未経験からクラウドエンジニアになる方法|AWS認定CLFから始める90日学習計画

田中 大輝
田中 大輝
未経験からクラウドエンジニアになる方法|AWS認定CLFから始める90日学習計画

この記事のポイント

  • 「IT未経験から最短でクラウドエンジニアになれる?」そんな問いに答える90日間の完全攻略ロードマップ
  • AWS認定の登竜門『Cloud Practitioner』の取得から実戦スキル習得まで
  • 未経験から転身した私の全ノウハウを公開します

「クラウドエンジニアって、何だか難しそう……」 「プログラミングができないと、エンジニアにはなれないよね?」

こんにちは、田中 大輝です。AWS認定SAA、CCNA、LPIC-1を保有し、SIerからフリーランスのクラウドインフラエンジニアとして独立しました。数年前の私も、全く同じことを思っていました。当時は「クラウド」という言葉すらぼんやりとしていて、自分には縁のない世界だと思っていました。

しかし、2026年、ITエンジニアへの転職において「クラウド(特にAWS)」は、未経験者が最も最短で、かつ高年収を狙える 「最強の入り口」 になっています。

なぜなら、クラウドエンジニアの仕事は、一からコードを書くプログラミングよりも、AWSなどの便利な機能を「正しく組み合わせて、インフラを構築する」という 「パズルのような楽しさ」 が中心だからです。今回は、IT知識ゼロから90日間でクラウドエンジニアとしての第一歩を踏み出すための、具体的な学習計画を公開します。

1. 2026年:なぜ「未経験 + AWS」が最強のキャリアパスなのか?

まず、クラウドエンジニアという職種の圧倒的な将来性を、2026年の最新データで確認しましょう。

「サーバーを買わない」企業の激増

2026年現在、自社で物理的なサーバーを所有する企業は激減しました。システムの 90% 以上が、AWS(Amazon Web Services)などのクラウド上で動いています。 そのため、クラウドを操作できる人材がいなければ、ビジネスが成り立たない状況なのです。

未経験でも「資格」が最強の武器になる

Webエンジニアの場合、ポートフォリオ(自作アプリ)の質が問われますが、クラウドエンジニアの世界では「AWS認定資格」という、Amazonが公式に認めた世界共通の証明書があります。 @SOHOの資格ガイドによると、未経験者であっても「AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)」を保有しているだけで、採用面接の通過率が 2.4倍 に跳ね上がるというデータがあります。

2. 90日間で変貌する!「クラウドエンジニア」養成ロードマップ

時間を無駄にしないための、フェーズごとの学習ステップです。

【第1〜30日】ITの基礎 + AWS認定CLFの取得

まずは、ITパスポートレベルの基礎知識(IPアドレス、サーバー、データベースとは何か)をざっと把握し、AWSの入門資格である「Cloud Practitioner(CLF)」の合格を目指します。

  • 目標: AWSの主要なサービス名(EC2, S3, RDSなど)を聞いて、何をするものか答えられるようになること。
  • 2026年のコツ: 最新の学習AI(ChatGPT等)に「AWSの各サービスを、身近なものに例えて解説して」と聞くのが、最も早い理解方法です。

【第31〜60日】AWS認定SAAへの挑戦 + ハンズオン学習

CLFに合格したら、休まずに中級資格「Solutions Architect – Associate(SAA)」へ進みます。ここからが本当のエンジニアの知識です。

  • 目標: 資格の勉強と並行して、実際にAWSのコンソールを触り、自分でWebサーバーを立ち上げてみること。
  • 重要: SAAを取得すれば、未経験であっても「エンジニアとしての実力がある」と市場から認められます。

【第61〜90日】インフラ構成の「コード化(IaC)」と転職活動

2026年の現場では、手動でAWSを操作することは少なくなっています。

  • 目標: Terraformなどのツールを使い、コード一行でAWSの環境を自動構築する「IaC」の基礎を学びましょう。これができる未経験者は、現場で 「即戦力」 として重宝されます。

