。
育休対応で「やってはいけない」よくある失敗
最後に、私が人材育成の現場で見てきた「やってはいけない」失敗例を共有します。
失敗1:育休を取る社員を「マミートラック」に乗せてしまう
育休から復帰した社員に対し、「子育てで大変だろうから」と良かれと思って、責任の軽い補助的な仕事ばかりを与えるケースです(これをマミートラックと呼びます)。 これをやると、優秀な社員ほど「この会社ではもうキャリアアップできない」と絶望し、結果的に退職してしまいます。復帰後の働き方やキャリアについては、本人の希望をしっかりとヒアリング(面談)し、柔軟な働き方(時短勤務やテレワーク)とセットで、やりがいのある業務を任せる工夫が必要です。
失敗2:助成金の書類作成を社内で抱え込む
両立支援等助成金の申請書類は非常に多く、また「いつまでに、どの書類を作るか」というスケジュール管理が非常に複雑です。これを、多忙な社長自身や、普段の業務で手一杯の総務担当者がやろうとすると、ほぼ確実に書類の不備や期限切れで助成金をもらい損ねます。 厚労省の助成金申請の代行は社会保険労務士の独占業務です。社会保険労務士の年収データを見る ことで外部委託の検討材料にするのも良いでしょう。確実な受給と、社内の事務負担軽減(本業への集中)を考えれば、申請手続きはプロ(社労士)に任せ、皆さんは「どうすれば育休中も現場が回るか」という本質的なチームマネジメントに集中することを強くお勧めします。
よくある質問
Q. 助成金は後で返済する必要がありますか?融資との違いは何ですか?
助成金は国からの返済不要の交付金であるため、金融機関からの借入(融資)とは異なり、後から返済する義務は一切ありません。企業の純利益として計上できるため、設備投資や従業員への還元など、会社の成長のために自由に活用することができます。
Q. 複数の助成金を同時に受け取ることはできますか?
原則として、同じ従業員や同じ取り組みに対して、国や自治体の他の助成金を重複して受給すること(併給)は禁止されています。ただし、対象となる取り組みや対象者が完全に独立している別の助成金(例:IT導入補助金やキャリアアップ助成金の別コースなど)であれば、同時に申請・受給することは可能です。事前の確認が必須です。
Q. 育休中に副業をすることは、将来のキャリアにプラスになりますか?
非常にプラスになります。育休中も社会との接点を持ち、ITツールを駆使して業務を完 遂した経験は、復職時の「ブランク」を埋めるだけでなく、ITリテラシーや自己管理能 力の証明になります。ここでの経験をきっかけに、Webマーケティングなどの専門職へ ステップアップする方も少なくありません。
Q. 小規模な会社(社員5名以下)でも受入れ可能ですか?
可能です。ただし、受け入れ人数枠(日本人社員数を超えない範囲など)があります。小規模企業こそ、外国人材を「家族」のように迎え入れることで、大手にはない定着率を実現しているケースが多いです。
Q. すでに65歳を超えて働いている従業員がいる場合でも申請できますか?
申請できる可能性があります。重要なのは「現在の就業規則で定年が何歳に設定されているか」です。実態として65歳以上の人が働いていても、就業規則上の定年が60歳であり、それを今回新たに引き上げる(または廃止する)のであれば、助成金の対象となります。
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この記事を書いた人
久世 誠一郎
元人材コンサル・中小企業支援歴25年
大手人材会社でコンサルティング部門を率いた後、中小企業の業務改善・外注戦略の支援に転身。発注者目線でのクラウドソーシング活用術を発信しています。
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