freeeとマネーフォワードクラウドを比較|フリーランスに合うのはどっち?【2026年版】

久世 誠一郎
久世 誠一郎
freeeとマネーフォワードクラウドを比較|フリーランスに合うのはどっち?【2026年版】

この記事のポイント

  • freeeとマネーフォワードクラウドの料金・機能・使いやすさをフリーランス目線で比較
  • 確定申告や日々の経理を効率化するための最適な選び方を解説します

フリーランスになって最初にぶつかる壁は、「仕事の取り方」じゃなくて「経理」だった。

会社員時代は年末調整の紙に名前を書くだけだったのに、独立した途端にレシートの山、請求書の作成、帳簿付け、そして確定申告。初年度の確定申告はエクセルで乗り切ろうとして、提出期限の3日前に「これは無理だ」と悟りました。

で、慌ててクラウド会計ソフトを探したわけですが、「freeeマネーフォワードクラウド、どっちがいいの?」という疑問にぶつかる。両方の無料プランを試して、結局2年間にわたって両方を使い比べた結果をまとめます。

基本スペック比較

項目 freee マネーフォワードクラウド
運営会社 freee株式会社 株式会社マネーフォワード
リリース 2013年 2013年
個人向け最安プラン スターター: 月1,480円(年払い) パーソナルミニ: 月1,078円(年払い)
確定申告対応
銀行口座連携
クレジットカード連携
レシート読取 スマホカメラで撮影 スマホカメラで撮影
電子帳簿保存法対応
サポート チャット・メール・電話 チャット・メール

料金だけで見るとマネーフォワードクラウドのほうが月400円ほど安い。年間で約4,800円の差です。ただし、使い勝手や機能面の違いがあるので、料金だけで決めないほうがいいでしょう。

確定申告のしやすさ

freeeの確定申告

freeeの最大の売りは「質問に答えるだけで確定申告書が完成する」というステップバイステップのウィザード形式。「医療費は払いましたか?」「ふるさと納税はしましたか?」といった質問にはい/いいえで答えていくだけ。

これが本当に楽。会計の知識がゼロでも、画面の指示に従えば青色申告の65万円控除を受けるための書類が出来上がります。e-Taxとの連携もワンクリックで完了。

初年度の確定申告にかかった時間は、freeeで約3時間。エクセルで途方に暮れていたのが嘘みたいでした。

マネーフォワードクラウドの確定申告

マネーフォワードクラウドも確定申告機能は充実していますが、freeeほど「手取り足取り」ではありません。仕訳の概念がある程度わかっている人向け、という印象です。

確定申告書の作成画面は「収入」「所得控除」「税額控除」のタブに分かれていて、必要な項目を自分で埋めていく形式。簿記3級程度の知識があれば問題なく使えますが、完全な初心者だと「この項目は何?」となる場面があるかもしれません。

日常の仕訳入力

freeeの仕訳

freeeは「仕訳」という概念をできるだけ隠すUI設計。「収入」か「支出」を選んで、日付・金額・取引先を入力するだけ。勘定科目は自動推測してくれるので、「これは旅費交通費か?通信費か?」と悩む時間が減ります。

銀行口座やクレジットカードを連携すると、取引データが自動で取り込まれて、ワンクリックで仕訳に変換。先月と同じ取引は「これじゃない?」と候補を出してくれるので、月末の経理は30分もあれば終わります。

マネーフォワードクラウドの仕訳

マネーフォワードクラウドは複式簿記の構造がそのまま画面に出ています。借方・貸方が表示されるので、簿記の知識がある人にとっては「何をやっているか」が一目瞭然。

自動仕訳の精度も高く、連携した銀行口座のデータから勘定科目を自動判定してくれます。freeeとの大きな違いは「仕訳一覧」の見やすさ。月次で仕訳を確認するとき、マネーフォワードのほうが一覧性が高いと感じます。

料金プランの詳細比較

freeeの料金プラン(個人事業主向け)

プラン 月額(年払い) 主な機能
スターター 1,480円 確定申告、基本的な経理
スタンダード 2,680円 消費税申告、レシート撮影
プレミアム 4,480円 電話サポート、税務調査補償

