持病があっても入れる生命保険|引受基準緩和型の比較


この記事のポイント
- ✓持病や既往歴があっても入れる生命保険を徹底比較
- ✓引受基準緩和型・無選択型の違いや
- ✓通常の保険より保険料がいくら高いのかをFPが解説します
「持病があるから保険に入れない」…この思い込み、実はかなりの部分が誤解です。保険会社にいた頃、告知で引っかかったお客様に「この保険なら入れますよ」と引受基準緩和型を案内していました。ただし、重要な注意点もいくつかあるため、今回はメリット・デメリットを正直に、包み隠さずお伝えします。
持病があっても入れる保険の種類
まず、自身の健康状態と保険の仕組みを理解しましょう。持病や既往歴がある方向けの保険には、大きく分けて3つのタイプがあります。
| タイプ | 告知項目 | 保険料の目安 | 加入しやすさ |
|---|---|---|---|
| 通常の保険 | 5〜10項目 | 基準 | 持病があると難しい |
| 引受基準緩和型 | 2〜4項目 | 通常の1.5〜2倍 | 持病があっても入りやすい |
| 無選択型 | なし | 通常の2〜3倍 | 誰でも入れる |
通常の保険
健康診断で「健康であること」を証明できれば加入できる保険です。告知項目が多く、過去の病歴や現在服用中の薬について詳細な報告が求められます。
引受基準緩和型
保険会社が定めた「特定の項目」のみを告知すれば加入できる保険です。たとえば「過去2年以内に入院・手術をしましたか?」「過去5年以内にがんと診断されましたか?」など、質問の内容が限定的です。通常の保険で断られた方でも加入できるケースが非常に多いのが特徴です。
無選択型
告知が一切不要な保険です。誰でも加入できますが、その分保険料はかなり高めに設定されており、保障内容も限定的であることが一般的です。基本的には、他の保険には全く入れない場合の最終手段と言えます。
保険会社にいた頃の話ですが、高血圧で通院中の50代の男性が「保険に入れない」と諦めていたケースがありました。たしかに通常の告知では厳しいのですが、「過去2年以内に入院していない」「がんの治療をしていない」などの条件を満たしていたので、引受基準緩和型に申し込んだところ、問題なく加入できたのです。でも実はこの方、通常の保険でも「条件付き」で入れる可能性がありました。最初から引受基準緩和型に飛びつくのは早い、というのがこの体験から学んだ、最も大切な教訓です。
引受基準緩和型のおすすめ保険
引受基準緩和型といっても、保険会社によって保険料や保障内容は全く異なります。代表的なものを紹介します。
オリックス生命「RISE Support Plus」
告知項目は3つだけ。保険料は通常型の約1.5倍ですが、引受基準緩和型としては業界最安水準を維持しています。持病の悪化や再発も保障対象となるため、多くの方から支持されています。
メディケア生命「メディフィットRe」
糖尿病や高血圧の方でも加入しやすい設計が魅力です。入院給付金は1日目から支給されるため、短期入院にも対応しやすいのが特徴。保険料は通常型の約1.7倍が目安です。
アフラック「ちゃんと応える医療保険 やさしいEVER」
知名度の高さと、保障の安心感が最大の魅力です。通院保障もカバーできるため、長期的な治療を見据えた設計が可能です。ただし、保険料は引受基準緩和型の中ではやや高めに設定されているため、家計との相談が必要です。
注意すべきポイント
保険会社にいた頃の経験から、引受基準緩和型で必ず理解しておくべき「落とし穴」をお伝えします。これを知っているだけで、後悔を防ぐことができます。
契約前支払不担保期間の存在
加入後1年間は保障が半額になる商品が非常に多いです。つまり、加入してすぐに入院しても、給付金は通常の50%しか受け取れません。この点を見落としている人がかなりいます。たとえば入院日額5,000円の保険に入っても、最初の1年間は2,500円しか出ない。このことを知らずに「入っているから安心」と思い込んでいる方がいるので注意してください。
保険料の割高さ
通常型の1.5〜2倍の保険料を払い続けることになるので、本当にその保険が必要か冷静に判断してください。月額で3,000〜5,000円の差が出ることもあります。月額差が5,000円であれば年間で60,000円、10年続ければ60万円の大きな差になります。このコストを支払うだけの価値があるか、一度立ち止まって考えましょう。
通常の保険に入れる可能性の確認
持病があっても、症状が安定していれば通常の保険に入れるケースがあります。「条件付き」(特定の疾患を免責にする)で引き受けてもらえることも多いです。引受基準緩和型に飛びつく前に、まず通常の保険に条件付きで申し込んでみる価値は、十分以上にあります。
「条件付き加入」と「引受基準緩和型」の保険料差
具体例で比較してみましょう。45歳男性・高血圧で通院中のケースです。
| 加入パターン | 月額保険料 | 保障内容 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 通常の保険(条件付き) | 約5,500円 | 入院日額5,000円+先進医療 | 高血圧に関する保障は免責 |
| 引受基準緩和型 | 約12,000円 | 入院日額5,000円+先進医療 | 1年目は保障半額。持病も保障対象 |
月額差6,500円、年間78,000円。「持病も保障対象」に年間78,000円の価値があるかどうか。高血圧は薬で管理できている場合、合併症のリスクは低いケースも多いです。個人的には、通常の保険に条件付きで入って、浮いた差額を貯蓄に回す方が合理的だと考えています。