3. 2026年度版:学習コストを「実質無料」にする方法

AWSの学習には、受験料やスクール代がかかりますが、2026年は国のバックアップが最強です。

  • 専門実践教育訓練給付金: 厚労省が指定するAWS養成講座なら、受講料の 70% が戻ってきます。
  • リスキリング支援事業: 転職を前提とした学習なら、自己負担 実質0円 で受講できるケースもあります。

@SOHOの教育訓練給付金特設ページでは、未経験からAWSエンジニアを目指す方に最適な「給付金対象スクール」を比較できます。 助成金で学べる最新のAWSスクール一覧をチェックする

4. 学習を継続させる「環境づくり」と挫折回避の実践テクニック

90日という長丁場の学習で最も多い失敗は、知識不足ではなく「学習が続かないこと」です。実際、IT系資格学習者の途中離脱率は60%を超えるとも言われており、いかに学習を「習慣化」できるかが合否を分けます。

学習時間の確保:朝型シフトと「ポモドーロ法」の併用

社会人が90日でCLF+SAAを目指すなら、平日2時間・休日6時間の合計約180〜220時間が必要です。これを夜だけで確保するのは現実的ではありません。実際にAWSエンジニアへ転身した社会人の多くが、起床時間を30分〜1時間早め、出社前のカフェ学習を習慣化しています。 さらに集中力を維持するため、25分集中+5分休憩を1セットとする「ポモドーロ・テクニック」を取り入れると、夜間の疲れた状態でも学習効率が落ちにくくなります。

AWS無料利用枠(Free Tier)の徹底活用

AWSは新規登録から12ヶ月間、EC2の t2.micro(または t3.micro)を月750時間、S3を5GB、RDSを月750時間まで無料で利用できます。CLFやSAAの教科書を読むだけでなく、必ず手を動かして「VPC作成→EC2起動→Webサーバー構築→S3に静的ファイル配置」を体験してください。試験問題の「なぜこの構成が正解か」が、机上学習だけでは絶対に腹落ちしません。

コミュニティに所属して「孤独」を消す

オンライン学習の最大の敵は孤独感です。X(旧Twitter)の「#90DaysOfAWS」や「#駆け出しエンジニアと繋がりたい」、Discord の AWS 学習コミュニティ、JAWS-UG(AWSユーザーグループ)の初心者支部などに参加すると、同じレベルの仲間と進捗を共有でき、離脱率が大幅に下がります。月1回でも勉強会に参加するだけで、モチベーションは別物になります。

我が国の労働力人口が減少する中、企業の競争力強化のためにはデジタル人材の確保・育成が不可欠であり、リスキリングを通じた円滑な労働移動を促進することが重要である。 出典: meti.go.jp

5. 90日後の出口戦略:求人タイプ別「狙い目企業」の見極め方

CLFやSAAを取得しても、応募先の選び方を間違えると「未経験お断り」の壁に阻まれます。2026年時点で未経験クラウドエンジニアを積極採用している企業タイプを、現場感覚で解説します。

狙い目1:クラウド専業のSIer・MSP(マネージドサービスプロバイダー)

AWSやGoogle Cloudの構築・運用を専門にするMSP系企業は、慢性的な人材不足から「資格保持の未経験者」を歓迎しています。入社後3〜6ヶ月は監視・運用業務からスタートし、半年後には小規模な構築案件にアサインされるキャリアパスが一般的です。年収レンジは初年度350〜420万円ですが、SAA+実務1年でフリーランス独立し、月単価60〜80万円を狙えるルートが見えています。

狙い目2:自社サービスを持つ事業会社の「インフラ募集」

SaaS企業や Web サービス運営会社では、開発エンジニアとは別にインフラ専任の枠があります。SIerと比べて教育体制は薄めですが、ビジネス全体に関与できる点が大きな魅力です。応募時は「業務未経験でも、CLF+SAA取得済み・自分でTerraformでVPCを構築した経験あり」と具体的にアピールできれば、書類通過率は跳ね上がります。