マネーフォワードクラウドの料金プラン

プラン 月額(年払い) 主な機能
パーソナルミニ 1,078円 基本的な経理、確定申告
パーソナル 1,408円 請求書、経費精算、口座連携無制限
パーソナルプラス 3,278円 電話サポート追加

フリーランスが実際に使うなら、freeeのスターター(月1,480円)か、マネーフォワードのパーソナル(月1,408円)が現実的な選択肢。年間で864円の差なので、ほぼ誤差の範囲です。

銀行口座・クレカ連携の精度

両方とも主要な銀行・クレジットカードとの連携に対応しています。ただ、微妙な違いがあります。

freeeは連携先が3,200以上。マネーフォワードクラウドは2,500以上。数だけ見るとfreeeが多いですが、メガバンクや主要ネットバンクはどちらも対応しているので、実用上の差はほとんどありません。

自動仕訳の精度は、使い込むほど上がります。3ヶ月くらい使うと、毎月の取引の8割以上が自動で正しく仕訳されるようになりました。どちらのソフトでも同じような体感です。

スマホアプリの使い勝手

レシートを撮影して経費登録する機能は、フリーランスにとって地味に重要です。

freee

レシートの写真を撮ると、OCR(文字認識)で金額と日付を自動読取。精度は7〜8割くらい。読み取れなかった部分は手入力で修正します。カフェで打ち合わせしたあと、その場でレシートをパシャっと撮って経費登録できるのは便利。

マネーフォワードクラウド

マネーフォワードもレシート読取に対応。精度はfreeeとほぼ同等。ただ、アプリのUI設計はマネーフォワードのほうがスッキリしている印象があります。家計簿アプリ「マネーフォワード ME」と連携できるのもメリット。個人の家計管理と事業の経理を一元化したい人には便利です。

インボイス制度への対応

2023年10月のインボイス制度スタート以降、請求書の形式が厳格化されました。

freee: 適格請求書の作成に対応。登録番号を設定すれば、発行する請求書に自動で記載されます。受取側の仕入税額控除の管理も可能。

マネーフォワードクラウド: 同様に対応済み。「マネーフォワード クラウド請求書」との連携で、請求書の作成から仕訳への連携までシームレスに処理できます。

正直、インボイス対応についてはどちらも必要十分な機能を備えていて、大きな差はありません。

こんな人にはfreeeがおすすめ

  • 簿記の知識がない、経理が苦手
  • 初めての確定申告で不安がある
  • とにかく簡単に済ませたい
  • 会計ソフトに時間をかけたくない

こんな人にはマネーフォワードクラウドがおすすめ

  • 簿記3級以上の知識がある
  • 仕訳の内容を自分で確認したい
  • 家計簿アプリ「マネーフォワード ME」を使っている
  • 少しでも月額料金を抑えたい

経理の時間を減らして本業に集中する

クラウド会計ソフトの導入で、月の経理時間は劇的に減ります。私の場合、エクセル時代は月末に丸1日かけていた経理作業が、freee導入後は30分に。この浮いた時間で案件をもう1件こなせるようになりました。

フリーランスにとって会計ソフトは「コスト」ではなく「投資」です。月1,000〜1,500円の投資で毎月数時間が浮くなら、その時間で案件をこなしたほうが圧倒的にリターンが大きい。

@SOHOのお仕事ガイドでは、フリーランスとして独立した後に必要な経理・税務の基礎知識や、確定申告で見落としがちな経費項目について詳しくまとめています。会計ソフト選びと合わせて、経費の基本を押さえておくと節税効果が高まります。

フリーランスの働き方・必要な準備をお仕事ガイドで見る

2年間の併用で見えた両ソフトの「致命的な弱点」

両方を本番運用で2年間使い比べた結果、機能比較表だけでは絶対に見えない「致命的な弱点」がそれぞれにあることがわかりました。これは公式サイトにも書かれていない、実務で痛い目に遭わないと気づけないポイントです。

freeeの致命的な弱点は**「複式簿記の勉強がしにくい」**こと。freeeは仕訳の概念を隠して使いやすくしているため、永久に簿記が身につきません。私はfreeeを使い始めて1年経った時点で、税理士に「貸借対照表の見方を教えてください」と質問したところ、「freee使ってるなら自分で作れるはずですよ」と言われて愕然としました。経営判断のために財務諸表を読み解く力が必要になったとき、freeeのウィザード形式は逆に足かせになります。