まさにこの方のケースは多いです。「持病=保険に入れない」は思い込みであることがほとんどです。条件付きで通常の保険に入れるなら、そちらの方が圧倒的にお得です。
持病があっても無理なく加入するためのステップ
自己判断で諦めてしまうのが最も損をします。以下の手順で検討を進めてください。
ステップ1:現在の健康状態を正確に把握する
まずは、現在の治療状況、服用している薬の名前、直近の入院・手術の有無、そして主治医からの指導内容を整理しましょう。これらを正確に把握することが、保険選びのスタートラインです。
ステップ2:通常の保険に「条件付き」で申し込んでみる
FP(ファイナンシャルプランナー)や保険代理店に相談し、通常の保険で加入できないか審査を出してみましょう。審査は無料です。たとえ一部免責という条件が付いたとしても、保険料が安く保障範囲が広い通常の保険に加入できるなら、それがベストな選択肢になり得ます。
ステップ3:引受基準緩和型を検討する
通常の保険での加入が難しいと判断された場合に初めて、引受基準緩和型を検討します。この際、複数の会社を比較することが不可欠です。保険料の割安さだけでなく、保障の範囲(特に持病による入院も本当に保障されるか)を確認してください。
ステップ4:家計への影響をシミュレーションする
保険料は長期的に払い続ける固定費です。現在の収入に対して、その保険料が家計を圧迫しないか、最低でも10年間の総支払額を計算してみましょう。
NG例とOK例で見る「経済的インパクト」
具体的な例で、選択の重要性を確認します。
NG例: 高血圧の治療中の松田さん(仮名・45歳)。「通常の保険は無理」と自己判断し、保険料が月額12,000円の引受基準緩和型に加入。10年間で払う保険料の合計は144万円になります。
OK例: 同条件の岡田さん(仮名・45歳)。FPに相談して通常の保険を条件付きで申込み、月額5,500円で加入。「高血圧に関する保障は免責」という条件付きだが、それ以外は通常の保障内容。10年間の払込総額は66万円。差額の78万円はそのまま貯蓄に回すことができます。
この78万円は、もしもの時の大きな心の支えになります。
フリーランスで持病がある方へ
フリーランスは健康が収入に直結します。体調を崩して働けなくなれば、その分だけ報酬が減少します。だからこそ、持病がある方にとって保険の備えは非常に重要です。でも、高い保険料で家計を圧迫しては本末転倒です。
保険への加入は、リスク管理の一部です。まず通常の保険に条件付きで申し込む。ダメなら引受基準緩和型。それでもダメなら無選択型。この順番で、コストパフォーマンスを最大化する道を探ってください。
@SOHOでは在宅ワークの案件も多く掲載されています。通勤の負担が少なく、自分のペースで働ける案件を選ぶことで、体調管理をしながら安定した収入を得ることも可能です。保険による経済的な安心と、自分に合った働き方による健康的な生活、この両面から安心を確保してください。
厚生労働省「患者調査」(2023年)によると、高血圧性疾患の患者数は約1,511万人、糖尿病は約579万人。持病を抱えながら、ご自身の人生を守るために懸命に保険を探している人は非常に多いです。あなた一人ではありません。
— 出典: 厚生労働省 患者調査
まとめ
持病があっても入れる保険は確実に増えています。ただし、決して焦ってはいけません。まずは通常の保険に条件付きで入れないか確認すること。引受基準緩和型は、あくまで「通常の保険に入れない場合の最後の手段」と考えてください。保険料の差は年間で数万円に上ります。10年、20年というスパンで見れば、数十万円から時には百万円近い差になることもあります。
まずは専門家であるFPへの相談を検討し、選択肢を広げてください。ご自身の健康と、将来の経済的な安定を守るために、最も合理的な選択を行いましょう。
よくある質問
Q. うつ病などの精神疾患も補償の対象になりますか?
対象となる商品が増えていますが、保険会社によって「支払対象外」や「通算給付期間の制限」が設けられていることが多いです。加入前に必ず約款を確認してください。
Q. 保険料を安く抑えるコツはありますか?
「団体保険」への加入が最も効果的です。フリーランス協会や、商工会議所の団体保険制度を利用すると、個人で加入するより大幅に安くなります。また、不要な「特約」を削り、シンプルな掛け捨てタイプを選ぶのも基本です。
Q. 保険料の目安はどれくらいですか?
年代や保障内容にもよりますが、20代〜30代の掛け捨て型であれば月額1,000円〜2,000円程度から加入可能です。自身の年収の5%〜10%程度をリスクヘッジに回すのがひとつの目安となります。
Q. 保険料は経費にできますか?
基本的にはできません。国民健康保険料は「社会保険料控除」として所得から差し引けますが、民間の生命保険や医療保険は「生命保険料控除」の対象です。控除額には上限があるため、節税効果を期待しすぎるのは禁物です。
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この記事を書いた人
高橋 莉奈
独立系FP・保険ライター
大手生命保険会社で営業・商品企画を担当した後、独立系FPとして開業。年間200件以上の保険見直し相談を受け、保険・金融系の記事を執筆しています。
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