避けたほうがいい求人パターン

「AWS経験5年以上」「マネジメント経験必須」「常駐先での運用保守のみ」といった求人は、未経験者がスキルを伸ばしにくい構造です。とくに大手SIerの2次請け・3次請けは、書類上「クラウド案件」でも、実態はExcelでの作業手順書修正のみというケースが珍しくありません。求人票の「具体的な使用ツール」「研修制度の有無」「資格取得支援の上限額」を必ず確認してください。

応募時に効く「ポートフォリオ的アウトプット」

クラウドエンジニアにはWebエンジニアのようなポートフォリオは必須ではありませんが、Qiitaや個人ブログに「CLF合格体験記」「TerraformでEC2を自動構築する手順」を5〜10本書いておくと、面接官の印象が大きく変わります。学習過程を可視化できる候補者は、それだけで「自走できる人材」と判断されるからです。

6. 90日学習を「お金の不安」で止めないための公的支援フル活用

学習継続には、時間と同じくらい「お金の余裕」が重要です。書籍代・受験料(CLF:約1.5万円、SAA:約2万円)・スクール代を合算すると、独学でも5〜10万円、スクール利用なら30〜80万円の出費になります。これを公的制度で大きく圧縮する方法を整理します。

教育訓練給付制度の3階層を理解する

厚生労働省の教育訓練給付制度には「一般教育訓練(受講費の20%、上限10万円)」「特定一般教育訓練(40%、上限20万円)」「専門実践教育訓練(最大70%、上限168万円/年)」の3つがあります。AWS関連の本格的な養成講座は「専門実践教育訓練」に指定されているものが多く、自己負担を3割以下に抑えることが可能です。

ハロートレーニング(公共職業訓練)の活用

離職中の方であれば、ハローワーク経由で受講できる職業訓練のなかに「クラウド・ネットワーク基礎科」「AWS基礎科」が増えています。受講料は基本無料、要件を満たせば月10万円の職業訓練受講給付金も受け取れます。在職者は対象外ですが、転職を決意してから動き出す場合の選択肢として検討の価値があります。

自治体・経産省の追加補助も併用可能

東京都の「DXリスキリング助成金」や、経産省所管の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、転職前提の学習に対して受講料の最大70%、上限56万円の補助が出ます。教育訓練給付金との併用条件は制度ごとに異なるため、申請前に必ずキャリアコンサルティングを受け、最適な組み合わせを設計してください。

申請忘れを防ぐ「事前手続き」の重要性

教育訓練給付金は、受講開始前に「ジョブ・カード作成」「キャリアコンサルティング受講」が必須となるケースがあります。受講開始後に申請しても遡って認められないため、スクール選定と同時にハローワークへ相談に行く「順序」が極めて重要です。

よくある質問

Q. どのAWS資格から取得すべきですか?

ITの基礎知識がある方なら、クラウドプラクティショナーを飛ばして「ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)」から挑戦するのが効率的です。SAAの学習過程で基礎も網羅できます。

Q. AWS未経験ですが、資格を取ればすぐにフリーランスになれますか?

資格だけで即フリーランスとして独立するのは困難です。企業は「実務でトラブルに対応できるか」を重視します。まずは副業で小規模な構築案件を請け負うか、AWS環境の保守・監視案件から実績を積み上げることをおすすめします。

Q. 実務経験がないと、AWS資格を持っていても無駄ですか?

いいえ、決して無駄ではありません。未経験の方が採用される際、資格は「この人は基礎知識があり、自律的に学習できる意欲がある」という最大の証明になります。資格+個人で構築した実績をポートフォリオにまとめれば、十分にチャンス はあります。

Q. プログラミングの経験は必要ですか?

クラウドエンジニアはインフラ構築がメインですが、現在ではインフラのコード化(IaC)が主流のため、PythonやGo、YAML/JSONの読み書きなど、基礎的なコーディングスキルは必須と言えます。

田中 大輝

この記事を書いた人

田中 大輝

クラウドインフラエンジニア

AWS認定ソリューションアーキテクト、CCNA、LPIC-1を保有。SIerからフリーランスに転身し、クラウドインフラの設計・構築を手がけています。IT資格の取得戦略と実務での活かし方を発信中。

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