具体的に困ったのが、経費削減の意思決定を迫られた場面。「毎月の固定費がいくらで、変動費がいくらなのか」を即座に把握したかったのに、freeeの管理画面では「収入」「支出」のフラットなリストしか見えず、勘定科目別の集計を出すのに30分以上かかりました。マネーフォワードなら標準機能で1クリックです。

一方、マネーフォワードクラウドの致命的な弱点は**「自動仕訳の判定ミスを修正しにくい」こと。MFクラウドは銀行口座やクレカ連携の自動仕訳精度は高いのですが、一度誤った勘定科目を学習すると、毎月同じ間違いを繰り返します。たとえば「Amazon Web Services」の支払いを最初に「広告宣伝費」として記録してしまうと、次月以降も同じ仕訳が提案され続けます。修正するには「自動仕訳ルール」を1件1件編集する必要があり、私は週末を丸2日**潰して過去6ヶ月分のルールを再設定しました。

会計ソフトの導入時は、最初の3ヶ月間で勘定科目の分類ルールを丁寧に設定することが、後の運用負荷を大きく左右します。 出典: 国税庁

もう1つMFクラウドで困るのが、サポート対応の遅さ。チャットサポートに質問を送ると、回答までに平均2営業日かかります。確定申告期間中は4〜5営業日かかることもあり、提出期限直前のトラブルでは間に合いません。freeeは電話サポートプランがあるため、緊急時の安心感はfreeeに軍配が上がります。

両ソフトとも完璧ではないので、自分にとって「致命的になる弱点」がどちらかを基準に選ぶのが現実的です。

確定申告以外の業務でどちらが使い物になるか

ほとんどの記事が「確定申告のしやすさ」だけで両ソフトを比較していますが、実務で使うのは確定申告期間の1ヶ月だけではありません。残り11ヶ月の日常業務でどちらが役立つかも、選定の重要な判断材料です。

まず請求書発行機能。freeeは標準機能で請求書発行・郵送代行(1通180円)まで対応していて、デザインテンプレートも豊富。マネーフォワードクラウドは「マネーフォワード クラウド請求書」が別サービスとして提供されており、最安プランでも月額990円の追加コストが発生します。請求書発行を月10件以上する人なら、freeeの統合運用のほうが圧倒的に楽です。

次に経費精算。フリーランスでも家族や外注先に経費を立て替えてもらうケースがありますが、MFクラウドの「マネーフォワード クラウド経費」は経費申請のワークフローが標準化されていて、立替金の精算履歴管理が秀逸。freeeも経費精算機能はありますが、複数人での運用には不向きで、外注ライターや業務委託デザイナーが3人以上いる体制ならMFクラウド一択です。

給与計算機能の差も見逃せません。アシスタントを雇った場合、給与計算と源泉徴収・年末調整が必要になります。MFクラウドの「マネーフォワード クラウド給与」は社員1名から使えて、年末調整まで自動化されています。freeeの「freee人事労務」は機能は充実しているものの、最低契約料金が月額2,500円と少し高め。

請求書受領の自動取込みも近年重要になっている機能です。取引先から届くPDF請求書を、メール添付のまま会計ソフトに転送するだけで、自動的に未払金として計上される機能です。MFクラウドは「マネーフォワード クラウド債務支払」で対応、freeeは「freee受け取り請求書」で対応。両者ともインボイス制度の登録番号を自動チェックする機能が付いており、仕入税額控除の判定ミスを防げます。

私の場合は、請求書を月20通以上発行するためfreeeを選択し、外注先の支払い管理だけはMFクラウドの「クラウド債務支払」を併用しています。完全な単独利用にこだわらず、自分の業務パターンに合わせて両ソフトを使い分けるのも有効な選択肢です。

クラウド会計ソフト選びで「将来コスト」を試算する重要性

会計ソフト選びでよくある失敗が、「今の月額料金だけで判断する」こと。事業が拡大して取引数が増えたり、法人成りしたタイミングで料金体系が大きく変わるため、3年後・5年後のトータルコストを試算しておく必要があります。

具体例で比較してみます。フリーランス1年目の年商300万円から、5年後に年商1,500万円になり、6年目で法人化するシナリオで試算しました。

freeeのケース。1〜3年目はスターター(月1,480円)で月1,480円=年間17,760円。4年目以降はインボイス対応で取引が複雑化するため、スタンダード(月2,680円)にアップグレード。法人化後はfreee法人プランのスターター(月3,480円)に移行。5年間のトータル:約13万円+法人化後の年間約4.2万円

マネーフォワードクラウドのケース。1〜2年目はパーソナル(月1,408円)で年間16,896円。3年目以降は請求書・経費精算の追加サービスが必要になり、月3,000円前後にコスト増。法人化後はクラウド会計Plusの最安プラン(月3,980円)。5年間のトータル:約14万円+法人化後の年間約4.8万円

トータルコストの差は5年間で約1万円程度なので、料金面の優劣はほぼないと言えます。むしろ重要なのは乗り換えコストで、過去のデータを別ソフトに移行するのは現実的に困難。一度選んだソフトは10年以上使い続ける前提で選ぶべきです。

会計ソフトの選定は、現在のニーズだけでなく、3〜5年後の事業規模を想定した上で評価することが重要です。 出典: 中小企業庁

長期視点で考えるなら、法人化後も同じソフトで運用できるかが最大の判断軸です。freeeは個人版から法人版への移行がスムーズで、データもそのまま引き継げます。MFクラウドは個人事業主版と法人版でデータベースが別になるため、法人化時に過去データが切れる仕様。

私の周りでも、法人化を視野に入れているフリーランスはfreeeを選び、個人事業を長く続ける予定の人はMFクラウドを選ぶ傾向があります。3年後・5年後の自分のキャリアプランを軽くでも描いてから、ソフトを決めることをお勧めします。

よくある質問

Q. マネーフォワード確定申告は完全無料で使えますか?

仕訳入力や収支閲覧は無料で可能ですが、確定申告書のPDF出力・e-Tax提出には有料プランが必要です。1ヶ月無料トライアルを活用すれば、実質無料で年1回の申告を完結できるケースもあります。

Q. freeeとマネーフォワード、どちらが使いやすいですか?

簿記知識ゼロならfreee、仕訳の正確性・自動化精度を重視するならマネーフォワードが向いています。両社とも1ヶ月無料トライアルがあるため、実際に使い比べてから決めるのが良い判断です。

Q. マネーフォワード青色申告を利用して、最大65万円(または75万円)の特別控除を受けることはできますか?

はい、受けられます。マネーフォワードは優良な電子帳簿保存に対応しており、作成したデータをそのまま「e-Tax(電子申告)」へ連携・送信できる機能が備わっているため、最大の特別控除を受けるための要件をスムーズにクリアできます 。

Q. 無料プランで白色申告の提出まで可能ですか?

書類出力自体が有料機能のため、無料プランだけでは提出まで完結しません。白色申告も含めて、提出するなら月額980円以上のパーソナルライトプラン以上が必要です。

Q. 無料プランと有料プランがありますが、どちらを選ぶべきですか?

フリーランスや個人事業主として本格的に活動するのであれば、有料プランを推奨します。無料プランは年間の仕訳件数などに厳しい制限があるため、事業の取引ですぐに上限に達してしまいます。有料プランでも月額1,000円〜1,500円程度で あり、節税効果と作業時間の削減を考えれば十分に見合う投資と言えます。

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久世 誠一郎

この記事を書いた人

久世 誠一郎

元人材コンサル・中小企業支援歴25年

大手人材会社でコンサルティング部門を率いた後、中小企業の業務改善・外注戦略の支援に転身。発注者目線でのクラウドソーシング活用術を発信しています。

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